羊蹄山8の字登山


- GPS
- --:--
- 距離
- 44.6km
- 登り
- 3,396m
- 下り
- 3,379m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2007年09月の天気図 |
---|---|
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
(1) 喜茂別登山口〜京極登山口(徒歩・ジョグ) :0355〜0510(所要時間1:15) (2) 京極コース ア 京極コース(登り) :0515〜0735(所要時間2:20) イ 羊蹄山稜線(京極コース頂〜〜真狩コースへ) :0741〜0813 (3) 真狩コース(下り) :0813〜0937(所要時間1:24) (4) 真狩登山口〜倶知安登山口(徒歩・ジョグ) :0953〜1157(所要時間2:04) (5) 倶知安(比羅夫)コース ア 倶知安(比羅夫)コース登山 :1217〜1517 (所要時間3:00) イ 山頂稜線 北山〜三角点〜羊蹄山山頂 (6) 喜茂別コース(下り) :15:42〜1732(所要時間1:50) 合計13:37 |
写真
感想
1 全 般
9月22日(土)喜茂別登山口をスタート・ゴールとする羊蹄山登山を実施した。
全4つの登山コースを利用した8の字登山方式とし、地図上にGPSの軌跡による8の字を描く事に成功。
この際8の字の書き順にもこだわってみた。
2 経緯等々(いきさつ) ア 経 緯 イ 前 週 ウ 装備等
9月15日(土) 8の字登山の下見の為、ニセコへ
写真は立ち寄った「NAC」(ニセコアドベンチャーセンター)
9月16日(日) ウルトラチャレンジ、残り10km
2 経緯等々(いきさつ)
ア 経 緯
昨年(2006年7月)HYML北海道山メーリングリスト(以下、HYML)に小樽の方から次の題名なるメールが配信されたのである。
題名:「羊蹄山8の字登山」
・・・この題名を見たその時、ピンと来たのである。
まさか!と思ったのを覚えている。
それをやっちゃうとは・・・冗談で考えてみても、まさか実行するなんて(^^;
後に連絡を取り、その記録を送って頂き今回の登山の参考にさせて頂いた。
イ 前 週
9月は3連休が2回ある。
1回目の3連休は「札幌〜支笏湖70kmウルトラチャレンジ」に利用。
登山は体調維持、体力維持・増進に良い効果をもたらし、そのパワーをマラソンに活用できる。
そしてまた、マラソンで培った力を登山で活用できる。
しかし、過剰なマラソン大会への参加は逆に登山の時間を奪ってしまうのが難しいところである。
2回目の3連休初日(22日、土曜日)を羊蹄山に充てる。
登山前日の金曜日は定時に仕事を終える為、平日は残業三昧。
そして金曜は定時に上がり、自宅で荷物の最終チェックの後、京極町へと向かう。
午後6時半ころ自宅を出て、15分ほど走ったあたりから雨が落ち始める。
かなり強い雨であるが、翌日は晴れる予報であるので心おきなく車を走らせる。
午後8時半、京極町のふきだし公園駐車場に到着。
翌日の日の出は5時20分頃である。
4時に登山を開始出来る様、携帯のアラームを3時にセット。
その後はゆっくり過ごしてビールはおあずけ。
雨は相変わらずであるが、徐々に弱まって来ている様子。
ウ 装備等
動きやすさを重視した必要最小限の装備である。
(山岳耐久レース×1/2仕様!?)
