二岐山



- GPS
- --:--
- 距離
- 4.1km
- 登り
- 571m
- 下り
- 569m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2011年10月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
週末は、ここ最近にしては天気よろしく、「こういう日に歩かなきゃ勿体無いでしょ」ということで出かけて来ました山歩き。今回の目的地は福島県の二岐温泉にある、その名も二岐山。
ここを選んだ理由、
【その1】二岐山はフタコブラクダのように二つのピークが並ぶ双耳峰なのですが〜・・その由来が、山を跨ごうとしたダイダラボッチが股間をぶつけて山を二つに割っちゃった・・という、なんとも痛い話。「イチモツ山」って名前にならなくてヨカッタネ!
【その2】高度成長期、大規模伐採されるブナ原生林を地元住民が身を挺して守った福島県における「自然保護運動原点の山」という点に興味ひかれて。
魚河岸並みの早朝に自宅出発。白河ICから二岐温泉を目指すも、途中、震災の影響による迂回路でかなり時間がかかってしまいまし。
二岐温泉から登山口までの御鍋林道はダート道。我家は二駆でなんとか走行できたものの日々変化する道状況によっては厳しいかもしれない。
御鍋神社の大きな駐車スペースを経て登山道入口到着。朝7時頃着くもまだ一台も車が停まっていない・・。・・・寂しい・・。
7時20分準備を整え出発!
登山道を入ってスグに、樹木が鬱蒼と茂る急な登り。薄暗い森の中、苔むした大きな石があったり、倒木があったり、変に整備され過ぎていない所がいい感じです。樹木の間から射し込む晩秋のあたたかな日差しが心地よいです。周りではカラ類&ゲラ達がさえずりながら、気ままに飛び回っていました。
8時12分ブナ平。太いブナ林を過ぎると、まだ若く細いブナ林が広がります。おそらくこの辺が、その昔、大規模伐採の行われた場所かな。風の谷のナウシカの「火は一日で森を灰にする、水と風は百年かけて森を育てる」という台詞を思い出してしまう。そして豊かな森は、逞しい土壌と清らかな水を生んでくれるんだよね。これから登る二岐山の男岳がよく見える。
登山道の脇は背丈程の笹薮。足元はぬかるんでグチャグチャ。所々澄んだ小川のような流れがあり、湿地で御馴染みの油様の皮膜も浮いている。この辺は湿地帯なのかもしれない。しばらくほぼ平坦な道のり。
それにしても静かな山です。まだ、誰にもすれ違っていない。そして今更ですが・・、この山は熊が出そうな雰囲気がある。時折、強い獣臭も漂う。なにしろ誰もいない早朝の山登りなので出くわす可能性はあるかもしれない。なるべく熊さんとはご対面したくないので、大きな声で喋りながら進んだ。
8時35分男岳坂。この先から山頂まで急な登りが続く。絶好調に落ち葉が積もって道本来の状況がわかりにくく「ユラユラ石の上に乗ったらヤダな」状態。
急な登りが長く感じ「どこまで続くんだ?」と泣きそうになる頃、微妙に樹木が開け山頂の予感。
9時7分山頂到着!やったー!360℃のパノラマ!清々しいです。美しい森を残してくれた先人の皆さんありがとう!おかげで日本は、こんなにも緑豊かです。
この山々に一体何匹の熊が住んでいるんだろう?どこかで鹿の鳴き声が聞こえる。見渡す限り、誰もいない。・・・誰も・・いない?どこか別の山頂から、自分達の事を見ている人がいるかもしんない。なんとなく遠くから不思議な視線のようなモノを感じる。もしかしたら、人ではなく、周囲の山々が自分達を見ているのかもしれない。
山頂で景色を眺め朝ごはん食べながら、しばしボーッとする。しばらくして一組ご夫婦がいらした。誰もいない山で他の登山客に出会えた事に少しホッとした。
9時55分下山開始。下り始めて早々にグループの登山客と出会う。山頂のすぐ近くで息も切れ切れに休憩中。汗だくになりながら「山頂、まだですか?」と聞いてきた。その気持ち、よくわかります。行きの急坂に「どこまで続くんだ?山頂はまだか?」とヘトヘトになったのが、やっぱりこの辺。
その後も数組のグループや、単独登山客数人とすれ違う。二岐山は、てっきり誰も来ない山かと思ったら、案外、人気があるのかもしれない。そして皆、やっぱりというか、熊避けの鈴やラジオをつけていた。下山は紅葉を眺めつつノンビリと。
11時35分、登山口到着。出発時は一台も無かった車も数台駐車。登山道近くの、平家に纏わる御鍋神社にも寄ってみた。御鍋神社のすぐ横には、木漏れ日輝く清流が流れ、なんとも美しいです。神社にぶら下るのは、大人が中に入られる位の大鍋。
今回登った二岐山は、安達太良山や磐梯山のような超大人気な山ではないけれど不思議と心にジンワリ残る良い山でした。新緑のブナ林は、さぞかし綺麗だと思う。ただし真夏は、かなり暑そうな予感。
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