松田山河津桜・最明寺・みどりの風自然歩道から高松山へ
hirokok510
体力度について
- GPS
- 07:16
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 1,166m
- 下り
- 1,120m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
鉄塔から第六天は林道沿いに歩けば道はよいが、第六天は尺沢峠から藪道を登らねばならない。第六天ピークを無視すれば林道を歩いて尺沢峠は楽な道。尾根通しの道は、やや藪っぽく、古道を守る会のルートではないのでほとんど道普請はされていないはずだが、時間はかかるが結構歩ける。ビリ堂への道は荒れている場合があるようだが、今回はかなり手入れされていた印象。最後の下りで竹が雪で倒されたと思われる場所も、かなり切られて整備されていた。 |
写真
町の駅「あしがら」で見た「松田町文化財マップ」などを購入しようと、松田町民センター内にある図書館に寄り道。玄関先に町指定の文化財の「阿弥陀如来像」が展示されていた。
シキミがつぼみを付けているーー有毒だが仏事に使うので寺院周辺に多いそうだ−−タミフルの原料って本当？？――と書いたけど他の記録を見るとこれはシキミではなく「オニシバリ（別名ナツボウズ）⁼沈丁花科＝」のようです。
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感想
天気が崩れる前にリハビリハイクを計画、土曜日は幕山の途中で引き返したので、今日はたっぷり歩くつもりで少し遅めに家を出た。少し疲れが残っていたので躊躇したが、次第に元気を取り戻したのでとりあえず新松田に向かった。高松山を越えるのに、寄側（田代向）から花じょろ道またはみどりの風歩道から歩くか、松田山から最明寺を越えて向かうか、迷っていたーーが、駅のトイレに入っていたらすでに寄行バスは出てしまい、松田山から歩くことにした。河津桜が赤い。ただ、時間がすでに9時を回り、遅くなったので下山はビリ堂からにしようと考えたが、慌てて出てきたので準備した地図その他の資料を全部置いてきてしまった。ビリ堂はまだ歩いたことがないので、やや不安ーー。駅前の観光案内の店ー町の駅「あしがら」−に入って地図らしきものを探すが、何もない。「歩いてみよう松田の歴史―文化財マップ」の見本を見るが、ビリ堂は山北町で、ここには出ていない。図書館によって文化財マップやその他の松田町の文化財関係の資料を購入、次回、松田町の文化財ウォークでもしてみるかなーー。
ビリ堂以外は何度も歩ているので、何とかなるだろうと、松田山に向かう。土曜日に見た河津桜だが、ここ数日で葉桜が増えた。もう見ごろを過ぎつつあるが、まだまだ綺麗だ。先週は夕日に照らされた桜を楽しんだが、今回は朝日だーーただし、出が遅かったので、すでに日は高い。しかも今日はガスが多く、近場の山しか見えないーー矢倉岳、かすかに金時山、明神ヶ岳ーーなど、富士山など望むべくもないーー。
9時半を過ぎてしまい、桜まつり入口から階段を上る。そこそこの花見客の数ーーすれ違いながら撮影をする。三合目あたりまで登ると秦野の街並みが目に入る。菜の花も満開で彩がよい。鳥の鳴き声を聞きながら、桜を眺めていると、ヒヨドリだけでなく、一羽のメジロの姿が目に入った。可愛らしい姿ーー一生懸命蜜を吸っている。何枚もシャッターを切る。近くの女性にメジロがいますよと声をかける。「メジロってこんなに小さいのですかーーカワイイ！！」と驚いているが、メジロじっくり見ている人は少ない。
さらに登ってゆき、桜のアップをとったり、遠景をとったりーー酒匂川方面を撮ったりーーしながらハーブ館前に出て大型観光バスを避けながら松田山自然館・最明寺方面に登っていく。