3 行 程
午前3時 : ふきだし公園駐車場
喜茂別コース登山口です。
(1) 喜茂別登山口〜京極登山口(徒歩・ジョグ)
0355〜0510 (所要時間1:15)
ふきだし公園駐車場朝3時(まだ真っ暗である。)
起床 : 車内で朝食を取る・・・
とは言っても”おにぎり、ソーセージパン、飲むヨーグルト”だ。
その後、粗方準備を済ませ喜茂別登山口へ向かう。
気温17℃、風なし。 風が穏やかなおかげでTシャツで行けそうだ。
4時前喜茂別登山口に車をデポし、ヘッドランプの灯りで歩き始める。
5分程で舗装道路。
一週前に下見をしている。歩道があり、大変ありがたい。
ただし、道路はあまり地図に現れない起伏があるので体力の消耗に注意しながら歩きとジョグを適切にして前進する。
登山口0510
ヘッドランプをしまい、自宅にメールを送信(適時に連絡確保)し登山コースへ。
(2) 京極コース 0515〜0735(所要時間2:20)
強い味方 : 「パワーバー」
ア 京極コース(登り)
昨年羊蹄山に登った時、下りに利用しているコースである。(登りは真狩)
4つあるコース中、真狩コースと並び、こなれた登山道であると思う。
登山コースには親切にも「○合目」と標識があるので、感覚をつかみ易い。
上空はゴウゴウと強い風であるが、登山道は樹林が「防風」の役割をしてくれている。
5合目頃、寒さを感じ、雨具の上着を着る。
その後、風も強くなり、帽子も飛ばされない様にフードもかぶる。
9合目を越えた頃、空腹感を感じ始めたので、パワーバーを1本食べる。
最後のひとくちをほお張ると、傾斜が切れた・・・稜線だ。 たいへん風が強い。
イ 羊蹄山稜線 (京極コース頂〜(父釜と母釜の間)〜真狩コースへ)0741〜0813
適度に写真を撮り、連絡メール。お約束である。
そして、山頂稜線を反時計周りに進む。
つまり西に進むので、まだ三角点、羊蹄山最高点、北山山頂を踏まない。
上記の3点は帰路の途中に踏む計画である。
山頂南側〜東側は岩が露出していて歩きにくいが、北側〜西側は割と平坦であり、そこまではすぐだった。
山頂には火口が何個かありその眺めはなかなかであるので、予定コースを外れつつ短節に景観を楽しむ。
真狩コースへは、父釜・母釜の間を縫って行き、途中旧避難小屋後を通過して真狩分岐へ。
(3) 真狩コース(下り) 0813〜0937(所要時間1:24)
羊蹄山避難小屋とニセコアンヌプリ
9月22日の紅葉
こちらは以前、登りに利用した事のあるコースである。
登山道は非常に安定していると思う。適度な傾斜(それほどきつくない)であると共に、道幅も十分である。
ここがこの日、最も気持ちの良い区間となった。
体力もまだ十分残っている事と状況の良い登山道ときたら、それはもう「トレラン」にぴったりである。
まだ元気なので、思う様に下って行く。 それは気持ちいい!の一言だ。
7合目あたりであろう、汗ばんで来た為(気温が上がって)雨具を脱ぎ、2回目の補給(アミノバイタルゼリー)
さぁ、どんどん下る。
途中、6合目付近で休憩している5人グループ前を通過・・・その時、登山大先輩方達に質問攻め。
あまりの軽装に驚いたらしい。(確かに・・・外観は9リットルのザックである。)
〜以下、概略〜
Ei-taro:こんにちわー
・こんにちわ!
・あれ!ずいぶん軽装だねー!
Ei-taro:実はこう見えても水も食料も十分入っているんです。
・競技でやっているの?
・登山なの?
・運動の為?
Ei-taro:う〜ん・・・足して割った様なものですが、おそらく登山です。
今は羊蹄山の8の字登山中です。 下山後倶知安コースへ自分の脚で向かうんです、そして・・・。
等々、笑顔で答えた。
・倶知安コースまで!?記録ができるかもね!
Ei-taro:そういうのとは違いますが・・・それでは失礼しまーす
何故かまだ盛り上がっている(^^;)
後ろから「靴も何かそれ様だね」と話しているのが聞こえた。
脚はいい感触。 また爽快な麓の景色が広がり、まるでスカイマラソン!
