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Yamareco

記録ID: 4073640
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
十和田湖・八甲田

烏帽子岳 東壁

2022年03月05日(土) 〜 2022年03月06日(日)
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genntouki その他1人
GPS
32:00
距離
19.1km
登り
1,287m
下り
1,286m

コースタイム

1日目
山行
8:40
休憩
1:20
合計
10:00
9:00
80
野辺地運動公園駐車場
10:20
10:20
60
一番橋
11:20
11:20
100
三番橋
13:00
13:00
60
夏道コンタ485スキーデポ
14:00
15:20
220
コンタ625雪洞
19:00
就寝
2日目
山行
7:10
休憩
0:40
合計
7:50
5:30
50
雪洞
6:20
6:20
110
稜線直下、登攀取り付き点
8:10
8:30
30
山頂北側稜線
9:00
9:20
10
避難小屋
9:30
9:30
230
烏帽子岳山頂
13:20
野辺地運動公園駐車場
天候 晴れのち雪
過去天気図(気象庁) 2022年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

 野辺地運動公園駐車場に駐車。入山準備してアスファルトの見えている車道の南側、畜産研究所内をスキーで歩く。曇り空、ヤッケの上は未着用。歩き始めはやや寒い。車道の除雪が終了している地点は野辺地西高校入口付近まで。そこから雪の深い車道を進む。電柱を見て今年の積雪の多さを実感する。雪は硬い雪でラッセルは全くない。なので楽だったが、時間はまあ予定通りにかかった。三番橋を過ぎて山中に入って行く。野営場、堰堤を見て沢沿いに行って、すぐに沢を渡る。そのあともすぐ沢を渡って尾根に取り付く。その尾根の方角が違った。北を向いていた。西に向かわなければいけない。間違ったのだ。じゃぁ今どこだ。堰堤の北西側に短い尾根、コンタ424から南へ派生する尾根に上がってしまったようだ。沢を渡ってからまた沢を渡る、という記憶だけで進んだ。二回目に沢を渡るのはもう少し先だった。地形図をよく見ろ。夏道の正解は沢の右岸を上流に進んで、二又になったら左股を渡渉して、尾根に上がる。ヒバ林の夏道を進む。少し落葉樹が混じってきて、登る尾根の右の沢がなくなりかけたころの、尾根上コンタ485付近にスキーをデポして右の沢方向にトラバース気味に上がっていく。樹林帯を抜けて、野辺地町から見た「白獅子」の前足に出る。そこは木のない白い斜面だ。デブリっぽいものが見えるが、これは雪が何個か転がって行ったもののようだ。カタツムリみたいに丸く渦を巻いている。もう少し登って、山頂方向を見上げて、あーでもない、こーでもないと話す。見た感じ登れそうにない気がするが。左の樹林に適当に戻り、良さそうな斜面に雪洞を掘った。コンタ625。中は雪が硬くなっていて労力を要した。なので途中から左右に掘って広げた。二人でちょうどよい広さにして、入り口にブロックを少し積んでツエルトで塞いだ。掘り始めたころ天気は良かったが、出来上がったころに雪が降ってきて、周囲は見えなくなった。中に入ってMSR着火。水作りながら飲酒、キムチ鍋。最後餅入れて終了。厳冬期ではないので気温は低くないが、天井からの水滴は全くなかった。十八時就寝計画だったが十九時に就寝。夜中は寒くはなかった。
