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Yamareco

記録ID: 594346
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山滑走
白馬・鹿島槍・五竜

杓子岳東面A尾根右ルンゼ滑走

2015年02月25日(水) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
17.5km
登り
2,000m
下り
2,008m

コースタイム

0325 二股
0505 猿倉 0520
1025 ジャンクションピーク
1120 杓子岳山頂
1150 肩よりドロップ
1210 六左衛門滝
1250 二股
過去天気図(気象庁) 2015年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
先日小日向山から観察した東面
8
先日小日向山から観察した東面
今回の滑降ライン
14
今回の滑降ライン
さあ、出発
2015年02月25日 03:24撮影 by  KYY24, KYOCERA
1
2/25 3:24
さあ、出発
5時猿倉に二張
K君たちだ
2015年02月25日 05:05撮影 by  KYY24, KYOCERA
2
2/25 5:05
5時猿倉に二張
K君たちだ
サンライズ
2015年02月25日 06:27撮影 by  KYY24, KYOCERA
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2/25 6:27
サンライズ
下は曇りに
2015年02月25日 07:18撮影 by  KYY24, KYOCERA
1
2/25 7:18
下は曇りに
小日向が彼方に
急なアイスバーンをクトーで登った
3
急なアイスバーンをクトーで登った
このあたりからアイゼン歩行
2
このあたりからアイゼン歩行
稜線に出る
登ってきました
やりました!
本当はあそこからドロップしたいが
4
本当はあそこからドロップしたいが
剣立山方面
ここから滑る
2015年02月25日 11:59撮影 by  KYY24, KYOCERA
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2/25 11:59
ここから滑る
振り返って
シュプール!
は、さすがに写ってなかったw
2015年02月25日 17:04撮影 by  PENTAX K-5 , PENTAX
1
2/25 17:04
シュプール!
は、さすがに写ってなかったw

感想

今シーズン目標の一つだった杓子岳東面を単独で滑った。登りは二股から杓子尾根、ジャンクションピーク経由、下りは東面から杓子沢を下り、二股へ。水曜日の空いている日はできればYSHRさんと一緒に滑って色々と学びたいところだが、この日は薬師岳ワンデイに挑戦するとのこと。魔人軍団が「挑戦」するルートには行く気がしないので、自分の課題に挑戦した。
※薬師岳は、走破距離47km、累計標高差3000m、行動時間15時間??だったとか、、、

正直、持久系はあまり得意ではない私。距離、標高差を落としても納得いく登りと
スパイスのある滑降ができるルートを選んだ。

朝起きたのは2時頃。バイト先で食料を調達し、一時間くらいまったりした後、二股から出発したのが朝3時半。二股の駐車場には既に3台くらい車が止まっており、これは知り合いの「K君チームだな」と思いつつ、スキーにシールを付けて歩き始める。

最初は猿倉までひたすら歩く。圧雪車が猿倉すぐ手前まで入っていたのだが、そのガタガタした跡が朝の冷気で凍っており、固く、歩き難い。ショートカットしてもしんどいだけなので、林道沿いにひたすら歩き続ける。完全に修行だった一時間半を乗り越え、猿倉荘に着いた。小屋前にはテントが二張り。K君たちと思われたが、まだ寝ているようだったので、スルーする。

ここから道が急になり、道は完全に凍結しているため、クトーを装着。快適に登る。急坂が終わり、平坦になった道を白馬尻を目指して歩く。長走沢の末端は、大きなデブリで埋まっているため、夏の姿を思い描くことができない。白馬尻より手前で傾斜の緩いスロープを登り、杓子尾根に取り付く。雪面には先日の雨が跡を作っており、縦縞模様が美しいが、カリカリで歩きにくい。

杓子尾根上部は急になっており、クトーで登るのは結構ツライ。YSHRさんオススメのウィペットは持ってきていないので、クトーが雪面から外れたら斜面を長距離滑落してしまう。キックターンは毎回真剣勝負。疎林をつなぎながらなんとか稜線まで登った。

稜線に出ると、JPが見える。そのまま稜線をクトーで歩こうとするが斜面の変わり目
が氷化しており、クトーが全く効かない。ここまで大分登ってきたが、ここでアイゼンに履き替えるかここから滑って引き返すか、しばし悩んだ。が、ここから下はずっとアイスバーンの急斜面。面白くない上に緊張を強いられる滑りになる。

仕方なく斜面を削り、足場を安定させ、アイゼンに履き替える。ピッケルとアイゼンを効かせ、リッジを回り込んだら、その先は柔らかい雪になった。2400m以下までは溶けたり、雨に濡れたりして氷化、それ以上はどうもパウダーのようだ。やる気が出てきた。

JPまでのリッジは、そこまで細くないので、難なく歩くことが出来る。JPから杓子岳山頂までの道は所々細く、リッジライン横の雪壁はそこそこ急だったので、岩っぽいところを乗り越すように登る場所が二箇所あった。

最後の雪壁を越えると、道標のある頂上に抜ける。思わず「YES!」と叫んでしまった。山頂は西風が強い。防寒着を羽織り、写真を撮影し、すぐに滑る準備に入る。予め考えていた滑降ラインを登っている最中に観察していたが、亀裂も無く、雪質も上部はパウダーのようであった。

先日写真を撮って見た時に気になっていた東面ド真ん中のラインは、意外に雪庇が少なく、ドロップポイントも確認しやすかった。滑りたい誘惑にかられるが、一人なので、あくまでもセーフティな予定のラインにこだわる。

山頂からスキーを履いたまま滑れるかと思い、肩へ下りてみるが、やはり入れなかった。再度アイゼンに履き替え、来た道をクライムダウン。行きは岩絡みで下りたが、さすがにリスクが高いので、下りは雪を崩し、雪壁を下る。数メートル下りた岩の上にある雪を均し、発射台を作り、再びスキーを履く。さぁ、出発。

すぐ下の雪の状態がわからなかったため、慎重に、横滑り気味にエントリーする。
幸い氷化しておらず、パウダーだった。スラフも全く出ないし、快適な滑り。リッジを二回越え、斜面を変えながら一気に杓子沢まで下りた。

ルンゼに入るとクラストが始まり、1500mより下になるとザラメになった。六左衛門滝は、デブリで埋まっていたため、そのまま沢を滑り続けるが、沢心は完全なるデブリランド。構わず滑り続け、堰堤を越えるといつもの徒渉箇所に出る。そこからは、ひたすら林道を滑り下りるだけ。前日のトレースが残っており、高速道路だった。

車を回収し、板を積むと八方から滑った人が歩いていたので、スキー場まで乗せて行くことに。たまたま乗せた男は、数少ない?隣人(第五駐車場のスキーバム)だった!とりあえず今年の課題だった杓子岳を無事終え、気分はスッキリ。残雪期にもいくつかの滑降をこなしたいと思う。



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