東吾妻〜青い瞳もいいが、静かに周囲の山波映す黒い瞳達に魅かれる
- GPS
- 07:56
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 936m
- 下り
- 941m
コースタイム
13:00谷地平-14:22谷地平分岐-15:01東吾妻山-15:57景馬平-16:16東吾妻登山口-17:00浄土平
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
谷地平への下りは緩やかでやや糠っていて歩きにくいが明瞭(上りはさほど苦にならないので上りと下りのタイム差ほとんどなし) 東吾妻から東吾妻登山口への下りは谷地平への道よりさらに糠っており、疲れた。 |
写真
感想
今年のみちのく行第一弾は、機動力を利用できるお手軽な東吾妻へ。福島出身の山の先輩が、「いいぞー」と言っていた場所を訪ねるのが目的。
朝一の新幹線で福島駅に降り立つと、雲は多いながら、吾妻は姿を見せている。予約していたレンタカーを飛ばし、浄土平の大駐車場へは1時間弱で到着。
イワカガミ咲く浄土平を横切り、まずは一切経を目指す。「東吾妻なら”魔女の瞳”は外せないでしょう。でも昔”魔女の瞳”なんて言ってたかしら?」などと考えつつ歩を進める。場所柄、軽装で山馴れてないハイカーが多く(←自分もその一人?)、”すいませ〜ん”と、かわしてながら上っていくが、トレランのお兄ちゃん達にバビュンと追い越される。酸ケ平を右して鎌沼が見え始めると、ふと思い出す。20代の頃、当時の山の相棒と西吾妻からの山スキー縦走に失敗して、ここ東吾妻には車利用でのお気軽ハイクで訪れたんだったな。その時、「こんな所にこんなにお気楽に来て申し訳ない」と言ってたなーと。その古き山友も、今年田舎に帰ることになり、もう共に山に行くこともないだろう。
一切経の山頂付近の稜線は、やや強めの風(10m/s位?)が吹いている。定番の魔女の瞳の美しいブルーをとりあえずパチリ。それにしても、日本の男は、なんで青い瞳に弱いのかネ〜!?視線を左に移し、大倉深沢源頭部もチラ見(優しい沢登りでここからの一切経登頂を、検討したこともあったんだよな〜)。”ピークに立たなきゃ山登りじゃない!”とするこだわりで上ったが、本日の本命はここではないので、先を急ぐ。
酸ヶ平まで戻り、湿原地帯を鎌沼まで辿り、池畔から右に折れる。薄笑いを浮かべたお地蔵さんを見て、西に下ってゆく。上部は雪も残り、泥濘も多く、気を使う。左手に沢音が聞こえ始めると、遠目だが沢筋に水芭蕉も現れる。支流を2本、本流を1回飛び石伝いに渡ると。谷地平避難小屋に着く。きれいな小屋だ。ここまで下りでは単独の方2名とすれ違ったのみだった。小屋を過ぎると、本流の渡渉、これは飛び石伝いは無理!覚悟を決めて靴を脱ぎ渡渉する。水深は最深でも膝ぐらいだが、川幅がもし3倍あったら、必ずあきらめたであろう、冷たい流れだった。
靴をはき直し、湿原地帯に入ってゆく。1段目、ちょっと上がって2段目では、少ないながら水芭蕉が咲き残りを見せるが、「こんなもん?」とちょっと一人ごちる。だが、もう一段上がったら・・・・・、言葉を失った。突如視界が開け、広い空間が広がる。それを吾妻の穏やかな山波が遠く取り囲んでいる。ちょっと時期は早いが、ワタスゲが埋め尽くす広い湿原の中、一本の木道が延びる。池塘が空を、周囲の山々を映し、美しい。黒い泥炭の底だから、より美しくうつるのかな。久しぶりに鳥肌が立つ感覚を覚えつつ、木道をポクポクとゆく。静寂を破るのは、カッコウの声と風の音のみ。この広く静寂で美しい空間は今自分一人だけのものなのだ。小一時間、静かなる愉悦の時を過ごす。
