アルペンルート閉鎖直前、扇沢からピストンの爺ヶ岳は、強風で南峰で撤退

2022年11月27日(日) [日帰り]

• GPS: 11:05
• 距離: 10.9km
• 登り: 1,403m
• 下り: 1,315m

コースタイム

日帰り

• 山行: 10:58
• 休憩: 0:38
• 合計: 11:36

3:00 柏原新道登山口
4:28 4:28 ケルン（柏原新道）
4:40 4:45 駅見岬
6:15 6:16 水平岬
7:08 7:26 富士見坂
8:16 8:17 種池山荘
10:24 10:32 爺ヶ岳南峰
11:37 11:38 種池山荘
11:54 11:58 富士見坂
12:45 12:45 水平岬
13:19 13:19 駅見岬
13:46 13:46 ケルン（柏原新道）
14:36 14:36 柏原新道登山口
14:36 ゴール地点

天候

小雪混じり曇り後晴れ、但し強風(風速20mくらい)

アクセス

利用交通機関：

自家用車

夜2時50分に着いたときは、2台のみ停まっていましたが、14時半頃下山したときは、橋の向こう側にも結構停まっていました。

コース状況／危険箇所等

扇沢の柏原新道登山口に登山ポストが設置されていましたが、アルペンルート閉鎖と共に撤去されると思われます。標高1,800mを超えたあたりから少しずつ雪が出てきます。
ガラ場の手前くらいまではツボ足でも行けそうな感じでしたが、ガラ場の通過は、アイゼン、ピッケルは必須です。
日曜日とあって登山者が多かったので、帰りにはすっかり歩きやすくなっていました。
稜線上は深い所だと膝上くらいまで積雪がありましたので、スノーシューかワカンがあった方がいいと思います。

その他周辺情報

大町温泉郷の薬師の湯に入りました。http://o-yakushinoyu.com/index.html

写真

11/27 3:01

11月末までは、扇沢まで車で来れるので、柏原新道入口から登山開始。

11/27 3:02

登山ポストに登山届を提出していきますが、アルペンルート閉鎖と同時に撤去されるものと思います。

11/27 3:03

冷池山荘に冬季避難小屋がある事を初めて知った。

11/27 5:13

ガラ場の手前まではツボ足でも行けそうな感じですが、駅見岬を過ぎた辺りで半袖にウインドブレーカーだった状態に長袖シャツとフリースを着用したついでに、アイゼンも装着して、秋山から冬山装備に換装しました。

11/27 5:34

去年の11月に来た時も残っていた看板

11/27 6:12

冬山装備に換装している間に抜かしていったソロの方の足跡。

11/27 6:20

23日に結構積もったかなぁーと思ったけど、予想していたよりは少なかった。しばらくはこんな感じが続きます。

11/27 6:34

全然ガスガスなんだけど、今日は晴れるんじゃなかったっけ？って去年の11月にも同じこと言ってたな(笑)

11/27 6:37

去年の12月の天狗岳、今年4月の唐松岳に続いて3回目の雪山挑戦の後輩です。

11/27 6:42

人間とウサギの足跡のコラボ

11/27 6:50

おっ！これは少し明るくなってきた。

11/27 6:54

爺ヶ岳南尾根の先の空が明るい。これはこれから晴れてくるのかも。

11/27 7:03

ここから核心部のガラ場に突入。

11/27 7:08

この辺は幅は狭いですが、普通に歩けます。

11/27 7:13

折り返して反対側。さすがにこの状態だと雪山初心者の後輩には厳しいので、ポールからピッケルにチェンジ。
その間に後続の方に先に行ってもらいました。

11/27 8:21

種池山荘に到着。少しはガスが晴れてくるかなぁーと思ったけど、全然ガスガス。
でもこれから晴れてくることを信じて、時間調整も兼ねて腹ごしらえをしてワカンを装着。強風に備えてフェイスマスクも着用。

