三浦半島・岩礁の道☆台風一過の高波に撤退
- GPS
- 03:35
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 135m
- 下り
- 151m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
劔崎〜江奈湾の間、盗人狩の手前で引きかえすことになった 海が穏やかであれば問題なく歩けるのだろうが高波の時は通行不能、特に盗人狩のあたりは波に攫われる可能性があると思うので極めて危険 |
写真
感想
4/15日の金曜日は小笠原諸島を通過する台風1号の影響で関東地方に北風が吹き込み、2月中旬並みの寒さとなったようだ。翌日の土曜日は台風が東の海上を北上し、午後からは関東地方でも晴れ空が見込めるので、出張先の横浜から三浦半島を訪れることにする。
京浜急行線で三崎口に向かうと住宅が斜面に密集する立ち並ぶ丘陵地帯を蛇行しながら列車は半島の先に向かって南下してゆく。金沢八景を過ぎたあたりから緑が目立つようになり、久里浜を過ぎると景色は一転して、首都圏の近郊とは思えぬような長閑な田園風景が広がり始める。
三浦半島の先端部はその南側と西側にリアス式海岸が続いており、いずれも海沿いにハイイング・コースが設けられてている。当初は西側の荒崎海岸に向かうつもりであったが、三崎口駅からのバスが休日ダイヤであることを失念しており、次のバスの待ち時間が思いのほか長いのであった。京浜急行線で一駅戻り、三浦海岸駅から劔崎行きのバスに乗って南海岸に向かうことにした。結果的にはこの選択はおよそ賢明とはいえないものであったのだが。
三浦海岸駅でもやはり平日と休日のダイヤが異なっており、バスの待ち時間が長かったが、その間に駅前のスーパーに立ち寄ると、本マグロの巻き寿司が安く売っていたので、入手する。この日は実家で朝食を食べ過ぎたせいもあり、昼食をとっていなかったのであった。
三浦海岸から劔崎(つるぎさき)行きのバスは終点まで乗っていのは私一人のみであった。岬の先には白いレーダーと白亜の灯台の頭部が見えているが、まずは海岸線を目指すべく、東側の間口の港を目指して、キャベツ畑の広がる台地を進む。キャベツの収穫に使われるための細い道を抜けると、台地の下も一面のキャベツ畑である。その先に小さな集落が現れたかと思うと、忽然と小さな漁港が現れた。
港の先からは東京湾の対岸に房総半島の山並みが見える。港の中では波は穏やかであったが、それはあくまでも防波堤のせいであった。海岸の伝いに歩き、防波堤を過ぎると、海岸の雰囲気は一変し荒涼とした磯が広がっている。その先では荒波が押し寄せており、すぐ先の岩礁では頻繁に10mほどあろうかと思われる飛沫をあげている。
海岸ではキャンプをしているグループがいた。
水際から離れたところを歩くことが出来るので、問題なく劔崎を回って小さな入江にたどり着くことが出来る。入江の右手には灯台に上がるための小径が見えるので、ここから灯台に上がることにする。
高台に上がると、白いレーダー塔の奥に形の良い白亜の灯台が目に入る。東京湾の
天然ガスを運んでいるのだろう、大きなタンクを連ねた大型の船舶が沖合を航行している。
先ほどのスーパーで購入したマグロの巻き寿司で遅いランチを休憩をとる。
再び海岸に降りると「高波時は迂回して下さい」と書いてあるが、なんとかなるだろうという根拠のない期待を抱いて先に進む。まもなく岩礁の海岸は波打ち際すれすれを通過することになり、荒波がすぐ足元まで押し寄せてくる。
岩の間に鉄製の橋が渡してある箇所があるが、波が押し寄せてくると完全に波の下に隠れてしまうので、波が引いた瞬間を狙って先に進む。しかし、海面から出ている岩と岩の間が距離が長い箇所があり、遂にこれ以上は先に進むのは困難とみて諦めて撤退することにする。その先は平穏に歩けそうな海岸が見えているだけに残念ではあったが仕方がない。
先ほどの入江まで戻り、高台の上を歩いて次の入江まで迂回する。入江には民家があり、その敷地を通らないと海岸に降りることが出来ないようだが、民家は明らかに無住であり、住居の裏手から海岸に降りることが出来た。