ふるさと鉄道（豆汽車）の呼び込みを聞きながら、自然館に到着ーーこれまで覗いたことがないので入館して展示（酒匂川写真展など）を見る。館内のスタッフに松田山のピークはどこにあるのか、尋ねる。尋ねた女性はわからなかったが、後からやってきた初老の男性が、最明寺の上にあるピークだと教えてくれた。すでに10時を回り、時間が無くなってくる。急いで最明寺に向かう。矢倉岳を見ながら鹿柵の扉を開けて越え、林道へと進む。10時51分、林道がカーブする場所に道標があり、地形図ではここが旧道の入口だ。ここでどうするか小考、今日最初のエネルギーと水分補給、コンビニで買ったサンドウィッチを半分食べる。昨年歩いてみたので、道はあるが大雪で荒れている可能性があるがーー林業の作業道になっているようなので、思い切って再び挑戦。道は一部を除き、しっかりしている。刈払の枝などが散乱して歩き難い個所もあるが、進行を妨げられるほどではない。上を見上げると林道が見え、踏み跡はその少し下をぐるっと回り込んでいる。すぐ林道に復帰するのはかなり急斜面を登らねばならないので、わずかな踏み跡を追って、回り込んで進む。赤テープなどが所々にある。15分くらい進むとチェーンソーの大きな音が聞こえてきた。間伐などの作業中だ。伐採作業で出た枝が散乱し、丸太の束が所々にあって、作業道がよく見えない。足場の悪い場所を何とか切り抜けて諸子自治会の標柱を過ぎると作業者のいる場所に出た。諸子とはこの辺りの地名で松田惣領とか松田諸子など、歴史に縁の深い名前が多い。挨拶をして先に進む。3名くらい作業者がいるようで、先の作業者に、ハイカー通過と告げていた。最後の作業者の手前で右に登って林道に出る。最後まで踏み跡を追いたいが、伐採作業で道が見えず、見通しが立たない。急斜面をなんとか林道まで這い上がるが、ここまで、ショートカット道に25分以上もかかり、林道を1�劼舛腓辰畔發い燭曚Δ�明らかに時間は速そう。少し進んで最明寺史跡に出る。手前に奈良時代の瓦窯跡があり、発掘調査の解説板と釜入口が見えている。
神奈川県立歴史博物館の「瓦が語る−かながわの古代寺院−」によればーー
「7世紀後半から9世紀にかけての神奈川県域には、横須賀市宗元寺、小田原市千代廃寺、茅ヶ崎市下寺尾廃寺、川崎市影向寺、聖武天皇の勅願で建立された相模国分寺などの主要な古代寺院が建てられていました。この中には今もなお法灯をついでいる寺院もあります。
なかでも宗元寺の「忍冬交飾蓮華文」軒丸瓦は、奈良県西安寺と同じもので、畿内との密接な関連を示しています。これに似た例は、小田原千代廃寺出土の鬼瓦と武蔵国分寺創建期のそれとが同じ型で作られており、相模国から武蔵国へ型を移して作られたことを物語っています。
古代寺院は主に天皇家や豪族によって建立されましたが、庶民もまた塔や堂の建物を模した焼物を作り、それを集落内の建物に祀って信仰していました。」
ということのようだ。それらの古代寺院の瓦を焼く窯の一つがここにあったということだろう。ここから出土した瓦と同じ瓦が、千代廃寺跡から出土しているようだ。最明寺は神奈川県のHPによれば
「承久3年（1221年）浄連上人（源延）は、夢のお告げを受けて信州善光寺の一光三尊の仏を模写し金銅の仏像を鋳させ松田山頂に安置しました。
年々一堂一宇を建立し盛大となりますが、室町時代の兵乱相続き、そのため衰えました。
文明2年（1470年）鎌倉の八正寺の尊賢親王は最明寺の衰えたのを嘆いて弟子の賢昌に命じて最明寺の復興を計画しましたが、人家に遠く山道険しく人馬ともに困難であるため、寺を金子郷（現：大井町金子）に移転されたといわれています。」
とある。
ここは時間を取らずにすぐみどりの風歩道に進む。入口を間違えて、道標のない道を進み、なんとか正規の道に合流する。この辺りで一番高いところが松田山らしいが、後で出会った「虫沢古道を守る会」の方の話では、ゴルフ場建設に関係して松田山のピークが削られて、本当のピークは失われたとのことーーなんてこっちゃーー
