池山吊尾根から北岳山荘、八本歯で冬季北岳OJT。
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,995m
- 下り
- 1,991m
コースタイム
6:23歩き沢橋→9:14池山御池小屋9:31→10:41城峰→12:55ボーコン沢の頭→14:16八本歯の頭→15:12コル→16:27北岳山荘(テント泊)。
11月3日(日)、
6:34北岳山荘→7:45八本歯のコル→9:16ボーコン沢の頭→11:35池山御池小屋→13:41歩き沢橋。
天候 | 11月2日(土)、晴れなれども雲多し、夕刻から強風。 11月3日(日)、風強し、一時持ち直し晴れ、昼過ぎから曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
注)ルートは手入力です。 池山吊尾根> 赤ペンキ、テープを見逃さなければルート間違いはないと思います。 倒木多数。 八本歯> 積雪期北岳に、登頂するには最大の難関か?ここでは、行きも帰りも、OJT(練習)で、ザイルを出してスタッカットしています。 以下、重要事項です。 残置されたトップにあるP型ピンですが、そろそろ危ない状況と思いました。手前左右に過重をかけると、、動きました。 下降時に確保支点を撮るなら、手前の灌木の方が、確実だと思います。 今シーズンの営業:北岳山荘(11/4宿泊まで)、肩の小屋(11/3宿泊まで) 奈良田〜広河原のバス 11/9まで |
写真
感想
「この三連休に、池山吊尾根から北岳を登る。冬山フル装備で。」
どうも、この方、冬季北岳に登りたいようである、、、、、、。
当初は、夜叉神峠から、歩き沢橋池山吊尾根。ボーコン沢の頭手前でビバーク。北岳を往復し、池山御池小屋。これ、まさしく冬季での日程なんだけど、「水」。
今は、雪がない、、、一人頭5リットル、ってことは最悪私が8リットル、Bochi師匠にも脅されて、、
却下。
幸い未だバスも運行。歩き沢橋からに勘弁してもらいました。
とは言っても、冬季使用の装備。重いです。しかも、ザイル(今はロープ)。
まあ、でも、この方、昨年は腰椎ヘルニアで冬山シーズンを棒に振ってますから、二年越しの重荷。
逃げられませんなぁ〜。
毎年ですが、この時期に来ると、重い荷物に体がすぐには対応できません。体力の増強ではなく、慣れるのに何回か必要ですね。
八本歯の頭からの下り、うっすらと雪が残ってました。こうなると、この方、アキマセン。
ザイルを出して、冬山スタッカットの練習。
北岳山荘のテンバに着いたのは、おそっ。いけませんね。
おっと、ヘルメットも持って行ってませんでした。いけませんねぇ。
当初の計画は、北岳に登頂して下山だったのですが、翌日は、八本歯でOJTとする事にしました。
登れなくてもいいけど、登りたい山に向かって、いろんな準備、練習を積むのは、楽しい、ですよね。
本番で、登れなくっても、別にいいんじゃないかな、と思ったり。
【冬山に向けてのトレーニング山行第1弾】
ヘルニアからのお山復帰で4月からもう7ヶ月が経ちました。
これまでは、重荷は背負わず行動時間を伸ばすことを目標に山行を重ね、まぁなんとか充実した夏山シーズンだったように思います。
しかし、11月に入り、そろそろ冬山山行を意識したお山歩きにシフトチェンジしなければ、、、。
特に10kg以上の重さにはとんとご無沙汰の私は、今後6週間で15kg程度の荷物で8〜10時間/日×山行日数を歩き通せるようになることが目標です。
本当は、夜叉神から入山し、鷲ノ住山経由で、、、という冬ルートを忠実に歩きたかったのですが、いきなり今までの倍の重量を背負い歩くのは、余りに負担が大きいということで、歩き沢橋からに変更したわけですが、距離といい重さといい大分甘くなったにも関わらず、やはりキツかったので、夏山期間中ぬるま湯に浸り切っていた私には、十分なトレーニングになりました。