さあ、でも戻らねばならぬ。腰を上げる。ここまでの下りとこれからの登り返しの3時間弱、十分払う価値があったと思う。ありがとう、谷地平。また、必ずくるぞと誓い、渡渉して往路の登りにかかる。下りにくい道は登りではさほどではなく、ほとんど変わらぬタイムで、姥平に帰着。まだ余裕があるので、東吾妻山を目指す。上部では登山道に断続的に雪が残る。頂上で、この登りで相前後した若者と話すと、谷地平に一泊して、西吾妻に上がり縦走してきたという。「最悪の藪でした」と笑っていた。タフですね〜、若さですね〜。
ここからの下り、これが糠って意外に大変。途中直下の小湿原、景場平の湿原も悪くはないが、谷地平を見てきた後ではさほどの感激はない。ただただ、悪路にゴチながら、1時間くらいで下れるつもりが1時間20分もかかってやっと車道に飛び出す。ここからピッチを上げ、浄土平を目指し、ちょうど5時に帰りついた。
谷地平、先輩の言葉どおり、最高のロケーションでした。避難小屋泊まりで(酒とつまみ持って)、朝夕の湿原でまったり再訪したいな〜。
あ、谷地平のワタスゲ、おそらく来週末あたりが見頃では。誰か、最盛期のレポ書いてくれないかな。
コメント
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ワタスゲ見事ですね。ちょうど湿原に降りて青空になってよかった。四方を山で囲まれているので、ちょっとした秘境気分、ここはワタスゲが咲くころがベストでしょうね。来週あたりですか・・・むむむ
登ったり降りたり滑ったりの忙しい山旅無事にこなされて、完全復活でしたね
cheezeさん、コメありがとうございます。
cheezeさんも、転生前 の夏に谷地平を訪ねられてましたよね。
四囲を山に囲まれているという意味では、尾瀬に似ているのかもしれませんね。でも、尾瀬との違いは、その山が燧や至仏のように存在を自己主張するのではなく、どこまでも穏やかな山波が気負いなく、柔らかなカルデラの様に取り囲む様が、良いのかもしれません。 ワタスゲなどの花 はもちろんいいですが、なによりこの静けさですかね〜 。秋も良さそうですよね。
天気 さえ良ければ、ワタスゲ全開の頃、是非行っちゃってください。そして、うまく取れたカット には、cheezeさんの名ナレーションをつけて下さいね 。
再び こんばんは!!
昨年を取り返すように
ある時は スクータにまたがり
またある時は 新幹線とレンタカーを乗継
素晴らしい行動力ですね
まだ行ったことのない
素晴らしい山域のレコ
今回が 第一弾との事
今後も宜しくお願いしますね
微力ながら いや陰ながら応援しています。
boroPさん、コメありがとうございます。
小生普段の近場の山行きは、スクータ利用でけちけち登山(交通費は1,000円/回未満)。ここぞという遠征のため節約してます !ですが、折角の遠征は、天気が悪い と半ば捨て金。ですので、本命、対抗、穴馬のルートをある程度離れた地域から考えておいて、直前の天気予報 で行先 を決めます。
東北の山々は、横浜からはちと遠いんですが、一部の人気ルートを除くと静かです。個人的に好きな山域ですね。特に梅雨時、紅葉期はほぼ毎年1度は出掛けてます。とはいえ、これも天気と気分次第ですが・・・・ 。
お師匠様、ご無沙汰しております。調子が上向いてきたようですね。
ワタスゲの桃源郷、人の少なさがさらに魅力的にしているのでしょうね。東西吾妻の中間にあり、真性の山好事家しか足を向けない場所なのでしょうか? 東北の山らしくて、強く惹かれました。昔はインターネットもなかったでしょうし、そういう時代のエピソードが聴けるのも有難いです。
小屋泊まりすれば、
「君の肩にポワポワが〜♪ 雪のように積もる夜には〜♪」
なんて写真も撮れるかもしれないですね。お師匠様が広島出身の50代男性だということを長い間忘れていたderakkumaでした(ヽ゜ω゜)ノ
derakkmaさん、忙しいみたいですね。
小生は今年の第一目標に「週末休めるよう仕事をセーブ」というのをあげてますヨ。
お蔭で、体調は少しずつ回復してきてます。
「君の肩にぽわぽわ」??
