山ノ神渡ノ沢右岸尾根〜雨山〜檜岳〜モノラック尾根


- GPS
- 07:37
- 距離
- 10.5km
- 登り
- 1,178m
- 下り
- 1,169m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
09:00 清兵衛ノ沢大棚 09:45 山ノ神渡ノ沢右岸尾根取付 12:10 雨山 13:30 檜岳 15:00 滝郷沢出合F1落ち口 15:20 寄大橋 |
コース状況/ 危険箇所等 |
M氏との久々コラボ山行ゆえ、山は二の次となってしまった。 よって、さしたる記すべきことなし。 山ノ神渡ノ沢、「やまのかんどのさわ」と読む。 檜岳の読み方、推して知るべし。 |
写真
感想
今日は、相棒のガイド役を仰せつかっての事なので、いい加減な、在り来たりなコース設定はできない。そう、相棒のM氏は「ミーハーな山は一切拒否します」信念のもと、登山道を断ち、藪を突き進み続ける、丹沢マニアが聞けば泣いて喜びそうな頼もしいおじさんなのである。早い話、knot同様変わりもんである。当然、適当に表尾根辺りを歩かせ「富士山がきれいだよ!」なんてーのは全然満足してくれない。それならばと、幾度の渡渉を経て、深山幽谷を楽しむプランへのお伺いを立てるとイヤイヤの一点張り。一体どっちなんだよー。訊けば、幾度の渡渉の幾度が気に入らないようで、渡渉は一度で充分、何もそこまでして家族を路頭に迷わすことはないという。要するに、君子危うきに近寄らずを力説したいらしいのだが、水は相当苦手のようである。彼の過去に何があったのか起こったのか、案内役のおじさんに知る術はないが、「一家水入らずの団欒」を座右の銘とする当りに、この謎を解く鍵が隠されているような気がしてやまない。ただ、そんなことも言ってられないので多少の渡渉はあるものの、ミーハー登山にはない一握りの危険な香りを餌に、M氏の気持ちを動かし、今回のゆるい山遊びプランのお許しをいただいた。
ちょっと気になる山ノ神渡ノ沢(やまのかんどのさわ)のネーミング。登攀対象となる涸棚があるためか、ググると沢ヤのレポばかり。そんな中、佐藤芝明氏の「丹沢・桂秋山域の山の神」(中央公論事業出版)にこんな記載があった。以下抜粋
さて、どの当りから、寄沢と呼ぶべきか迷うところであるが、(中略)上流部は雨山峠、鍋割山から多くの荒れ沢が流れ込んでいる。上流部は丹沢でもめずらしい岩石地帯で崩壊の激しい所である。水棚沢から少し登った所で、左手から急峻な破片岩を押し出す不気味な沢が落ち込んでくる。これが「山ノ神渡ノ沢」である。この沢は、落石と崩壊がいつも続いていて、山仕事に入った人達に不気味な存在であったのではないだろうか。
(中略) 昔から、この地の人々は、崩落のあった時には、きっと山の神がこの沢を渡る時であると考えていた。
(中略)岩石のくずれの多いこの水系での危険を一ヶ所に集中してもらうと言う祈りから、この沢を渡って、山の神が山を移動し、これを習慣的な渡場と考えて神聖視し、「山ノ神渡ノ沢」と名づけたものであろう。以上
現在、山ノ神渡ノ沢出合に急峻な破片岩を押し出しているイメージはない。というより、雨山峠や鍋割に向かうほとんどの登山者は、この沢の存在に気付いてもいない。
山ノ神渡ノ沢、お見知りおきを。
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