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Yamareco

記録ID: 5753496
全員に公開
沢登り
甲信越

【身延】福士川 長瀞川遡行

2023年07月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
07:53
距離
5.6km
登り
659m
下り
503m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:53
休憩
0:00
合計
7:53
距離 5.6km 登り 661m 下り 510m
7:13
473
スタート地点
15:07
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
林道下石合山線と上石合山線のそれぞれのゲート手前に駐車。どちらも施錠されており車では入れない。
コース状況/
危険箇所等
遡行図と記録参照
増水時の遡行は推奨できない(核心部の10m樋状滝の登攀が困難になると思われるため)
その他周辺情報 ・ヤマビルは見なかった
・長瀞川の名称について、「長瀞沢」とする資料もある。
・左岸の中腹にある高さ100m程度の岩崖は、「幕岩」と呼ばれているらしい(鈴野藤夫「中部山岳の渓流」)が、普通に遡行していると目に入らない。
岩のトンネル内でスマホを見るkumassiy
2023年07月23日 07:23撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 7:23
岩のトンネル内でスマホを見るkumassiy
6m岩間樋状滝を登ろうとするtamoshima:直登すれば登り応えがあるが容易に巻ける
2023年07月23日 07:34撮影 by  SH-M19, SHARP
7/23 7:34
6m岩間樋状滝を登ろうとするtamoshima:直登すれば登り応えがあるが容易に巻ける
斜めった地層が特徴的なナメ
2023年07月23日 08:06撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 8:06
斜めった地層が特徴的なナメ
細い割れ目を流れる4m樋状滝:右にも顕著な旧流路があるのが面白い
2023年07月23日 08:07撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 8:07
細い割れ目を流れる4m樋状滝:右にも顕著な旧流路があるのが面白い
5m滝:厳しそうに見えるが直登できた。容易に左から巻ける。
2023年07月23日 08:13撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 8:13
5m滝:厳しそうに見えるが直登できた。容易に左から巻ける。
釜が立派な9m滝:吸い込まれそうな青さの水。直登不可で右から巻く。
2023年07月23日 08:43撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 8:43
釜が立派な9m滝:吸い込まれそうな青さの水。直登不可で右から巻く。
5m樋状滝:懸垂下降でゴルジュに降りると手始めに出てくる
2023年07月23日 09:02撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 9:02
5m樋状滝:懸垂下降でゴルジュに降りると手始めに出てくる
10m樋状滝を登るkumassiy:ザクロ谷を彷彿とさせるような見事なゴルジュ。厳しそうに見えたが直登できた。
2023年07月23日 09:24撮影 by  SO-02J, Sony
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7/23 9:24
10m樋状滝を登るkumassiy:ザクロ谷を彷彿とさせるような見事なゴルジュ。厳しそうに見えたが直登できた。
10m滝:これも厳しそうに見えたが右の斜上クラック伝いに何とか登れた
2023年07月23日 09:58撮影 by  SO-02J, Sony
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7/23 9:58
10m滝:これも厳しそうに見えたが右の斜上クラック伝いに何とか登れた
上記滝の核心部を登り終えて振り返る
2023年07月23日 11:01撮影 by  SO-02J, Sony
3
7/23 11:01
上記滝の核心部を登り終えて振り返る
ワイドクラックの10m滝:滝の左上のワイドクラックが面白い
2023年07月23日 12:01撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 12:01
ワイドクラックの10m滝:滝の左上のワイドクラックが面白い
2段10m滝を登るkumassiy:右のスラブから水線にクライムダウンするところがちょっと厄介
2023年07月23日 12:53撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 12:53
2段10m滝を登るkumassiy:右のスラブから水線にクライムダウンするところがちょっと厄介
6m滝:難しくはないが激シャワー
2023年07月23日 13:02撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 13:02
6m滝:難しくはないが激シャワー
6m斜瀑:左から巻き登れば容易だが水線を直登するとスラブ滝登りの練習になる
2023年07月23日 13:18撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 13:18
6m斜瀑:左から巻き登れば容易だが水線を直登するとスラブ滝登りの練習になる
5m斜瀑:連瀑は終わっても小滝はある
2023年07月23日 13:42撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 13:42
5m斜瀑:連瀑は終わっても小滝はある
2条3m滝
2023年07月23日 14:04撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 14:04
2条3m滝
4m2条CS滝:容易に巻けるが水線を登れば激シャワー
2023年07月23日 14:08撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 14:08
4m2条CS滝:容易に巻けるが水線を登れば激シャワー
3m滝:ここも泳ぐ
2023年07月23日 14:20撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 14:20
3m滝:ここも泳ぐ
5m2条CS滝:最後のこの滝は登れず巻いた
2023年07月23日 14:27撮影 by  SO-02J, Sony
7/23 14:27
5m2条CS滝:最後のこの滝は登れず巻いた
遡行図(主な滝の落差は実測)
2023年07月26日 00:08撮影
1
7/26 0:08
遡行図(主な滝の落差は実測)
撮影機器:

装備

備考 ・ラバーソール適、クライミングシューズ持参推奨

感想

【計画の経緯】
 前日にメンバーの怪我でコンヤ沢を中退し、モチベーションが低下。残ったkumassiyと共に、大したことはなさそうだけど一応泳ぎが楽しめるのではないか、と思っていた、長瀞川へ行ってみることに。

