東お多福山〜六甲山〜白水峡☆有馬に湯上がりの一杯を求めて


- GPS
- 04:25
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 724m
- 下り
- 823m
コースタイム
- 山行
- 4:07
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 4:29
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
下山は有馬温泉へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
白水尾根は下降で辿る場合に尾根を曲がるポイントに注意する必要あり (詳細は感想に) 白水峡は登山道なし |
写真
感想
この週末は二日続きで晴天の予報であり、日中はかなり暑そうだ。日曜日に宝塚で用事があるので泊まりがけで出かけることが出来ない。涼を求めて六甲山に出かけることにする。
京都を早朝の神戸線に乗り、快速で芦屋下車すると芦屋から東おたふく山の登山口に至る7時51分発の始発のバスに乗り継ぐことが出来る。
バスが阪急芦屋川駅に停まると駅前には多くのハイカーの姿を見かける。数組の登山者がバスに乗り込んでくる。私達のすぐ後の席に座られた女性二人組は「こんな楽な道があっていいものかと思う」という声が聞こえてくる。東お多福山へのルートのことだ。
東お多福山の登山口のある奥池は標高400mほどだ。市街地を抜けると芦有ドライブウェイの急勾配を登っていく。この山の上に住宅街があるということが俄には信じがたいところだ。
バスに乗っていた登山者はいずれも東お多福山の停留所で下車する。豪邸の立ち並ぶ住宅地を抜けて登山口に至る。東お多福山への登りは自然林の樹林だが、風がほとんどなく、早速にも汗ばむことになる。東側には広く切り払いされた展望地があり、東側には尼崎から大阪市街の展望が広がるが、空気の湿度が高いせいか展望は霞んでいる。海の方から心地よい微風が吹いてくるのが有難い。
広々とした東お多福山を後にすると、土瓶割峠に下降する。住吉川の上流に沿って下降し、七曲のルートに合流すると上から降りてくる登山者が多くすれ違う。早朝のうちに六甲山の山頂まで登って、この時間には下山される方が多いようだ。七曲りの名が示すように九十九折に尾根を登り、やがて斜面をトラバース気味に右手に歩くようになると涼しい風が間断なく吹き渡るようになる。上の方から道路を走る車の音が聞こえたかと思うと一軒茶屋の前に飛び出す。
一軒茶屋の前のトイレのある広場は相変わらず大勢の登山者やサイクリスト達が休憩されておられる。六甲山の山頂にはトイレの北側から樹林の中を登る。南側のルートと違って山頂まで日差しをほとんど浴びないで済むのが有難い。
山頂から再び一軒茶屋に降りるとしばらくは車道を歩いて、東に向かう。鉢巻トンネルの手前から白水尾根への分岐に入ると、道は藪に埋もれており、早速にも藪漕ぎを強いられる。ふと気がつくと道の左手にガードレールがある。よくよくみると足元の道は舗装されている。ここは鉢巻トンネルが出来る前の道路だったのだ。
白水尾根に入ると尾根上には腰までの笹が繁茂しているが、その中に明瞭な踏み跡が続いており、足元の笹はしっかりと刈払いされているようだ。
尾根上に続く明瞭なトレースはca840mで突然不明瞭になる。家内が「手前に分岐する道があったよ」と教えてくれる。分岐を見過ごして尾根を直進してしまったらしい。
白水山の手前の小ピークを過ぎると、尾根に繁茂する笹は忽然と消える。白水山は植林のピークであるが、北西の三田方面の展望が広がっている。地図ではここから北東に下降するルートも記されているが、道は不明瞭であり、廃道となっているようだ。白水峡へ下降するルートは明瞭な道が続いている。
白水山の北側ca700mの小ピークで左手に下降する尾根に入ると、100mほどの急下降が続く。小さなアップダウンを繰り返しながら尾根を緩やかに下降してゆく。Ca500mで再び尾根から左の斜面を下降するが、この分岐も非常にわかりにくいだろう。しばらくはテープもあり、明瞭な踏み跡を辿って下降することが出来るが、小さな枝尾根に加えて、植林の作業道による枝道が多くあり道がわかりにくい。薄い踏み跡を辿って尾根芯に出ると眼下には忽然と樹木の全くない荒涼とした峡谷の景色が広がった。白水峡だ。この峡谷の展望を目当てにこの尾根を下って来たのだった。
峡谷の左岸となる尾根に沿って下降してゆくと、右手に峡谷に向かって下降してゆく薄い踏み跡があることに気が付く。踏み跡を辿ると、藪漕ぎに難儀することもなく白水峡の荒涼とした谷間に着地することが出来る。