しかし、自重も必要である。無理なそして制御できない速度には絶対入らない。
スピードの出しすぎによる登山道逸脱と捻挫には特に注意を払う。
真狩登山口に到着
シューズに入った小石等を取り除き、紐を縛り直す。
お昼時であるが、引き続き行動食である。
アミノバイタルゼリー、SOYJOYを各1個
ハイドレーションのパックの残りは1リットル弱である。中身の調整をする必要なしと判断、そのまま倶知安登山口を目指す事にする。
GPSは総距離20.7kmを標示
(4) 真狩登山口〜倶知安登山口(徒歩・ジョグ) 0953〜1157(所要時間2:04)
キャンプ場から出発
ニセコアンヌプリ
食休みもそこそこに出発。
しかし、ドコモの携帯は「圏外」になっているので、自宅へ連絡は国道まで保留。
日没時関等を考慮して、倶知安登山口から遅くとも午後1時には出発したい。
しかしそれより早く着く分には、行程は楽になるのだ。
ストックをバックパックに装着し、ジョグで繋ぐ。 舗装道路には歩道があり、安全を確保できた。
さて、この間道路の起伏は徒歩の者にとって”以外とかなりのもの”と感じる(実際そうである)。
徐々に疲れは出ていたし、行程はまだ半分である。飛ばす事無く、かと言ってサボり過ぎると時間がかかる。
そのあたりの節調をうまく取りながら進む。
気温が上がってきており、走らずとも汗ばむ。
水の事は登山口で手に入るから心配なく、背中の重量を減らしながら行く。
途中、国道をショートカット。
その道は車もショートカットに利用している様で、交通量が多い。
後半はもう舗装道路に飽きた感覚。まだか〜まだか〜とばかりに前進。
野営場手前、登りに備えてゼリーとSOYJOYを補給。
登山口となる半月湖野営場 (2名が下山して来たところに遭遇。)
移動距離はGPSによると・・・
総距離 :35.1km、真狩登山口〜倶知安登山口:14.4km
空になったハイドレーションパックにポカリスエットを作る。
水は1.5リットル、ポカリの粉は2/3程度使う。
これは標準の半分の濃さであるが、この日はこれがベストである。
理由は行動食のゼリー及び塩分摂取により喉が渇いた場合の対策である。
また、まめ防止の為に足の指にテーピングを補強する。
転ばぬ先の杖である。
(5) 倶知安(比羅夫)コース 1217〜1517(所要時間3:00)
ア 倶知安(比羅夫)コース登山
最後の登りである。 1時前にスタートをして、ちょっと安堵感を覚える。
登山道に入ると樹林の為、GPSはロストしてしまった。
当初、緩やかな道は尾根に乗る為にジグを切る急登となり、黙々と登るのみ。
”ぐ〜いぐ〜い”と言ったペース、立ち止まる事も多くなる。
やっと4合目である。
疲れを感じる。特に、アキレス腱に大きく疲労を感じる。
6合目で取る補給を4合目に繰り上げ、少し長めの休憩を取る。
休憩により、少し復活。
5合目の頃、蒸気機関車の汽笛の音に気付く。
おそらく「SLニセコ号」だ。
9月22日から11月4日までの間、運行されているものである。
9月8日、夕張応援号を見るため夕張に行ったが、まさに同じ車両である。
機関車の煙を探してみたが、見つけられなかった。
6合目を過ぎ、傾斜は増して登山道はつづら折り。
アキレス腱がまずい。
それをかばいつつ、楽に登れる足場を選びながらと工夫しながら登るが、アキレス腱の負担をゼロにする事はできない。
いきなり「ブチッ」と逝ったら終わりだな〜、写真を撮りながら足休めである。
8合目付近から紅葉が目を楽しませてくれる。最後の登りだ、頑張ろう。
登山道はまだまだきついが、ストックを駆使して前進(GPSを見る回数が増える)
避難小屋分岐を過ぎ、左手のカール状地形の紅葉が綺麗だ。
振り返ると西のニセコ方面からどんどん雲がやってくる!