【記録】
 林道上石合山線はゲートがあって入れず残念。ゲート前に車を1台置き、下石合山線へ。こちらもゲートがあるが、どうせ路面が荒れているのでゲートの有無に関係なく車は不可。ゲート手前の空地に車を置き、林道で堰堤を巻いてから入渓。
 入渓直後、立派な巨岩トンネルがあり景観としてはなかなか。さらに、簡単に巻けるが水線は難しそうな6m樋状滝が現れる。何とか頑張って2人ともフリーで突破。結構楽しい。
 その後しばらくゴーロが続き、沢が屈曲して真南に向かい始める前あたりから、ナメが出てくる。傾斜した地層がそのまま滑床となっているのが、普通のナメとは違って興味深い景観。
 ナメが終わると今度はプチゴルジュ。左のスラブから容易に巻けるが、ここはせっかくなので水線直登を狙う。2つの細い割れ目が特徴的な滝は容易に登り、次の5m滝は明らかに厳しそう。tamoshimaは巻こうかとも思うが、kumassiyがトライするというので見守ると、時間はかかったもののフリーで成功。それならばとtamoshimaもトライすると、kumassiyとは全然違うムーヴで登れた。なかなか面白い滝だった。
 次の9m滝は釜が深く、美しい青さだが、滝の直登は叶わない。左岸支流の立派な28m滝の水を浴びながら、右から巻いて、懸垂下降で滝上のゴルジュへ。想像以上に立派なゴルジュで心躍る一方、突破できるのだろうかと、期待半分不安半分。
 最初の5m樋状滝は突っ張って突破し、先を見ればザクロ谷を彷彿とさせるような、ゴルジュの細長い釜の奥に樋状10m滝。こんなの登れるのだろうかと不安になり、とりあえず退路を探すと、右岸から逃げることは出来そうで一安心。滝はkumassiyがリードしたいとのことで、空荷になって釜を泳いで取りつき、ゆっくりながらも順調に高度を上げていく。激シャワーを浴びながら1箇所エイドし、無事落ち口へ。荷上げは大変そうなので、tamoshimaは2人分の荷物を背負ってフォロー。kumassiyと同じところでA0し、無事突破。見た目も良くて登り応えもある、とても良い滝だった。
 が、滝を登り終えて初めて姿を現す10m滝は、今登った滝以上に絶望的。これは駄目ではないかと早速側壁から逃げられないか探るが、それも駄目で、突破するか、懸垂下降で戻るかしかない。とりあえず、唯一可能性を感じられた左岸の斜上バンドに取りついてみるが、tamoshimaもkumassiyもドボン。しかし、多少の可能性を感じたので、tamoshimaはクライミングシューズに履き替えてトライ。すると多少は前進したが、またドボン。相変わらず可能性は感じるのでトライを続けると、4度目で良い位置にハーケンを打つことに成功、一旦セルフビレイを取って、ロープをつける。ここからはエイドするしかないが、良いクラックもリスもない。しかし、悪い態勢で薄いリスにラープをきめることができ、あぶみで一歩前進。すると、カムが決まるクラックが見つかり、さらにあぶみで前進。これで、スタンスのないセクションは越え、スラブに乗り移れた。あとは慎重にスラブを登り、落ち口へ。こんなに登り応えのある滝、滅多になく、素晴らしい。kumassiyもクライミングシューズでフォロー、深く決まっていたラープも無事回収できた。
 その次の4m滝もそれなりに難しかったが、直前の滝の印象が強すぎてあまり印象には残らない。続く10m滝は、右岸に斜上ワイドクラックがあり、そこを登ってくれと言わんばかり。フリーソロで取りつくが、それほど易しくもないので途中でロープを付けてtamoshimaリード。思った以上に本格的なワイドクラックで、沢らしくないクライミングを楽しめた。
 連瀑は終わらず、今度は2段10m滝。水線は無理なので右のスラブを登っていくが、水線にクライムダウンするところが少々厄介。すぐの6m滝は、これも激シャワーで沢登りらしく面白い。連瀑帯最後の6m滝は、左から巻けば簡単だろうがせっかくなのでこれも水線で。上部が細かくフリクション頼みとなり、少し緊張した。
 以上で連瀑帯は終了だが、この先も小滝はそれなりにあり、水線を攻めれば面白いものも少なくない。そんな感じで楽しみながら遡行を続けていくと、右岸の少し上に林道が見えてきたし、この先の本流は平凡そうなので、ここで遡行終了。
 上石合山林道は、最初は荒れていて車は通れそうになかったが、途中からは現役の、最近も使われている林道になった。

【感想・総評】
 予想を遥かに超える面白いゴルジュを秘めた沢であって、大変満足できた開拓遡行であった。先日、セティゴルジュのテレビ番組(NHK)では、「初めて人類に下から眺められた滝」といったフレーズが出てきたが、この長瀞川のゴルジュ途中の滝も、恐らく同じであろう。集落や高速道路のすぐそばの里山にも、こんな人跡未踏と思われる素晴らしいゴルジュが秘められているとは。沢の地形というのはやはり面白い。
 ゴルジュ好きの方には、是非訪れてみて欲しい、お薦めの沢である。

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