秋晴れの黒姫山から日の暮れた道を戸隠神社中社まで
長野県
e351spAz
その他1人 - GPS
- 08:15
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 1,100m
- 下り
- 1,205m
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- 山行
- 6:45
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 8:20
| 天候 | 晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
大宮06：53（北陸新幹線はくたか551号） 長野08：03 長野駅🚌08：30（アルピコ交通）￥1650※SUICA・PASMO不可 戸隠キャンプ場🚌09：44 ※参考（日帰りの場合） 戸隠キャンプ場🚌17：13 長野駅🚌18：28 （戸隠神社中社付近泊） 復路： 戸隠宝光社🚌10：18（アルピコ交通）￥1250 長野駅🚌11：18 長野12：29（北陸新幹線あさま616号） 大宮13：47 |
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感想
昨年は雨の中歩いた雨飾山を今年も歩くことにした。
友人がお気に入りの糸魚川側の雨飾山荘を予約してくれたのだが、紅葉シーズンなので土曜日は予約が取れず、日曜日に泊まり月曜日に雨飾山に登ることになった。
そこで、せっかくなので土曜日は手前の長野で黒姫山に登り戸隠に泊まり、日曜日に糸魚川に向かう計画にした。
2泊3日で黒姫山と雨飾山で紅葉を楽しむ贅沢な計画だったが、日曜日に低気圧が通過し月曜日には冬型になり日本海側の天気が悪い予報になったので雨飾山荘と雨飾山登山はキャンセルすることにした。
先週末も冬型になりあちこちで遭難が発生していたので安全を期すことにしたのである。
黒姫山は戸隠山や高妻山のすぐ隣にあり、それだけでも充分に紅葉が楽しめそうだ。
大宮駅の新幹線ホームでの混雑は思っていたほどでもなく、乗客も軽井沢で半分ほど降りていった。
紅葉の行楽シーズンももう終盤だし明日は雨なので日帰りで軽井沢という人が多いのだろう。
高崎駅を過ぎると荒船山や妙義山、浅間山などがくっきりと見えていて本当に気持ちの良い秋晴れだ。
明日は低気圧が発達し大雨になるなんて嘘のようだ。
8：30発の長野駅から戸隠キャンプ場に向かうバスは7年前に高妻山に登った時に使ったが、バス停の位置はそのままだった。
その時と違うのは乗客の8割ほどが外国人だということ。
前に並んでいた外国人から友人が戸隠奥社のバス停を聞かれたのをきっかけに、コミュニケーション能力が高い友人はその方がドイツから来たことや、ここに来る前に立山黒部アルペンルートに行ってきたことなどを聞き出し話が弾んでいた。
それを見ていた後ろに並んでいた方が話しかけてきて、その方はシンガポールから来た人だったのだが、その方には戸隠神社の後に是非善光寺にも行くようにお勧めしていた。
自分はその会話を聞いていただけで、結局言語の壁というよりはコミュニケーション能力の壁が大きいんだなと再認識した。
もし自分が最初にドイツの方にバス停を聞かれたらそのバス停を教えただけで会話は終わっていただろう。
その方がどこから来たかとか、その前にどこに行っていたのかなんてことを聞き出そうなんて思わなかったに違いない。
そしてシンガポールの人に善光寺をお勧めするなんて考えもつかなかった。
バスは結局2台出て、補助席も使って全員が着席できる程度だった。
外国人も日本人もほとんどが戸隠奥社で降りていき、登山客は戸隠山か高妻山かと思っていたのに、全員が飯縄山登山口で降りたのが意外だった。
結局時刻表より10分ほど遅れの9：50に戸隠キャンプ場で降りた登山客は我々だけだった。
