《両神山》八丁尾根


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 1,307m
- 下り
- 1,280m
コースタイム
- 山行
- 5:14
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:34
JR秩父駅からバスに乗り、小鹿野町(おがの)役場下車。小鹿野町役場からは今回の坂本行きや日向大谷行き等が運行されている(埼玉バス案内WEB)。ただし、本数が少ないので要確認です。
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2005年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
【全般】
沢の窪んだ地形から一気に山頂稜線を目指すのだから傾斜はかなりのもの。既に沢の音は聞こえなくなり静かになった。雪の登山道を踏む音と、自分の呼吸だけが聞こえる。ジグを何度も何度も切り返し稜線へ。
【坂本登山口〜八丁峠(稜線)】
<渡渉あり> 小鹿野町役場前からの西武観光バス終点の「坂本」で降り、車道を少し西へ歩くと道路沿いに登山口の看板があり、そこからスタート。緩やかな登りを落ち葉を踏みながら徐々に登って行くと程なく沢の音が近くなってくる。
沢の水の音が心地よい。地図では沢沿いの道と読める。
当初登山道は沢の右岸を行く、何度か左岸、右岸を行ったり来たりしながら登って行く。要所には丸太の橋があるので心配はない。水量は今が最も少ないのではないだろうか?渡渉地点は橋を利用しなくてもまったく問題ない。
沢に沿った登山道は自然の影響を受けやすいと思う。枝沢を渡る所が崩れたり等は当たり前のように思う。沢の水量も減って行き、そして上流の瀧は凍りついている。自然の厳かさ、厳しさを感じる時だ。
<積雪> 日陰の谷底から完全な青空が見えている、山の上の方は日光を浴びている。登山道は太陽の恩恵が無く積雪も4〜5cm残っている。(途中、何故か力が出ないと感じ、時計を見ると12時。途中食事休憩をを入れた。)
<両神山の山塊> かなり高度を稼いだ頃、目の前に日光が差し込んでいる−−−稜線だ!
そこへ立った時思わず「うわー!」と自然に言葉が出た!「凄い!」の連発!
両神山の山塊が目前に迫り、西側はアルプスの山並みが何所までも見渡せる!東側は目下全ての山々を見下ろす景色。そしてその先には関東平野の街並みが光り、更にその先に群馬の山並み・・・赤木山もその中にあるのだろう−。
さて、両神はどれだろうか・・・・鋸状の稜線はピークが幾つもある。その稜線は細く険しい・・・
おそらくは巻き道がトラバース気味にあるのだろうとこの時は思った。(あって欲しいと思った。)
【八丁峠〜西岳〜東岳〜両神山 (連続するクサリ場)】
<クサリ場> クサリ場を1回、2回、3回と越える。4つ目くらいまでは写真を撮ったりクサリを楽しんでいたものの、その先に見える幾つかのピーク・・・クサリはもうお腹いっぱい。しかも切り立っている。
「地図上」では難なくクリア出来そうな地形と読める・・・「クサリ場」と云ってもトラバースのクサリ場と思っていた。実際はその想像とは程遠いモノ。ほとんどが直登、きっちり稜線を行く。更に雪が付いている・・・。キケンだ。滑落すれば帰れないだろう。
行程を進める・・・連続するクサリ場・巻き道無し!なかなか距離を稼げず、山小屋泊まりも頭をよぎる。雪のクサリ場は危険度を増している。
<両神山へ> 山頂が近いことを感じ、ナビで確認。山頂まで40m 登山道には雪が乗っていて踏み跡も無い。険しい稜線をおかしい?と思いながら軽い藪漕ぎ・・・行き止まり。雪の登山道は解り難く、注意深く進まなければならない。なんとか最後になるクサリを見つけ、それを掴んで山頂へ−。 そこを登った時、ここより高い所が無い事が直感的に解る。山頂だ。
【両神山】
<山頂> 山頂では今までに経験した事のない景色が広がっている、雲取山や武甲山もはっきりしている。北に続く稜線を見て、そこから来たかと思うと自分でも信じられない。
景色を楽しみ、シャッターを切り、食事を済ませ、無線の出番。時間の関係でこの日は「ショート」になり、3局に留まった。各局長にはその旨理解をして頂きありがたいです。
帰りは日向大谷口へと山を下りるが、こちら側は登山者が多く踏み跡もしっかりしていて少し安心。
しかし時間は14:45 バス時間は16:36・・・2時間を切っている・・・ 下山に2時間半を見積もっていた。山小屋泊まりになるかどうかは状況判断しながら下る事にした。
【下山】
登山道の立派な標識には方向と距離が現されている、この配慮は助かります。
途中、標識の距離と時計を見る!?16:36のバスの可能性が見えてきた。雪上を滑る様に登山道を下る。
<清滝小屋> 立派な建物だ、水道、屋根付きのテーブル等がある。
小屋を後にすると程なく沢の音が聞こえてくる。山荘から下へ5〜6分程の所、おっとっと、バランスを崩した。そこには軽い滑落の跡が2本(高さ5〜6m)。自分で脱出した様だけれど、自分も危なかった。(登山道を逸脱の形跡はここのみ。カーブでは減速が基本。)
日向大谷口の登山道も沢の左岸から右岸、左岸を2〜3回行ったり来たりしながら下る。
こちらの沢も更に趣を感じる。新緑、紅葉は最高だろう。
<日向大谷口へ> 特に危ない所も無く順調に下山。バス到着15分前には登山口到着。バスに乗り、10分後には日はとっぷりと暮れた。
<振り返って> 実は・・・「日向大谷口〜両神山〜坂本」・・・これが当初の予定だったけれど、コース変更をせざるを得なくなった。JR秩父駅〜小鹿野町〜登山口とバスを乗り継ぐ事になるけれど、それぞれバス会社が違う事や本数の関係があり、 1日5本のバスは小鹿野町での接続がう まく行かず、ルートは計画の逆順で回らざるを得なくなる、しかし結果的にこれが正解だった。前半に鋸状の鎖場を越えた為、比較的楽に登れたと思う。
<反省点>
バ ス:今回は結果オーライとなったけれども乗り継ぎは本来きちんと煮詰めるべき。
靴 :一番良い登山靴を温存したので若干グリップが甘い上に、積雪もあり足元に不安があった。これは東京に来てからしっかりと管理された登山道を歩いていた為に陥った罠。
QSO:時間の都合で「コンテスト並」のショート。この様な交信は初めてだった。各局に申し訳なくまた、対応していただきありがたく思う。
<その他>
山頂気温:−2〜3度 飲水:2.5リットル持参、 行程中600cc使用。
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