甲武信ヶ岳
- GPS
- 29:00
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,577m
- 下り
- 1,577m
コースタイム
0900 毛木平駐車場
1050 ナメ滝
---- 10分休憩
1230 千曲川源流の碑
---- 30分休憩
1400 甲武信ヶ岳山頂
---- 30分休憩
1500 甲武信小屋
---- 30分休憩
1550 木賊(トクサ)山
---- 10分休憩
---- 20分休憩(帰りの木賊中腹で日の入り鑑賞)
1650 甲武信小屋
2日目:
0330 起床
0400 甲武信小屋
0420 甲武信ヶ岳
---- 40分休憩
0530 甲武信小屋
---- 60分休憩(朝食)
0750 三宝山
---- 10分休憩
0850 尻岩
---- 10分休憩
1130 十文字小屋
---- 30分休憩
1330 毛木平駐車場
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年05月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
毛木平駐車場は60台程度。トイレ有り。 ナメ滝以降に残雪。 緩んでいて踏み抜き注意。 |
写真
感想
5/9〜10、埼玉・山梨・長野の3県の境にある甲武信ヶ岳に行ってきました。
甲武信、つまり、甲州(山梨)・武州(埼玉)・信州(長野)のそれぞれ頭の文字を集めたワケで、名前がもう素敵過ぎます(笑)
そして、千曲川(新潟県に入ると信濃川)、荒川、笛吹川の水源地でもあります。
そう、GW最後の山行は、新緑を愛でながら水源を訪れる旅となりました。
5/9、気持ちのイイ晴天で、車窓からの眺めが素晴らしい。
冬に見た時に比べ、山々の緑がザワワと膨らんできたのが良く分かる。
高速を降り、小海線を左に見ながら長野県に入り、川上村のレタス畑を抜けて、登山口の毛木平へ。
60台前後停めれそうなちゃんとした駐車場で、半分ぐらい埋まっていた。
ちょうど水を汲みにきた地元のおじさんに川上村の話を聞きながら、登山の準備。
川上犬というこの地域の犬の話が興味深かった。
飼い主に忠実で、山で落し物をしようものなら、それを守ってずっとその落し物から離れないらしい。
律儀なヤツだ…が、それを探しにいく飼い主は大変だよな(笑)
9:00、登山開始。
千曲川の源流に沿って歩き出す。
気温は少々高めだけれど、川の水とさわやかな風のおかげで心地よい。
この土地は岩が多く、それぞれが個性的な姿。
そしてその岩についた苔の緑が鮮やかで、春の登山気分を盛り上げてくれる。
淡く優しい木々の新緑と、青空、川のせせらぎ、そして咲き始めた山の花々、その香り。
あまりにも素敵な風景なので、ゆっくり歩きながら写真撮影を楽しむ。
割とフラットな道で、普段ならコースタイムの7割ぐらいで進むのだが、この日はむしろオーバー気味。
それだけ自然に触れるのが楽しい道。
途中のナメ滝で小休憩。
川の岩を優しく撫でるような水流を見ていると、優しい気持ちになれる。
ココから先、残雪が見え隠れするようになり、気付けばすっかり雪山登山。
緩んだ雪が1mぐらい積もっていて、ところどころで踏み抜く。
尾瀬で覚えたあの緊張感が再び背中を走る、何せ滑れば川の中、泳ぐにはまだ早い(笑)
トレースを辿りながら、慎重に進む。
12:30、千曲川源流の碑に到着。
ここで昼食。
先に来ていた老年のグループは、ここの源流でお茶を点てていたらしい。
ただし、源流の場所は雪で覆われていたので、その下流で汲んできたのだろう。
なかなか優雅な遊びだなぁと。
ここからは急登で一気に甲武信ヶ岳へ。
と言いながら、それほど急登ではなかったし、素直な道。
唯一の誤算は、ストックの雪用リング(雪に沈まないように付ける鍔みたいなやつ)を忘れたことw
おかげで、ストックがズボズボと雪に沈み、雪の深さを知るための道具に成り下がってしまった(笑)
苦労しながら坂を登り切り、甲武信ヶ岳方面に向けてさらに尾根道を歩く。
14:00、甲武信ヶ岳山頂に到着!
小さな山頂で、ズンとそびえる山頂標が立っている。
周りの展望はなかなか広く、隣の金峰・瑞牆、そして奥には八ヶ岳と。
あまりの陽気に昼寝すらできるんじゃないか?ってぐらい、静かで気持ちいい山のひととき。
…実際、他のパーティは昼寝している人いたし(笑)
ウチらは、お茶と羊羹でまったりおやつタイム。
大抵、百名山と名の付く場所は百名山詣の登山者で溢れ返っているものなんだけど、この日のこの甲武信ヶ岳は別世界。
あ〜あ〜あ〜、まったりぃぃぃぃ〜♪
30分近くまったりした後、別のグループが来たのをきっかけに小屋へ移動する。
山頂から20分ぐらい下って、本日の宿泊地、甲武信小屋に到着。
名物小屋番の「とくさん」の受付で手続きを済ませ、指定の寝床に荷物を下ろす。
今日は1人1枚の布団で寝れる模様、ラッキー♪
荷物を降ろした後は、まだ時間があったので、隣の木賊(トクサ)山へと偵察。
日の出ポイントになるかと思ったんだけど、木賊山の山頂は眺望のない、というか特徴のないただの通過ポイントだったw
ただ、西に開けた場所があり、夕日は良く見えそうだと確認し、小屋に戻る。
小屋の夕食は5:00、献立はカレー。
定番だね、と笑ってしまったが、意外や意外、このカレーが美味い!
