福井県南越前町の周辺は,8月初旬の豪雨で大きな被害を受けた。孫谷川や日野川の流域には,その痛ましい爪痕が未だに多く残っていた。
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福井県南越前町の周辺は,8月初旬の豪雨で大きな被害を受けた。孫谷川や日野川の流域には,その痛ましい爪痕が未だに多く残っていた。
広野ダムへ向かう際にいつも通る落合橋も,通行止めのままとなっている。橋脚には膨大な流木が絡みついたままだ。
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広野ダムへ向かう際にいつも通る落合橋も,通行止めのままとなっている。橋脚には膨大な流木が絡みついたままだ。
落合橋の少し下流にある町道の橋へと迂回するが,その途中の国道はかなり長い区間に渡って半分崩落した状態になっていた(仮設道路が整備されており,通行は可能)。一日も早い復興を祈るばかりです。
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落合橋の少し下流にある町道の橋へと迂回するが,その途中の国道はかなり長い区間に渡って半分崩落した状態になっていた(仮設道路が整備されており,通行は可能)。一日も早い復興を祈るばかりです。
久しぶりに訪れた広野ダム。だいぶ水量が多いように感じられるのは気のせいか。
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久しぶりに訪れた広野ダム。だいぶ水量が多いように感じられるのは気のせいか。
二ツ屋導水施設のあたりも,おびただしい流木が浮いている。やはり豪雨の影響だろうか。
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二ツ屋導水施設のあたりも,おびただしい流木が浮いている。やはり豪雨の影響だろうか。
大河内川の奥へと向かう林道は,ところどころ土砂が流入していたり,落石があったりと,やはり以前に比べ少し荒れている印象。どこまで入れるか,ドキドキしながら低速で車を進めていく。
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大河内川の奥へと向かう林道は,ところどころ土砂が流入していたり,落石があったりと,やはり以前に比べ少し荒れている印象。どこまで入れるか,ドキドキしながら低速で車を進めていく。
すると,不思議なことに,舗装が途切れてダート区間に入ったとたんに走りやすくなり,結局いつもの駐車場所まで入ることができた。
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すると,不思議なことに,舗装が途切れてダート区間に入ったとたんに走りやすくなり,結局いつもの駐車場所まで入ることができた。
しばらく草深い林道を歩き,適当なところから沢に降りる。このあたりの谷も豪雨の影響で荒れてしまっているのではないか,と不安を抱えながら谷底に降り立つと,いつも通りの美しい渓流が出迎えてくれて,深い安堵を覚えた。
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しばらく草深い林道を歩き,適当なところから沢に降りる。このあたりの谷も豪雨の影響で荒れてしまっているのではないか,と不安を抱えながら谷底に降り立つと,いつも通りの美しい渓流が出迎えてくれて,深い安堵を覚えた。
越美国境の深い森が,豪雨の中でも谷を守ってくれたのだろう。ただ,やはり平水よりは水量が多いように感じる。
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越美国境の深い森が,豪雨の中でも谷を守ってくれたのだろう。ただ,やはり平水よりは水量が多いように感じる。
この滝は右手の壁を登る(左手から巻くこともできる)。
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この滝は右手の壁を登る(左手から巻くこともできる)。
長トコ谷(右)と滝ヶ谷(左)の二俣に到着。右の奥に長トコ谷の3段30m滝の最下段がちらりと見えている。今回は左の滝ヶ谷に入る。
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長トコ谷(右)と滝ヶ谷(左)の二俣に到着。右の奥に長トコ谷の3段30m滝の最下段がちらりと見えている。今回は左の滝ヶ谷に入る。
滝ヶ谷は,深い釜を持つ美しい2m滝から始まる。左手の壁を登って越える。
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滝ヶ谷は,深い釜を持つ美しい2m滝から始まる。左手の壁を登って越える。
2条4m滝。
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2条4m滝。
2m滝。深い緑を眺めながら,小滝を越えていく。やっぱりこの辺りの谷は雰囲気がいいな。
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2m滝。深い緑を眺めながら,小滝を越えていく。やっぱりこの辺りの谷は雰囲気がいいな。
と,急に立派な10mほどの滝。さすが滝ヶ谷,滝が多いな。
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と,急に立派な10mほどの滝。さすが滝ヶ谷,滝が多いな。
この滝は右岸側の壁を登る。残置ロープがあるが,いかにも切れそうな古いもので,頼らないほうがいい。この滝を最後に,残置ロープの類は見られなくなった。(この谷に限らず,この辺りの谷は序盤の滝だけ中途半端に残置ロープがあることが多い。なんでだろう?)
