西沢-畦ヶ丸-大滝沢/ヒヤヒヤ渡渉
- GPS
- 05:09
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,133m
- 下り
- 1,305m
コースタイム
- 山行
- 4:26
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 5:05
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:中川バス停(大滝橋からぶなの湯へ徒歩のため) |
コース状況/ 危険箇所等 |
西丹沢VCから遡る西沢は大雨で荒廃・落橋多く、下棚・本棚の滝を観光感覚で見に行くのは危険です。 大滝沢の東海自然歩道は、大滝と大滝橋の間は問題なし。その上も落橋は見られましたが多少マシでした。 |
その他周辺情報 | 畔ヶ丸の新しい避難小屋は大変きれいな状態を保っていました。網戸付き窓で虫を気にせず食事できます。 |
写真
感想
台風などによる登山道通行止めが続き、ご無沙汰していた西丹沢へ好天につられてやってきた。いつか縦走したい菰釣山甲相尾根の一部下見を兼ねようという狙い。バス便はさらに削減されたようだが、新松田7時45分発のバスは席に余裕を残して出発した。
ビジターセンターでトイレを借りて出発。まずは中川川を渡る。透き通った青い水の色が今や幻のユーシンブルーを髣髴させる。本棚まではキャンプの観光客なども訪れるが、橋を渡って早々「あれ、道は?」と戸惑うくらい道形は薄め。ほどなく広い河原で流された木橋に行き当たった。簡単に渡れるが、前途が少し不安になる。
堰堤のわきを通って岩だらけの沢筋を進むと、軽装のご夫婦に追いついた。流量の多い沢で立ち往生したようだ。ピンクテープは渡渉を示しているが、少々危うい岩飛びが避けられない。ポイントを探し、お先に一本杖の助けで渡って見せたが、「無理なので引き返します」と戻って行った。ビジターセンター前あたりに「滝までは渡渉必要」とでも大きく注意書きを出してあげるのが親切だと思う。
その後も、さほど慣れていない当方だと逡巡するような渡渉が続く。沢伝いで道と言えるようなものではなく、度重なる台風や豪雨で荒れ果ててしまったのだろう。ただ、せめて本棚あたりまでは木橋を補修くらいして欲しいものだ。
30分以上歩いて下棚分岐。この様子だと下りの大滝沢も難儀しそうなので、時間節約のためパスすることにした。10分足らずで今度は本棚への分岐。右岸の踏み跡で近づける所まで行ってみると、5年前と滝の位置が違う。以前は90度左手から水が落ちていた。それとも見ているのは支滝で、本流の滝は左手奥で見えないのだろうか? どうも分からない(その通りだった)。
登山ルートに戻り、北へ伸びる支沢を詰める。足跡はないのでピンクテープを頼りに進んだが、右へ高巻くのか沢底を行くのかが分からない。ヤマレコアプリと地形図をにらめっこしていると、ありがたいことに下山者が現れた。沢底を辿って左の山腹に上がるのが正解。すれ違いざまに尋ねると、この先はもう渡渉や迷いやすい沢筋の道はないとのこと。
道は良くなったが、今度は激しいつづら折れの登りで汗を絞られた。標高900m辺りでいくらか楽になり、1000mを過ぎて善六のタワ。後に大滝沢で一時同行する男性が昼食中だった。聞けば同じルートを行くとのこと。「沢で何度も迷いそうになったので、下りも心配」と話す。
やっと歩きやすい尾根筋の登山道となり、ペースが上がった。ただ、乾燥しているとはいえ、季節外れの暑さで汗が止まらない。大滝沢の情報を得ようと、時々現れるようになった下山者に声を掛けてみたが、みんな西沢ピストンばかりだった。そのまま40分ほど登って畔ヶ丸山頂着。男性1人がベンチで食事中だった。聴くと当方と同じ西沢−大滝沢ルートとのこと。結局、逆コースを歩く人には行き会えなかった。
リュックを降ろしかけて思い直し、100m先の避難小屋ピークへ。少し前に建て直したと聞いたが、大変きれいな状態を保っていた。小屋前のベンチで休憩中のご夫婦に挨拶して中へ。多少熱気がこもっていたので、網戸の付いた窓の3方を開いて換気しながら気持ちよく弁当を使った。
当初はモロクボ沢ノ頭から大界木山方面へ少し踏査してみるつもりだったが、割愛して直接、大滝峠上への尾根に向かう。南西へ階段で一気に急降下し、次いでほぼ真南へどんどん高度を下げていく。木々の無い所から富士山が見えた。朝の快晴と比べればだいぶ雲が増えたが、富士山と分かる雄姿を見せてくれた。
ブナの多い尾根筋を下って行けば30分で大滝峠上。東海自然歩道ルートの解説板がある。ベンチでひと休みしていると、善六のタワで会った男性が追い付いて来た。挨拶して向こうが先行する。「飛ばし屋なので」の言葉通り、やがて後姿が見えなくなったが、沢筋に下りて間もなく道を失っている所に追いついた。
いざと言う時のヤマレコアプリを開いてみると、道は忠実に沢をなぞっている。今日は水量が多く、小さな分流のようになっている所が道だとにらんで藪を開くと、前方の道形が見えた。しばらくは当方が先導するパーティーの形で、一緒に渡渉を繰り返しながら何とか一杯水避難小屋前まで辿り着いた。
この先は木橋もしっかり残っているし、道は良くなるようだ。少し休憩するという男性に挨拶して先行する。細く足場の悪い区間や少々不安になる桟道もあったが、道ははっきりして難しい渡渉もない。西丹沢登山詳細図にあるアルミ階段は外れかけて使えなかったが、お助けロープのおかげで問題なかった。
大きな堰堤の先で最後の渡渉。木橋が半分流されていたが、中洲部分まで簡単に辿れるので渡るのは困らない。その先で再び堰堤のような音がすると思ったら、これが大滝だった。しばらく下ると一段と大きな堰堤があり、その上に下りる道が付いている。大滝まで行けるのか?と下りてみたが、行けるとしても沢伝いにルートを見つけて歩くしかないみたいだ。まあ、今日はやめにしておこう。
道が林道のように広がり、がぜん歩きやすくなった。車道ゲートを過ぎてほどなく大滝橋たもとのバス道路に行き当たる。時刻は午後2時前でバスは当分来ない。中川温泉ぶなの湯までは2kmもないので、もうひと頑張りすることにした。9時過ぎに歩き始めてまだ5時間、沢歩きで神経は使ったものの足の方にはまだ余力がある。
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