11/27 9:01

さすがに稜線に出ると雪の量が多くて、50センチくらいはありそうです。

11/27 9:09

風が強いけど、少しずつ青空が見えてきました。

11/27 9:12

このあたりで風速14，5mくらいですが、ガスが左から右へとどんどん流れていきます。

11/27 9:16

おおぉー！鹿島槍が見えてきました。
実はここでスマホで写真を撮ろうと思ったら、スマホを落した事に気づき、スペシャルダッシュで戻ったら、なんと雪の上に落ちてました。雪の中に埋まってなくてよかったぁー！まだ機種変して2週間しか経っていないので、この青空の100倍青くなりました。

11/27 9:24

後輩に『あれが山頂ですか？』と言われたので、『いやいやもっと先。こんなに近いわけないじゃん』と返しました(笑)

11/27 9:25

ガスの動きがものすごく早くて、左手の鹿島槍が見え隠れします。

11/27 9:26

ガスが晴れてきて、爺ヶ岳の山頂が見えてきました。

11/27 9:27

爺ヶ岳南峰が見えて愕然とした後輩ですが、登頂に向けて頑張っている所。

11/27 9:27

右手側も少しガスが取れて蓮華岳の東尾根の先に穂高連峰の吊り尾根が見えてきました。

11/27 9:27

雲海の向こうに薄く八ヶ岳、富士山、南アルプスの峰々が見えてきました。

11/27 9:28

強風がガスを吹き飛ばしてくれて、蓮華岳がどぉーんと現れました。

11/27 9:28

東尾根の横には常念山系の山々も見えてきました。

11/27 9:28

針ノ木から北はまだガスの中。このガス取れないかなぁー!!!

11/27 9:29

こちらはすっかりガスが取れました。

11/27 9:29

もうすっかりガスが取れて爺ヶ岳南峰がハッキリと見えます。

11/27 9:29

後ろのガスもだんだん取れてきて剱岳も姿を現しました。
さっき種池山荘前で時間調整したのは、大正解だったかも。

11/27 9:38

鹿島も両耳が見えてきました。

11/27 9:38

槍と奥穂、前穂がハッキリと見えます。さっきまでガスガスだったのに、なんという奇跡!!!

11/27 9:39

風が強すぎて、地面の雪が舞い上がります。

11/27 9:39

中央やや右、スバリ岳と赤沢岳の間に薬師岳が見えてきました。

11/27 9:39

剱岳を背に頑張る後輩。

11/27 9:39

なんと日本海の大海原も見えてきました。

11/27 9:47

一段と風が強くなって、激しく雪煙が舞い上がります。風速20mくらいありそうです。

11/27 9:58

足元に薄くブロッケン現象が映ってました。

11/27 10:05

岩についた岩氷がキレイ!!!

11/27 10:26

しばらくの間後輩を待っていましたが、あまりにも強風で山頂目前でリタイヤしたようで、『先に下りて藪の中で待ってます』とLINEが来たので、自分一人で登頂。

11/27 10:27

山頂で居合わせた方が撮ってくれました。しかも背景を変えて何枚も取っていただきました。ありがとうございました。
そのうちの2枚だけ載せました。

11/27 10:27

結構自分でも何枚も手袋を外して写真を撮っていたので、実は右手が死にかかっています(笑)

11/27 10:28

こちらは爺ヶ岳中央峰。一人だったら行くところですが、下で後輩が待っているので、写真を撮ったらさっさと下ります。

11/27 10:28

9月の終わりと今月初めに後輩を連れて行った八ヶ岳の横岳と赤岳がはっきりと見えます。

11/27 10:28

南アルプスの甲斐駒、北岳、間ノ岳も見えます。

11/27 10:28

強風で舞い上がった雪の向こうにそびえる槍穂。

11/27 10:28

蓮華と針ノ木の間に見えるのは、水晶かな？

11/27 10:29

あんだけガスガスで何も見えなかったのに、ここまで晴れるとは…。あまりの奇跡の絶景に感動して涙が出そうです。

11/27 10:29

劔はどこから見ても劔。かっこよすぎ!!!

