北岳 - 池山吊り尾根から
- GPS
- 56:00
- 距離
- 15.4km
- 登り
- 2,167m
- 下り
- 2,149m
コースタイム
2日目 小屋 3:40 - 6:50 ボーコン沢の頭 - 8:45 八本歯ノコル - 9:20 キタダケソウ群生地 9:40 - 10:30 北岳 10:50 - 11:20 八本歯ノコル - 12:50 ボーコン沢の頭 - 14:25 城峰 - 15:05 池山御池小屋
3日目 小屋 3:30 - 5:30 あるき沢橋
天候 | 3日間とも晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
歩き沢橋より池山御池小屋までは樹林帯で展望はない。ところどころ踏み跡が不明瞭だけれど 注意していれば問題ないレベル。ただし傾斜のきつい所もあるので転倒などすると滑落の危険あり。池山御池小屋より上は一般登山道に少々倒木がある程度の感じ。稜線はところどころ這松がうるさい。 八本歯のコル前後は急峻で 岩場や梯子が多いので要注意だが むつかしくはない。 |
写真
感想
北岳とキタダケソウに今生の別れに行ってきました。
初めて北岳の山頂を踏んだのはもう半世紀も前の事。 その後一度 縦走の最初に頂を踏んだだけで、その後3回も池山吊り尾根を登ったが 山頂を踏むことはなく、 今回が3回目の北岳山頂。
歳も歳の上 脊柱管狭窄症を患っていることもあり、 今回が最後の北岳になると思い、 好きな吊り尾根経由でもう一度山頂を踏み、 キタダケソウに会いに出かけた。
池山吊り尾根は 冬にはここを使う人が多いがこの時期は少なく 3日目は 早く下山したので入山者があったかどうか不明だが、 29-30日は 他に登山者はなく 池山御池小屋は独占で、 八本歯のコルとあるき沢橋の間で 黎峰尾根を下るというソロハイカー以外 人に会うことはなかった。
小屋は あまり 綺麗とは言い難いし小さな虫が床を這っており少し嫌な感じだ。 水場は標高差100mぐらいだろうか 急な谷筋近くを下り 往復50〜60分ぐらいかかる。水は結構豊富に湧き出ている。(踏み跡はほぼなく、往は 下りなので良いが、 復は急で 疲れた脚に堪える。)
2日目、 3:40にヘッデンスタート。 樹林帯の中で陽が昇り 城峰の少し手前あたりだろうか 背後の樹間に美しい富士山を臨んだ。
ボーコン沢の頭に上がると バットレスの雄姿が目に入る。 いつ見ても ここから八本歯のコルの間で見るバットレスは 圧巻だ。
ボーコン沢の頭まで イワカガミが咲くのみで他にほとんど花はない。 ボーコン沢の頭で初めてキンポウゲが咲いていたが、 その後次々にいろんな花が咲き 八本歯のコルの手前で 花は絶好調となる。 もちろん主役は山頂への分岐から少しトラバースしたところに咲く固有種のキタダケソウだ。 以前はこの時期が最盛期だったので期待して行ったが 温暖化の影響か 残念にもほぼ終了で感覚的には95%は終わった感じだった。 雨が少なかったのか、 花もとても小ぶりでショボイ花しか残っていないようだった。それでも もう二度と見ることがないであろうキタダケソウをじっくり見て 山頂へ向かった。
また来た道を少し戻り 北岳へ向かった。 距離は短いが結構な登りを 疲れた脚を引きづってほどなく山頂着。 ン十年ブリの北岳山頂。 ほぼ快晴の天候に恵まれ、 360°の展望を楽しみ 帰途に就いた。
城峰付近では 往路では気づかなかったイチヨウランが沢山咲いていた。 まだ 蕾が沢山あったので往路ではおそらく咲いていなかったのであろう。 イチヤクソウも蕾ばかりでまだ開花したものには出会わなかった。
最終日は 早く目が覚めて予定より1時間も早く下山開始。 途中、 往路ではまだ蕾だったコアジサイが沢山咲いて綺麗だった。 このあたりのコアジサイはほぼ真っ白。
超ゆっくり下山したが 5;30には 歩き沢橋についてしまった。 コーヒーでも飲んでゆっくりしようと思って荷物を開けていたら、 偶然 広河原から奈良田まで登山客を迎えに行くという乗り合いタクシーが通りかかり、乗っていくかと声をかけていただいたので、有難く(バスと同料金で)奈良田まで送っていただいた。
天候に恵まれ、 タクシーにも運よく拾っていただき 楽しい登山ができ 北岳とキタダケソウに今生の別れをすることができました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
初めまして
吊り尾根ピストンされたんですね。
凄いな。心に残る最後の北岳。
ちょっと感動しちゃったんでコメント残します
私もそろそろ最後の山とか考えて行かなきゃいけないお年頃なんで、こんな風にお気に入りの山にお別れしていきたいなあと思います。
高山だけが山じゃないから、死ぬまで現役。
まだまだいろんな山を楽しまれて下さい。
乗鞍にバスで行ったって良いんだもん
tekuさんのレコを拝見し、私にはまねのできないすごい女性がいたもんだと感心したものです。
仰るように高い山ばかりが山ではありませんので、 可能ならば生涯登山を目指したいですが、 高い山には高い山の魅力があり やっぱりもう一度登っておきたい山も沢山あります。 何で好き好んでこんなつらいことやってんのかなか〜と思いながら・・・
あはは、ごめんなさい。
コメ書いてからパソコン離れて晩御飯作ってたんですが、作りながらijikemusiって名前おぼえがあるなあ・・・って思いだしてましたよ。
ホントにね、私も山登り始めの10分間は体が慣れずにすごくつらいので「なんでこんなことやってんだろ」っていつも思います。でもそれを過ぎちゃうとアドレナリン出てくるのか、つらいのが快感になってくる(笑)困ったもんです(爆)
コロナ禍でも山は歩いていましたが、事故を起こして騒ぎになるのは困るので以前のようなチャレンジャー的山行は避けてしまいました。3年は大きいですね。コロナで失ったものってコロナにかかるより大きいんじゃないかと思います。実際完全に自粛しちゃった高齢者はもう山に戻れないだろうし・・・なんだかなあとは思います。雪の仙丈ケ岳地蔵尾根リベンジはもう無理だろうし池山吊り尾根でさえきびしいかなあと思ってます。でももう少し世の中が遊びに寛容になったら人生最後の山じゃないけど、もうひとあがきしてみたいなと思ってます。とりあえず現在80まで現役目指してます
お互い頑張りましょうね
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する