爺ヶ岳東尾根 霧のち快晴 爺ヶ岳で見た朝のドラマ
- GPS
- 13:08
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,754m
- 下り
- 1,757m
コースタイム
天候 | 快晴(5時半〜8時頃まで頂上部のみガス) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
☆取り付き〜1476ピーク☆ 初っ端からのド急登で心が折れる。融雪で土が出て来ている上、雪も滑り落ちるので非常に登りにくい箇所もあり。 ☆1476ピーク〜JCTピーク☆ 基本、緩やかな傾斜の道を登る。JCTピーク手前で少々傾斜が増す。 ☆JCTピーク〜P3☆ 広い尾根上を緩やかに登って行く。幕営適地が至る所にあり。 ☆P3〜P2☆ 核心部のナイフリッジがあるが、距離は短い。この日はトレースもしっかりあり、問題なく通過出来た。P2への登りは急斜面。 ☆P2〜P1(矢沢の頭)☆ 急登で一気に標高が上がる。矢沢の頭から風が強まる事が多いので、防寒対策は稜線に上がる前にした方が良い。 ☆P1〜頂上☆ 山頂を目の前に登るウィニングロードだが、風が強まる区間でもある。 頂上に向けて徐々に傾斜が強まる。 ☆1476ピーク〜市道矢沢線 取付きへの急下降を避けたかったので、少し遠回りだが、なだらかに下りられる尾根を選択。 JCTピークから下り、取付きへの通常の下降点を越え、1331ピークへ登り返し、尾根上を忠実に下り、市道矢沢線へ下りる。春は踏み抜きに注意。 駐車場へは車道を歩いて戻る。 |
その他周辺情報 | 葛温泉 高瀬館(¥700)で入浴。 熱めの源泉ドバドバかけ流しの極上湯。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
靴
ザック
アイゼン
ピッケル
行動食
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
携帯
サングラス
カメラ
ヘルメット
|
---|
感想
信州遠征中の友人で三俣山荘現地特派員のK氏と一緒に爺ヶ岳を目指ざす。K氏は今回の冬の遠征で椹島〜赤石岳、厳冬期の新穂高〜鷲羽岳、水晶岳などを踏破した強者。この日は常念岳東尾根日帰りから下山した当日だったが、その夜から爺ヶ岳東尾根日帰りという超人的スケジュール。
頂上で朝焼けを撮影する為、23時半前にスタート。
取付きから始まる激急登に心が折れる。
融雪でトレースが不明瞭で途中ルートを外してしまいルーファイしながら登り、尾根に登り上げるまで1時間を要す。
尾根に上がれば高速道路。テント泊者のトレースもしっかりあり、気温も低く、雪も固く締まって順調に登って行く。P3辺りで2張のテントがあったが、その先はノートレース。前々日に60cm以上の降雪があり心配していたが、飛雪で積雪量はさほど多くない。ナイフリッジのトレースも形が残っており、難なく通過。
天気は最高。月に照らされる鹿島槍や爺ヶ岳。やがて月は爺ヶ岳中峰に落ちた。
満天の星空に流れ星。眼下には大町・安曇野の夜景。最高だ。
矢沢の頭に着いた時点で日の出まで2時間。早すぎるので、牛歩で頂を目指す。
次第に東の空が紅く染まり始め、水平線付近に雲はない。空気も春の割に比較的澄んでいる。モルゲンは約束された。一抹の不安も無かった。
しかし、登頂を果たし、K氏と握手を交わした時だった。突如、越中側から薄い霧が吹き上げる。
まぁ、よくある事だよと思っていると、信州側に吹き下りる霧の濃さが徐々に増し、辺り一面を覆ってしまった。日の出時刻が迫るも霧が抜ける気配はない。徐々に増す不安。
期待を込めて祈り続けるもそのまま回復する気配はなく、日の出時刻を迎えてしまった。
霧がピンク色に染まる。カメラを取り出すも降雪交じりの霧でレンズにビッシリ雪が付いてしまい撮影どころではない。
マジックアワーの時間が終わり、霧が薄くなるタイミングで時折覗く青空。霧のてっぺんは稜線の高度を遥かに超えてしまっている。
霧の中、本来見えるはずの南峰や立山・剱岳を想像すると霧の中に情景が浮かび上がる。それが霧が抜けるタイミングで薄っすらと照合する。眠気もあり、現実と幻の境が分からなくなる。嫌いじゃない。
風速10m/s、気温-10℃位か。ハードシェルやザックが雪で白くなっている。まつ毛も氷り、瞬きをすると違和感を覚える。
登頂してから2時間。7時半を廻っても回復する気配はない。近づく限界。
期待とは裏腹に視界一杯に広がる霧。
黒嶋さんも大好きな剱岳を見たいだろう。また、撮影目的の私に気を遣ってくれている。だが、もう流石に申し訳ない。
「下りましょうか。」私が重い口を開いた時だった。K氏が「青くなって来た!」と一言。今まで真っ白だった景色が一気に開け、眼前に広がる黒部の深い谷。鹿島槍も見え始めた。急いでカメラを構える。その後も霧に覆われたり、晴れたりを繰り返し、遂には完全に霧は抜け、降雪直後、厳冬期の北アルプスの景色が眩いばかりに目に飛び込んでくる。そのインパクトが大きかった。最近はモルゲンばかりに夢中で、白昼の景色に興味が薄れていた自分にハッとさせられた瞬間だった。
下山後知ったが、常念山脈〜蓮華岳まではド快晴で素晴らしいモルゲンになった様子。爺ヶ岳は山頂部のみ霧に覆われていたようだ。
撮れ高0からいきなりMAXに。
下山は締まった雪のお陰でスイスイと。
取付きまでの急下降を懸念して市道矢沢線に下山。
下山後は葛温泉 高瀬館でゆっくりと入浴。
念願の東尾根。最高の景色が見られた。
katsumaさん
モルゲン焼けなくて残念でしたね…
ガス晴れ後の撮れ高は大満足だったようで、良かったですね〜
まだ賞味期限の東尾根からの爺ヶ岳、そして鹿島槍ヶ岳や剱岳の魅惑の景色、また行きたくなるレコでした!
お互いに安全登山て!
ありがとうございます!
モルゲンは残念でしたが、素晴らしい景色が見られました😊
爺ヶ岳東尾根は初めて歩きましたが、眺望の素晴らしい尾根ですね!
また行きたくなりました😃
安全登山で楽しみましょう!!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する