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この滝は右岸側の壁を登る。残置ロープがあるが,いかにも切れそうな古いもので,頼らないほうがいい。この滝を最後に,残置ロープの類は見られなくなった。(この谷に限らず,この辺りの谷は序盤の滝だけ中途半端に残置ロープがあることが多い。なんでだろう?)
10m滝を越えると,そのすぐ上に美しいナメ滝が連なっていた。
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10m滝を越えると,そのすぐ上に美しいナメ滝が連なっていた。
その後も断続的に小滝が出てきて,一つ一つ越えていくのが楽しい。
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その後も断続的に小滝が出てきて,一つ一つ越えていくのが楽しい。
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気持ちいいねぇ。
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気持ちいいねぇ。
そして,標高590m二俣。とりあえず,左俣の壁小屋谷を探索する。記録を見たことがなく,気になっていた谷だ。
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そして,標高590m二俣。とりあえず,左俣の壁小屋谷を探索する。記録を見たことがなく,気になっていた谷だ。
壁小屋谷に入る。水量は少なくなるが,狭まった谷に小滝が続き,いい感じ。
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壁小屋谷に入る。水量は少なくなるが,狭まった谷に小滝が続き,いい感じ。
簡単に直登していける。
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簡単に直登していける。
そして,5m滝の奥に,大きめの滝が!
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そして,5m滝の奥に,大きめの滝が!
5m滝を直登し,15m滝の前に立つ。なかなか立派な滝だ。
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5m滝を直登し,15m滝の前に立つ。なかなか立派な滝だ。
しかも,ホールドが豊富で,水線右手に沿って直登していけるのが楽しい。壁小屋谷,なかなか良い谷じゃないですか。
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しかも,ホールドが豊富で,水線右手に沿って直登していけるのが楽しい。壁小屋谷,なかなか良い谷じゃないですか。
15m滝を登り切り,滝頭から眼下を眺める。
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15m滝を登り切り,滝頭から眼下を眺める。
15m滝の上には,5mほどのナメ滝が連なって迎えてくれた。
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15m滝の上には,5mほどのナメ滝が連なって迎えてくれた。
小滝。
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小滝。
その後は平流区間。
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その後は平流区間。
周囲はサワグルミやトチノキの森で美しい。
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周囲はサワグルミやトチノキの森で美しい。
しばらくすると,また小滝の連続が始まる。
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しばらくすると,また小滝の連続が始まる。
この5mほどの滝は,直登しようとしたが,真ん中に突き刺さっている流木が邪魔で,さんざん冷水を頭から浴びた後にあきらめてクライムダウン。流木さえなければ簡単に抜けられそうだが…。
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この5mほどの滝は,直登しようとしたが,真ん中に突き刺さっている流木が邪魔で,さんざん冷水を頭から浴びた後にあきらめてクライムダウン。流木さえなければ簡単に抜けられそうだが…。
その後も小滝が続々。
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その後も小滝が続々。
壁小屋谷だけでなくカラ洞も探索したいので,適当なところで引き返したいのだが,面白そうな小滝が続くので,ついついずるずると登っていってしまう。
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壁小屋谷だけでなくカラ洞も探索したいので,適当なところで引き返したいのだが,面白そうな小滝が続くので,ついついずるずると登っていってしまう。
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気が付けば,周囲の森はさらに深く。
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気が付けば,周囲の森はさらに深く。
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小滝が途切れない。恐らく,稜線まで小滝が続くのだろう。だいぶ水が細ってきたところで,ようやく引き返す決心がついた。
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小滝が途切れない。恐らく,稜線まで小滝が続くのだろう。だいぶ水が細ってきたところで,ようやく引き返す決心がついた。
