北海道登山旅行1座目 利尻山(利尻富士)


- GPS
- 10:16
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,586m
- 下り
- 1,561m
コースタイム
天候 | 晴れ。山頂はやや寒く、ジャケットが必要だった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
飛行機
ガスカートリッジは飛行機に持ち込めないため、現地で調達する必要がある。タクシーの運転手に頼むと、店に連れて行ってくれる。今回は、サニータウンというホームセンターで購入。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
9合目以降は洗掘により火山礫が露出しているため、滑りやすい。 標高差が大きく、日帰りしかできない(避難小屋泊を前提とした登山は禁止)ため、早出を推奨。 |
その他周辺情報 | 北麓野営場のケビンは1泊5000円。電気は使える。管理人さんはとても親切だった。 |
写真
装備
備考 | 標高差が大きい山だが、アミノバイタルのゴールドを飲んでいたからか、きつさは感じなかった。本当にスポーツ用品店とかで売って良いものなんだろうか……。個人的には合法ドラッグと呼んでいる。 |
---|
感想
1週間の休暇を取ったので、北アルプスにでも行こうかと思っていたが、台風が接近していて具合が悪い。そのため、北海道に逃げることにした。この機会に、なかなか訪問が難しい島の山に登ってみたい。そういうわけで、利尻山、礼文岳、ひょっとしたらもう一山ぐらい登れるかも?という感じで北海道に出発した。
利尻島は標高が1700mもある。しかも、避難小屋泊を前提とした登山は禁止だという。みんなどうやって登っているのかと調べたら、北麓野営場を未明に出発して登頂しているようだ。なるほど、これなら標高を200mほど稼げる利点もあるわけだ。足の遅い私でも、夕方までには下山できるだろう。
北麓野営場のキャビンは、1人でも借りられるが、料金は4人で借りた場合と同じで5000円かかる。1人2500円と紹介されていることもあるが、それは古い情報である。トイレ、水は完備で、電気も使えて快適。夜は星が綺麗に見える。
午前4時、まだ真っ暗な中を出発する。最初は緩やかな登り。時々、すぐ近くから鳥が飛び立っていく。鳥も驚いただろうが、こちらも驚く。下の方はまだ虫が多いので、ハッカ油スプレーを体にかけて撃退する。
1時間ほど歩いてヘッドライトを消した。そして、日の出をむかえてやや急な道を登ると、第一見晴台に到着する。ここで、海の向こうに礼文島が見えた。すでに礼文岳よりも高い位置にいる。森林限界も超えている。しかし山頂まではまだ長い。
第二見晴台を超え、長官山に着く。ようやく、山頂までの道筋が見渡せた。この眺めはすごい。とてつもない存在感で山が迫ってくる。確か白い恋人のパッケージは利尻山だったはずだが、こんな絵だったのではないだろうか。(実際には、反対側から見た絵が使われているそうだ。)
長官山からは、少し下る。下るということは、また帰りに登らなくてはならないということだ。ペースはやや速いので、問題ないだろう。
9合目には「ここからが正念場」という標示がある。本当に正念場だった。地面が削れて火山性の土が露出し、ずるずると滑って登りにくい。富士山を思い出すような斜面だ。角度もきつく、土がぼろぼろと下に流れていく。なるほど、こうやってさらに削れていくのだなあと思う。
それが過ぎると地面が安定し、山頂まではすぐだった。利尻山頂の写真は何度か見たことがあるが、印象が違う。祠が想像よりもかなり大きい。山頂自体もかなり広い。そもそも、この山の最高地点はもう少し南だが、立ち入り禁止となっている。そのため、この辺り一帯が山頂だという扱いなのだろう。
それよりも驚いたのは、ローソク岩という巨大な尖った岩である。なんだこれは。秩父の二子山にもローソク岩があるが、あれと同じような形だ。秩父の方は浸食でできたものだが、こちらは溶岩ドームだろうか。もう活動を停止しているが、やはり火山なのか。
山頂からは島全体を見渡せる。利尻島の3D的な形を、ようやく把握できた。この島はまるでつばの広い帽子のようだ。中央の利尻山が突出してそびえ立っていて、その周囲、富士山で言えば樹海にあたる部分が、平らに広がっている。その縁に人が暮らしていることになる。
北海道の本島も見えているが、やや霞んでいる。残念ながらサハリン方面はよくわからない。
山頂で食事をとって、下山する。海がだんだん近づいてくるのが面白い。登山客が次々に登ってくる。かなり下の方でもすれ違ったから、禁止されていても避難小屋泊前提で来ているのだろう。結局、今日の登山客は30人ほどだろうか。飛び石連休の平日だが、さすがに百名山だけのことはある。
往路では真っ暗だったので気がつかなかったが、山麓に近い部分は立派なダケカンバの森だ。すでに少し黄色くなっているが、あと何週間か経つと、素晴らしい黄葉が見られるだろう。
結局、登り5時間、下り4時間で野営場に戻ってきた。まあ、合格点だろう。今までに登った山とは、何もかもが異質で面白い山だった。預けていた荷物を回収し、今夜泊まる雲丹御殿に向かう。そして、明日は礼文島に渡る。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する