山頂にダッシュする力は残っていない・・・無念・・・ガスに包まれるか・・・
ところが、全然ガスに包まれない。
観察してみると、山腹の7合目付近で雲がなくなって行く様に”見える”のである。
麓に下りる風が吹いているのだろうか!? 如何せん、山の大気の動きは複雑である。
−そして山頂稜線へ− 晴れた展望に感謝
イ 山頂稜線 北山〜三角点〜羊蹄山山頂
山頂稜線北側を大きく右回りする
こうして、北山(1832m)〜(京極コース分岐)〜三角点〜羊蹄山山頂(最高地点)へと繋ぐ。
北側稜線(北山辺り)からは手前から母釜〜子釜〜父釜の山頂の複雑壮大な景観を楽しめる。
歩きやすい稜線を京極コース分岐
さっき、ここにいたのだなぁ・・・う〜ん、なんとも云えない感覚を覚える。(暇だな俺も・・・)
写真を1枚2枚撮り、先へ進む。
すぐに三角点。また写真を1枚2枚。
三角点を手前に、そして最高点をバックに写真を撮ってみる。
さぁー山頂だー、山頂独り占め!
まず父釜を覗き込む・・・おぉーっと(^^ そして南に眼を転じると、洞爺湖が近い!
洞爺湖〜噴火湾の景観がいいんです!
どっかり腰を下ろし、パーフェクトプラス(ゼリー)を補給。
今までと種類(味)を変えて正解である。おいしくエネルギー補給。
そしてお約束は、山頂標識をバックにした生存メールの送信である。
時計は15:32・・・なんとか暗くなる前に終われそうである。
15:32下山を試みる・・・が登山道を誤り10分ロス。
(地図上の三角点と最高地点を見誤まり、稜線を南下)
5分後間違いに気付き、来た道を戻ってリカバリー。
(6) 喜茂別コース(下り)15:42〜1732(所要時間1:50)
当初、登山道入口は喜茂別コースなのか、自然地形なのか不安を感じるコースである。
細いが行く先に小さな標識及び白ペンキを確認し、登山道と確信する。
岩の露出する細く急な登山道を下りる。疲れも出ており、十分注意しながら降りて行く。
麓を見ると、羊蹄山の影が伸びている。山頂もしくは山腹から楽しめる景色だ。
傾斜のある道を下りて行くと8合目付近に数本のロープと出会い、それぞれ利用した。
高度1300mあたりから除々に登山道は歩きやすくなり、ジョグもできる道になる。
地図には「沢の崩壊 足元注意」とあるが、危険な箇所を確認できず。
もうすぐ、この長旅?イベント?も終了を迎える。さびしいやらうれしいやら!?。
登山道の先端は林道へ繋がっていた。
林道を辿って登山口に向かう訳であるが・・・この林道はつづら折りで、しかも横の幅が大きい。
行けども行けども、まるで登山口が近づかない(^^;
しかも途中、枝道があり(標識なし)不安をあおる。(こっち・・・だよな・・・)
主林道を「えいっ!」と進み、またも2〜3つづら折りを繰り返す。
すると、林道を突っ切る道を発見!登山道に間違いなし。
登山口まで1kmを切っている。(車の位置をGPSに入力済み)
坂を駆け下り、最後は歩いてクールダウン。
前方、登山口方向には尻別岳、振り返ると羊蹄山がそびえている。
喜茂8の字登山を終えて : 管理人近影
やっとの事、喜茂別登山口(駐車場)に到着。
気持ちは「とーちゃーく!」と云ったところである。
バックパックのポカリスエットは無くなる寸前だった。
GPSによる総距離 :47.5km
8の字1周 :13時間37分
時計は午後6時前
京極温泉に入る案もあるが、自宅の風呂でゆっくりしよう。それに女房の飯がいちばんである。
全部を着替え、運転席に座ってとりあえず水分補給。
そして喜茂別登山口を後にした。
編集後記
次の計画は・・・
遂に実行してしまった。70kmウルトラチャレンジから中5日、遂に実行!
疲労がうまい具合に抜け、そして若干パワーアップのした様だ。
また時期的に日は短いが、その反面気温が抑えられて良い条件だったと思う。
「8の字登山」(の完走??)は妙な満足感をもたらしてくれた。
ところで、登山?スポーツ?練成?
う〜ん、ひとつだけだと不正解。
たして割ったものが正解に近い。 どれもありありです。
しかし、倶知安コースの各合目にあった「羊蹄山登山リレーマラソン」の標識はいったい(@_@)?
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