今回、北岳山荘にまで行きながら、北岳の山頂はパスし、八本歯の通過でロープを使った際の約束事の確認や、アイゼンワークの練習がメインとなりましたが、やはり昨シーズン冬山を経験できなかったツケは大きく、忘れていることや、素早くできなくなっていることも多く、反省点が多かったものの、それらがこういう早い段階で浮き彫りになったことは良かったと思います。
やはり、うまくできないことは、できるようになるまで、理想をいえば身体が勝手に動くくらい何度でも練習しなければ、、、と痛感しています。
【やはり厳しくも素晴しい池山吊尾根】
6月に初めて下った池山吊尾根を今回ピストンしたわけですが、予想通りというか予想以上に素晴らしかった。本当にキツかったですが。
深い樹林帯の隙間から覗く鳳凰三山中腹の素晴らしい紅葉、池山御池小屋周辺の静寂に包まれた森の佇まいやカラマツの黄金色、、、。
倒木を跨ぎ、くぐり、迂回し、足首まで埋まるほどの落ち葉の絨毯の中本当に少しずつ標高を上げ、やっと稜線に出た時の爽快感。
八本歯から仰ぎ見たバットレスと、白く荘厳に輝いていた間ノ岳の大迫力の山容。
稜線にでるまでは長い登りで体力を要求され、八本歯では緊張感を強いられ、やっとその先にある北岳。
北岳の険しさ、厳しさ、大きさを、ずーっと感じながら、いや思い知らされながら歩くことのできるこの池山吊尾根。
まだまだヘロヘロ、やっとの事で歩いている有様ですが、大好きです。
これからも、北岳に登るなら、何度でもこのルートで行きたいと思っています。
【最後に】
北岳山荘の天場に着いたのが16時過ぎで、これはかなり反省しなければなりません。
しかし、テント設営中、「リカロさん、、、?」と、夫が声をかけられ。
な、なんと!今シーズン、夫の唯一の単独かつ北ア山行で、奥穂〜西穂間をご一緒したKさんでした。しかも、彼も浜松在住。
私のバイルを覚えていて下さったそうで、ご挨拶も叶い、連絡先も教えて頂き、嬉しい偶然、夫にとっては再会でした。
今回、とりあえず冬山に向けてのトレーニングの初戦としては、自分の体力の現状把握もでき、無事下山できましたから、一日目の天場到着時間、ヘルメットを持参しなかったことを除けば、及第点かな、、、?
12月の北岳山行に私が同行できるか現時点ではわかりませんが、私にとって、行けるかどうか、山頂に立てるかどうかはそれほど大きな問題ではなく、こうやって自分の気持ちや目標に向かって、山に向かい、思い悩んだり、楽しんだり、、、。
そんな思考と行動のプロセスを繰り返していくことが、堪らなく苦しく、楽しく、やめられないなぁ、と思うわけです。
コメント
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jpさん、lonさん、お疲れさまでした。
私もさっき帰ってきたところです。
頑張ってますね 冬ご一緒するのが楽しみです。
(はっ!行けないかもしれないんだった…)
天場16:27、かなり反省ですか 厳しいなあ。
私だったら、明るいうちに着いたって喜んでるとこです。
ヘルメット…たぶん持って行かないな
こんなだからすぐ迷うんですね、私…orz
今までBBCさんから頂いたコメントの中で、今回が一番ウレシイです。
帰宅後、改めてBBCさんの北岳のレコを読み返したのですが、遅ればせながらBBCさんのスゴさを再認識しました。
今回、北岳山荘へのトラバース道を、雪がついたらどうだろう?とイメージしてみたものの、、、。 怖すぎる、、、。
八本歯でバクバクしてるワタクシには無理、無理!!
