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Yamareco

記録ID: 52085
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無雪期ピークハント/縦走
奥秩父

飯盛山〜横尾山

2009年11月28日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
06:16
距離
18.1km
登り
1,148m
下り
1,210m

コースタイム

06:55 清里萌木の村
07:25 平沢登山口
08:10 飯盛山山頂
09:30 三ツ沢ノ頭
10:05 槍
11:00 豆腐岩
11:45 横尾山山頂
12:30 信州峠
13:15 黒森集落
天候 霧のち晴れ
過去天気図(気象庁) 2009年11月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
夜明け前に起きて自宅の窓の外を眺めると、南アルプス北部の稜線がうっすらと薄明に浮かんでいました。さぞかし天気が良くなるだろうと思い、急いで支度をして雪化粧をした八ヶ岳の眺望を期待して久しぶりに山歩きに出かけました。

今回の山行は八ヶ岳や南アルプス北部の雪化粧を楽しめる清里から信州峠までの尾根歩きです。飯盛山から横尾山までの尾根は登山道がはっきりしていないということもあり、なるべく早く行動を開始したい所でしたが、自宅の最寄り駅である中央東線塩崎駅からの始発電車では小海線清里駅に到着するのは8:12。道に迷う可能性を考えるとやや心もとない出発時間ということもあり、車で清里まで向かうことにしました。

萌木の村の無料駐車場に車を停めさせて頂き、飯盛山の平沢登山口へ舗装道路を進みます。途中、千ヶ滝に立ち寄りたいと思いつつも先々を考えて寄り道せずに登山口に向かいます。平沢集落には親切な指導標がいくつもありますので平沢登山口には迷うことなく着くことができました。

平沢登山口からは明確な登山道が続きますが、これは1/25,000地図にある尾根に出るルートではなく、尾根を迂回して進むルートでした。しかし林道歩きを強いられることもなく、尾根からのルートと合流します。ここから飯盛山山頂まではよく整備された遊歩道のような登山道を登っていきますので、道を失うことはないでしょう。飯盛山の山頂には立派な標柱がありました。

飯盛山山頂付近は遊歩道が入り組んでいますので、方角を確認しながら横尾山を目指します。遊歩道を過ぎても横尾山への道は笹がよく刈り払われており、右手の鉄条網づたいに歩いていけば道を失うことはありません。やがて大ナジカ峠にも似た笹原を過ぎると登山道は刈り払われてはおりませんが、右手に続く鉄条網沿いに尾根をひたすら辿れば道を失う事はありません。ただ踏跡はかなり薄いです。三ツ沢ノ頭と記されたピーク付近からは右手に見えていた鉄条網はなくなります。ここからは地形図を頼りに尾根を忠実にトレースする必要があります。踏跡がはっきりとしないススキと笹原の尾根をひたすら進んでいきます。

槍と記されたピークはきれいな円錐のピークで、山頂からは茅ヶ岳から金峰山まで連なる尾根が逆光の中にくっきりと見てとる事ができます。槍への登り返しはかなりきつい急な登りでした。

槍から木賊ノ頭まではこれまでにないくらい明瞭な尾根道です。登山道の脇の木々には鳥の巣箱が多数設置されています。ところが、豆腐岩から横尾山へ向かう道への分岐は非常に不明瞭で、何も考えずに歩いているとそのまま木賊ノ頭からシャトレーゼスキー場に向かう道に引き込まれてしまいます。木賊の頭まできて初めて道を逸れていることに気付きました。

豆腐岩周辺も注意が必要です。豆腐岩をそのまままっすぐ通過すると、明らかに踏跡のある尾根を下っていきますが、何故か右手に立派な尾根が見えます。おかしいと思い、豆腐岩まで引き返すと笹藪の中にかろうじて横尾山へ向かうテープを見つけました。ここで気付かなければそのまま女山方面へ引き込まれていたと思います。

横尾山へ向かう道は笹藪の中のはっきりしない道ですので尾根を外さないように注意する必要があります。横尾山山頂に出てしまえばそこから信州峠への道は迷いようのないくらいはっきりとした道になります。

信州峠からバス停のある黒森集落までは舗装路を下っていきます。黒森からはダム湖のある塩川までのバスが出ています。塩川からはJR韮崎駅までのバスが出ています。どちらも本数は少ないですので、あらかじめ時刻表をチェックしておいたほうがよいでしょう。

