行者山・花咲山(宍粟50名山)


- GPS
- 03:53
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 801m
- 下り
- 800m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
一部不明瞭ながら、指導標随所にあり。 |
その他周辺情報 | よい温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
宍粟50名山も未踏は3座となり、今日はそのうちの行者山と花咲山に登ることになった。どちらもヤマビルが多いのと全山植林のようなので、今日まで残ってしまっていたのだ。この二つの山は同じ稜線上にあり、縦走する人もいるが、最低鞍部と二つの山頂の標高差が大きく、また車でのアプローチの場合、出発点に戻るのが一苦労だ。この二山でそんな苦労をするのもなんだよな、と思ってしまう。結局、行者山を周回したのち車で移動し、花咲山をピストンする、ハシゴのプランを立ててやってきた。
車の外気温計で宍粟の朝8時の気温は0℃。冬支度でやってきたとはいえ、体はまだ寒さに慣れていない。生栖の集落に入って指定の駐車地に車を置くと、ほぼ同時に地元車がとまって、おっちゃんが手に何かをもってこちらにやって来た。聞くと、行者山は9月から伐採作業が始まっているため、入山不可の掲示を貼りに来たとのこと。え〜、登れないんですか〜。入山できない場所は南側の登山道で、北側からなら行けることを確認。どこまで車で入れるかを案内看板の略図で説明してもらい、『阿弥陀堂』の前のスペースに駐車して登ればいいことを知る。絶妙なタイミングで森林組合のおっちゃんに出会ったおかげで、目的達成が出来そうだ。それに、予想したより大分上まで車で入れるし、はからずもピストンとなるので時間的にも体力的にも余裕ができる。
集落の中の狭い舗装道路を山の方角に車を走らせる。集落の上部で、右に分岐する非舗装の林道に入るのだがasakinuは気づかずまっすぐに行ってしまい、kinuasaの指摘で引き返す。動物避けのゲートを開けて林道に入り、進んでいくと、小広い場所を過ぎたところで幅の狭いセメント舗装の急坂に変わる。注意して進んだつもりだったが、大きめの石に乗り上げてスライドし、肝を冷やす。タイヤもパンクはしていないようだ。道はますます急勾配となってきた。右にカーブする地点でようやく小さなスペースを見つけ、これ以上林道を上がるのは不安が大きいので、そこに車を置く。氷点下まで気温が下がっているため、普段ならサイドブレーキはかけずにおくところだが、かなり傾斜があるので、そちらの不安のほうが大きく、サイドブレーキをかけておくことにする。結局、『阿弥陀堂』と思しき建物はなかったが、どうやらさっきの小広いところが『阿弥陀堂』跡、だったのだろうというのが帰路に得た結論なのだった。
実際、林道はカーブの先で終わりを告げ、そこからは山道となる。周囲はスギの植林で、稜線に出るまで暗い林下をジグザグに登っていく。植林帯ながらも、下部ではナラガシワの大きな落葉も散らばっている。稜線に至ってようやくコナラ主体の広葉樹林となり、落葉した木々の間から周囲の山々が眺められるようになる。まもなく、西側が開けた見晴らしの良いピークに飛び出す。木には『行者山』の山名板が付されていて、登頂を果たしたと一旦は思い込む。その時、kinuasaの指摘で、ヤマレコの地図では行者山の山頂がさらに南にあることを知る。すでに幾分下り基調に転じた稜線をわずかに進むと、宍粟50名山の山頂ポールの立つ地点に出た。ここにてっぺんが失われた三角点石柱があった。この山頂からも眺望が得られる。今日はもう一座登るわけだし、車での「脱出」に不安もあるので、早々に下山にかかる。いつものことながら下りは速い。車に異常はなく、ほっとして出発。すると二人の登山者が登って来た。脇によっていただき、ぎりぎりの幅の林道を下る途中、またも大きな石に乗ってしまう。先の二人の登山者の車が下の小広いところに止めてあり、よく見れは石垣の跡などもあって、ここが『阿弥陀堂』だったのだな、と理解する。
生栖から一宮の生涯学習の館に移動して、車中で昼食をとり、今度は花咲山を目指す。この山も下部はずっと杉、ヒノキの植林下を進む。斜面を浅い窪に沿ってジグザグに登っていく。岩屑の多いすべりやすい道を進んでいくと、右寄り正面に大岩が立ちはだかる。道はこの岩の下を登っている。いずれ名のある岩であろうと思っていると指導標が現れた。「磐座」とあり、先日登った隣の宮山の磐座(いわくら)と同じく、大岩に守られるようにして小さな祠がある。道は磐座の頂部を越してゆく。ここで稜線に乗にのって左に曲がる。
稜線の右手は自然林となるが、常緑樹の目立つ林となっている。まだ休眠に入っていないらしく、テングチョウが舞っては止まる陽だまりが続く。明るくなった道をひたすら登っていくと、さらに大きな尾根に乗り上げ、ここで左方向に大きく曲がる。南に里の風景が臨まれる。大分、登って来たと思う頃、眼前に電波施設が現れ、ああ、間もなく山頂だ、と早合点する。ところがこの施設の立つ地点から見上げるとまだまだ先がありそうなのだ。非情な電柱が上へ上へと続いている。そして再び眼前が開けて今度こそ、と思うが、そこにも関連施設があるだけ。これを繰り返して、ようやくアンテナ管理道に出る。こんどこそ、とばかり尾根にまっすぐつけられた道を登り、ついに花咲山山頂に立つ。山頂には立派な三角点石柱がある。そして左手には端正な姿の行者山が、手前の峰と対をなし双耳峰のように聳えている。小休止の後、下山にかかると、小さなリスが木の上をちょろりと走り、すぐに姿を隠した。
こうして、予定通り二座の登頂を果たした結果、宍粟50名山の完登まで、あと1座を残すのみとなった。宍粟の楽しみの一つである姫路の昼網の魚、地場野菜もどっさり買い込んで、初冬の山郷を後にしたのだった。
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