しばらくは峡谷を取り巻く岩壁を眺めながら、水の流れのない平坦な谷を下る。まさに奇景ともいうべき峡谷だ。高山ならいざ知らず、このような場所が六甲にあるというのが驚きだ。最後の堰堤を左側から巻き下ると、石垣状の堰堤の下からは滾々と水が湧き出しているので、水筒に汲む。
峡谷の北側にある樹林の中からは頻繁に車が往来する音が聞こえる。橋が見えたところで橋の北側から道路に出ることが出来る。東側には道路に出る道が見えるがどうやら道路との間は閉鎖されているようだ。
ここから有馬までは3kmほどの舗装路歩きをすることになる。暑さが懸念されたが、涼しい風が吹いており、有馬まで快適に歩くことが出来る。有馬の温泉街に入ると大勢の人で賑わっている。標高は400mほどであるが、谷を吹き渡る風のせいかかなり涼しく感じられる。
有馬では温泉に浸かるべく、まずは有馬御苑を訪れる。ここは金泉と銀泉の二つの湯に浸かることが出来て、入浴料も¥1100と安いが、14時半までなのでなかなか入る機会がないのであった。温泉に入ると他には二人の先客がいるだけであった。
入浴後は再び有馬の温泉街に戻り、「バルで御座る」でビールを楽しむ。地ビールである六甲ビールは美味しいが、一杯¥900というのはかなり高く感じられる。二軒目の有馬十八番では明石の地酒と共に牡蠣の唐揚げ、淡路島の岩屋産の生しらす丼に舌鼓を打つ。六甲山は下山後のアミューズメントが多いのが嬉しいところだ。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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白水山、白水峡のご案内ありがとうございます。白水峡ルートは、気になっていたルートなんです。
宝塚駅から「有馬線95系統」に乗車すると入山ポイントの直ぐ近くに「白水峡墓園前バス停」がありまして、面白そうだなとヤマレコを見たことがあるんです。
足跡は付いているのですが、ストリートビューで確認しますと県道との取合い点には間知石積み擁壁があったり雑木林で入山ポイントが「??」でして、電柱にピンクリボンがあるもののよく解らなかったんです。
歩かれたルートを拝見すると、堰堤側へ抜けてから県道へ出られたよう。参考になりました。
因みに「東側には道路に出る道が見えるがどうやら道路との間は閉鎖されているようだ。」は、砂防堰堤の改修工事の取付き道路みたいですね。
白水峡の東エリアにも人気の「蓬莱峡・座頭谷」がありまして、結構面白いルートを歩けます。
蓬莱峡にはブルートレイン車両に泊まれるようなキャンプ場やクライミングの練習をされている「屏風岩」とかあるんです。「バッドランド」と呼ばれる風景が楽しめますよ。
座頭谷は万里の長城的なポイントから入山し「鎧堰堤」と呼ばれる珍しい堰堤を見ながら歩けました。
11月だと「ムラサキセンブリ」が咲いているそうなんですが「バッドランド風景」に魅入られてしまい、ムラサキセンブリの事をすっかり忘れていて見ることができなかったんです。
私の拙いレコですがご参考になれば幸いです。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2736811.html
昨今はコロナ禍の第9波の只中だと思いますが、コロナ禍の反動による仕事が多くて中々山に行く機会がとれないのです。
白水峡は区間は短いのですが、なかなか楽しいところで、是非訪れていただきたいと思います。白水峡墓園から少し東に歩いたところかも入渓できるポイントがあると思います。白水尾根も(裏六甲のバリルートに共通するかもしれませんが)笹原の広がる自然林の尾根の雰囲気が魅力的ですが、尾根の下降点から全山縦走路までの藪こぎが核心部となるかもしれません
実は今回、もう一つ、考えていたのがまさにののさんの山行のルートだったのですが、ここはもう少し涼しくなってから・・と思い、次回にと思ったのでした。11月はムラサキセンブリが咲くのですね。その季節に訪れてみたいと思います。山行のご紹介有難うございました。
名文と写真に誘われて古い記憶をたどりました
こんなところがあったのかな、ここは以前と様子が違うな・・・
当然ですね、もう50年ほど前のことですから
ありがとうございました
駄文でお恥ずかしい限りです💦
六甲は京都から近いにも拘わらず、京都や滋賀の山々とは雰囲気がまるで異なる雰囲気が魅力ですね。ちなみに鉢巻トンネルの竣工が1997年らしいです。25年も経つと舗装路も藪と化すようですね。
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