えっと、私が慎重なのは、力がないからです。
体力も、技術も、経験も。
BBCさんのサバイバル能力を分けて欲しいです、、、。
年内は難しくても、シーズン中には是非ご一緒させて頂けるよう、やれることはやろうと思ってますので、ヨロシクお願いします。
吊尾根からの北岳OJTお疲れ様でした
お二人のほんの3日前に歩いたばかりだったので状況が良くわかります。ボクが通過したときは数時間前まで雪が降っていたので岩に乗った雪が滑りそうで嫌な感じでした。積もるならもっとしっかり付いてくれたほうが歩きやすい。
積雪期は八本歯の頭からコルまでが一番の難所ですね。
実はボク高いところが怖いので岩場の下降は結構緊張します ビビリです
2つ目の岩場トップのP型ピンはもう、ちょっと信用できない感じですね。以前は残置ロープもありましたが今は撤去されてました。小屋の方が撤去したとおっしゃっていましたがやはり怪しいからでしょうね。冬季ロープが必要なのはあの辺り1ピッチぐらいだと思います。
山頂方面は風でそれ程雪が付かないので岩と雪のミックスになります。
積雪期登れるといいですね
しかし亡魂沢の頭(漢字で書くと意味深w)辺りからのバットレス、間ノ岳、富士山、振り返ると鳳凰の眺めは素晴らしい それだけでもこのルートを歩く価値アリだと思います。
あまり、触れませんでしたが、北岳山荘のテン場も風は強かったですね。
北アはもっとだったのでは?
八本歯OJTは、有意義でしたので(と言っても奥はインクノットわすれてるし〜)、後は体力づくりでしょうか?
今週末も、敢えて重荷でテン泊してきますぅ。
尊敬する南ア師匠の跡を辿れて、光栄です。
日記は車中泊のときちらっと見てたので、ビブラムの踏み跡を見た時、ひょっとしたらと。
P型ピン、6月に確認した時はガッチリ決まってたんですけど、、、、。
「亡魂」って書くんですね、確かに意味慎ですね。亡魂を鎮魂するには打ってつけの素晴らしい360度の眺望って事で。
おはようございます。
mamepyonさんが歩いた日は、降雪直後でもっともっと大変だったのでは?
八本歯の薄い雪は、場所が場所なだけに視覚的にヤラれました。
なかなかこの恐怖感を克服できず、「やっぱ山向いてないな、、、」と、落ち込んでばかりです、、、。
冬は風もとんでもないでしょうし、、、。(強風も苦手、、、)
でも、ホント池山吊尾根はホレちゃうルートです。
今もう、また行きたいと思ってるくらいですから。
お疲れ様でした。
冬期のトレーニングでしたか
ザイルワークやビレーなど、繰り返しやっていないとイザってときにまごつきますよネ
素晴らしい心がけです
lon様の50Lも素晴らしいですが、無理をなさらぬように、、、
池山吊尾根からのトレーニング、お疲れ様でした!
積雪期登るなら、こういう準備が大切なんですよね。
勉強になります。
ricalonさん、冬山に向けて準備万端ですね!(体調ともに(笑))
そしてびっくり&超残念!
北岳山荘のテント場でなんと一緒だったみたいです。
私は最下段に張っていましたが、
なんとなくお二人かなと思う方をお見かけしたような気もいたします。
いつかお会いできるかな〜
私たち夫婦の場合、ザイルワークを必要とするかも登山は冬山限定です。
ですから、それほど覚えるべきザイルワークはないんですけど、、、、。
ビレイも奥をに特化。
私が落ちた場合は、ほっとけ、、です(笑)。
hottenさんの、季節が近づいてきましたネ。さてさて。
遅く着いて、夫婦喧嘩をしていた、オレンジ色のMSRのテントが私たちです〜(かっこ悪い)。
そうですか、、、、レコがアップされたらコメントしますね。
hotten兄さん、こんばんは。
冬山は無雪期と違って、行きたいところに行くにも、帰ってくるにも、何とかなる、、、ものではないので。
特に、私は2年ぶりになりますから、今から緊張してますし、不安でいっぱいです。
ビビリですんません、、、。
来たる冬山シーズンを楽しめるよう、今のうちに苦しんでおきます。 へへ。
tamaoさん、こんばんは。
ニアミスですねぇ、、、。 お会いできなくて残念です。
私たち、到着が遅かったので(超反省)...。
冬山に向けては、これから、、、なので、遅すぎるくらいです。
早く八ヶ岳あたりに雪がついて、歩行訓練等したい気持ち半分、もうちょっと待ってくれが半分でしょうか。
焦ってもどうにもならないので、コツコツやります。