海岸は一面に紫と白の花のお花畑となっている。浜大根の花だろう。海岸には先の方から歩いてこられた男性がおられる。ご挨拶すると、畑の肥料にするために打ち上げられた海藻を集めているとのこと、化学肥料よりも余程良いらしい。今日はやはり海は相当に荒れているらしく、普段はもっと穏やからしい。やはり台風一過の日はこの海岸を歩くには不適のようだ。
その先の小さな入江を回り込むと再び海岸伝いに岩礁が続くが、今度は波打ち際から離れており、平穏に歩き、漁港のある港湾にたどり着く。江奈湾らしい。湾の周回すると、その西側は干潟になっており、海岸伝いに歩くことは出来ないようだ。車道を歩き、高台の上に出ると、白浜毘沙門天の案内に従って海岸を目指す。
小さなお堂のある毘沙門天を過ぎて再び海岸に出ると、ここでは海岸には数組のキャンパーがテントを張っている。どうやら人気の穴場キャンプ場となっているらしい。もちろんトイレなどの施設はないのだが。
ここからしばらくは毘沙門海岸と呼ばれるところらしい。荒涼とした岩壁が続くが、ここは無事、通過することが出来て、毘沙門湾と呼ばれる小さな湾に到達する。湾を回り込んで、再び岩礁帯に進む。
岩壁伝いに歩くと荒波がまさに怒涛の勢いですぐ足元まで押し寄せる。足を滑らせて海に滑落したらそのまま高波にさらわれることになるだろう。小さな入江が現れ、波が引いた瞬間に小さな橋が岩の間に渡してあるのが見える。なんとかタイミングを見計らって橋を渡ることが出来たとしても、この入江の奥を岩壁に沿って無事に通過することは到底不可能であろう。諦めて引き返すことにする。
舗装路を歩いて再び台地の上に出ると、地図では電波塔の先から海岸に降りる道が記されているので、道を進むが、キャベツ畑で行き止まりとなっており、地図上の破線は完全に廃道となっているようだった。この日は既に当初の予想よりもかなり時間を要してしまっており、これ以上岩礁の海岸沿いを歩くと帰宅がかなり遅くなるので、道がここで行き止まりになっていたのは結果的には良かったのだろう。
台地の先では夕日が西の空に富士山のシルエットを浮かび上がらせている。三崎漁港にたどり着くと、三崎のバス停に向かう道に沿って、趣のある街並みが広がっている。ところどころにマグロ料理の店がありなんとも美味しそうだ。
三崎のバス停からは埠頭の先まで歩いてみる。丁度、夕陽が海の向こうで富士山の山裾に沈んで行くところだった。今回は岩礁の道を完歩することが出来ないのは残念ではあったが、それはそれで大迫力の海景を堪能することが出来たというものだ。改めて、海の穏やかな日に捲土重来する機会を楽しみにすることにしよう。
コメント
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同じ日に行ってました。
私たちの方が少し時間は早かったようですが、ほぼ同じ所で撤退してるみたいです。
あそこはヤバかったですよねー😅
でものんびりもワクワクもできる良いところで楽しかったです😆
bodlyさん達が通られた少し後に私が訪れたようですが、その間に潮位がだいぶ上がったようです。
それにしても三浦半島にこんなところがあるなんて・・と思うような別世界ですね。是非、機会を見つけて訪れてみたいと思うところでした。
20日、潮位もかなり低かったので関東ふれあいの道1,2,3,4を計画してまして未明からの雨で中止。
次の引き潮5月1日に変更予定です。
ただし関東暫くはぐずついた天候なので不安!
実は三浦半島方面に行こうと決めて、おすすめのところはどこがいいかとottomanさんにお伺いしようかと思ったのですが、迷わず海岸歩きをすることに致しました。私からottomanさんにご報告しようとも思っていたのですが、先にコメントを頂いてしまい恐縮です。
数年前に三浦アルプスを縦走して以来、久しぶりに訪れたのですが、三浦半島の先端部の雰囲気は実にいいですね。家内もとても行きたがっており、家内を伴って是非、再訪したいと思います。
👍
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