記録ID: 5250328
全員に公開
山滑走
白馬・鹿島槍・五竜
白馬三山〜白馬乗鞍展望台 楠川右岸尾根(P1828)
2023年03月08日(水) [日帰り]
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 07:28
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,109m
- 下り
- 1,108m
コースタイム
天候 | くもり時々晴れ(霞) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今回は、記録が少ないエリアを踏破するため、前々から気になっていた楠川右岸尾根(仮称)を山スキーで登山してみた。 このコースは、最初に信濃路自然遊歩道ホウの木平コース(岩岳から通じる遊歩道:夏道)を楠川に沿って登り、標高1270mで遊歩道を別れ、P1303とP1688を経由してP1828から栂池自然園に達することができる冬季限定ルート。 栂池高原スキー場のゴンドラ、リフト、ロープウェイを使わないで標高2000mに自力でアクセスできるのが大きな魅力である。 ただし、記録が少ないので、今回のスキー登山で現地確認してみることにした。 スタートポイントは除雪の関係で林道入口に一台分だけ。県道を岩岳側に進んだところに路側帯があるので、そちらも利用できる。 標高780m、この日の気温は-2℃。林道入口から雪は繋がり、楠川沿いの杉林の中をシール走行。カチカチ雪。 意外にもスノーシューのトレースが多数ある(岩岳方面から来ている)。 新楠川発電所を過ぎると道に雪が無く板を外して通過(10m)。 最終堰堤を過ぎ楠川にかかる橋を渡り回り込んだところに小さい川がクロス。 ブリッジを探すが無いので板を外して通過。 雪が降り積もったボロボロの橋を渡りトレース通りに進むと右に折れ、 小さな川に付いた雪に埋もれた橋を渡る。すぐにもう一回雪の橋を渡る。 ここからブナ林の尾根に取り付く(標高880m)。 トレースもここを通っている。 まだ日が当たらずカチカチの坂が始まるのでクトーを付けで登る。 ガシガシ登れるがやたら足が重く感じる。 道は尾根伝いに付いているので直登が多い。 やがて日が当たり出し雪が緩んできた。また、序盤の方が急だったようでクトーを外す。 標高1100mを超えると右手に阿弥陀山が谷を跨いで見える。 遠くまで良く見えるので、ニホンカモシカを二頭目撃。 標高1200mを超えると尾根が近づき緩やかになる。 標高1270mで遊歩道と分かれ右手(北)に進む。分岐点には複数のピンテあり。 トレースも南の尾根で岩岳方面に向かっている。 P1303はすぐだが左から巻く。ちなみにP1303 を超えると阿弥陀山に行くことができる。 P1303 の西端から少し下り、すぐに北に伸びる登りがスタート(帰りはカニ足で突破)。この辺から迷わないようにルーファイが頻繁になる。 標高1450mまで尾根伝いに進む。雪が緩んで湿っぽい。シールが水分を吸い、止まると団子ができる。一度、スクレーパーで水分を取ってみると歩きが軽くなるが元に戻るのが早い。 標高1400mの尾根からは栂池高原スキー場が眺められる。たまにスキー場のアナウンスも聞こえる。 尾根に淡いスキーのトレースがあるのに気づく。物好きがもう一人いたようだ。 標高1500m〜P1688は白樺の林の中を尾根に向かって登る。ザラメで林間滑走に適している感じで滑走時も実感できた。ここはシールが重くなり止まると下駄ができたので途中でワックスを塗る。少し楽になった。 P1688に乗っかると林間に天狗原や白馬乗鞍が見えてくる。 北東に尾根が伸びるがこの辺から坂が緩くなる。 開けた尾根を歩いていくと雪庇が出てきた。 左は切れ落ち、右は緩い斜面。 乗り越えるか巻くか。右下から巻くことにして雪庇の下をトラバース。 その奥は尾根の鞍部に繋がり、トラバースし切れず、少し標高を落とすしかなかった。帰りは登り返しになる。 標高1700mからは杉と雪の台地で高原の雰囲気。見通しが悪くその場の判断で進む。スキーでは小さなポコや段差が出てきて手間がかかる。 標高1800mを超えP1828に近づくと急に展望が開けた。右手に楠川の南俣の谷、 目の前に自然園に繋がる平原、その奥に白馬三山、小蓮華山、白馬乗鞍岳を一望できる。圧巻である。 霞がかかって鮮明ではないのが残念。唐松岳や五竜岳方面は雲の中だった。 栂池自然園までやや下って超緩い坂を上がっていくことになる。 スキーでは帰りも難儀しそうなので、展望の良いところで昼食を取り戻ることにした。 シールを取り滑走開始。ザラメ気味の雪で楽しく滑れる。 序盤の杉林の中を抜けP1688の乗り越えは、トラバース気味にカニ足を交えてアルバイト。なかなか大変でした。 その下は白樺林のザラメ雪。斜度もあり大きな林間ターンを堪能できる。 標高1400mを切り南向きの尾根になると一気に重い雪になる。 慎重にターンしながらP1303に向かう。 P1303までも少し登り返し。カニ足で乗り越える。ここもひと運動。 トレースでP1303は巻いて遊歩道の分岐点に向かう。 ここでスノーシューの足跡を滑って岩岳側に少し向かってしまった。 元の尾根までトラバース気味に斜面を横切り復帰することができた。 南斜面のトラバースは重い雪と木々の相手で手間がかかる。 登山道に付いたスノーシューのトレースは固いので登山道両脇の斜面を滑り標高を落とす。 取り付き点まで戻り、杉林の中はスキーが走り快適、あとは林道ボブスレーで終了。 なかなか変化に富んで楽しい尾根でした。 |
その他周辺情報 | 岩岳の湯 https://iwatake-mountain-resort.com/iwatakenoyu 倉下の湯 https://www.kurashitanoyu.com/ |
写真
撮影機器:
感想
平地での気温は予想以上に上がり、20℃を超えてきた。
たまには課題を消化するため、高いところで記録が少ないエリアを調べるため、白馬村まで車を走らせた。
目指すは楠川を遡り、栂池自然園。初めてのコースで複雑な地形が出迎えてくれた。
途中からシールが濡れて重くなったり、意外な雪庇の処理などで手間がかかる。
楽なコース取りの検討などしながら進んで最後は白馬岳の展望が出迎え。
なかなか広い視野から山並みを一望できるのでビックラポンでした。
自然園まで足を延ばす意識が薄れ、その場でランチを取り景色を堪能。
下りもスキーでザラメ雪の林間滑走を味わったり、重い雪で苦戦することもあったが無難に終了。
変化に富んだ尾根の魅力を楽しめた春山スキーでした。
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