壁小屋谷を引き返していく。なかなか楽しい谷でした。15m滝は右岸から巻き下る。
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壁小屋谷を引き返していく。なかなか楽しい谷でした。15m滝は右岸から巻き下る。
滝ヶ谷の本谷に戻り,遡行再開。
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滝ヶ谷の本谷に戻り,遡行再開。
しばらくしっとりとした緑の森と,穏やかな流れが続く。
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しばらくしっとりとした緑の森と,穏やかな流れが続く。
標高650m二俣に到着。左のカラ洞に入る。
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標高650m二俣に到着。左のカラ洞に入る。
カラ洞は,「空(カラ)洞」と言うくらいだから,滝も何もない谷だろうと予想しており,何も出てこないことを確認するためにちょっと覗くだけのつもりだったのだが…
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カラ洞は,「空(カラ)洞」と言うくらいだから,滝も何もない谷だろうと予想しており,何も出てこないことを確認するためにちょっと覗くだけのつもりだったのだが…
あれ? 滝あるやん! しかも奥に大きめの滝が見える…
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あれ? 滝あるやん! しかも奥に大きめの滝が見える…
8mほどの滝。右手から小さく巻き上がる。カラ洞,意外に「空(カラ)」じゃなかったな…
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8mほどの滝。右手から小さく巻き上がる。カラ洞,意外に「空(カラ)」じゃなかったな…
その後もいくつか滝が。水量も少ないし,大したものではないのだが。
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その後もいくつか滝が。水量も少ないし,大したものではないのだが。
やはりこの谷も小滝が断続的に続くようだ。これ以上大きな滝も出てきそうにないので,適当なところで探索を打ち切り,滝ヶ谷の本谷へ引き返す。
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やはりこの谷も小滝が断続的に続くようだ。これ以上大きな滝も出てきそうにないので,適当なところで探索を打ち切り,滝ヶ谷の本谷へ引き返す。
滝ヶ谷本谷に戻り,遡行再開。なんだか急に両岸が立ってきたと思ったら…
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滝ヶ谷本谷に戻り,遡行再開。なんだか急に両岸が立ってきたと思ったら…
おっと,これはなかなか立派な10m滝。
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おっと,これはなかなか立派な10m滝。
右手から回り込んでから直登。
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右手から回り込んでから直登。
すると,その先にも大きめの滝が連なっているのが見える。写真だと伝わりにくいが,現地だと見上げるような感じで,なかなかの迫力。
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すると,その先にも大きめの滝が連なっているのが見える。写真だと伝わりにくいが,現地だと見上げるような感じで,なかなかの迫力。
また10mほどの滝。左岸から巻き上がる。
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また10mほどの滝。左岸から巻き上がる。
その上には15mほどの立派な滝が。なかなか見栄えのする滝で,滝下でおにぎりを食べつつ,しばし小休止。
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その上には15mほどの立派な滝が。なかなか見栄えのする滝で,滝下でおにぎりを食べつつ,しばし小休止。
この滝は左岸から巻いていくが,急斜面かつ大きめの高巻きとなり,今回の山行では一番大変だった。
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この滝は左岸から巻いていくが,急斜面かつ大きめの高巻きとなり,今回の山行では一番大変だった。
左岸巻きを継続してくと,さきほどの15m滝の上にも2段ほどナメ滝が連なっているように見える。これも通算すれば,全部で5〜6段ほどの連瀑ということになる。滝ヶ谷のハイライトと言ってもいいだろう。
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左岸巻きを継続してくと,さきほどの15m滝の上にも2段ほどナメ滝が連なっているように見える。これも通算すれば,全部で5〜6段ほどの連瀑ということになる。滝ヶ谷のハイライトと言ってもいいだろう。
高巻きを終えて谷に降り立つと,その上にも小滝が連なっていた。
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高巻きを終えて谷に降り立つと,その上にも小滝が連なっていた。
だいぶ水は細くなってくるが,まだまだ小滝は続く。
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だいぶ水は細くなってくるが,まだまだ小滝は続く。
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最後は両側を壁に挟まれたルンゼ状の谷となる。
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最後は両側を壁に挟まれたルンゼ状の谷となる。