萌木の村の駐車場に車をデポさせてもらいました。
2009年11月28日 06:54撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 6:54
萌木の村の駐車場に車をデポさせてもらいました。
平沢集落には登山口まで頻繁に指導標がありますので迷うことはありません。
2009年11月28日 07:19撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 7:19
平沢集落には登山口まで頻繁に指導標がありますので迷うことはありません。
このゲートが平沢登山口。ここから本格的な登山道となります。
2009年11月28日 07:27撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 7:27
このゲートが平沢登山口。ここから本格的な登山道となります。
はっきりとした道は尾根筋に向かう登山道ではありません。
2009年11月28日 07:43撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 7:43
はっきりとした道は尾根筋に向かう登山道ではありません。
やがて尾根にでます。
2009年11月28日 07:50撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 7:50
やがて尾根にでます。
ここから飯盛山までは立派な遊歩道が続きます。
2009年11月28日 07:57撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 7:57
ここから飯盛山までは立派な遊歩道が続きます。
飯盛山山頂。霧で眺望はありません。この段階では今日この山域を選んだことを後悔しました。
2009年11月28日 08:11撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 8:11
飯盛山山頂。霧で眺望はありません。この段階では今日この山域を選んだことを後悔しました。
横尾山へ向かう道。笹が刈り払われ、右手の鉄条網づたいに進めば迷うことはありません。
2009年11月28日 08:22撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 8:22
横尾山へ向かう道。笹が刈り払われ、右手の鉄条網づたいに進めば迷うことはありません。
どこか大ナジカ峠ににた鞍部を通過します。
2009年11月28日 08:39撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 8:39
どこか大ナジカ峠ににた鞍部を通過します。
三ツ沢ノ頭に向かって笹藪を進む。
2009年11月28日 09:06撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 9:06
三ツ沢ノ頭に向かって笹藪を進む。
三ツ沢ノ頭の手前あたりから霧が晴れてきました。雪化粧した北岳と甲斐駒ケ岳。
2009年11月28日 09:19撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 9:19
三ツ沢ノ頭の手前あたりから霧が晴れてきました。雪化粧した北岳と甲斐駒ケ岳。
八ヶ岳も顔を見せ始めました。霧の中だった飯盛山の山頂も姿を現わしました。
2009年11月28日 09:27撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 9:27
八ヶ岳も顔を見せ始めました。霧の中だった飯盛山の山頂も姿を現わしました。
三ツ沢ノ頭はススキと笹で覆われています。
2009年11月28日 09:30撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 9:30
三ツ沢ノ頭はススキと笹で覆われています。
槍に向かって笹の尾根を下る。
2009年11月28日 09:38撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 9:38
槍に向かって笹の尾根を下る。
槍に向かって登り返し。このルートで一番苦しい登りでした。
2009年11月28日 10:00撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:00
槍に向かって登り返し。このルートで一番苦しい登りでした。
槍のピークから見る横尾山。北側からまるで波のように雲が押し寄せてくる。
2009年11月28日 10:05撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:05
槍のピークから見る横尾山。北側からまるで波のように雲が押し寄せてくる。
槍から豆腐岩に向かう尾根。非常に明瞭で明るい尾根。
2009年11月28日 10:43撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:43
槍から豆腐岩に向かう尾根。非常に明瞭で明るい尾根。
振り返ると左に槍のピーク。右に三ツ沢ノ頭のピーク。
2009年11月28日 10:53撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:53
振り返ると左に槍のピーク。右に三ツ沢ノ頭のピーク。
明瞭な尾根をそのまま進むと勝手に木賊ノ頭に出てしまう。豆腐岩から横尾山へ向かうには手前で東に向かう必要あり。このまま進むとどこに降りるのだろうか。
2009年11月28日 10:56撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:56
明瞭な尾根をそのまま進むと勝手に木賊ノ頭に出てしまう。豆腐岩から横尾山へ向かうには手前で東に向かう必要あり。このまま進むとどこに降りるのだろうか。
木賊ノ頭から引き返す。ここが豆腐岩へ向かう分岐点。非常に分かりづらい。
2009年11月28日 10:57撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 10:57
木賊ノ頭から引き返す。ここが豆腐岩へ向かう分岐点。非常に分かりづらい。
やがて豆腐岩が見えてくる。ここも実は不明瞭な分岐点。豆腐岩を通過してそのまままっすぐ進んでしまうと女山へ向かう尾根に引き込まれてします。
2009年11月28日 11:00撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 11:00
やがて豆腐岩が見えてくる。ここも実は不明瞭な分岐点。豆腐岩を通過してそのまままっすぐ進んでしまうと女山へ向かう尾根に引き込まれてします。
女山へ向かう誤った尾根から豆腐岩へ戻る。豆腐岩から横尾山へ向かう尾根は幅が広く踏跡も殆どない。かろうじて赤いテープがあるのを見逃さないように。
2009年11月28日 11:12撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 11:12
女山へ向かう誤った尾根から豆腐岩へ戻る。豆腐岩から横尾山へ向かう尾根は幅が広く踏跡も殆どない。かろうじて赤いテープがあるのを見逃さないように。
ようやく横尾山が見えてきました。後方には瑞牆山と金峰山。
2009年11月28日 11:34撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 11:34
ようやく横尾山が見えてきました。後方には瑞牆山と金峰山。
横尾山の山頂。
2009年11月28日 11:43撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 11:43
横尾山の山頂。
横尾山の山頂から振り返ると赤岳も顔を覗かせていました。
2009年11月28日 11:44撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 11:44
横尾山の山頂から振り返ると赤岳も顔を覗かせていました。
横尾山から信州峠にに向かって少し進むとカヤトの原にでる。西側以外の眺望が素晴らしい。
2009年11月28日 12:07撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 12:07
横尾山から信州峠にに向かって少し進むとカヤトの原にでる。西側以外の眺望が素晴らしい。
信州峠に出てきました。左の階段が横尾山へ向かう登山口。ここからは舗装道路を黒森集落に向かって下っていきます。
2009年11月28日 12:31撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 12:31
信州峠に出てきました。左の階段が横尾山へ向かう登山口。ここからは舗装道路を黒森集落に向かって下っていきます。
舗装道路から見上げるカヤトの原。
2009年11月28日 12:42撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 12:42
舗装道路から見上げるカヤトの原。
黒森集落からの瑞牆山。
2009年11月28日 13:04撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 13:04
黒森集落からの瑞牆山。
黒森上バス停。塩川へのバスは13:58発。45分ほど時間があったので近くで温かい蕎麦を食べました。
バスを2本乗り継いで、JRを2本乗り継いで清里にデポした車までの道のりは3時間でした。。。
2009年11月28日 13:16撮影 by  Canon IXY DIGITAL 70, Canon
11/28 13:16
黒森上バス停。塩川へのバスは13:58発。45分ほど時間があったので近くで温かい蕎麦を食べました。
バスを2本乗り継いで、JRを2本乗り継いで清里にデポした車までの道のりは3時間でした。。。
撮影機器:

