涸沢回顧録(雪上訓練)【24.03.17作成】
- GPS
- 32:00
- 距離
- 30.4km
- 登り
- 923m
- 下り
- 914m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
|
写真
感想
2010年05月04日(火) [2日間]
『初めての涸沢と雪上訓練』
◆登山の背景
2010年に始めた雪山の集大成として目的地と定めた涸沢、そしてその記録なのですが
実はこれには前日談があります。
遡る事およそ1週間前の4月28日
私たちはこの日と同じように、涸沢へ向かうべく上高地を訪れていました。
しかしそこで私たちを待ち受けていたのは
『横尾から先、涸沢カールまでは通行止め』の看板。
(;´Д`)は??
その日、涸沢には入山自粛要請が出ていたのです。
理由は前日の積雪が50cmを超え、雪崩リスクが高まったためとのことでした。
いや、事前告知!せめて駐車場、タクシー乗り場、バス乗り場には情報周知してくれww
現地入りして看板一枚で絶望はヤバいでしょw
というわけで、涸沢はおろか上高地より先に一歩も足を踏み入れることなく撤退することに。
駐車場まで戻ってきた時、行きで乗せてもらったタクシーの運転手さんが
『えぇ!?どうしたの!?』と驚いていた姿は今でも忘れないw
なお、この撤退劇にかかった諸費用12000円w
という前日談からの涸沢リベンジです。
◆登山の詳細
ちなみにこの時の荷物重量は
私28kg 妻16kg
条件次第で雨も雪も降る可能性があったため、レイン・スノーフライを両方持参。
ペグもありとあらゆるタイプを持参。
カメラ機材一式だけで6kg。
とまぁかなり強気な荷物構成でしたが、軽くしようという概念は当時ありませんでした。
『重くてキツイなら今この瞬間を鍛錬の場にすれば良いじゃない』という超絶脳筋思考です。
近年はどちらかというと重量よりも速度&距離を重視しているので当時と少し違いますが
形は変われど、今なお私の本流はこの山屋的超絶脳筋思考だと思っていますw
さて、喜び勇んで勢いよく飛び出したまでは良かったのですが、まぁキツイのなんの…
当たり前ですが、この重量背負って平気な顔して歩けるわけがないんですw
横尾までは距離こそ長いが標高差はありません。
しかし横尾から涸沢までは完全な苦行。
歩く、止まる、息を整える、時々水を補給。これの繰り返し。
『頑張れ、まだいける』
ずっと心の中で唱えながら一心不乱に登りましたが、後ろを振り返ると妻が豆粒にw
私よりも妻の方が先に音を上げてました。
途中涸沢が目視できるのですが、届かない、全く近づかない、ひたすら黙々と歩くしかない。
ヒュッテが見えたぞ!後ちょっとだ!と励ましてあげたいところだったのですが
実際あとちょっとじゃないから下手に励ます事もできず、私は正直者なので嘘つけませんw
テント場に着いた時、荷物全部放り出し雪上に大の字になったまま暫く動けませんでした。
それからテント設営にバカほど時間がかかり、一部始終を見ていたオッサンに
『やっとテント設営出来たね』
という冗談なんだか、皮肉なんだか、激励なんだかよ〜わからんお言葉を賜ったり。
雪上訓練でアイゼンひっかけて、レインウェアに2つほど大穴こしらえたり。
下山時にはアイゼンひっかけた妻が宙を舞ったり。
嘉門次小屋でイワナ定食を食べるも、周りは観光客ばかりで浮きまくったり。
色々ありましたが、苦しくも楽しい2日間でした。
◆登山の感想ほか
この後何度か涸沢に足を運ぶことになりますが、やはり初回が一番キツかったです。
どう考えても荷物重量がバカです。
今振り返っても要らんモン置いてけやと思いますw
まぁ当時の私は重い荷物を背負えてこそ一流という山屋的思考が強かったのかもしれません。
それ自体は間違ってないと今でも思います。
実際に、状況がリアルに想像できない以上、必要な物は全て持参するのはアリです。
全て持ち込んで、何度も経験して、ようやく必要なモノ、不要なモノが正しく理解できる。
そこで初めて理想的な軽量化が出来るのだと思います。
これらの経験は全て今の自分の山行スタイルに生かされていますね。
バカだなぁと思う事でも、実際に経験してみるというのは大切だと思った残雪の涸沢でした。
奥様も16kgなんて力持ちなんですね
うらやましいです
コメントありがとうございます(*'▽')
今と比べると道具一つ一つが重い時代でした(にしても重すぎだがw)
正直この重量、今背負えるか怪しいですσ(´∀`;)
先日24kgで死にそうになってたのでw
コメントありがとうございます。
お褒めいただきありがとうございます。
16㎏のザック、重かったですね😱
雪なのもあって足が重くて前に進まないし、何度も休憩挟まないと今度は腰も痛くなってきそうでした😅
昨年同じく16㎏担ぎましたが、久しぶりだったのでこちらの方がしんどかったです😫
>実際に、状況がリアルに想像できない以上、必要な物は全て持参するのはアリです。
>全て持ち込んで、何度も経験して、ようやく必要なモノ、不要なモノが正しく理解できる。
これ、ほんとにそう思います。私は非力故に特に。
いつも新しいものは、40分で登れる山で試してます。
それでも、身の丈に合わぬ量を運ぼうとするアンポンタンです。
コメントありがとうございます(*'▽')
今の時代、情報が溢れていて『慣れるより倣え』が主流なのかなと思っています。
それも確かに無駄がなくて良いのですが
自分の体験と失敗からでないと、本質的な理解はなかなか難しいのかな?とも思います。
ですから新しいものを実際に試すhappyさんの姿勢には大いに共感します(*'▽')
コメントありがとうございます。
お試ししてから本当に山へ持って行く、凄く共感出来ます😁
私は道具に関しても何も分からない身だったので、コレを買って試すっという言葉を当時よく聞きました。
何でも試して、時に失敗をしているのでそういう経験は大事だったんだなっと本当に思います(手袋はかなり試しました)
近年そういう時は美ヶ原を歩くのことが多いので、行った回数がかなり増えましたね😊
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