愛鷹【割石沢から鋸岳・位牌岳】 倒木、崩壊で不明瞭なルートに難儀
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,281m
- 下り
- 1,279m
コースタイム
天候 | 曇り、霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
須津沢、割石沢は倒木、崩壊など台風の影響や入山者があまりいないため草木が登山道を覆いルートが不明瞭で高度なルートファインディングが求められる。割石峠までのルンゼはガレ場で落石が多くヘルメットが必要。鋸岳の縦走はロープ、鎖があり慎重に通過すれば問題なし。位牌岳から須津沢まではしっかりした登山道で尾根の歩行は快適だ。全体的には前半でかなり体力を消耗するが後半の縦走は花など楽しみながらのんびり歩きたい。 |
写真
感想
30年以上前のことであるが、愛鷹山・鋸岳は須津川から入渓し鋸岳に突き上げる第1、第2、第3ルンゼ登攀がクライミング要素が高く人気があった。その頃は手書きの地図を載せた静岡県のガイドブックも出ており、当時はその本を頼りにルンゼを登り、途中敗退するときもあった。その後は、鋸岳の崩壊が進み、ルンゼの形状も変わり、かなり危険なコースとして富士市山岳遭難防止対策がとられ危険区域とされた。しかし、須津沢から割石沢を遡上し割石峠に至るコースは、最上部で崩壊があるものの、その後も登られ続けてきた。
しかし、ここ数年毎年の台風などによる倒木やルート崩壊により整備も追いつかず、難度の高いルートになった。また、今までは林道終点まで車が入ったが、数年前から数キロ手前の駐車場から30分の徒歩を強いられたため、さらに入山者は減ったようだ。そのため登山道は荒れ放題で、倒木や草木の茂みで極めて不明瞭なルートになり、さらに、昔からの標識は朽ち果て、何とか確認できるものの、目印のテープも色あせていた。
以前(7年前)入山したことを思い出しながら進むが、ルートファインディングに全神経を集中するため、精神的な疲れは増す。それでも、今回はGPSを携帯したので、沢の合流する地点ではあらかじめルートを作成したデータをGPSで確認したため間違いはなかった。割石沢の分岐まで来ると、あとは沢を詰めるルンゼ登攀だけなので気が楽になる。上部はかなり狭い谷になり、ルンゼを塞ぐいくつかのチョックストーンの登攀は以外に楽しめた。両側から迫っていた岩壁がなくなり明るくなると割石峠が見え、最後のガレた急傾斜を登ると鞍部に出た。
稜線上はガスがかかり霧雨になったがそのまま鋸岳の縦走に入る。展望が効くピークからは鋸岳の険しい岩峰連が見えないが、下を見ると登山道にコアジサイやシモツケなどの花々が咲き、疲れた体を癒してくれた。危険箇所には鎖やロープがあるが、狭い縦走路は草などで見えにくくかえって危険を感じた。ガスの中、位牌岳山頂には4〜5パーテーがくつろいでいた。周辺には散ったドウダンツツジの花が地面に広がり、コアジサイの群生があちこちで見られた。ここまで水分補給はしたもののほとんど食べていなかったため、ここでゆっくり食事をして、花を観賞しながら袴腰岳から須津川に下山した。7年ぶりの割石沢遡行であったが、何とか周回コースを無事に終えたことに満足している。体力的にはあまり余裕はなかったが、このコースは沢登りと岩登り、連続した岩峰の通過、縦走路に咲く花々など魅力が詰まっている。今度はアシタカツツジの満開期に訪れたいが、その時は、今以上にルートが荒廃していないことを祈るばかりである。
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