日影雁ヶ腹摺山(第4ガンガー) 大口沢から湯の沢へ
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 852m
- 下り
- 869m
コースタイム
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 8:30
共和集落下の渡渉点9:30
大口沢林道分岐10:30
龍神の滝下二股conta750m 11:10-30
林道conta950m 12:50-13:00
日影雁ヶ腹摺山 13:30-50
湯の沢右股(半島尾根西conta700) 14:30-45
湯の沢温泉跡(取水設備)15:16
日川本流15:20-50
初鹿野駅16:50
天候 | 晴れ時々雷 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
大口沢の取り付きへは、日川の渡渉と高速横断できる場所が限定される。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・20号国道は片側歩道で見通しも悪く横断注意。 ・入山&下山で日川本流の渡渉を要する。増水時は困難。 ・大口沢は涼しげな沢で、conta750 二股上に『龍神の滝』と呼ばれる連瀑帯あり。 直登するなら3つ道具が必要だが、立派な巻き道もあり龍神様もいるので巻くのが吉。 ・日影雁ヶ腹摺山ピーク周辺は下草も少なく、露岩をさければ問題なくピークに至る。 ・湯の沢川右俣は、花崗岩チックな岩盤が点在。地図の印象より明るい。 大きな滝もなく、西面の大口沢とは対照的で、取水施設もある甘露な沢。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘルメット・沢靴
雨具・照明
地図・コンパス・ナイフ
他、夏山個人装備
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共同装備 |
ザイル8.5mm✕30m 2
ハーネス・カラビナ 1式 貸出
捨てなわ 適量
ノコ・火セット
ツエルトorタープ
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感想
甲斐大和駅で東京からの二人と合流。諏訪神社の朴の木にお参りして、甲州街道に出て、ガーガー走る車におののきながら日川沿いに下る。ガーガー道をそれ、古い甲州街道の名残を残す史跡などを見ながら、斜面の集落「共和」の中を通る。老婆と笑顔で挨拶をかわす。中程から谷へ降りる牧歌的な坂道を下り日川の谷へ。清流だ。ここでスパヂカ、もしくはフェルトに履き替え。適当に徒渉して左岸に渡り、ブドウ畑を登って高速道路をくぐると、ようやく目当ての沢へ。この沢もすぐダム湖に阻まれてしまうので左岸の壁を登って林道へ。ようやくとりつきまできたよ。
林道を登って行く。この上にはオフロードの稽古場みたいな施設があるのだそうだ。ときどき沢を歩いてみるが、全然おもしろくないしゴミが多いので林道にもどったりする。ニセアカシアの花が満開の季節で、蜂蜜取りの箱がおいてあるところもあった。森に甘い香りが漂っている。標高650で林道がヘアピンカーブして北へいってしまうところで、林道を離れ、沢沿いに上がって行く。岩崎温泉跡という立て札と、往年の風呂場跡を発見。湯の匂いは無し。
標高750二股で休むと、道は不明瞭なのに、やけに立派なポールが立っていて、「龍神の滝」とある。案の定、左股少し行くと20m以上の滝があらわる。右岸をまくと、うまい具合に落ち口の所に出るが、その先にも更に3段30mが出た。傾斜が緩いので行けそうだと思い、イハラがロープ垂らして登るが2段めの上あたりで行き詰まる。そういうことでは後続も行き詰まりそうなので、チョックストンに掛けた捨て縄に通してテンションかけて下る。左岸少し戻ったところに、良い巻道があり、そこから滝上まではよく踏まれた道があった。上から見ると、引き返したところの上にも一段水流強いのがあった。こんな滝があると思わなかったのでもうけた気分だ。
