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Yamareco

記録ID: 5290873
全員に公開
アルパインクライミング
赤城・榛名・荒船

【アルパイン修行】裏妙義・木戸壁右カンテ

2023年03月19日(日) [日帰り]
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motch その他1人
体力度
2
日帰りが可能
GPS
05:18
距離
2.9km
登り
462m
下り
454m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
1:38
休憩
3:41
合計
5:19
13:17
41
国民宿舎裏妙義(閉館)
13:58
17:39
57
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2023年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
松井田妙義ICから車で約15分で旧国民宿舎裏妙義。
2018年3月で廃業しているが、駐車場は使用できる。40-50台。
https://goo.gl/maps/rYaJM7Z5FdspSrFn6
コース状況/
危険箇所等
【アプローチ】
国民宿舎裏妙義から30-40分ほど、「↰」の黄色いペイントが出た場所を右へ(左は登山道)上がっていくと、ビバークできるような被った岩壁にぶつかる。それを右に折れて1分ほどで太い木が生えているところが取付き。そこの壁の3mほど上にハンガーボルトがかかっているのが目印。

【登攀】
1P:III 15m 赤い人リード
基部から2mくらい上にハンガーボルトがあり、そこからプリクリしてスタート。
2mくらいおきに支点あり。15mほど上がると2本のボルト&捨て縄大量の終了点あり。
ここでピッチを切る。

2P:IV 45m強 T氏リード
核心ピッチ。テラスから最初は緩やかだが、右側に向かってハング気味のところを乗り越えていく。ホールドは豊富だが、妙義特有の凸状突起ホールドで、突然外れやしないかは常に意識しておいたほうが良い。
ハングを越えたあとは比較的イージーだが長い。支点は豊富だが、あまりかけ過ぎるとヌンチャクが不足することになるのと、屈曲してロープの長さが足りなくなる恐れがあるので、状況見ながらランナーの間隔を調整する。
巨大な松の木の左上の壁にハンガーボルト2本&捨て縄大量の終了点あり、ここでピッチを切る。

3P:IV 30m 赤い人リード
基部から右カンテに出る。このルート名の由来とも言えるピッチ。右カンテは切れており、下から見たよりも立っていて怖いが、手はガバ。カンテを超えると終了点が出るが、ここではテラスが狭いので切らずにそのまま登り、更に15mほど上でピッチを切る。
支点はやはり非常に多いので、適度に調節が必要。最初に右カンテに出たあと、終了点に向かって左に向かって登るため、ロープが屈曲しやすく、ランナーをつけ過ぎるとロープの流れが悪くなるので注意。

4P:III- 20m T氏リード
最終ピッチ。支点沿いに進んでいくと、巨大壁の基部に終了点がある。基部からやや左へ登っていく。終了点テラスはそこそこ広く、腰を下ろして休むことはできるが、ふんぞり返ってランチできるような余裕はない。しっかりセルフビレイを取ること。

【下降】
終了点から懸垂下降で3ピッチで基部に戻る。妙義の岩の特性上、表面がザラザラ、ボコボコしているため、ロープが非常に流れにくい。ミスするとロープが突起に引っかかって二進も三進もいかなくなる(私もかつて、別の場所で同じミスをして宙吊りとなり、かなり危険な事態に陥ったことがある)。

・トップアウト部〜2P終了点 50m弱
距離が長いうえにルートが屈曲しているので、ロープが引っかかるリスクが格段に高い。基部より終了点のほうが下から見て右に寄っているため、まっすぐ降りてしまうとカンテの縁より右側に寄りすぎて、基部から離れてしまうので注意。
支点に忠実に下っていくことと、ロープを放り投げてダウンするより、束ねて少しずつおろしていく方が良い。

