小渋ルートで初冬の赤石岳
- GPS
- 52:51
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 2,984m
- 下り
- 2,979m
コースタイム
- 山行
- 10:33
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 11:10
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 10:11
- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:50
2日目の行程もGPSの精度は出ていません。
天候 | 22日 晴れ 夜 強風 23日 晴れ 陽が出てくると強風は緩和される 24日 晴れ 朝の内、山にはガスが付いていた。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
マップコード:690 041 439*54 Googleマップ http://goo.gl/CjdPL5 カーナビによっては、秋葉街道(国道152号)をひたすら走るルートが出る場合がありますが、松川ICで降りて大鹿村に向かう方が走りやすいと思います。 以前、カーナビの指示通りに秋葉街道の峠道経由を走ったら運転が大変でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
我が隊が使った小渋ルートは、昔のルートで、赤石岳まで最短で行けますが、今は所謂バリエーションルートの扱いです。 残雪期は小渋川の水量が多く渡渉は困難を極めます。 水量が少なくなったお盆以降であっても、大雨直後は急峻な地形から川の水量が多くなり事故もかなり起きているようなので、要注意のルートです。 今頃の乾季であっても、水量は80cmを超える場所があります。 ■小渋川-広河原小屋 登山靴でも簡単に渡渉できる場所10箇所、登山靴だと無理な渡渉10箇所、合計20箇所の渡渉がありました。(片道の数です) 我が隊は、足元から胸元までカバーする防水のウェーダー(胴付長靴)を使いました。この時期、朝の気温は低いですが、それでも自らの汗でウェーダー内部は水蒸気が付きます。気温が高い時期だと水に入ったのと同じように濡れて不愉快になってしまうと思います。 小渋川の河原は、雪は無し、氷ついた場所も、ほぼありませんでした。 ■広河原小屋-大聖寺平 標高2100m以上から雪になりますが、2600m以下は、上り下り共にアイゼンは使いませんでした。 危険箇所は1箇所(写真18の赤丸ポイント)、「あと500m」の手作り看板の後、大聖寺平より直線で約300mほど手前の地点で、ここは崩れやすい場所で、少し下のハイマツ側に巻いて回避するしかないのですが、その迂回ルートも崩れやすいです。 ■大聖寺平-小赤石岳-赤石岳 登山道の積雪量は、10cm-45cm、多くは20cm程度です。吹き溜まりで60cm程度。 持ってきたのでアイゼン使用。ピッケルは持ち歩きましたが使う場面は無く、ストックでもOKだと思います。 ■山域全体 この山行の後、11/25、11/26にさらに降雪があると見られ、条件悪化により我が隊だったら行く決定はしないと思います。 |
その他周辺情報 | ★情報源 ■meta_bomanさんの以前のレコで小渋ルートを知ることになり、いつか行きたいと計画を温めてきました。鉄人なので、レコそのまま真似はできません http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-320643.html ■直近のhottenさんのレコを参考にさせていただきましたが、このルートは鉄人ばかりが通るルートなので、コースタイム的には全く参考になりません http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-510069.html ■降雪に関しては直近のtamagooさんの空木岳のレコも参考にさせていただいております。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-549429.html ■赤石岳初冬 ヤマケイオンライン・熊ノ平 さん 2013年11月23日(土)〜2013年11月25日(月) http://www.yamakei-online.com/cl_record/detail.php?id=2944 この時期のレコは見つかりませんでしたので、他サイトを参考にさせて頂きました。 ■南アルプス衛星ライブカメラ http://goo.gl/PvP5SB 椹島、牛首峠からのカメラ画像。雪の量はこれで確認しました。 ■デジタル台風:リアルタイム雨雲レーダー(最新120時間=5日間) http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/radar/google-maps/ 直近の降雪量は、これで推測しました。 ■デジタル台風:レーダー動画アーカイブ(日本全域、月単位) http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/archive/radar/ |
写真
感想
渡渉が数多く、行ける時期が短そうな赤石岳へのクラシックルート…。
この3連休は、気温も高く晴天が続き、絶好のお天気となりそう。これを逃したらこんな時期には行かれないぞ、ということで以前から温めていた計画を実行に移すことになりました。
かなり前にウェーダー(胸元まであるゴム長)を入手し、いついけるかと計画していたので、気温が高い晴天の3連休とはまたとない機会でした!
