記録ID: 4620265
全員に公開
沢登り
大峰山脈
池郷川本谷(上流部)
2022年08月23日(火) 〜
2022年08月24日(水)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 19.3km
- 登り
- 1,533m
- 下り
- 1,527m
コースタイム
1日目
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 8:01
9:30
10:00
74分
大又谷渡渉
11:14
11:32
111分
横手小屋谷出合
13:23
13:33
79分
正法寺谷出合
14:52
15:05
63分
[el.805]地点
16:08
16:18
39分
カスケ谷出合大滝の上
16:57
ヒコヤ谷出合
2日目
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 10:56
7:20
79分
ヒコヤ谷出合
8:39
8:50
32分
堂の谷出合
9:22
9:59
16分
遡行終了点(黒谷峠下)
10:15
10:15
99分
黒谷峠
18:16
ゴール地点
天候 | 両日ともに曇り時々晴れ 2日目は正午ごろに降雨あり。雷鳴も時折聞こえていた。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
池原からだと、小又谷を渡ってすぐの地点で10月まで工事をしている模様。平日の朝8時から夕方5時までは通行止めとなる。 なお、林道は完全に舗装されているが落石や枝が多いので走行注意。何度か車を停めて降りて除ける必要があった。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【入渓まで】 林道ゲートの少し先からリッジを利用して大又谷へ下降する。藪はなく踏み跡らしきものが錯綜しているようにも見えるが、テープ等はほとんど見られない。朽ち木が多く滑りやすいので注意。大又谷は堰堤より下流の3mほどの段瀑の下にある古い石垣跡が渡渉地点となる。これより上部は壁が立ち込んでいて左岸の取付きが不明。右岸の石垣跡に立てば対岸にピンクテープが見え、しばらく目印も豊富である。巻き気味に登るとやがて石垣の組まれた杣道になり、所々で印もあるが、とぎれとぎれである。特に奥に進むにつれて石垣は崩壊して完全に姿を消している箇所も多く、不明瞭になる。この日は大又谷の渡渉でフェルトの沢靴に履き替えたので、泥っぽい滑る斜面に苦戦した。本谷に張り出した尾根に乗っかれば、見通しの良い斜面を適当に下りて横手小屋谷に入る。若干上流にトラバース気味に下ると楽だろう。空き瓶が散乱して人間の痕跡の濃い一帯である。アブも多くて厄介であった。 【横手小屋谷出合〜正法寺谷出合】 横手小屋谷出合は大岩のゴーロで明るく開けている。水は少し匂いがするほどであまり水質が良くないのが気になるところ。やがて谷は狭くなり、大岩の積み重なりの合間を抜けるとゆるく広がる美しいナメが現れる。そのまま谷は右に曲がり、小滝と小さな淵が連続するようになる。水でえぐれた岩壁や石柱、大きな釜をもつ小滝を過ぎ右から大きめの支流を合わせると、今度は谷が開け岩の散乱した明るいナメとなる。あまりまとまった大きなナメという印象はない。これを過ぎると川原のあるトロが現れ、いつくかの小滝を越えれば巨岩の累積する正法寺谷出合である。 【正法寺谷出合〜ヒコヤ谷出合】 出合からしばらくして谷は狭まり、左岸が徐々にそりたち、特徴的な並行する2条のトユ滝が現れる。その後もいいナメ滝が連続する。やがて渓相が落ち着き、釜を持つ段瀑を過ぎると奥にカスケ谷出合の大滝が顔を覗かせる。そのすぐ手前が淵になっており、ヘツリながら泳いで滝下に取付く。カスケ谷も左手から美しい段瀑をかけて合流しているが、本流の下段12mが迫力があり見どころである。これは左岸のクラックが確かに登れそうな印象だが、この先上段の攻略がかなり悪いらしいのでまとめて左岸のルンゼから巻く。適当に登れば滝の落ち口より上流のナメが見えるのでおよそ15mほどの懸垂下降で降り立つ。上から大滝を覗き込めば、上段も深い壺を持ち、確かに下段12mを登ってしまうと難しそうである。その後もしばらく両岸の立つゴルジュ風味の様相だが、通過は総じて容易。すぐに平凡な渓流となりヒコヤ谷出合に到着する。平地がかなり広く適泊地だが、割れ瓶などの痕跡も多い。汚染源か。しかしヒコヤ谷そのものは水質にも大した問題はないように思われた。また、この周辺では動物を多く見かけた。イノシシの家族や鹿の群れである。 【ヒコヤ谷出合〜黒谷峠下】 出合からすぐにゴルジュに入る。ただし両岸の壁は低く、下草のない見通しの効く樹林を通って全体を巻くこともできるだろう。今回はできるだけ水線に沿って進む。中間にも何か所かゴルジュを脱出できるポイントがあったが、最後まで水流をいくのがよく、巻いてしまうのはもったいない。ゴルジュのラストには深い淵があり泳いで縦断して取付くと終了である。登れない滝はないだろう。その後は平凡かと思わせるが、飽きない程度に5m以下の小滝が連なり印象がよい。特に2条3mの滝が美しく見ものである。そのほかにもナメっぽい斜瀑やトユも現れ多様な渓相を見せている。堂の谷出合も過ぎてしばらくすればついに滝の連続も終わり、インゼルの発達する河原となり見どころは全くない。小池の宿跡は今回見つからなかったが、この周辺に多く見られた河岸の台地のどれかだろう。黒谷峠(前鬼〜小池宿間の鞍部)へはピンクテープ等の目印がある涸れ谷を詰めるのみである。 【石楠花岳まで】 黒谷の鞍部に出てから石楠花岳までの稜線は、時折ピンクテープ等の印があるがルーファイが必要。藪はかなり濃いという程ではないが、一部でシャクナゲをかき分けて進む。もしかしたら池郷川側を巻くように登ると幾分マシだったかもしれない。尾根そのものは明瞭なので、いかに楽に通過できるかのルーファイが重要といったところか。大日岳(とおそらく釈迦や孔雀岳)の岩壁がよく観察でき美しい。もっとサクサク上がれるかと思っていたが案外キツイ登りでかなり時間を要してしまった。 |
写真
感想
沢はつい遊びすぎてしまう。確かに入渓までも想定よりは手間取ったが、もう少し時間管理を厳重にして程々に楽に歩かねばと反省。うまくいけば初日で小池の宿まで遡行を終えられるかとも思ったが、一日目の到着が遅く、二日目の出発にも影響してしまった。
手頃に楽しめる渓相で素晴らしい沢だが、水質が気になるのと、遡行終了から帰るまでのかなり長い奥駆歩きが大きな欠点である。
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