ゴルフ場が見えるあたりで少し展望が開け、少し雪を被った表尾根やその奥に蛭ヶ岳などがうっすらと見える。 この辺りから少しづつハイカーとのすれ違いがあった。田代向から歩いてきたハイカーだ。東屋に出ると大きな道具を持ったグループが、東屋で休憩中の女性ハイカーと話をしていた。どうやら虫沢古道を守る会のメンバーで道普請をしているようだった。大雪でかなり倒木や落ちた枝等あったであろうが、すでにきれいになっている。大変な努力で頭が下がる。松田山について尋ねると、先ほどのお話をされた。女性たちとも別れを告げて先を急ぐ。すでに12時を回る。予定をかなりオーバーしている。標高550m前後から一気に200m下降し、標高345mの谷底ー五之沢の橋まで下る。ここから少し登って標高360m位の鉄塔に出る。ここには「松田町自然遊歩道ー寄ー最明寺公園」の道標と「古道を守る会ー高松集落・尺沢峠（第六天）」の道標がある。鉄塔下で二回目の補給。ここから尾根沿いに第六天ピークまで進み、高松山を目指す。階段を上るとすぐ林道に出る。ここには道標がなく、林道から尾根に強引に上がる。「古道を守る会」は旧道の道を整備したのかと思いきや、そうでもないらしい。すぐに藪っぽくなり、踏み跡が消えたり出たりする。踏み跡が消えると尾根の突端に登ると再び踏み跡があるが、藪が出たりして明瞭ではない――そういえば古道の会の道標も「高松集落」となっていたようなーーでも尾根筋を外さなければなんとか歩きとおせる状態ーー途中シキミの若木を一本だけ見た。尾根の少し下側には尺沢峠に向かう林道が見える。林道と合流しそうになってはまた尾根に上がるという作業の繰り返し―意地でも尾根を進む。林道に「第六天」30分という文字が藪の中の道標から読み取れた。まだ30分もあるのか？？この林道沿線は集落が点々とあり、廃車があちこちに放置されている。集落もほぼ放棄されているようだ。次第に見たような風景が出てきて第六天ピークに到着−道標からは15分くらいだった。もっとも第六天とは多くの場合尺里峠を指しているようだ。6〜7分で尺里峠に下り、さらに高松山を目指す。既に1時40分を回ったのであまり無理しないでここで下山も考えたが、どこを下っても二時間以上かかりそう。一番近いのは虫沢林道を下って田代向バス停に出るコースでおそらく1時間強だろう。まだ時間的にも体力的にも大丈夫そうなので高松山からビリ堂方面に下るつもり。富士見台では富士山は見えず、桜平の桜もまだだーー10分くらい登ると再び最明寺上・松田山先の東屋で出会った「古道を守る会」の人々に追いついて、再び立ち話。鉄塔から第六天への守る会の道標はやはり尾根筋ではなく、林道を進むコースのようだ――古道ではないのではーーというつっこみはしなかった。先を急ぐ――ーー30分くらいひたすら登ると山頂直下の男坂女坂分岐に出る。無論男坂を一気に登り、すぐに山頂に出る。尺里峠からおよそ50分弱だった。ほぼコースタイム通り。遅くもなく早くもなし。ケガのリハビリ山行なのでこんなものだろう。ここで一息いれ、残ったお稲荷さんを一個頬張る。5分でビリ堂分岐、ここからビリ堂まで20分くらいらしい。道は木の根が出ているやや荒れた急な下りだが、大きな困難もなく20分弱でビリ堂に出た。昔の集落間を結ぶ道の中間にあり、馬頭観音の村人が設置する最後の場所にあることから「ビリ堂」という名がついたようだ。今は観音堂はなく、馬頭観音などがあるのみだ。ただし水場が近くにあるらしく、なんと水道の蛇口がある。ひねると水が出てきた。近くの石清水の湧水から引いているもので、古来旅人ののどを潤してきた貴重な水だ―感謝してのみ、顔を洗う。気分爽快になって、さらに下る。3時15分を過ぎたころ、尺里55分の道標ーー4時過ぎになるか――10分くらいで再び鉄塔に出る。標高は440m位か？鉄塔の下の鎖と手すりのある場所の上で一呼吸とお稲荷さん、夏みかん、水分を補給。ここまで下り始めてから1時間くらい。竹藪が出てきて、雪で折れ曲がっており、道路に倒れた部分は切られて払われ、きちんと整備されている−―感謝。3時48分、尺里25分の道標があり、すぐに林道に出た。かなり疲労感がある。久々のロングコースの歩きで少し無理しすぎかな――。幸い左膝などの傷みはないが、足腰に来ている。5分くらいで展望が開け、東名高速や山北の町が間近に見える。さらに10分くらい下って馬頭観音を見てなお下ると登山口に出た。そこからすぐに公衆トイレがあり一休み。水も飲み顔をまた洗う。尺里側の橋を渡ってバス停には4時20分過ぎに到着ーー。バスは16時38分、ラッキー、間に合った。しかもその前に時間はバスがない。ちょうどよい時間に下ることができた。バス停で残った食べ物を補給し、新松田に出て帰宅した。
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