大菩薩嶺・大菩薩峠


- GPS
- 05:20
- 距離
- 7.0km
- 登り
- 616m
- 下り
- 608m
コースタイム
天候 | 晴れのち時々曇り。14:50頃小雨ぱらつく。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年11月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
栄和交通の登山バスが4月から11月23日までの土・日・祝日に運行しているのを利用して、74歳の父とハイキングに出かけた。秋晴れで小春日和の日曜とあって、往路のバスは利用者も多く、臨時便が出て乗客をさばいていた。上日川峠には駐車場もあり、午前9時にはほぼ満杯だった。 道はどこもよく整備された箇所ばかりで、全く問題はない。雷岩から大菩薩峠にかけての稜線は、家族連れやグループでにぎわっていた。 上日川峠と甲斐大和駅の間には、嵯峨塩鉱泉を始め、入浴施設が2,3か所あるが、バスの間隔が長い(午後の下りのバスは上日川峠発が12:30、14:30、16:20の三本)ので、バス利用の登山者にはちょっと利用しにくい。甲斐大和駅付近には入浴施設はなく、駅前には飲食店もない。 |
写真
感想
午後から天気が崩れる予報だったが、秋晴れの穏やかで暖かい一日だった。朝の天気図では、寒冷前線が接近していたものの、東南海上の移動性高気圧の尾が夏の太平洋高気圧のような形で張り出していたのが幸いしたのだろう。朝から午後1時過ぎまで、大菩薩近辺では暖かく晴れていた。(但し同日、南アルプス北岳に登った記録では、前日の夜から暴風が吹き荒れていたというから、同じ山梨県内でも高い山は下界とは違うということだろう)。稜線では多少の風があったが寒いほどではなかったが、午後1時ころから日が陰った。帰りのバスに乗っていた午後3時ころ、丁度寒冷前線が通過したためかほんのわずかだけ小雨がぱらついた。しかしそれで気温が下がるのには気がつかなかった。
朝方、上日川峠からの登りでは、大した風もないのに、落葉樹の葉が一度に大量に舞い散っていて、「久方の光のどけき春の日にしず心なく花の散るらむ」という紀友則の歌を思い出した。それにしても、上日川峠のさらに上の「福ちゃん荘」まで一般車が入れるような状態にしてあるのはなぜだろう。せめて上日川峠から上は車の入れない世界にしてほしいものだ。
1600m近くまでバスで登れるとあって、大菩薩は以前にもまして人気の山となっているようで、小学生はもちろん3―4歳の幼児まで、親に手をひかれて元気に登っていた。
大菩薩の人気の秘密は、稜線が気持ちのいい笹原になっていることだ。そうでなくて、頂上まで黒木に覆われた山だったら、人気の山になることも、百名山に入ることもなかったに違いない。どうしてこの個所だけが笹原になったのだろう。頂上付近に露出している岩の露頭からして、風の通り道、というような事情だけでなく、おそらくは地質が作用しているのだろう。
大菩薩の山体は大体、中生代白亜紀、新生代古第三紀にできた、いわゆる四万十帯の堆積岩からできているが、上日川峠から裂石にかけてと、稜線付近には珪長質の深成岩が露出しているという。(産業技術総合研究所地質調査総合センターのオンラインシームレス地質図による。以下のURLを参照)http://riodb02.ibase.aist.go.jp/db084/Kantozoom.html
こういう地質も頂上の明るい笹原に関係があるのだろうか。
などと書いていたら、以下のホームページを見つけました。
http://art-taro.com/umi-yama/yama/08yama/08daibosatu/08daibosatu.html
「大菩薩嶺と言うと、笹原の稜線を思いがちだが、植生は東の小菅側と西の塩山側で大きく異なる。森林限界の様相を見せるのは西側だけで、東側は背丈以上の樹が密生している。森林限界は標高と緯度、積雪以外に土壌が大きく左右する。
大菩薩連嶺は噴火成りの山ではないが、火山活動により隆起した山で、随所にマグマの貫入によって生じた花崗岩地質が随所に見られる。花崗岩は脆く風化しやすいが、細結晶止まりで土に到りにくいため、樹が根を張る事が出来ない。
おそらく西と東で斜面を構成する土壌が異なるのであろう。」とのことでした。Taroさん、ありがとうございました。
朝のうち、富士山の東の上空に、雨の到来を予測する「離れ笠」雲がかかっていたが、昼にはそれも消え、見事な富士が見えた。南アルプスもはじめ雲がかかっていたが昼には全山見えるようになった。間の岳と悪沢岳には雪が見えたが、他の山は遠くからは白く見えなかった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する