・2P終了点〜1P終了点 50m弱
まっすぐ下れば良いが、距離が長い。ロープの流れを意識しながら下らないと、やはり岩肌に引っかかりやすい。

・1P終了点〜基部 15m
イージーだがロープが引っかからないように。
国民宿舎裏妙義。かつてしょっちゅう通っていた裏妙義の象徴だったが、いつの間にか潰れていた。。。時代の流れを感じます。
国民宿舎裏妙義。かつてしょっちゅう通っていた裏妙義の象徴だったが、いつの間にか潰れていた。。。時代の流れを感じます。
表妙義の相馬岳。
表妙義の相馬岳。
看板がきれい。
長野県川上村からの大転身のため、スタートが遅かった。そのぶん、ぽかぽかと暖かい。
長野県川上村からの大転身のため、スタートが遅かった。そのぶん、ぽかぽかと暖かい。
御殿風穴稜かな?
御殿風穴稜かな?
多分御殿風穴。一本南東側の向かいにある風穴尾根に比べると、難易度は格段に上。
多分御殿風穴。一本南東側の向かいにある風穴尾根に比べると、難易度は格段に上。
注意喚起の看板。山と高原地図のルートも全部破線。
注意喚起の看板。山と高原地図のルートも全部破線。
この看板と←のマーキングが見えたらもう少し
この看板と←のマーキングが見えたらもう少し
↰のマーキングが見えたら、ここを右へ。
↰のマーキングが見えたら、ここを右へ。
ちょっと登ると直ぐ被った石室にぶち当たり、それを右に折れて壁沿いに1-2分あるくと、このリングボルトが見える。太い気が目印。
ちょっと登ると直ぐ被った石室にぶち当たり、それを右に折れて壁沿いに1-2分あるくと、このリングボルトが見える。太い気が目印。
リングボルトの数が半端ない。1ピッチ目は私。30m。写真なし💦
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リングボルトの数が半端ない。1ピッチ目は私。30m。写真なし💦
2ピッチ目はパートナーT氏。
1
2ピッチ目はパートナーT氏。
50m目一杯伸ばします。
50m目一杯伸ばします。
バラ尾根。
高度感がすごい。
高度感がすごい。
鶴峰山と鶴峰ジャンダルム。ずいぶん昔に登ったきり。
鶴峰山と鶴峰ジャンダルム。ずいぶん昔に登ったきり。
2ピッチ目の終了点近く
2ピッチ目の終了点近く
3ピッチ目は右側のカンテに抜けていく。正面はザラザラスナスナでとても登る気がしない。
3ピッチ目は右側のカンテに抜けていく。正面はザラザラスナスナでとても登る気がしない。
3ピッチ目は赤い人がリード。ボルトは2m置きくらいにバンバン打ってあるので、使いすぎ注意。
3ピッチ目は赤い人がリード。ボルトは2m置きくらいにバンバン打ってあるので、使いすぎ注意。
20mほどのところの残置支点はパス。足場が悪い上に、その10mほど上にもう少しマシな足場の残置支点があるので、そちらでピッチを切る。
20mほどのところの残置支点はパス。足場が悪い上に、その10mほど上にもう少しマシな足場の残置支点があるので、そちらでピッチを切る。
3ピッチ目終了点で。先行パーティがトップアウトしたところ。
3ピッチ目終了点で。先行パーティがトップアウトしたところ。
T氏がセカンドで上がる。
T氏がセカンドで上がる。
私のセカンドビレイの練習を兼ねている。
私のセカンドビレイの練習を兼ねている。
3ピッチ目終了点で先行パーティの懸垂下降を待つ。
3ピッチ目終了点で先行パーティの懸垂下降を待つ。
懸垂下降を横から撮られるシーンはなかなかなさそう。
これをご覧になったら、元データをさしあげますのでご連絡ください!
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懸垂下降を横から撮られるシーンはなかなかなさそう。
これをご覧になったら、元データをさしあげますのでご連絡ください!
その脇をT氏が最終ピッチクリア。同時に先行パーティの2人目の方が懸垂下降開始。
その脇をT氏が最終ピッチクリア。同時に先行パーティの2人目の方が懸垂下降開始。
ちょうど入れ替え。懸垂下降はルートより左側を意識して降りる。
ちょうど入れ替え。懸垂下降はルートより左側を意識して降りる。
これまたレアなアングル。
これまたレアなアングル。
縦パノラマで撮影。
縦パノラマで撮影。
バラ尾根と相馬岳北稜。もう一度訪ねたいと思っていたけれど、核心のP12 の基部には鎖がついたらしいので、もう行かないかな。。。。
バラ尾根と相馬岳北稜。もう一度訪ねたいと思っていたけれど、核心のP12 の基部には鎖がついたらしいので、もう行かないかな。。。。
終了点から下を見る。
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終了点から下を見る。
隣の御殿風穴稜?
隣の御殿風穴稜?
写真では伝わりにくいかもしれないけれど、すごい落差。
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写真では伝わりにくいかもしれないけれど、すごい落差。
向かいの鶴峰山。
向かいの鶴峰山。
T氏が懸垂下降。
右側に行ってしまい、詰まる。
右側に行ってしまい、詰まる。
T氏がルートに戻るまでの約30分、終了点で待つ。日が沈んで寒くなってきた。
T氏がルートに戻るまでの約30分、終了点で待つ。日が沈んで寒くなってきた。
2ピッチ目終了点まで一気に下降し、そこから2ピッチ、計3ピッチで基部まで降りる。
2ピッチ目終了点まで一気に下降し、そこから2ピッチ、計3ピッチで基部まで降りる。
最後の下降。
ヘッデン下山。
マーキングが光を反射するので、わかりやすい。
マーキングが光を反射するので、わかりやすい。
ハクビシン!
下山時はすっかり夜に。誰もいませんでした。
下山時はすっかり夜に。誰もいませんでした。

