布部岳


- GPS
- --:--
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,236m
- 下り
- 1,222m
コースタイム
天候 | 曇のち雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山頂直下に全層雪崩した痕跡あり、雪庇崩落も始まっている。 下山後は、日高高原荘沙流川温泉へ。 |
写真
感想
28日は通常勤務+当直勤務。土日を選ぶなら、土曜が山でしょ。勤務が明けたのは午前9時。この時間からでは山に行けません。絶好の山日和が羨ましい。講演会に参加するために訪れた、札幌は快晴。
30日は北へ行けば天気がもつかも知れない。太平洋側や日高山系はダメ。一縷の望みを掛けて、2週連続で夕張山系へ。天気は高曇りで、布部岳の山頂も下から見えました。予想通りだれもいない除雪終点に車を停めて出発です。
林道から富良野西岳が霞んで見えていました。今日は、東尾根?を登ります。テープが巻いてあるのは「境界見出し」の打ち込まれた大木。その後は何処にもテープも目印もありませんでした。取り付きはザラメ雪で、先週の様な高温なら後1週間はもたないで溶けそうです。快調に676Pへ。尾根の合流があり、帰りに間違わない様、わざと踏み抜きで足跡を作ります。微妙に起伏もあり、谷の北側に先週目印にした869Pの独特の形が見えてきました。828Pから一端コルへ下り、雪庇の発達した尾根を登り詰めると922Pでした。
十勝連峰も展望出来て、久し振りにリュックから一眼を出して撮影。松籟山も尖って見えており、登りたくなる様な山の品定め。922Pからは、両側の谷へ降りる尾根ははっきりしていますが、進むべき尾根は木がうるさい中を下りました。これは分かりにくいので、帰りのために穴を掘ってマーキングしました。
コルからはなだらかな尾根、起伏もあり複雑な地形でしたが、富良野西岳が見えていたので、迷う事無く布部岳の正面へ出ました。断崖は茶黒く、大規模な雪崩の斜面は笹が見えており、下にはデブリが。登る前から、恐怖心が頭をもたげます。山頂の北の尾根に回ります。1214沼(名前が無い)は、尾根に取り付いて確認できました。十勝連峰は雲に隠れ、予測通りですが、またも雪。風も強まり、ガスにまかれます。おかげで、切り立った山頂稜線の高度感の怖さは無く、雪崩と雪庇崩落が当面の避けるべき課題です。ダケカンバとハイマツの生え際、時に西側にまいて登りました。スキーのトレースが残っていました。山頂はどこだか分かりません。明らかに、南の尾根を下りかけて、トレースも消えた事から山頂を通過した事が分かりました。
視界が良ければ、南尾根を下ろうと考えていたのですが、ガスにまかれ何も見えない中ではトレースを辿るのが正論です。風雪で昼食を食べる事は出来ません。登りで嫌な予感がしていた地形に入り、雪でトレースは消えました。目印の展望も無く、完全に自分の位置が把握できなくなり、いつもの「谷作戦」開始です。間違えても一つ南の沢に入らない様、沢地形をいくつか北に越え、本流と覚しき沢を下ります。これは、通常は絶対にしてはいけない事ですが、尾根線が風雪で視界が効かない中、谷から尾根を見上げて位置を確認する作戦です。どうやら成功して、本流を下っているようです。このまま下れば地図では、岩場に入ります。滝があるかも知れません。ようやく、922Pへ繋がる尾根線がかすかに見え、谷を這い上がります。869P側は傾斜が凄まじく、雪崩れてデブリも見えています。922Pを目指す事にしますが当然谷からは見えていません。谷から凄まじい傾斜を登るため、スノーシューを背負い、つぼ足で、ストックを反対に持ち雪面に突き刺しながら、三点確保で立ち木を目指します。気の遠くなる様な、登りを経て尾根に這い上がりました。922Pに到達まで、2時間かかりました。ここからは、トレースも残っており、疲れて空腹感も沸かない中、惰性で降りました。何とか明るいうちに車へ到着しました。
冷えた体を沙流川温泉で温めました。もう、次の山行を考える力も残っていませんでした。仕事、講演会、吹雪の山行と充実したウィークエンドでした(笑)
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