 二時起床計画だったが三時に起床。天井から水滴が落ちていた感じはなかったが、シュラフカバーが濡れていた。コーヒー飲んで、前夜に作っておいたアルファ米で卵とじ雑炊、レトルトハンバーグを朝食。雪洞内で全部準備してツエルトを片づけると五時、まだ外は暗かった。野辺地の夜景が小さくオレンジ色だ。登攀部の基部までは一時間もかからないだろう、歩き始めるにはまだ早い。ということでツエルトを外した雪洞内で待機。起床が少し早かったようだ。空がやや白みかかったころ外に出てアイゼンで登っていく。歩いている途中ですっかり明るくなって、取り付き部で少し食ってザイルを出す。見た感じ左側は山頂へ直登。白い斜面。垂直だ。僕たちが登ろうとしているルートは1ピッチで登れそうなくらい稜線までは高くはない。登攀開始。取り付いてみると予想より急だった。支点を細い気に取りながら登っていく。急斜面だったが、丈夫そうな木に支点を取っていったんピッチを切る。セカンドのOさんが到着して、シュリンゲなどをもらって2ピッチ目を登攀。左上にルートをとる。登り始めが難しそうだったが、その上が少し緩く感じたから。その登り始めが垂直で、雪の下は岩だった。岩に付着した雪を取り払いながら足場、手掛かりを作り、ピッケルの引っ掛かりを見つけ、立てるところまで一段登るが、その先がさらに難しくてあきらめた。数メートル下って1ピッチ目終了点に戻る。右上にルートをとる。灌木が見えているので支点はとれそうだし、木にも掴まることができそうだ。登ってみるとしかし、垂直だった。立っていることが難しく、そして掴まっていることができる木が、予想しないブッシュで登攀にはやや邪魔で登りにくくした。握力がなくなりかけてくる。強引に腕力で上がって、やっと雪庇の下に到着。そこは雪庇が一番小さいところ。ピッケルで雪庇を崩して雪稜へ上がった。西風が強く吹いていた。登ったところは、たくさんあるアンテナの、たぶん下からふたつめのアンテナにところ。小屋も見えた。雪庇から少し離れた木に支点を取って、見えなくなったOさんを確保。風で聞こえなかっただろうが「ビレイ解除」「登っていいよ」と叫んだ。ザイルが緩んだからOさんは登ってきたようだ。Oさんは早かった。登り切っていったん小屋に行こうとなった。移動する時Oさんの下半身が雪に沈んだ。雪庇の切れ目に落ちたようだ。手を引っ張って上げた。小屋に行ってザイルなどまとめて、ワカンに変えて少し食って、山頂経由で下山。山頂は強風。目も開けられないほど。写真を撮って、その先に備え高度計を720に合わせる。山頂から西に尾根を一度下る。適当な鞍部から夏道が左折して東へ下って行く、その左折地点にコンパスを合わせる。コンパスは、まるで山頂に戻るような感じになった。何度も確認するが間違いない。鞍部から少し下ると、山頂の南面の岩場が確認できた。現在地は間違いない。が下りが記憶と違って思いのほか急斜面だった。視界はあまりよくなかった。その先も急斜面を下った。急斜面が続くことも記憶と違っていた。少し不安になった。夏道の左折地点一点を目指すよりも、早めに野辺地と東北町の尾根を確認して、南下して、夏道の左折地点を見つけた方が確実と思い、下りで少し左に振った。するとやがて右斜面がだいぶ高く見えてきた。高度計も夏道の左折地点よりも低くなっていた。現在地はどこだ?ってことになって、ついにOさんがスマホのGPSを出した。Oさんのスマホは電池が少なくなっていた。GPSでは夏道の尾根の北の沢にいた。トラバース気味に尾根に上がって夏道へ乗ることにした。あとは下って昨日デポしたスキーを探す。スキーを発見して一安心。行動食を食ってスキーで下って行く。スキーのトレースはほぼ消えていた。三番橋まで下って行って、あとは林道を飽き飽きしながらスキーを滑らせて進む。プラブの中の両足の小指がこすれて痛くなった。野辺地西高校から先のアスファルトは、昨日と違って雪で白かったのでアスファルトの歩道を歩いて車まで。雷鳴が鳴ってびっくり。無事到着。久しぶりにやりがいのある山行でした。二人で東八甲田温泉まで行って入浴。

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