はて、何かと思えば、ハマショーですか。
でも、「雪の様に肩に積もる」というのは、・・・・やや不潔な想像をしてしまったのは、俗なodax だからでしょうか。
今年はまだあと何度かは、白河の関を越えていくやもしれません。ぽわぽわと、風に乗って 。
odax さん こんばんは☆
今年はぜひ東北の山に行きたい!と相方さんが言っております。
お目当ての山ができたみたいよ
私はムーミン谷に行きたいのですが・・・
その際はご指南くださいませ。
こちらの瞳ちゃん見てみたいですね
男子に限らず女子も、吸い込まれそうな青い瞳はうっとりしますぅ〜
足、その他諸々 今回はだいじょうぶでしたか?
clioneさん、コメありがとうございます。
小生の傷負うた脚ですが、滑りやすい下りはいまだひやひやで、以前よりかなりペースダウンしていますが、なんとかだましだまし歩いてます。
東北のお山、是非行ってみてください。
ムーミン谷もよし、魔女の瞳もよし。
ムーミン谷は、谷底がチングルマの絨毯を敷き詰めたようですので、その開花時期が一押しです。
魔女の瞳は・・・・、開花時期はよくわかりませんが、開眼するのは雪解けの春でしょうか ?少なくとも、枯れたという話は聞きません 。
あ、一応の注意ですが、マイカー で行かれるときは、馬鹿っ正直に東北に向かわないでくださいNE。鹿島灘に沈んでしまうかもしれませんので・・・・(←そんな奴はいませんね)。
お〜、久しぶりの東北山行ですね(*^^)v
この一切経山、拙者も観光旅行ついでに、吾妻小富士と一緒に歩いたことがありますが、その奥の谷内平まで行くと別天地が待っているのですね。
ワタスゲが一面に・・・写真52番など、肉眼で見ればさらに素晴らしいのだろうと拝察します
眼前に突然視界が開け、いきなり湿原地帯が現れるさまは、苗場山をちと思い浮かべたりしました。
拙者も、今週末、大人の休日倶楽部パスを使って東北へ!を企てております
隊長
さん、遅レスです。
梅雨時にみちのくの山 を訪れるのは、odaxにとって、半ば年中行事なんです。梅雨時でも関東よりは晴れる確率高いし、中部山岳よりやや標高が低いみちのくの山々の高山植物 は梅雨時がピークの所が多いですしネ。
若い頃は、ひたすら煙の様に高い所に登りたがってましたからね〜、しっとり湿原より風吹きわたる岩尾根に憧れてました。先輩から話には聞いてた谷地平も、記憶には残ってましたが、”山下りじゃないか ”、とさっぱり足は向きませんでした。今は、すっかり失言 ・・・・、もとい湿原好きと化してきていて、「そういえば・・・・、行ってみるか!」、と相成ったわけです。
今週末、みちのく一人旅(それとも1号隊員さんと2人旅?)ですか。梅雨ですが、土曜日は何とか東北(特に北東北)の天気は良さそう ですね。
どこのお山がターゲットでしょう。1号隊員さんと一緒なら、お手軽できれいな花の山で、ムーミン谷と言われる場所を持つ秋駒なんかどうでしょうか。あ、でもその際は、わからない花を見つけたら、いつもの「君の名は?」ではなく、「おめのなめなにや?」で行きましょう 。
いいレコアップされるの期待してます。
以前にも登場していた会津の赤べこではないですか。今回は行き先とぴったりですね。
谷地平いいところですね。ヤマレコの記録読むと、小屋の傍の渡渉地点の話は読んだことがあります。それと西吾妻からの縦走路のヤブも。
谷地平までは行けるかわかりませんが、浄土平からの周辺は夏の猛暑の頃にでも行こうかと思っています。(出発点の標高が高いので)
kyenさん、コメありがとうございます。
そうです。昨年の神室行に携帯してた団扇です。おっしゃるとおり、福島の山ですからこれだねと手に取ったのですが、神室の下りでずっこけたので、かなり傷んでます。
谷地平、とてもいい所でおすすめですが、ちょっと下りますので、盛夏はちょっと暑いかな〜とも思います。
初夏か、秋にゆっくり小屋泊まり、with が理想ですかね。
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