記録ID: 3771465
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ハイキング
東海
【奥美濃】千回沢山（ショウガハナ〜北尾根から）
2021年11月21日(日) [日帰り]
岐阜県
hillwanderer
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 1,299m
- 下り
- 1,290m
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日帰り
- 山行
- 8:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:40
5:00
30分
駐車地
5:30
10分
ショウガハナ
5:40
230分
北尾根の取り付き点
12:50
20分
北尾根の取り付き点
13:10
30分
ショウガハナ
13:40
駐車地
| 天候 | 晴れのち曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2021年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
【ショウガハナ〜赤谷渡渉〜千回沢山の北尾根取付】 ・ 千回沢山の北尾根に取りつくには，沢靴があるなら赤谷をイチン谷出合まで谷沿いに遡るのも楽しいが，沢歩きを避けるならショウガハナの古道を越えて赤谷に降りることも可能（時間的にはどちらも40分程度で，そう変わらない）。ショウガハナは，赤谷沿いに山路がついていた時代に古い峠があった小尾根で，奥美濃登山の古典である「樹林の山旅」の中で森本次男が赤谷に入渓する際にも越えている。国土地理院2万5千図でいうと，赤谷と才ノ谷出合い付近から赤谷左岸沿いに伸びている点線路が小さな鞍部を通って越えている小尾根がショウガハナに当たる。 ・ 赤谷と才ノ谷の出合から塚林道を30mほど上がっていくと，左手にチェーンのかかった未舗装路が分岐しているため，そちらに入ると，農機具小屋（？）のある広場に出る。そこから薄い踏み跡を辿ってショウガハナに至る。古道の最初の部分はほぼ失われてしまっており，あるかなきかの踏み跡をコンパス頼りに追っていくしかない。峠手前の区間はトラバース道などが残っており，何となく峠道の雰囲気が感じ取れる。ショウガハナからは赤谷に向けて斜面を適当に降りればOK（藪は薄く歩きやすい）。 ・ 北尾根取り付き付近の赤谷は，平水であればスネ程度の水深で，川幅も狭く容易に渡渉可能。 ※写真の項の一番最後にショウガハナ前後の行程の写真を並べてますので良かったらどうぞ。 【千回沢山の北尾根】 ・藪はそれほどでもなく，この山域にしては概ね歩きやすい尾根。特に，P862mからコルを一つ挟んだCa940mピークまでの区間は，大きめのブナの木が林立し，藪も薄く，気持ちのいいブナのプロムナードとなっている。また，千回沢山の最後の登りにかかる前の鞍部の北側に，千回沢山とイチン谷を望む好展望地あり。 ・藪が比較的濃いのは，�‥个蟒个靴討垢綾个討�るシャクナゲ区間，��690mの小さいポコ手前のシャクナゲ区間，��千回沢山の北にあるCa1070mピーク付近，の3箇所。�，呂瓦�短いので我慢で通過。�△郎険Δ匹舛蕕�の山腹に適宜トラバースすれば藪こぎは最低限にできる。��は急に背丈を越える笹が出てくるが，短いのでそれほど問題にならない。 ・上記のほかにも笹薮などは断続的に出てくるが，あまり密度が高くなく簡単にかき分けられるうえ，多くの場合，尾根芯を外して左右に逃げれば楽に通過できる。特に尾根芯の西側に獣道が走っていることが多いので，できるだけそれを利用すると楽。 |
写真
