蒲沢山で雪まみれ、夜盗沢手前まで
- GPS
- 06:09
- 距離
- 10.0km
- 登り
- 350m
- 下り
- 328m
コースタイム
- 山行
- 5:18
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 6:00
天候 | 晴れ後雪、時々吹雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません |
写真
感想
今年に入って仙台の里では、雪の少ない日が続いた。
昨年の今頃には記録的大雪の積雪が、たんまりあったというのに。
…で、ようやくと云っていいか、昨日から今朝にかけて、続けて雪かきをするような降雪があった。
ならば、蕃山か白沢の山か、あるいは蒲沢山か。
いずれかに出かけねば、煙霞のムシがおさまりそうにない。
他も気になったが、身はひとつ、先週のながれから蒲沢山にでかけた。
ここは、文々さんや花さんがご紹介くださっているとおり、地元赤坂ニュータウンの有志の方々を中心に組織された「里山ねっと赤坂」の活動で、丁寧に整備された国有林ハイキング・フィールドだが、先週、はじめてその入り口部分をちょい見に訪れたら、いきなりカモシカとご対面となって、意外な深さに驚いた経緯がある。
赤坂ニュータウンの最奥の路上に駐車して出発。
雪の朝、しかも快晴と絶好のコンディション(風は強いが)。
水道施設へのアプローチ道路から登り始めるが、新雪の上に早くも先行トレースがあった。
ところが、水道施設の手前で、足跡はUターン。
よく見ると、ワンちゃんとお散歩のようで、ここから先は数日前とおぼしきトレースを辿って歩く。
地元川前小学校や大沢中学校の学校林の案内板などをうらやみながら、少し行くと、このコースのシンボル「里山ねっと赤坂」お手製ツリーハウスに到着。
この先、少し離れたところに、「自然トイレ」なるボックスが建っている。
のぞいてみると、ヒイラギかシキミのような常緑樹の枝葉が敷き詰められていて、そこに用を足す仕組みのようだ。
どのような原理であるのか不明だが、山のトイレのエコロジーの解答か?
ゆったりとした幅広のコースは緩やかに登っていき、やがて38番鉄塔の下に出る。
見晴台と名付けられたこの場所から北東側には、送電線路の走るダイナミックな谷が見渡せる。
ただし、快晴なわりには、その先の眺望がきかないのが、少々不満。
先行トレースは、ここで送電線巡視路方向へくだっている。
それで、ふと、先週の自分の足跡かも知れないと思った。
ここから先は、完全なノートレースで、くるぶし程度の新雪を気持ちよく踏んで進んだ。
コースの右側は蒲沢川へ落ち込んでいる谷で、結構深い。
重機の音がするので、左側をのぞいてみると、木の間から造成現場が見えた。
すぐ近くまで開発が進んでいるようだが、コース上には様々な小動物のトレースが豊富で活発な生態系がみてとれる。
ゆっくり登ると、やがて蒲沢山の三角点の場所に着く。
この三角点は山頂でもなく、コースからもちょっと外れているので、分かりずらい。
GPSで見当をつけて、右手にちょっと登る。
ポールが半分ほど顔を出していたが、石柱は雪の下だったので、掘り出した。
ゆっくりした登りながら、次第に積雪は増えていく。
振り返ってみると、拙く乱れた自分のトレースが伸びている。
無垢な雪原を汚しているようで、申し訳ないような気になる。
時々、北側の木の間越しに視界がひらけることがある。
七ツ森、笹倉山が見えたが、すぐに消えてしまう。
青野木集落から登ってくる道が合流するあけび平を過ぎて、しばらくすると、視界がひらけ、畑前草地の入り口に到着した。
丈の高い枯れ草と雪原、青空♪
快晴だが、ひどい強風!!
下層の雪は硬くしまっているが、めり込みはくるぶし上あたりだ。
仙台ハイランドの沢股山(?)、白沢五山、戸神山から蕃山とパノラマが広がる。
進むに従って、つぼ足ならぬズボッ足は深くなっていく。
上空は青空なのに、蔵王や大東岳など遠くの眺望が無く、強風も気になっている。
南側には白沢五山から大倉山、遠くに青麻山まで見えるのだが…
ズボッ足も、とうとう膝下まで到達した。
強風に押されるようにして、草地のヘリを歩き、蒲沢林道の合流点に達した。
立ち入り制止の警告ロープを、車両用と勝手に解釈してくぐり、蒲沢林道を進んだ。
幅広の明るい林道だが、深い轍を新雪が覆っているので、足をとられて思いのほか歩きづらい。
少し行くと、蒲沢林道は右方へゆるくカーブしていくが、左に分岐する林道の方へ入ってみる。
右手にこの辺り最高地点の367を見ながら進むと、送電線鉄塔下に出る。
その先で、左方にくだる分岐があり、ロープが張ってあったが、自己責任で越えていくと、ため池の脇に出る。
途中、左手の斜面を登っていくカモシカらしきトレースを見たが、今日のカモシカの痕跡はこれだけ。
ため池は真っ白な一面の雪で、その下が氷結しているかどうかはわからない。
ズボッ足は、膝近くに達して、大倉近しを思わせる。
やがて、大倉ダムの南東側を囲む山並みが見えてきた。
そして、遂に夜盗沢集落!