その後は水量の減った緩い沢をとぼとぼ行く。沢の中はゴミが多い。右岸遥か上には地図には無い林道があるようでそこからのゴミだ。ここでコカコーラのくびれボトル(1970年代モノ?)を発見し、アラゲンさんと収穫を喜ぶ。
上に見えた林道が沢をまたいだあたり(標高950m)で林道に上がる。雷鳴がして、大粒の雨が少し降る。龍神の怒りか?薄紫の桐の花があちこちで咲いている。そこから最大傾斜の杉林をひたすら直上して山頂。山頂にはどこから来たのか道がある。樹林の中で、展望無し。ツツジの花が咲いている。
北東に降りるかすかな尾根の樹林を下る。人の痕跡の無い雑木の斜面だ。900付近の踏み跡記号を目指すが、杉の植林地を過ぎても目立つものは見当たらず。かまわずそのまま湯の沢右股に下る。720mの半島状地形を右に確認する。黒雲母花崗岩の岩盤が、多く顔を出す。湯の沢本流に合流すると、堰堤固め打ちになるが、途中、水源地施設らしきものがある。昔温泉があったと思われるところかな。そこで、またも名糖牛乳の懐かしき牛乳瓶を発見!!アラゲンさんが持ち帰る。やっぱり、フロがあった物証の気がする。ここからはアスファルト舗装の成れの果てみたいな無惨な残骸を通って日川に下る。
そのまま日川沿いに初鹿野まで行ければと思うのだが、デカい堰堤が阻んでいるので、日川のはるか上を通る高速道路の巨大橋脚の下で徒渉して、甲州街道に戻る。途中、鶴瀬のバス停で、イハラが30分待ってどうしてもバスに乗る!とごねるが、15分で初鹿野につくじゃん、と説得して歩く。と思ったら「武田勝頼公腰掛けの石」という矢印に吸い込まれて街道を外れ妙な新興住宅地を遠回りしたが一向にそれらしい石も無く、甲斐大和の駅まで戻る。諏訪神社の荒ぶる朴の木に帰着のあいさつをして、駅前の栄屋で牛乳ジャンケンをして1リットルを買う。アラゲンさんは拾った牛乳瓶をきれいに洗って、価値ある一本に仕立てていた。牛乳飲んでいる間に小淵沢行きが行ってしまった。駅できっぷを買っている間に高尾行きも行ってしまった。跨線橋の上でお別れして、下りは15分、登りは45分くらい待つ。天下の中央線だ。本数は多い。田舎の駅のホームの腰掛けはいいなあ。
昨年暮れの笹子ガンガーにつづいて第四ガンガーを攻略してきた。笹子で東面直登沢に挑んだので、今回は西面から。標高も低く集水域も狭いので、それほど期待してはいなかったが、上りの大口沢には涼しげな滝がいくつかかかり、下りの湯の沢川では花崗岩チックなナメ滝を見ることができた。また、歴史的温泉遺構や保存状態良好なコーラ瓶&牛乳瓶などの文化遺産を発見することもでき、学術的にも非常に有意義な登山となった。新緑やツツジが色鮮やかな一番いい季節に歩けたことにも満足。よねさん、あらさん、ありがとうございました。
龍神の滝下二股の水は口に含んだ瞬間に甘みが広がるウマい水だったが、上部の水涸れ地点では見た目、味ともにとても残念な状態であった。やはり人工物が多くなると水が傷む。水が傷めば、森もそこに住む生き物たちも死に絶える。にもかかわらず、より下流で飲んだ水が美味しかったという事実は、やはり自然のもつ素晴らしい浄化作用の賜であろう。おかげで帰宅した今朝も快便。
今回、以前sekihiro氏に教わったテーピングを試してみた。はじめはちょっとキツイかなぁと不安もあったが、歩き始めると気にならず、確かに膝も足首も快調だったような気がする。次回も実践してみようと思う。また、matsuko嬢が日記に掲載していた片桐のキスリングというものを、間近に見ることができた。『おれも思わず注文してしまった。』『イハラ、今年は片桐100周年だぞぉ〜!!』というヨネさんの勧誘のような強要もあったので、一度、水道橋まで出かけてみようかなぁ。
そうそう、中央線は立川駅から山ガールだらけだった。すごいもんだなぁ!!と感心しきり。ともあれ、今回も旧街道散策と陽気なおしゃべりで楽しい一日が過ごせた。また秋にでも計画作りますので、よろしくおねがいします。
yoneyamaさん、粉だらけにならない信玄餅、ありがとうございます! ihara1990さん、今回も近くて歴史と冒険を味わえる計画をありがとうございます!
