赤岳主稜、阿弥陀岳北稜
コースタイム
1/14(月) 4:00起床 5:45出発 → 文三郎道
→ 6:35 主稜へのトラバース地点 確保準備→ トラバース →6:45 1P目取付き、1パーティー待ち
→ 7:07 1P目登攀開始 7:18終了点
→ 7:28 2P目登攀開始→ 7:50 3P コンテ→ 8:13 4Pめ 中間の岩場(コンテ)→5Pコンテ
→ 8:33 6Pめとりつき(スタカットに) 2パーティー待ち 30分 9:05 6Pめ開始、上部のチムニー
→ 9:40 7Pめ以降コンテ→ 8P→一般道に合流→9:51 赤岳北峰頂上(休)
→ 南峰→10:22 下山開始 →文三郎道 →行者小屋テント場 (登攀時間 約 2H40m)
1/15(火) 4:00起床 5:55出発 → 6:07 文三郎道から中岳沢コルへの分岐へ → 木のピンクリボンの間から樹林帯へ入る、右上トラバース→6:16右の沢の手前で左上(左に曲がってから木の根に赤いリボンあり、目立たない)→ジグザグに登る→6:40 灌木帯を抜けてJP見える
→6:48ジャンクションピーク →第1岩峰はそのまま登る→7:08 第2岩峰 登攀準備、休憩
7:30 1Pめ登攀開始、2Pめまでスタカット、 8:272Pでロープをしまう→ナイフリッジ
→8:30阿弥陀岳山頂8:33 →中岳のコル手前を中岳沢に降りる
→9:00 中岳沢から北稜への分岐→9:07 行者小屋
→ テント撤収→10:15 行者小屋出発 → 南沢→赤岳山荘(休)→13:49 八ヶ岳山荘P
天候 | 1/13,14 快晴、無風 気温-10℃ 1/15 朝晴れのち霧と小雪、-5℃、風少し |
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過去天気図(気象庁) | 2019年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
12アイゼン
縦走用ピッケル1
ストック
スパッツ
バラクラバ
サングラス
手袋
ハーネス
ヘルメット
ATCガイド
HMS
環付カラビナ3
カラビナ3
スリング3
細引き1
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共同装備 |
シングルロープ (8.6mm x 50m)1
アルパインヌンチャク4
クイックドロー4
PASS
テント1式(雪用外張り)
グラウンドシート
テントシート
ジェットボイル1
ガス3
スコップ1
|
備考 | ザック重量20Kg(水含まず) 水は初日の500mlのみ持参 |
感想
(1)赤岳西壁主稜
とりつきまで
行者小屋から文三郎道にはいり、約50分。樹林帯を出てからも少し上り、文三郎道が大きく右に曲がるところがとりつき地点。
道の左には、沢への転落防止の鉄の鎖と支柱があり、その切れているところから沢におりる。
支柱をビレイ支点とする。
トラバース(約60m)2P
チョックストーンのあるとりつきまで沢をトラバースする。雪の状態やトレースによっては容易にも危険にもなる。
今回は雪は少ないがよく踏まれておりトレースも明確で、歩きやすかった。コンテでも問題なかったと思うが、スタカットにした。(2P)
途中の岩に残置支点があるので中間支点をとれる。50mロープでは足りないので、中間支点の先、50mぎりぎりまで伸ばして肩がらみビレイ。ただしセルフは雪に刺したピッケルのみで、とても役になっていなかった。
中間の残置支点でビレイをたほうがいいかも。
セカンドにそのまま先へ、チョックストーンまで行ってもらった。
1P チョックストーン
しっかりしたビレイ支点あり、左右に残置支点もあり。
チョックストーンの左右に足を張ってステミングで超えるのがポイント。アイゼンの爪の穴が岩にあいているのでそこに足を置く。
チョックストーンを抜けるとルンゼ状、そのあたりの岩で中間支点とる。そこから右上するとすぐに狭いテラスと岩壁にボルトあり。
ここが1Pめの終了点。
2P 垂直の岩登りから緩斜面へ
支点の打ってある垂直な壁(高さ2~3mくらい?)を登る。ホールドやスタンスは豊富なので難しくはないがスタカットにすべき。壁の左側から登った。
登りきると広い緩斜面となる。斜面の中央付近の岩に支点あり、そこが2Pめの終了点。
(斜面の左右の岩にも立派な支点があるが、中央のものを使う。左右に行ってもその先がない。)
3P コンテ
ここからは広い緩斜面を登るので、コンテにする。
登るとほどなく中間の岩場に出る。