実際、朝一から全く寒くなく、絶好の渡渉日和(笑)で。初めての腿まである渡渉は、不安と緊張でジリジリ(額に汗)でした。ややもすると流されそうな水圧は、結構な恐怖感でした。しかし、ポイントを見極めてコツをつかみ、無理をしなければ、小柄&初めての私でも通行できる水量だったので、この時期に行かれてラッキーでした。
しかし、今回の小渋ルートは、今やあまり人が通行しないらしく、踏み跡が比較的薄い印象でした。登山の取りつきはいきなりバリエーションかと思える荒れた状態でのっけから不安に(笑)。すぐに整備された普通の登山道となるものの、途中は倒木がただでさえ薄い踏み跡をふさぎまくりで。基本的にはリボンは沢山ついているのですが、肝心なところに少なかったりし、倒木や積雪で分かりにくい箇所がいくつかありました。また、森林限界付近では落石や滑落のありそうなヒヤリな箇所があり、全体としては渡渉も含め、簡単ではないな、と感じました。
それでも、ほぼ無風&暖かい気候の中、稜線までたどり着き、その日は予定では荒川小屋(冬季避難小屋)泊だったのですが、日没のためテントでビバーク。さすがに夜は風が吹き、テントが飛ばされないかとよく眠れませんでした。しかし翌日は、風はあるものの歩くのに困難なほどではなく、なんとか赤石岳へ向かうことができました。
稜線の積雪はさほど多くなく、まったく雪の着いていない箇所もあり、平均すると足首くらいでしょうか。吹き溜まりで膝からすねくらいの深さといったところで、赤石までの稜線は、さほど困難なことはありませんでした。
雪の稜線は、人の踏み跡は全くなく、ライチョウやそれを追うテンもしくはオコジョ?の足跡のみ。自然の営みの足跡を追いながら、快晴の中、赤石岳への道を黙々と歩きました。誰も歩いていない稜線を赤石岳にたどり着いたときには、感激ひとしお!他には人っ子一人なく、「やったぜ」感満載でした!
好天に恵まれ、山頂からの景色も最高!360度の展望を満喫できました。
それにしても初日、二日目とも、きっちり日没までの行動となってしまい、余裕をもって計画したつもりでも、結果はかなりカチカチで、これほどまでの好天に恵まれなければ、また違った結果になっていただろうと思います。
本当に奇跡のお天気に感謝感謝です。大変つかれましたが(笑)、静かで達成感のあるアドベンチャーを楽しむことができました。
あ〜、それにしても流されないでよかった〜。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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小渋川とはすごいです。
空が澄んでいて素晴らしいですね。
で、ウェーダーっていくらするんですか?
kiha58さん、こんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
はい〜、まさしく絶好の機会に恵まれ、ギリギリこの季節に行くことができたのだと思います。ウェーダー様様でした
我々の持参したものは通気性がないタイプで6500円でした。ゴアテックス仕様だと、1万円はアップ(18000円位みたい)です。安物はさすがに3時間歩いた後、内部はむんむんムレムレ でした。余裕があるならばゴアテックスがよさそうですよ
こんにちは〜♪mikipomさん☆ photogさん(*^_^*)
この日の為に、ウェーダーまで買って温めてきた小渋ルートの赤石岳
うわぁ〜 この時期に渡渉〜 さすが!mikipomさん隊はスゴイなぁ
到着がちょっと陽が暮れてしまったようですが、photogさんの作ってくれたお湯割り焼酎を飲んで、身も心もポッカポカでお鍋も美味しく食べれてヨカッタですネ
お天気も良い3連休 景色も良く静かな南アを満喫されて、お疲れさまでした
p.s
せっかくのウェーダー!この際、渓流釣りでも始められたらいかがですかぁ (笑)
kchanこんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
小柄な自分、流れに負けそうなところでは、さすがにビビって引き返しましたよぉ
いやぁ川の水流って相当なものなのだと実感しました
日没間際にビバーク地をさがしたもので、日中は暖かったものの、テントに入った頃には冷えて、さすがに気力がなえなえでした でも温かいお湯割りで生き返りました ところが眠りについた頃に長野県の緊急エリアメール(地震)で起こされ、別な意味でびっくりしましたが(でも南アは全く揺れませんでした)
mikipom隊のみなさん、こんばんは。
この小渋ルート、渡渉が深くて危険マーク付の破線ルートじゃないですか?冬の時期に、しかも胴付長靴まで購入しての山行とは、さすが気合が入ってますね〜
自分も仕事で?、先月ウェーダー(←って言うんですか?)を購入して腰まで浸かる川に入りましたけど、水流が早くて流されそうになり、命の危険を感じましたよ 49枚目なんてかなりヤバそうです
いつも空いてるお山をチョイスするあたり、さすがですね
isさん、こんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
ね〜、ウェーダーっていうんですって、私も初めて知りました。何も知らないまわりの人に説明するときは、「魚河岸の人とかが履いてる胸まであるゴム長」って説明してます でも、あれを履いて川に入るの、実は憧れてました〜 なのでチョット嬉しかったです。水流も結構なもので、激しいところではホントに流されそうで、ビビりました
空いているお山というより、小渋ルートは本当に人っ子一人おらず、まさに自然を満喫できました
こんばんは、mikipomさん!
