乗鞍岳 敗退

2022年03月20日(日) 〜 2022年03月21日(月)

• GPS: 08:59
• 距離: 15.9km
• 登り: 1,326m
• 下り: 1,485m

コースタイム

1日目

• 山行: 3:09
• 休憩: 0:07
• 合計: 3:16

11:13 乗鞍観光センター
11:47 11:47 三本滝バス停
12:00 12:00 かもしかリフト最上部（ツアーコース開始点）
13:44 13:51 ツアーコース終点
14:29 位ヶ原山荘

2日目

• 山行: 4:05
• 休憩: 1:12
• 合計: 5:17

5:27 宿泊地
5:51 6:01 位ヶ原山荘
7:12 7:56 肩の小屋口
8:33 8:51 ツアーコース終点
9:46 9:46 かもしかリフト最上部（ツアーコース開始点）
10:03 10:03 三本滝バス停
10:44 ゴール地点

1日目、かもしかリフト最上部まではリフト使用でのコース
2日目は正味行動時間です

天候

下界は晴れ　2600m以上は地吹雪と長くガス

アクセス

利用交通機関：

自家用車

私は神奈川県より中央線松本駅まで電車、H氏は関西から車で前泊長野入り
松本駅でピックアップ頂き、乗鞍高原へ
第一駐車場に駐車（リフトに少しでも近い所に…と思っていたが誘導）

コース状況／危険箇所等

◆スキー場内
往路：リフト3本乗り継ぎ　＠500×3＝1,500円
復路：なぜかリフトは乗せてもらえません
　　　空にするよりも300円でも400円でも稼げばよいのに…ボヤキ
◆登山路
・カモシカリフト降車〜山荘分岐路まで：漠然と地図上では幅広い等高線の高原で
　　緩やかな登りと思い込んでいたら、緩急繰り返しで結構きついです。
　　20日時点ではツボ足で行けなくもなかったですが、2,000Mあたりの最初の
　　急登手前でアイゼン装着。
・山荘分岐（ツアーコース終点）〜山荘：宿泊客が少なく雪が踏み固まっていない
　　ため、途中でワカンに履き替え
・雪原も上部は表面がクラストしたスレートみたいな状態

その他周辺情報

◆温泉：湯けむり館（720円）　https://norikura.co.jp/yukemuri/
・湯船に浸かって、正面の大きな窓から乗鞍岳が見渡せる
・シャワーも新しい（シャワー水栓が壊れている温泉施設が少なくない中、👍）
・浴室も広く明るく、乳白色の天然温泉　露天もありました
◆蕎麦屋：中之屋・・・番所大滝の手前にあります
　https://soba-noodle-shop-1277.business.site/?m=true
※共にコロナ対策しっかりされてました

ファイル

202203乗鞍　山座同定図.pdf

（更新時刻：2022/03/22 17:53）

写真

3/20 13:56

位ヶ原山荘に向かう分岐後のトラバース

3/20 13:57

振り返ると高天ヶ原

3/20 13:59

ワカンかスノーシューがないとしんどい深さです

3/20 14:04

山荘を見下ろす位置

3/20 14:05

槍穂・常念方面ですが雲でよくわかりません・・・

3/20 14:29

位ヶ原山荘着

3/21 5:42

夜明け空に浮かぶ有明の月

撮影機器：

PENTAX Q-S1 ペンタックス

装備

個人装備

長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル ウールタイツ ズボン ウール靴下 インナーグローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー バラクラバ 耳の隠れる帽子 ゴーグル 着替え サブザック アイゼン ピッケル 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒（保温性） ライター 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め 保険証 携帯 時計 タオル カメラ ストック ハクキンカイロと二日目用ベンジン

共同装備

ツェルト 山座同定図

備考

ハクキンカイロ、バラクラバ、二重手袋・・・−１６度、風速２０Ｍの予報から防寒対策を念入りにしましたが、正解でした。

感想

河内飯盛山

　ピッケルとアイゼンを使った本格的な雪山を経験したい、との私のリクエストに写真の師匠H氏が選んでくれたのが乗鞍でした。標高3000M級らしく、2週間前から登山天気で時間帯別の気温や風速を調べ、特に手の指が低温に弱い私はモンベルの二重手袋だけでは心配でもう一枚下に重ねられるよう準備をして臨んだ山行でした。
　10時前に松本駅で拾ってもらい向かった乗鞍高原は春の日差しで温かく、過剰な準備をしすぎたかなともその時点では思いましたが、二日目は打って変わり、2600Mの森林限界を超えると、青空がほぼ見えない地吹雪。顔に突き刺さる風雪は歯医者で麻酔をかけた後の唇のように自由に動かず、相方のしゃべる言葉がろれつの回らない人のようで判別できないのには驚きました。肩の小屋口のトイレを風よけに（なりませんでしたがWWW）目出し帽とゴーグルを被り、ホッと一息。
　3月も下旬に入ろうかというこの時期でも、冬の顔を見せている乗鞍はガスで真っ白なうえに地吹雪で進行方向の空と地面の境界が見えないのは想定外でした。更に、足元の雪面との距離感も図りずらく、雪原での道迷いの始まりはこんな感じなのかも…と考えた。コンパスを見ながら尾根を外さず進めば山頂に立てるとも思うも、A3を半分に折った地図が開けられる環境ではなく、太陽もおぼろに霞んだ広い雪原で樹林帯の的確な入口に帰れる自信がなかったことから、敗退を選択。位ヶ原山荘のウェブ情報では3月上旬までの冬季の登頂率が約半分・・・というのもよくわかります。
　そもそもの動機であった「厳しい環境での雪山」が経験できたこと、槍穂に浅間山・八ヶ岳はもちろん南アルプスと中央アルプスも遠望できたこと、私的にはまずまず満足することができた山行になりました。
　最後に、私に付き合うべく遠路関西から車を飛ばしてきてくれたH師匠と、快適な環境の整備と美味しい食事、何より温かいおもてなしを頂いた位ヶ原山荘のご主人には、ことにこの場を借りて御礼申し上げます。