チョックストーンに阻まれて登れなくなったところから,右手の尾根に這い上がった。藪は薄く登りやすいが,まさかこれで終わるほど越美国境稜線は甘くないだろう…
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チョックストーンに阻まれて登れなくなったところから,右手の尾根に這い上がった。藪は薄く登りやすいが,まさかこれで終わるほど越美国境稜線は甘くないだろう…
やっぱり来た! 背丈を越える藪の来襲。ただ,7月に経験した薙刀山の藪に比べたら,まだ話の分かる藪というか,掻き分ければ通してくれる藪と言える。
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やっぱり来た! 背丈を越える藪の来襲。ただ,7月に経験した薙刀山の藪に比べたら,まだ話の分かる藪というか,掻き分ければ通してくれる藪と言える。
笹薮との格闘を続け,笹ヶ峰の北峰に立った。藪は腰丈ほどで,しばし藪漕ぎから解放された。しかし,稜線上は濃いガスで,残念ながら眺めはない。
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笹薮との格闘を続け,笹ヶ峰の北峰に立った。藪は腰丈ほどで,しばし藪漕ぎから解放された。しかし,稜線上は濃いガスで,残念ながら眺めはない。
北峰から笹ヶ峰に向かうが,再び笹と灌木の濃い藪。かなり歩きにくいが,薄い獣道があるため,なるべくそれを辿る。
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北峰から笹ヶ峰に向かうが,再び笹と灌木の濃い藪。かなり歩きにくいが,薄い獣道があるため,なるべくそれを辿る。
そして,笹ヶ峰(三等・長床)に到着。この三角点を撫でるのは3回目だ。
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そして,笹ヶ峰(三等・長床)に到着。この三角点を撫でるのは3回目だ。
笹薮に包まれた笹ヶ峰山頂。積雪期には360°の素晴らしい眺望が得られる山頂なのだが,それが信じられないくらいの薮の壁。
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笹薮に包まれた笹ヶ峰山頂。積雪期には360°の素晴らしい眺望が得られる山頂なのだが,それが信じられないくらいの薮の壁。
藪の中には,ツルリンドウが可憐な花を咲かせていた。
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藪の中には,ツルリンドウが可憐な花を咲かせていた。
プレートのない山頂だと思っていたら,こんな小さなプレートを発見! 結構古いものだと思うが,無雪期3回目にして初めて気づいた。
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プレートのない山頂だと思っていたら,こんな小さなプレートを発見! 結構古いものだと思うが,無雪期3回目にして初めて気づいた。
立ち去る前に山頂を振り返る。濃いガスが行き交う中,一面の笹藪がおぼろげに揺れていた。
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立ち去る前に山頂を振り返る。濃いガスが行き交う中,一面の笹藪がおぼろげに揺れていた。
本当はロボットピークまで稜線を歩いて,ロボット尾根経由で下山しようと思っていたのだが(この稜線は意外に歩きやすく,眺めも良い),このガスでは全く面白くないので,最短距離で沢を下降してしまうことにした。
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本当はロボットピークまで稜線を歩いて,ロボット尾根経由で下山しようと思っていたのだが(この稜線は意外に歩きやすく,眺めも良い),このガスでは全く面白くないので,最短距離で沢を下降してしまうことにした。
下山は長トコ谷の支谷の夏小屋谷へ。昨年遡行した際に,全く滝が出てこなかったので,下降路にはぴったりだな,と思っていた谷だった。やはり穏やかな谷で,サクサク下れる。
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下山は長トコ谷の支谷の夏小屋谷へ。昨年遡行した際に,全く滝が出てこなかったので,下降路にはぴったりだな,と思っていた谷だった。やはり穏やかな谷で,サクサク下れる。
長トコ谷の本谷に合流してからは,いくつか滝が出てくるが,ほとんどは簡単にクライムダウンor巻き下れる。
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長トコ谷の本谷に合流してからは,いくつか滝が出てくるが,ほとんどは簡単にクライムダウンor巻き下れる。
焼小屋谷出合のすぐ下で出てくる3段25m滝は左岸から巻き下り。
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焼小屋谷出合のすぐ下で出てくる3段25m滝は左岸から巻き下り。
さらに滝ヶ谷出合いの手前で出てくる3段30m大滝も左岸から巻き下り。ここは切れ落ちた斜面のトラバースもあり,ちょっと注意が必要。
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さらに滝ヶ谷出合いの手前で出てくる3段30m大滝も左岸から巻き下り。ここは切れ落ちた斜面のトラバースもあり,ちょっと注意が必要。
今朝のスタート地点である,長トコ谷と滝ヶ谷の二俣に戻ってきました。あとは出てくる滝を適当に巻き下って林道に上がり,駐車地に戻った。
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今朝のスタート地点である,長トコ谷と滝ヶ谷の二俣に戻ってきました。あとは出てくる滝を適当に巻き下って林道に上がり,駐車地に戻った。
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