感想

天気が良さそうだったので久しぶりに山歩きに行ってきました。

雪化粧した山々を眺めつつ、雪化粧していないルートは無いものかと考えた結果、清里から信州峠までの尾根歩きをすることにしました。

自宅を車で出発して暫くすると空が明るくなり、141号高根町付近からは瑞牆山や金峰山がくっきりと見えましたので、今日はさぞかし良い景色を眺められるのかな、と期待するも清里周辺に着くと八ヶ岳はおろか、飯盛山も霧の中。不安に駆られつつもここまで来て引き返すわけにもいかず、予定通り信州峠に向けて歩き始めます。

飯盛山山頂は霧の中で全く眺望は得られず、今日この山域を選択したことが間違いだったと後悔したのですが、横尾山に向かうにつれて視界は回復! 富士山は逆光と透明度の悪さでかすかに稜線を確認できるのが精一杯でしたが、南アルプス北部、八ヶ岳、奥秩父の山々はなんとか遠望することができ、まずまずの山行となりました。

このルートは不明瞭ですが、地形図を確認しながら忠実に尾根をトレースしていけば、道を失うことはなさそうですが、この時期だから良かったものの、盛夏であればかなりの藪コギを強いられそうです。

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コメント

面白いルートですね
teriさん
楽しそうなルートですね。
私は不安が残るルートはあまり行かないですが、
C-chanは好きかも知れません。
それにしても帰りが大変でしたね。

複数人で、複数の車を使うと良いのかも知れませんね。

Y-chan
2009/11/28 21:20
Y-Chanさん

コメントありがとうございました。

根っからの周遊コース&縦走コース好きが災いして、いつものようにピストンルートを避けてしまった結果、今日も大変な帰り道となってしまいました。信州峠から黒森集落に降りて韮崎経由で清里に戻るか、信州峠から小海線信濃川上駅に向かうか迷いましたが、信濃川上駅へは舗装道路を約10kmの長丁場。心が折れて今日は黒森へ降りました。バスとJR、占めて2260円の出費でした。

芦安から櫛形山を縦走し平林へ向かうルートも計画中です。平林から鰍沢口駅までの歩きを考えると日の長くなる来春までこの計画はお預けですね。
2009/11/28 21:44
プロフィール画像
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