前回に引き続き、ihara1990さんとyoneyamaさんの、ものを言わずとも、阿吽の呼吸で?行き先のルート選択やコース取り、休憩取りを進めていくやり方には、やはり一緒にいろいろな山に行った経験が自然とできる状態になっているのだろうと思う。事前に地図を良く見てないのもあるが、現場で移動の最中に地図の位置を特定する間も無く、2人にお任せで、お客様状態で、歩行速度もついて行くのが
精一杯でした。後から地図を見返せば、あぁあそこがここだったというのは、分かるのだが、リアルタイムで見ていけるようにしなければならないなと思います。事前に職場でプリントしてきたものの、2枚に出力したので、見にくく1枚に張り付ければよかったなと思った。
駅から歩き始める旧甲州街道は初めて歩く道で、前回もそうだが、近い場所でもまだ、まだ歩いていないところが沢山あるし、意外に名所、旧跡が沢山残っているものですね。民家の軒先歩くのは、楽しい
ですね。一人ではちょっと気が引けて、犬に吠えられることもしばしば、今回も吠えられましたが(笑)
沢歩きは、最初水量も少なく、斜度もそれほどでもなく、私が先に行ってもいいよというレベルな登りだったのですが、竜神の滝のポールの先には、まさに竜神の名に恥じない見事な滝が連続して見えて、素晴らしい景色だったが、登ることは叶わず、右に巻いて尾根に乗ると道がしっかり付いていたのには
驚きだった。さらに上流に行くにつれ、ゴミが増えてきたのには閉口する。林道の終点方面にオフロードコースがある為と思われるのと、不法投棄と思われるものもあった。山頂に登る斜面の直前、最後の水流と思われる場所で、ihara1990氏が、水を口に含んだ際に、まずい!といっていたので、それより下流の最初に休憩した場所でも水を飲んでいたので、これはショックを受けた!なんで下流の水を飲んで何でもなかったのが、上流で不味いのかということが、不思議だったが不味い成分の濃度の問題なのかと考えてみる。
下りは、山頂より少し北に戻った所から、下草、藪のない斜面をどんどん下る。途中炭焼き跡と思われる石積み遺構で方角を確認、再び下る。谷状になったところで、水も出てくる。そこで、休憩して私とihara氏は靴を再び沢用に履き替える。沢歩きは短かったが、大きな堰堤を越えて進むと、水道取水施設があり、原型を留めていない林道のコンクリート舗装が、空中に浮いた状態、近くでyoneyamaさんが牛乳瓶を発掘、温泉の物的証拠に間違いないとする。それにしては、とても綺麗な発掘状態。洗って再利用する。道なりに下ると、左側が岩壁の連続、石屋が対岸に見える、所に出てきた。日川を渡っては戻り、大きな堰堤の見えないところで、最後の休憩。再び川を渡って、高速道路の橋脚の傍で靴を履きかえて、再び甲州街道を戻る。
私のカメラ時刻3分ほど遅れてました。
コメント
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すっかり名古屋市民になってしまったMt_thetaです。
こんにちは。
あらげんさんのご意向!?もあってかいつも僕の実家の近くの
地主さえ入らない山域の映像を提供していただきありがてぇっす
初鹿野駅でずっと通してるところにこだわりを感じました
別田駅起点の山行記録も楽しみにしてます
Mt_thetaさん、おはようございます。名古屋に転勤だったんですね
私の意向は電車移動のみで、場所の選択はすべてCLの意向になってます、事前打ち合わせがないのが、この山行の特徴です
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