平標山から仙ノ倉山



- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 1,132m
- 下り
- 1,127m
コースタイム
二日目…6時過ぎ:テント場-7:13平標山-8時半頃:仙ノ倉山-9時半頃:平標山-10時半頃:テント場-13時頃:林道入口
天候 | 初日…晴れのち薄曇り、二日目…小雪・霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
下山時に分かったことですが、林道ゲート手前を左の踏みあとに進むと、ヤカイ沢経由のBCスキーヤーのトレースを追うことになる可能性大と思われます。 ノートレースを望む登山者は林道をそのまま真っ直ぐ進み、鉄塔のある尾根末端付近から取りつくことをオススメします。 それでも結局、尾根上部でBCスキーヤーと合流することになるので、彼らが登る前に山頂を目指すとよいと思われます。 ヤカイ沢は、沢というにはあまりにも広いすり鉢状の地形で、下部は木が一様に生えているので、トレースがなければどこを進んだものやらといった感じでした。 雪崩にさえ気をつければ、どこでもいいのかもしれませんが…^^。 ※ルート図は手描き(テキトー)です。 ※仙ノ倉山は、過去にホワイトアウトによる遭難死亡事故が起きているようなので、お気をつけください。 |
写真
感想
平標山(山頂から南西に伸びる尾根)〜仙ノ倉山に行って来ました。
メンバーは、F組長、cherroさん、haruruさん、自分の四名。
平標山は雪山テント泊初心者の練習にいいということで、塾長に薦めていただいた山の一つで、厳冬期に行こうとcherroさんと計画していたもの。
ところが、自分の足の調子が悪くなって延期したりして、三月になってようやく実現しました。
ラッセルもなく、ほとんど春山のようになってしまいましたが、F組長とharuruさんが参加してくれ、楽しくかつ良い経験となった二日間でした。
初日の夜から小雪が降り始め、二日目もずっとガスに覆われ、展望は全くありませんでしたが、視界不良の中、広い尾根でルーファイする経験を積めたので、自分にとってはとても有意義でした。
天気がよければ、ああよかったで終わってしまったと思うので、むしろよかったと言えるかもしれません(負け惜しみ?^^)。
視界不良時(特に下山時、自分たちのトレースが降雪で消えてしまったとき)のルーファイで気づいた点、反省点は次の通り
ちなみに自己流の分析なので、何の根拠もありません。
・基本は地形図だが、視界不良時は、地形図とコンパスを活用しさえすればよいというほど単純なものではない。
・一方で、少しでも判断に迷いが生じたら、納得いくまで地形図を確認することも重要。
・歩いている尾根の左右の端と空の境界線が少しでも見えるときは、それを歩くラインのガイドにする。
・樹林帯の端もガイドとして有効。
・コンパスで方向をセットする目的地はあまり遠くにせず、高度計も活用しながら小まめに現在地を確認していく。
目的地を遠くにセットすると、途中で道が曲がっていた場合、方角は合っているが、目的地と平行する違うラインを指してしまう。
・赤旗は有効。かなり遠くからでも、はためいているのが視認できた。
地形図を見て、広くて緩い斜面を登降することが事前に分かっていたので、視界不良時に備えて持っていったのだが、今の実力では正直あって助かった(あっ!作って持ってきてくれたのはcherroさんです。あとで怒られるといけないので念のため^^)。
但し尾根が分岐している箇所に立てた赤旗は、その意味を忘れてしまい、上手く活用できなかった。
また下山時に一番必要だと感じたところに立てておらず、一時方向が分からなくなってしまった。
赤旗を有効活用するには、何のために、どこにどのような間隔で立てるかという経験が必要。
・雪面と空の境界線が見えないときには、いつの間にか尾根の側面を斜めに下ってしまわないよう注意が必要。
広い尾根でも、できる限り頂点と思われるルートを取り、斜めに下っていないか注意する。
・周囲がすべて真っ白になり、雪面と空の境界線が判別できなくなると、どの方向に向かって歩いているのか分からなくなるので、多少障害物があっても面倒がらず、できるだけ真っ直ぐ歩いた方がよいと思った(迂回してしまうと、戻ったときに同じ方向に向かっているかどうか分からなくなる)。
・天気予報は、ずれることもあるので、当てにしすぎないこと。
二日目は天候が回復に向かうという予報だったので、自分たちのトレースが消えることはないと思っていたが、結局テントに戻るまで雪は降り止まず、途中から完全に消えてしまった。
その上ガスはますます濃くなり、空と雪面の区別がつかなくなってしまったので、もっと慎重に赤旗を立てるべきだった。
(下山してしばらくしたら稜線も晴れたようなので、どうしても方向が分からない場合は、ツエルトを被ってじっと待つという選択肢もあり)
・GPSも持っていて、結局使わなかったが、やはり持っているに越したことはない。