スパイシー、かつ具もしっかり入っていて満足の一品♪
食事を済ませ、夕日を見に再び木賊山へ。
優しい西日を浴びながら、空の色が少しずつ変わっていくを眺めていた。
ゆっくりと、そして穏やかな時間が、山を流れていく。
山に来て幸せを感じるひと時。
小屋に戻ると、「とくさん」が甲武信ヶ岳特番の録画を見せてくれた。
本当は食後に上映会をしていたのだけど、夕日を見に行って見れなかったウチらのために再放映♪
ウイスキー片手にこの山域の奥深さを堪能する。
8:00に消灯、明日の日の出をみる準備をして就寝。
朝3:30、自分のセットした携帯アラーム(バイブ)で目が覚める。
携帯をザックに入れていたので、慌てて飛び起きアラーム解除。
おかげで2度寝せずに済んだ(笑)
4:00に小屋を出て、山頂に向かう。
かなりの寒さを覚悟していたのだけど、気温は6度と過ごしやすい状況。
沈み行く満月が夜空に映える。
4:20に山頂に陣取り、今か今かと日の出を待つ。
東の空には雲がかかり、空の色は変わりつつも肝心の太陽がなかなか姿を現さない。
場所を変えようかと移動した直後、鮮やかな日の光が東の空に!
急いで山頂に戻り、日の出を鑑賞!
雲の水平線から少しずつ顔を出していき、それに合わせて周りの山や木、そして鳥達が目を覚ます。
西には月、東には太陽。
神秘的な光景。
「富士山も見えるはずなんだけど、今日は無理かな」なんて話をしていたら、
もう1人日の出を見に登ってこられた登山者の方が、「あれ富士じゃないですか?」と。
言われた方向に目を移すと、うっすらとではあるけれど、白い雪を被った富士の山頂が!
んー素晴らしい♪
コレが冬の済んだ空気なら、間違いなくその全容を見せてくれるだろうなぁ。
小屋に戻り、朝食。
ご飯・汁物・漬物・フルーツ、これまたシンプルな朝ごはん。
寝床に戻り、他の登山者達が急いで出て行くのを眺めながら、ゆっくり身支度。
なぜならウチらは朝の山からしっかり感動をもらって、まったり山歩きな気分だったので(笑)
6:30に小屋を出て、3度目の甲武信ヶ岳山頂へ。
今日はココから三宝山・武信白岩山を通り十文字峠、そして毛木平の駐車場へと戻るコース。
三宝山への道は、一部雪が深いところもあったけれど、基本的に気持ちの良い樹林帯を歩いていく。
心地よい林道歩きに言葉も少なく、雪を踏みしめる音と鳥の声、そして風の音を楽しむ。
7:50に今回の山行の最高峰(2483m)、三宝山山頂に到着。
今来た道を振り返ると、甲武信ヶ岳と富士山が美しく映える。
三宝山からは尻岩というポイントまでひたすら下る。
あまりの下りっぷりに、この後の上り返しのしんどさを想像して軽く萎えたのは秘密w
尻岩のある場所は多分原生林で、自然の森の美しさと暖かさ、優しさを堪能。
森の緑に包まれる、というのは、まさにココで感じた感覚なのだろう。
この先から岩も多くなり、雪も少なくなってきたのでアイゼンを外す。
武信白岩山は独特な山容がめちゃカッコ良い!
天を突くように鋭く尖った岩が、青空に伸びている。
残念ながら今は登頂禁止、そして、あまりの岩っぷりに登頂する気もなし(笑)
いくつかの岩場を楽しみながら、十文字峠へと向かう。
途中の大山は山頂の下に見晴らしの良いポイントがあり、そこで軽く休憩。
石楠花の蕾が道の両側に溢れていて、花が咲いたら素晴らしいだろうなぁと。
…ウチ、石楠花の花、見たことないんだけどねw
十文字小屋には11:30過ぎに到着、ココで昼食。
かなり疲れていたようで、ザックから目的の物を取り出せずに何度も出したり仕舞ったりw
ボケの疑似体験が出来ました(笑)
昼食を取り、元気回復!
小屋の方に、「下は30度超えてるらしいよぉ」と聞き、一瞬下に戻るのをやめようとも思ったりw
でもま、帰らなきゃいけないので(笑)
高速巡航モードでガツガツ下る。
駐車場の近くまで降りてくると、最後に色々な花がお出迎え。
「また来なよ」、そんな風に言ってくれているのかな?
13:30、無事下山。
お疲れさまでした〜♪
この後、増富温泉で汗を流し、某所で軽作業を経た後、萌木の村で夕食をとり、帰宅。
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