今日はオール藪漕ぎになる可能性もあるので，早めに出発。まだ日が昇らない中，ヘッデン頼りにショウガハナを越える（写真はショウガハナの峠）。※暗くて何が何だか分からないと思いますので，一番最後に帰りに撮ったショウガハナ前後の区間の写真を並べてます。
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今日はオール藪漕ぎになる可能性もあるので，早めに出発。まだ日が昇らない中，ヘッデン頼りにショウガハナを越える（写真はショウガハナの峠）。
※暗くて何が何だか分からないと思いますので，一番最後に帰りに撮ったショウガハナ前後の区間の写真を並べてます。
※暗くて何が何だか分からないと思いますので，一番最後に帰りに撮ったショウガハナ前後の区間の写真を並べてます。
ショウガハナから斜面を適当に降り，難なく赤谷の河原に到着。スネ程度の水深で赤谷を渡渉する。
北尾根の取りつき。ちょっと急だが，灌木など手掛かりは豊富で容易に取り付ける。
登り始めてすぐ，シャクナゲの藪が出てくる。まさかこれがずっと続くのか…と気が重くなるが，少し登るとシャクナゲの姿は消えて歩きやすくなり，ほっとした。
登り始めてすぐ，シャクナゲの藪が出てくる。まさかこれがずっと続くのか…と気が重くなるが，少し登るとシャクナゲの姿は消えて歩きやすくなり，ほっとした。
しばらく登ると，再びシャクナゲの藪が出てくるが，シャクナゲが繁茂しているのは尾根芯だけなので，左手の斜面にトラバース気味に登るようにすれば藪こぎは最小限にできる。
しばらく登ると，再びシャクナゲの藪が出てくるが，シャクナゲが繁茂しているのは尾根芯だけなので，左手の斜面にトラバース気味に登るようにすれば藪こぎは最小限にできる。
木々はほとんど葉を落としてしまっているが，ところどころ紅葉が残っており，寒々とした朝の光の中でわずかに目を楽しませてくれる。
時々こんな区間はあるが，藪の密度は薄く，簡単にかき分けていける。奥美濃基準で言えば，藪のうちには入らないだろう。
P862m付近に到着。枯葉のカーペットが敷かれた気持ちのいい広場になっている。
赤谷の深い渓谷に守られて，この尾根は伐採が入らなかったのだろう。大きなブナが多い。
P862m以降，本当に藪が薄い。これ，本当に千回沢山の尾根か？と疑いたくなるほど。
イチン谷側の斜面はまだまだ黄葉が残っていて，朝日の中で黄金色に輝いて美しい。
あー，気持ちいい。これが千回沢山の山頂まで続くといいけど…（そうはいかんだろうな…）
振り向けば朝日に美しく霞んで，能郷白山。（手前の黒い尾根は，残雪期に通常登路にされるイチン谷右岸尾根）
千回沢山の北のCa1070mピークへの登りにかかる。さすがに，ちいと藪っぽくなってきたか？
Ca1070mピークに乗ると，急に背丈を越える猛烈な笹薮が出現。ついに来たか！ そりゃ千回沢山だもんな，簡単にいくわけ…
って，ありゃ？ 少し進むと，あっけなく元の薄めの笹に逆戻り。拍子抜けしつつも，これ幸いと先に進む。
千回沢山は植生が貧弱なイメージがあり（特に南面は過去に大規模な伐採が入っている），山頂に近づけば近づくほど笹と灌木の藪に覆われた尾根になるものと予想していただけに，これだけブナの森が続いてくれるのは嬉しい誤算だった。
千回沢山は植生が貧弱なイメージがあり（特に南面は過去に大規模な伐採が入っている），山頂に近づけば近づくほど笹と灌木の藪に覆われた尾根になるものと予想していただけに，これだけブナの森が続いてくれるのは嬉しい誤算だった。
ところどころ笹薮が濃くなる箇所もあるが，そうした箇所は西側の斜面に逃げれば藪がほとんどなく，獣道もあって，概ね快適に進める。
千回沢山の北側の鞍部の手前で，非常に眺めがいい場所を見つけた。行く手の千回沢山が良く見える。大分近づいてきたな。
足元にはイチン谷の深い谷間。一昨年，千回沢山に登った際は，この谷を遡った。