11/27 10:29

山頂まで後輩を連れてくることはできませんでしたが、この圧巻の絶景を見せてあげることができてよかった(笑)

11/27 10:29

こんな景色を見せられたら、日頃の鬱憤やストレスは吹っ飛びますね。

11/27 10:47

下りる途中でもう一度鹿島槍。

11/27 10:47

立山連峰に向かって爺ヶ岳から種池山荘に下りていくこのルートは最高のシチュエーションです。

11/27 11:00

後輩と合流後、ライチョウの足跡を見つけました。
この藪のどこかで、強風をしのいでいるんでしょうね。

11/27 11:40

振り返って爺ヶ岳南峰。

11/27 11:40

日曜日とあって大勢の登山者が登ってきたので、だいぶトレースがはっきりと付いてました。

11/27 11:40

今度はあっちも行ってみたいなぁー。

11/27 11:40

絶景をありがとう。また来ます。

11/27 11:40

今度来るときは、ピザ食べたいなぁ!!!

11/27 11:55

さっきの核心部のガラ場です。種池山荘を出るときにピッケルを装備しましたが、はっきりとトレースができていて、普通に通れるようになっていました。

11/27 11:56

幅が狭いので、アイゼン同士をひっかけないようにしていれば、さほど問題なく通過できます。

11/27 12:41

来る時とはうって変わって、メチャメチャ晴れて暑いので、ガラ場を通過して、適当な場所で冬山装備から秋山装備に換装。
上は半袖にウインドブレーカーのみで下りました。

11/27 13:45

だいぶ扇沢駅が近づいてきました。

11/27 14:35

無事登山口に下りてきました。

11/27 14:35

橋の向こうの駐車場もだいぶ停まっていました。

11/27 14:35

もう帰った人もいて、何台か空きがありました。

撮影機器：

サイバーショット DSC-WX350 SONY

iPhone 14 Pro Max 256GB SIMフリー Apple

装備

個人装備

長袖シャツ ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 靴 ザック ザックカバー アイゼン ピッケル スコップ 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒（保温性） 地図（地形図） コンパス 笛 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト カメラ ポール ヘルメット

感想

BNR32GTR

11月いっぱいでアルペンルートが閉鎖になるので、その前に後輩を去年の10月に連れて行った爺ヶ岳に行きたいと思い、11/29が休みで当初そこを予定していたのが、天気予報で丁度天気が崩れる予報で、日曜と月曜は晴れる予報だったので、日曜日に休みを取って登った後、翌月曜日に実家の用事を済ませばいいなと思い、11/26に仕事が終わった後少しだけ寝てから実家に移動して大町の実家に前泊。翌日の11/27に決行しました。
11/23は、横浜ではまとまった雨が降ったので、山では結構ガッツリ積もったんじゃなかろうかとタイヤもスタッドレスに履き替え、ピッケル、アイゼン、ワカンを持参し、吹雪いても大丈夫なように、ヘルメット、フェイスマスク、ゴーグルも装備しました。
早めに出発すれば、雪山初心者の後輩でもなんとか登頂できるのではと考え、3時に出発。
ガラ場の雪の状態が一番懸念されるところでしたが、ピッケル装備で足場を作りながら行ったので問題なく通過できました。
帰りは大勢の登山者が歩いたので、普通に歩ける状態でした。

大町の実家を出るときは星空が見えていたのに、歩きだしたら何も見えない状態で、しかも小雪がちらつく始末。
稜線に出てもガスは晴れずになんも見えない状態。
晴れる予報を信じて、種池山荘前で少し時間調整をしてから山頂に向かったら、一面ガスに覆われていたのが、強風によってガスが吹き飛ばされ奇跡の大絶景を見ることができました。
強風の為、爺ヶ岳登頂は自分のみでしたが、雪煙が舞い上がるほどの強風の中では仕方ないですし、冬の北アルプスの大絶景と厳しさとの両方を体験させられたのはよかったと思います。
また山頂でスマホで写真と動画を撮っていたら、撮りましょうかと声をかけていただいたソロの方に背景を変えて何枚も撮影していただきました。ありがとうございました。
山行は厳しければ厳しいほど、相手を思いやったり、人情に触れることが出てきて、とても清々しい気分になるので、またひとつ山登りの魅力に触れることができて、とても満足のいく山行でした。