この連休は好天で、一番いい時期に行かれたかも知れませんネ
写真を見るとこの時期でも水量はあるようで、胸元ゴム長は大正解ですネ。
私も鮎釣り用のウェダーを考えましたが、それほど寒くなかったので濡れを覚悟で突っ込みました。
このルートは、冬期赤石岳に立つ最適なコースと考えていましたが、敵は徒渉より林道の通行止めですかネ。仮に通れたとしても急坂が登れるか、マイ宴会車は重さが半端でないので、一旦滑ったら止められないのが難点です
でも行って見たい冬期のルートです。
お疲れ様でした
hottenさん、こんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
hottenさんのレコを参考にさせていただきました〜 もちろんコースタイムが参考にならなかったのは言うまでもありません
水量はおそらく少ないほうだったのでしょう、渡渉はおおむね無理なくできてホッとしました ウェーダーのおかげで、憧れの渡渉を何回も満喫できて、疲れましたが楽しかったです
それにしても、我々が2泊3日でようやっとのルート、日帰りでこなしてしまわれるhottenさん、いつもいつもスゴイと思っていますが、もう驚異の存在!神ですっ!どうしたらそのような神業ができるようになるのでしょうかっ 私は10年滝に打たれても、多分できないと思います
忽然と現れたテントにびっくりでした。
こんなルートから上がってくるとはびっくりです!
上部は結構雪深くて大変だったのでは?ラッセル有難うございました。
BDのプロテクタ拾ってきました。
送っても良いのですがどうしたものやら?はて。
shell14bさん、コメントいただき、ありがとうございます!
本当、ニアミスでした!下山中に登っていらっしゃるお姿を拝見し、まさか人と出会えると思っていなかったので、お話しできるのを楽しみにしていたのですが、違うルートで登っていらっしゃったので、ちょっぴり残念に思っていました〜 椹島から上がられたのですね〜、その方がよっぽどスゴイと思います BDのプロテクタ、それ落としたんです 拾ってくださり、ありがとうございました。後ほどメッセージお送りします。
こんにちは、ミキポンさん、撮影係さん(^^)v
この前笊ヶ岳から眺めたばかりの赤石岳とはビックリ
この時期椹島までのバスもないからちょっとワタシには考えられないお山なんですけど、まさかまさかの小渋川からですか
こちらのルートは渡渉が大変ってきいてましたけど、この時期でもそんなに水量が多いんですねぇ。やっぱり大きい山なんですねぇ(゜ロ゜)
しかし、この山頂を独り占めとは羨ましいなあ
しかし、ウェーダーって渡渉には無敵ですよね
ちなみに靴底は普通のゴムなのかしら?
うふふ・・ホントに流されなくて良かった(^^)v
カマセンさん、こんばんは!コメントいただき、ありがとうございます!
はい〜、実は笊の向こうの赤石岳にも照準をあわせていたんですよ〜
絶好の天気の3連休という、またとないチャンスをゲットできました〜
渡渉は小柄なワタクシでもなんとかなったので、少なかったほうなのでは〜?
(よくわかりませんが)
渡渉が続くようなら、ウェーダーがいいですね〜。
でも中身がかなりムレムレになってしまうんです〜
ゴアテックス製なら快適なんでしょうが、1万円アップって、どうですか
靴底は川の中でも滑りにくいように、分厚いフェルトになっています。川の中のスリップはとめてくれますが、河原歩きは、やりにくいものでした。
mikipomさん、photogさん
お久しぶりです。この時期にウェストンルート行かれたんですね。
すごい!!
写真を見ているととても懐かしいところがたくさんありました。
高山の滝付近は、この時期でも水が多いんですね。
このルート積雪期に考えていたので非常にありがたいレコです。
行く直前になったらまたちょくちょくとお邪魔して、稜線の雪の付き方を確認するのでよろしくお願いします。
レコにもありましたが、大聖寺に詰め上げる付近は足場が悪かったと記憶しています。あとビバークされたあたりは風がとても強くなかったですか。
お二人のレコのおかげで今後の山行が楽しみになってきてテンションが上がってきました。渡渉道具もちょっと考えていたので参考にさせてもらいます。もちろん、帰りのごはんも
鉄人メタさん、お久しぶりです!コメントいただいき、ありがとうございます!
雪の降り始めとはいえ、積雪量はまだ少ない、ほんのさわりの時期でしたし、小春日和のような3連休でしたので、おかげ様で無事行ってくることができました〜
多分水量は少なかったのではないでしょうか。1回流されそうで怖くて引き返したところがありましたが、すり足で乗り切りました
登山道はところどころかなり荒れていて歩きにくいところも多いですね
大聖寺まであと少しのところでは、滑落&落石しそうでヒヤリとしました
夜は風が出てテントがバタバタ言ってうるさかったですね〜。でもだだっ広くて風を避ける場所が今一つ見つからず、わずかにくぼんだ場所でビバークしました。
メタさんも積雪期の山行、お気をつけて レコ楽しみにしてま〜す
(ごぼとん丼850円、あれはお値打ちですぜ〜 ダンナ ぜひっ)
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