南向きで日当たりもよく，晩秋だというのに恩寵のような暖かさだ。しばし腰を下ろしてアンパンとテルモスの紅茶で休憩した。
しばらく景色を眺めながら休憩したあと，千回沢山に向けて最後の登りにかかる。尾根の西側に明瞭な獣道が通じており，藪を避けつつそれを辿っていく。
このミズナラ立派です。マイタケないかな，と周りを一周してみたが，さすがになかった。
ブナの実。地面にたくさん落ちていた。一昨年も昨年も不作だったので，久しぶりに見た気がする。今年はクマさんも大喜びだろう。
そういえば，さっきからまともに藪漕ぎしてないぞ…。まさか，このまま千回沢山に着いちゃうの？
さすがに山頂手前で灌木の藪が出てきた。でも，藪としての迫力はまったくなく，簡単にすりぬけられる。これで終わりなはずないよなぁ…と警戒しながら進んでいくと…
さすがに山頂手前で灌木の藪が出てきた。でも，藪としての迫力はまったくなく，簡単にすりぬけられる。
これで終わりなはずないよなぁ…と警戒しながら進んでいくと…
これで終わりなはずないよなぁ…と警戒しながら進んでいくと…
実は地味に二等な荒谷さん，お久し振りです。昨年は，門入から来たんだったなぁ。
西に目を転ずれば，不動山，そしてその背後に越美国境の美濃俣丸，三周ヶ岳（たぶん）。
こちらは，残雪期に通常ルートとして使われるイチン谷右岸尾根。下山はこちらを取ることも考えていたが，正直足を踏み出す気になれないほど深い笹薮が続いている。やはりこの稜線は，過去の伐採の影響か，藪が濃いようだ。
こちらは，残雪期に通常ルートとして使われるイチン谷右岸尾根。下山はこちらを取ることも考えていたが，正直足を踏み出す気になれないほど深い笹薮が続いている。やはりこの稜線は，過去の伐採の影響か，藪が濃いようだ。
木々が冬支度を終えモノトーンとなった山頂で，ナナカマドの紅い実だけが，名残りの秋の色をぽつぽつと点綴していた。
【おまけ（ショウガハナ越え1）】冒頭の写真が夜明け前で何が何だか分からないと思いますので，帰りに撮った写真を参考に並べます。ショウガハナの小尾根は赤谷・才ノ谷出合いからも正面に見える。写真中央の奥に見える尾根がそれで，地図の点線路（古道）は真ん中のへこんだ部分を越えている。
【おまけ（ショウガハナ越え1）】冒頭の写真が夜明け前で何が何だか分からないと思いますので，帰りに撮った写真を参考に並べます。ショウガハナの小尾根は赤谷・才ノ谷出合いからも正面に見える。写真中央の奥に見える尾根がそれで，地図の点線路（古道）は真ん中のへこんだ部分を越えている。
【おまけ（ショウガハナ越え2）】赤谷と才ノ谷の出合から30mほど塚林道を上がっていくと，左手にこの砂利道があるのでそちらに入る。
【おまけ（ショウガハナ越え4）】左手に進むと小さな小屋の奥に小橋（？）が掛かっているので渡り，踏み跡を進む。
【おまけ（ショウガハナ越え6）】すぐに藪っぽくなり，不明瞭に。コンパスをにらみつつ，それっぽい方向に続く踏み跡を追っていくと…
【おまけ（ショウガハナ越え7）】地図の点線路が通っている小さな谷に出る。藪はなく歩きやすいが，道形は不明瞭。
【おまけ（ショウガハナ越え8）】何となく右手の小さな尾根に上がってみると，比較的明瞭な踏み跡が。古道なのか，それとも単なる獣道か…
【おまけ（ショウガハナ越え9）】ショウガハナの峠の手前で，踏み跡は峠に向けてトラバースしていく。この線形，やっぱり何となく峠道っぽい気が…（気がするだけですが…）
【おまけ（ショウガハナ越え9）】ショウガハナの峠の手前で，踏み跡は峠に向けてトラバースしていく。この線形，やっぱり何となく峠道っぽい気が…（気がするだけですが…）