とは云え、予想と異なり、堅固なコンクリート塀を廻らした立派なお屋敷に唖然。
地区のスゴイ!名前から、勝手に想像していたわけだが、それにしてもこの山間にこんな豪邸が出現するとは…
「やとう」ではなく「よとう」と読むそうで、唐突にヨトウムシを思い出した。
ハクサイなどを無農薬で育てると、アオムシの食害が目につくが、これは表面近くで、あまり大きな被害にはならない。
ところが、芯のほうへ中へ中へと喰い進んでいく始末の悪いヤツが居る。
これが、ヨトウムシというヤツで、夜盗虫とも書く。
こっちが由来なのかもしれない。
背後の岩倉山と吹越山の間にのぞいているピークがデラックマさんご指摘の高柵山かも知れないと、前を見ると、そこにはイノシシ除けのフェンスが!
文々さんなら、エイヤッ!とひとっ飛びだろうが、短足の自分には自信が持てない↓
…で、野生生物お断りの意志表示でもあることだしと、今回はここで回れ右した。
自分のトレースをさかのぼってみると、つくづく拙いなぁ…と実感できる。
鉄塔を過ぎた頃合いの林の中で、オニギリの昼食をひろげていたら、あっという間に天候急変。
青空は跡形もなく消えて、猛吹雪の襲来!
一過性の雪雲通過と希望的観測のもと、しっかり昼食を終えてみたが、天候改善せず。
しかたなく歩きはじめた。
思えば、快晴でも強風で、しかも遠望がきかなかったから嫌な予感はしていたが…天気予報が…やはり観天望気は自己責任か…などと繰り言を並べつつ。
蒲沢林道に戻り、さてどうしょうか?
天候回復は望めないようなので、来た道を戻るか、それとも予定の周回ルートに進むか?
未踏とは云え、幅広の林道、ということで即決進行。
少し先にある蒲沢山の山頂を目指して、コースから少し藪を登り、GPS頼りでハッキリしない山頂を確認。
呼吸するが如く強弱を繰り返し、おさまる気配のない吹雪の中、ゆるやかに林道をくだる。
好天なら申し分なく快適な林道コースだろうと惜しみながらも、途中いくつか出現する分岐が、吹雪で方向をつかみずらく緊張が続いた。
やがて、下から登ってきたトレースに出合った。
見晴台以来の人間のトレースだ♪と喜び、分岐へ折れていくので、一緒に進むと、四阿だ。
赤坂方面からここまでのピストンだった様子だ。
せっかくの四阿だが、くつろぐ心境でもないので、そそくさと林道へ戻る。
蒲沢林道は極小ピーク前を左方へゆるくカーブして進んでいるが、右に尾根に通じていそうな形状を見つけ、ここを入った。
細々と尾根道が続いているが、悪天の中、コースミスのロスは大きいので、ビクビクもので先に進む。
…と、やがて見覚えのあると云うか、そんな雰囲気の場所、先週カモシカに出合った辺りに出た。
そして、ようやく36番鉄塔が見えてきて、ほっとひと安心。
相変わらず吹雪いているが、あと少しだ。
蒲沢川に到着し、川に入って少し下ってみた。
浅い滑床がきれいで、ずっと下ってみたい誘惑にかられるが、今日は引き返し、巡視路を登って戻ることにする。
お馴染みプラ・ステップが雪に埋もれた急登だが、ずいぶんたくさん張り巡らされたロープに戸惑うくらいだ。
晴れていれば見晴らしの良い巡視路も、吹雪で見通しがきかない。
37番鉄塔を過ぎ、しばらくすると、一瞬の薄日の逆光の中に見晴台の38番鉄塔が見えた。
鉄塔直下で、ほぼ膝がしらの今日最深のズボッ足を確認したあと、鉄塔への直登を回避して、巻き道でコースに出た。
朝の自分の足跡も新雪でぼんやりになっており、ほかの新たなトレースも見あたらないところから、今日の蒲沢山を独占したことを確認?
朝にくらべても、すっかり白くなった林や雪に埋もれた藪の脇を通り過ぎ、最後の吹雪をやり過ごすと、雪まみれのツリーハウスに到着。
後半の予期せぬ吹雪模様で、払っても払っても雪まみれになってしまった自分の装備品をベンチに置いて、お疲れさん!
蒲沢山・蒲沢川、なかなか愉しめます。
ぜひ、お出かけください。
おつき合い、ありがとうございました!