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ 長袖インナー ソフトシェル ズボン ザック 行動食 非常食 地図(地形図) ヘッドランプ 予備電池 GPS ファーストエイドキット 時計 サングラス ロープ クライミングシューズ ハーネス ヘルメット 確保機 ロックカラビナ カラビナ スリング ロープスリング セルフビレイランヤード アルパインヌンチャク60 アルパインヌンチャク120

感想

本当は、昨年11月にオールフォローで登った、長野県川上村の天狗山ダイレクトに、今度は私のオールリードで練習しようと訪れたのだが、前日の雪でルートが埋まっており、一般道から取付へ分岐するところにまで達することもなく、断念した。
川上村からの転身といっても、雪山アルパインの装備は持参していないので、八ヶ岳やらの長野県内はムリ。となると、山梨は太刀岡山、三つ峠、甲府白山などもあるが、太刀岡山左稜線は、私の練習場所としてはちょっとレベルが高い。三つ峠は遠い上に混んでいる可能性が高い。
悩んだ末に、1月に訪れた妙義でマルチピッチの練習ができるところはないか、と探し、この木戸壁右カンテをトライすることに。
天狗山から転身スタートしたのが11時過ぎ、現着が13時💧
明るいうちに基部に降りられなければ、途中で懸垂下降すれば良い、ということで出発。

天狗山ダイレクトなら以前も登っているので、オールリードでやれるかなと思ったが、初ルートで全ルートリードをやる大胆さは持ち合わせていなかったので、奇数ピッチは私、偶数ピッチはパートナーのT氏がリードすることとなった。
先行パーティがちょうど1P目を登ろうとしたところだったが、私たちが勘違いして木戸前ルンゼの方に行ってしまったため、図らずも戻ってきた頃に1P目が終わったところで、ちょうどよかった。
(先行パーティの方々、お撮りした写真を差し上げたいので、よろしければメッセージでご連絡ください)
註:↑無事に連絡が取れ、写真お渡しできました!

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