【おまけ（ショウガハナ越え10）】登りついた先がショウガハナの小尾根。地形図の点線路が越えている地点だ。特に峠であることを示すような道標等の事物は残っていない。昔はさらに赤谷沿いに道が続いていたようだが，現在はこの小尾根の向こう側にそれらしき道形は見当たらない。（「樹林の山旅」の中で森本次男が通った時点でも，既に不明瞭だったようだ。）
【おまけ（ショウガハナ越え10）】登りついた先がショウガハナの小尾根。地形図の点線路が越えている地点だ。特に峠であることを示すような道標等の事物は残っていない。昔はさらに赤谷沿いに道が続いていたようだが，現在はこの小尾根の向こう側にそれらしき道形は見当たらない。（「樹林の山旅」の中で森本次男が通った時点でも，既に不明瞭だったようだ。）
【おまけ（ショウガハナ越え11）】ショウガハナを越え，赤谷に向けて適当に斜面を下っていくと，この小さな沢状地形に出るので，それを辿って降りていく。
感想
先日，西ノ浦から△1082.2m（三等・滝谷）ピークに登った際，意外に藪がそれほどでもなかったので，もしかしたら無雪期でも尾根伝いに千回沢山に登れるかもしれない，と思った。
しかし，残雪期の通常ルートであるイチン谷右岸尾根（赤谷・才ノ谷出合から△1082.2mを経由する尾根）は，オール藪漕ぎになる可能性も視野に入れながら登る尾根としてはいささか長すぎる。そこで，同尾根よりも若干短い距離で千回沢山に至ることができる千回沢山の北尾根（イチン谷左岸尾根）を歩いてみることにした。この尾根は，赤谷の奥深い渓谷に守られているので，もしかしたら気持ちのいいブナの森なんかも残っているかもしれない，とも期待していた。ついでにショウガハナの古道を訪れてみるのも面白そうだ。
千回沢山の北尾根は，思った以上に歩きやすい尾根で，無事千回沢山の山頂を踏むことができた。もちろん，シャクナゲや笹の藪は出てくるのだが，距離が短かったり，山腹トラバースでかわせたりと，割と楽にいなすことができる。特に良かったのは，P862mから次のCa940mピークにかけて続いているブナのプロムナード。千回沢山は，どちらかというと植生は乏しい印象があったのだが（特に，南面はかつて大規模な伐採が行われている），北面は深い渓谷に守られて，高い自然度が保たれているのだろう。新緑の季節にまた訪れたくなる尾根だった。
千回沢山は，藪山ゆえ，残雪期か，無雪期であれば沢詰めでしか登れないと言われることが多いが（私自身，そう思ってました…），実は四季を通じて，いろいろなルートから楽しめる山なのかもしれない。そんなことを思った一日だった。
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プロムナードへお邪魔してきました
ここが徳山かと思うと、お得感が増し増しでした！
実は、690ポコ手前の藪には苦戦しました
抜けてみると左手が良かったかな〜と思いhillwandererさんの記録を読み返してみると、やっぱり東側にトラバース
しっかり読んどけばよかったです…
それにしても、あっさりと千回沢山まで行かれるhillwandererさん、すごいわ〜
真似したいですが、僕には無理かも…
枝沢の大滝も見学できて、大満足です
テルくんも大はしゃぎでした（笑）
ありがとうございました
北尾根、行かれたんですね〜。テルくんにも楽しんでもらえて良かったです！赤谷本流とイチン谷にわんこが入渓するのは史上初ではないでしょうか（笑）
しかしイチン谷へその尾根を使って下降されるとは…さすがのルート取りですね。
690ポコのシャクナゲは確かにちょっとやっかいですね。左手をトラバース気味に突っ込んだら意外にすぐ藪を抜けられた記憶があります。
もんりさんとテルくんの強力コンビならきっと行けると思いますよ〜。沢詰めより北尾根経由のほうが山頂までの所要時間も短い印象です。もちろんイチン谷もいい谷ですけどね。
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