コメント
この記録に関連する登山ルート
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私も以前に夜盗沢方面に下り、鉄塔下でお昼を摂って引き返してきたことがありますが、進んで行って猪除けフェンスに遭遇したら、私でもちょっと越すのは難しいような気がしました。でも雪が解けたら真似して行ってみます。蒲沢山いいでしょ(^_^.) 先日某ブログで「富良野(偽)」とのタイトルで畑前草地の風景写真がUPされていました。そういえばなんとなくそんな雰囲気ですよね♪ 私は富良野は列車の窓から眺めただけで現地に足を踏み入れてはいませんがおおらかさがにているような、、。
雪ん中スボッ、スボッ、たいへんでも随分楽しめて良かったですね!(^^)!
さっそくのコメント、ありがとうございまいした!
一年越しの宿題、ようやく提出できて、ホッとしてます。
行ってみて、家の近くにこんなイイところがあったんだぁ♪と感動でした!
実は、改めて地形図を追ってみますと、家の窓のずっと先の山並みにツンと突き出した鉄塔が蒲沢山の38番だったようなんですわ(笑)
ご紹介、感謝しております。
このところ、インドアでのご活躍が中心かな?と少々、気になっておりまして…
お転婆ヤマレコ、期待してお待ち致します。
ayashiさま。お初にお目にかかります
私も蒲沢山仲間に入れてくださいね。ほんと素敵なところなんですよ
今日はayashiさまのホームグラウンド蕃山に行ってきて、もしかして
いらっしゃってないかな?とヤマレコ覗いたところ、なんと雪の中こちらに
だったんですね(1日違いですが )
蒲沢川、下るのもいいですが源頭部に向かって上るのも素敵みたいです
年何回か自然観察会や探索会もやっているので、そちらもオススメですよ。
ここは、ちょっと秘蔵っ子にしたいような皆さんにも知ってほしいようなところですね。グリーンシーズンはケモノ臭がプンプンするのでくれぐれもお気をつけて
お越しください。
愛子界隈でお目にかかった際は、どうぞよろしくお願いしまーす
初めまして、ayashi****と申します。
年齢不詳を装っても、バレバレのケしからんジジですが、よろしくお願い致します。
コメントありがとうございました♪
早寝なもので、レスが遅れてしまいます、申し訳ありません。
不勉強で、先ほど貴レコを閲覧させて頂きビックリ!(汗)
文々さんと出合いコラボなさった妙齢のご婦人でいらしたんですね。
蒲沢山の大先輩!事前チェック不備で失礼致しました。
支尾根がたくさん落ち込んでいて、夏の蒲沢川遡上も涼しげでイイですね♪
苦手なにょろにょろも遡上していそうですが…
昨日は蕃山でしたか…
あっちの雪も気になってはいたんですけど…
益々好きになりました
吹雪きの中、周回ルートありがとうございました
雪の中歩くのって気持ちいいですよね
ただし・・・好天の時が
早速ログ取り込ませて頂きました、雪があるうちに再訪できたらいいけど
ところで、土地勘がない私め・・・定義方面の標識に??大倉ダムが近いとは 改めて地図を眺めてます
後白髪山〜三峰山を歩いて以来定義には行っていませんが。。。
”またおいでよ”って言われてるようで・・・ 定義?山が?!
コメント、ありがとうございました♪
やっと、上まで行ってきましたよ!
後半、ひどい天気でしたけど、愉しかったです♪
…土地勘が…なんて、何をおっしゃいますやら、憧れの後白髭から三峰走破の猛者が!
次も期待して待っとりますよ!!
ayashi様、悪天の中お疲れ様でした。ありがとうございます。
ううむ、動物除けの柵がなんとも悩ましいですが、高柵山も距離的には可能っぽいですね。蒲沢山は未踏のため、私には位置関係がちょっと分からないですが、きっと岩倉山と吹越山の間にボンヤリしているのが高柵山ではないかと思います。シツコイですが、次回はまず大平山に登って、吹越山、岩倉山、最後に高柵山、という縦走コースを歩いてみるのはいかがでしょうか? いずれ、夜盗沢方面とつなげる、ということで。
またまたお願い専門のデラックマでした(ヽ゜ω゜)ノ
コメント、ありがとうございました!
イノシシ除けフェンスで、あえなく撤退して参りました↓
Googleストリートビューで辿ってみましたら、夜盗沢林道沿いは両サイド延々とフェンス張りでした。
それだけ野生が濃い証左なのでしょうが…やはり、奥武士方向に過ぎた辺りから入る林道で大平山→吹越山→と進むコースになるのでしょうか?
ううむ…県道55号まではともかく、その先の細い林道を奥まで進む自信が…
いっそ、手前の県道のどこかに路駐して、歩くか…
あるいは、ずっと手前のまだフェンスの無い辺りから、岩倉山に取り付いてみるか…
ヘタレ丸出しにビビリまくっておりまして、見通しはたっていません↓
今のところ、いつか行けたら的な情けないありさまですが…宿題とさせてくださいませ。
せっかくのエール!にヨッシャ♪と響けない腰抜けでスイマセン。
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