GPSには来た道を戻るという機能があるので、使い方を練習しておく必要あり。
下山時に分かったのですが、平標山はBCスキーヤーが入っている山で、ヤカイ沢から南西尾根に向かって、ばっちりトレースがありました。
BCスキーヤーが入っているという話は知っていましたが、びっくりするほど沢山の人が次々と登ってきました。
事前にあまり詳しく調べてしまうとつまらないので、そんなこととは露知らず、南西尾根の末端近くの鉄塔に取りついて登りました。
登り始めて1650m付近で幕営し、翌日平標山からテント場近くに下りてくるまで誰にも合わず、ノートレースだったので、なかなかよい経験ができました(帰りはヤカイ沢のトレースを利用しましたが)。
平標山から仙ノ倉山までは雪原かと思うほど広かったのですが、帰りにもまだ途中まで自分たちのトレースが残っていたので、それほど苦労することはありませんでした(また、平標山からコルまでは、登山道の鉄杭らしきものが見えていました)。
しかし、トレースが消えたとたんに方向が分かりにくくなり、判断に迷う場面も。
トレースのない、視界不良の?雪山でもっと経験を積む必要があると感じました。
雪融けが進めば恐らく快適な遊歩道なのでしょうが、一面雪に覆われてガスに巻かれると、なかなかどうして侮れませぬ。
今回は終始小雪が降っていたとは言え、気温はそれほど低くなく、また少し沈む程度の雪質で、ラッセルにはならなかったので、仙ノ倉山まで行けましたが、厳冬期の新雪ラッセルだったら、自分の体力では到底無理でした(平標山までさえどうだったか…)。
そしてアプローチの林道の状況が、年末のタカマタギとあまりにも違うのでびっくり。
別荘地になっているところは除雪されており、その先の車が入れない部分も、踏み固められた道になっていました。
自分の少ない経験の中で実感した雪山の怖さは、気象と低体温症、そして降雪後の深雪ですが、今回それに視界不良が加わりました^^。
周囲が真っ白になるというのは初めての体験で、雪面と空間の区別がつかないため、気分が悪くなりそうでした。
視界不良時のルーファイは、自分一人ではとても不安なもの。
自分も含めて皆完璧ではないけれど、協力しあって、いい結果を出せたと思います。
皆さま、ありがとうございました。
経験は可能な限り一般化しないと効率が上がらないので、経験を増やしつつ、それをスキルとして身につけていければと思います。
あれ?
何だか、メチャクチャ真面目な感想になってしまったな(笑)。
何はともあれ、いい山行でした。
あっ!そうそう、cherroさん作の肉団子入り鍋、たいへん美味しゅうございました^^。
※今回グローブは防寒テムレス一つで済ませたのですが、非常によかったです。
適度な保温性と透湿性、抜群の操作性。そして雪に触れてもほとんど濡れません。
指先がやや冷たくなるので、さすがに厳冬期に使う気にはなりませんが、残雪期の特にテント泊には最適だと思いました。
※ネットでホワイトアウトナビゲーションについて調べてみましたが、シルバ123のようなことしか書いてありませんでした。
結局、それしかないのかな?
仙ノ倉山北尾根に来てくれればラッセルたくさんできたのにーw
ホワイトアウトはやっぱりコンパスと地形図ですね。
ところで、haruruの呼び名は定着しちゃったんですか???(笑)
お天気的には残念でしたが、念願の平標山に行けてよかったです。
確かにラッセルがあったら途中敗退でしたねー。山って難しい。
取って付けたように誉めなくてもいいんですよ〜。
仙ノ倉山を目指していると聞いて、山頂で待ってたんですよ。5分ほど。
北尾根はこの時期でも、まだラッセルでしたかー。
無事登頂されたのでしょうか? ブログ楽しみにしています。
ホワイトアウトは、やはり地形図とコンパスなのですね。
尾根が曲がっているポイントの現在地は、どうやって確認するのでしょうか?
haruruはこれから定着させようと思っているので、ご協力ください!
私も平標山に登れただけで、十分満足です。
また色々な山に行きましょう。よろしくお願いします‼
とってつけたようにだなんて、どうして分かるんですか??
みなさん、お疲れさまでした!
見事な白の世界ですね〜
こんなところに好き好んでいくのは、けがれてしまった心を浄化するためなんでしょうか
とはいえ冬のこのあたりの山域はとても惹かれますね。
もちろん天気がよければですが。
え?私ですか?
単なる通りすがりのものですよ
いや、カメスケさんでしたっけ?
長ったらしいレコにお付き合いいただき、ありがとうございます。
本当は、仙ノ倉山から素晴らしい景色を望める予定だったのですよ。
来シーズンは、カルスケさんもいかがですか?
カバスケさんのお山復帰も、もうそろそろでしょうか?
ぜひまたご一緒しましょう!
※肘痛が一向に治らないので、ジムには当分行けそうにありません。
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