4P 中間の岩場 コンテ
岩場の登りも容易で、コンテのまま行ける(支点はあるのでスタカットも可能)
5P 緩斜面ルンゼ コンテ
中間の岩場からは再び緩斜面の上り。左側の上部岩壁の根元に沿ってルンゼを登る。
上部岩壁に早めにとりつくと難しい。
何か所かとりつきと思われる支点や残置スリングがあるが、その3箇所目くらい(?)、身長くらい高さの岩のかげのしっかりした支点を5Pめの終了点とした。
ここは手前よりおそらく容易。
さらにその先へ進もうとすると上部岩壁の基部に沿って左へ巻く狭いトラバースになり、よくなさそう。
6Pめ 上部岩壁とりつき スタカット
それほど難しくはないが、スタカットにしたほうがよい。
少し登ると、正面の壁の右半分はもろそうだが容易に見える凹角、左半分はハーケンが重ね打ちしてある。
そちらでも行けそうだが、右の凹角を登った。ここが上部のチムニーか。
ここを抜けて登り切った岩角で中間支点をとる。
ここから上部岩壁のリッジにのる。リッジを右上。緩斜面。支点があるところで6P目を終了。
7P コンテ
ここから再びコンテにする。岩稜ミックスの歩き。雪が豊富なら雪稜歩きになるだろう。
ピッケルをさして登る。ルートは適当。
8P 登山道に合流
天望荘から赤岳へ至る一般登山道が左から合流、それを登って赤岳北峰へ。
北峰でロープをしまう。
まとめ
・スタカットはトラバースおよび 1P,2P,6Pめのみ
・全ピッチとも、残置の支点を使える。カム不要
・特に1Pめはロープが屈曲して重くなるので、終了点が混雑していたら、その手前でピッチを切るのも有効。
・中間支点としてスタカットで行く岩壁には残置ハーケンなどあるが、緩斜面にはないので岩角で支点を取る。
したがって、スリング+カラビナ1のセットを持っていくとよい。
アルパインヌンチャクだとカラビナが1つ余る。
・普通のクイックドローも3個くらいあれば十分。
・ルートファインディングで難しいのは、上部岩壁のとりつき。何か所か残置スリングがあって迷うが、早くとりつくとおそらく難しい。
・上部岩壁とりつきでの待ちは、風があると寒いので防寒対策必要。
・待ち時間を含めないで、登攀は2H40m
(2)阿弥陀岳北稜
行者小屋から文三郎道を10分くらいで、阿弥陀岳への分岐に至る。
中岳沢を渡り、ピンクのリボンが木についている間から樹林帯へ入る。そのまま斜面を右上していく。
右の沢が近くなってきたら沢を右下に見ながら斜面を登り、適当に左へ戻る(木の根に赤いリボンあり)
左上し、中岳沢が左に見えるような位置で(つまり斜面の左側のほうを)ジグザグに登っていく。
斜面はだんだん狭くなるので、尾根上を歩くような感じになってくる。
途中、左の中岳沢からダイレクトに稜線に上がってくることもできるが、下からジグザグに登るほうがわかりやすい。
徐々に樹林帯から灌木になって視界がひらけてくると、右からの尾根と合わさりジャンクションピークとなる。(とりつきから1H弱)
JPからは第1岩稜、第2岩稜が見える。ここからはまばらに灌木のある急登。
第1岩稜は小山で、普通に通過。
これを超えると、第2岩稜の小岩に至る。
正面は難しいので、左を巻くと、1.5mくらいの高さにハンガーのあるクラックがある。
ここが一般に1Pめのとりつきである。
1P
ただし、そこは下部にビレイ支点がなく、さらに1mくらい奥のビレイ支点のあるところから登った。
ここは容易な凹角。
ここを登るとすぐに立派なハンガーと残置スリングがある中間テラスに出る。
クラックから登ると、登り切って少しいったところの左が上記ハンガーの中間支点となる。
ここで中間支点をとり、そのまま緩い容易な岩場〜雪稜?を登る。
目の前に2つめの岩場(ビレイ支点あり)がでてくるので、そこを終了点とする。
2P
特に難しくない登攀。
中間支点は、1か所足元の岩場にハンガーと残置スリングがあり、そこでとれた。
雪が多ければ埋もれているかも。また、スリングは切れそうなので必ずハンガーにクイックドローをかける。
ナイフリッジの雪稜を渡り(トレースがあり、容易だった)
安定した雪稜となったところで木の根で終了点。
以降はロープをしまって普通にフリーで雪稜を登る。
ほどなく左側から阿弥陀岳への一般登山道と合流、すぐに阿弥陀岳の山頂。
下山は、合流した一般登山道をくだり、中岳のコルの手前から中岳沢におりる。
中岳沢を下り、阿弥陀と文三郎の分岐を通過し、行者小屋に戻る。
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