jpさん、lonさん
こんばんは
冬季北岳OJT・・・。
ヘタレハイカーにはちょっと、まぶしいです。
「TODAYさん好みの書体じゃないかしら」・・・!ん
まいったな。(>_<)
さわのひとし風ですよね。
(ズボシといえば、ズボシなんだな)
お疲れです。
冬の山行記、楽しみにしています。
冬も近づいてきましたね。
今年も年末年始は南アルプスを訪れるつもりでおりますので、
私もそろそろ冬山訓練を始めたいと思っております
冬は長い林道アプローチが悩みの種ですが、池山吊尾根は素晴らしい登山ルートですね。
ボーコン沢の頭で眺めた朝焼けに染まる北岳や、白峰三山の雄大な景色は今でも忘れられません。
やはり、積雪期は八本歯の下降が一番の難所でしょうか。
私が訪れた時はP型支点を利用して懸垂下降しましたが、そろそろ限界の様子。
あれが使えないとなると、今年の八本歯は更に厳しくなりそうですね^^;
2年連続で冬の北岳を訪れてますので、今年の南アルプス登山は別の山を考えてますが、
もしかしたら気が変わって北岳にするかもしれません。
その際は、お二人の記録を参考にさせて頂きます。
貴重な情報、ありがとうございました
いい感じでしょう、「池山御池」。
小屋ってついてないから、遥か昔、このルートが北岳へのメインルートだったころの道標を利用したのかな、と思ったりしました。
小金沢連嶺、今週末行こうと思っていたのですが、周回が難しく、結局、雲取山にしました。人が多そうですが、早出でテントしてきます。
やめといた方が、良さそうです。これから凍結すると特に。
ただしですが、すこし手前にある灌木で支点は、しっかりしたのが取れましたので、問題なしと思います。
下降の時は、大丈夫と思って懸垂下降(練習)しましたので、登った時に再度確認した時は、ドキッとしました。気を付けなければ。
Luskeさんの冬山遠征、楽しみにしております。
TODAYさん、おはようございます。
冬の北岳、私には「夢」のようなもので、ただ、練習や準備が好きというか、それらを経ずに本番には臨めないビビリなんです、、、。
そんなに怖いなら、行かなきゃいいだろ、と思わないでもないのですが。
あの看板の字体、下書きなしでいきなり彫刻刀で彫ったカンジで、とっても味がありました。
ルートが厳しいだけにそのギャップが面白かったです。
Luskeさん、おはようございます。
雪とは無縁の環境で育ってきた自分が、冬山というのも無理があるなぁ、とは思うのですが、、、。
今回、薄雪化粧の間ノ岳が、本当に圧巻の存在感で、、、。
雪のついたバットレスなんて見たら、腰抜かしそうです。
行きで追い越していった福島の方も、冬の下見と仰っていて、足の早い方なのに八本歯の手前で、時間をかけてルートの確認をされていた後ろ姿が非常に印象に残りました。
Luskeさんの冬の南ア山行、レコで厳しく美しい冬山のお裾分けを頂けることと、今から楽しみです。
頑張ってください!!
北岳お疲れ様でした。
吊尾根、私は下りだけでお腹いっぱいでした(笑)
冬季北岳期待してます
無積雪時でも少し嫌な感じの八本歯、お気をつけて!
kankotoさん、こんばんは。
池山吊尾根下りきって、鷲の住山で登りスイッチが入り、バスに勝っちゃうkankotoさんなら、歩き沢橋からなら十分ピストンできると思うんですが、、、。
(あ、無理強いはしてません )
八本歯もそうですけど、あの微妙な太さのハシゴも凍ってたらコワイだろうなぁ、、、。 シクシク。
なんとかボーコン沢の頭までは行けるよう頑張ります。
ricalojpさん、ricalonさん、こんばんは
いいレコありがとうございます。
目標に向かって地道に準備する姿勢に感激しました。
昔はこうだったなぁと青春が一瞬思い浮かびました。
これだから山は楽しいんですね
冬の北岳のレコ楽しみにしています。
おはようございます。
お山とマラソンを高いレベルで両立されているkurosukeさんこそ、長期間に渡ってトレーニングを継続されてるんですから、素敵です。
「丹沢24」に限っても、食生活の改善に取り組んだり、筋トレしたりと、皆さん頑張っていらっしゃるので、とっても励みになります。
昨年冬山に行けなかったので、北岳はちょっと大きすぎる目標ですが、少しずつでいいので近づけるよう頑張ります。
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