飯縄山が人気があるのか。
帰宅後7年前の高妻山の記録を見たところ、その時も途中の飯縄山登山口で降りる人が多く人気があるらしいと書いてあった。↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-923548.html
高妻山の時は戸隠キャンプ場から牧場方面に歩いて行ったが、黒姫山の大橋林道登山口へは20分ほど車道歩きをする必要がある。
歩道がないが交通量もそんなに多くないので思ったよりも快適だった。
信濃町に入るとすぐに大橋林道登山口があった。
登山口手前の広場は数台車が停められるようだったが、「大型車が通るのでゲート前には駐車しないで下さい」とあるのに数台ゲート前に車が停められているのには残念な気分になった。
登山に来ているのに戸隠キャンプ場の駐車場からたった20分程度歩くことができないのだろうか。
大型車が通るのでとあったようにゲートの先も林業関係の車両が通るようで轍の付いた林道が続く。
高度もそんなに上がって行かないので心配だったが、50分ほどで新道分岐に到着しこれで登りの半分の行程は来ているなと安心した。
ここから勾配が急になりやっと登山道らしくなる。
周囲もブナ林になり、ブナもやや紅葉が始まっていて、その中の鮮やかな橙色のイタヤカエデに惹きつけられる。
ダケカンバは完全に葉が散っていて、今年は黄葉する前に散ってしまったのかもしれないと思う。
夏の日照時間が長くても、秋になっていきなり霜が降りたりすると紅葉する前に散ってしまったりするので紅葉というのは本当に難しい現象だ。
きれいに紅葉しなくても植物にとっては別に関係ないのだろうけれど。
黒姫山の外輪山の稜線に出ると、中央火口丘である御巣鷹山（小黒姫）が見える。
この小黒姫は点々と紅葉に彩られている。
向こうには、妙高山、火打山、焼山が見えていて、その並びに行こうと思っていた雨飾山もものすごく尖って見えていた。
こんな秋晴れの日、人気の雨飾山は行列ができているかもしれない。
それを考えると、同じようなブナ林と笹原の展望と紅葉を楽しめるこの黒姫山にして良かったなと思った。
車で来た人はもっと早くに登り始めたようで、新道分岐あたりで下山客に次々とすれ違ったが、その後は終始静かな山歩きができた。
紅葉の時季、しかも晴天となると日が限られているのでどうしても混雑することが多い。
それなのに、この黒姫山はこんなにも静かで気持ちがいい。
雨飾山は雨飾温泉と小谷温泉を繋いで歩けるのでいい山だとは思うが、あんなにも異常に人気なのはやはり深田百名山だからだろうか。
しらたま平に来ると、展望が開けた。
振り返るとすぐそこに戸隠山、高妻山、乙妻山。
高妻山はあんなにも苦労したけれど、蒸し暑い時期以外だったらもうちょっと気持ちいいかもしれない。
あの時は展望もなかったのでもう一度登ってみたいなとも思う。
戸隠山、高妻山の稜線の向こうには鹿島槍ヶ岳と五竜岳あたりだろうか北アルプスの稜線が見え、雪を被っている。
さらにその向こうに見えているのは立山だろうか。
南側には飯縄山の向こうに遠く八ヶ岳が見え、そして富士山までうっすらと見えているではないか。
本当に気持ちの良い秋晴れだ。
この秋晴れがあと2日続けば、晴天の雨飾山も楽しめたはずだが、それは来年にとっておこう。
来年は飯縄山と雨飾山をセットにしようか。
そんなことを考えつつ気持ちの良い稜線を歩いていくと、外輪山の一部がきれいに三角形に尖っている黒姫山の山頂が見えてきた。
赤や橙色にぽつぽつと部分的に色付いている配色がきれいだ。
山頂に到着すると4名ほど先着の方がいて後から2名ほど増えたが、それでも1時間もゆっくりとしていると山頂には我々の他は誰もいなくなった。
山頂からは野尻湖方面もよく見えている。
26年前の高校生の時の妙高山登山の時、外輪山の神奈山を歩いている時に振り返ると野尻湖と黒姫山がきれいに見えたことを思い出した。
別に他に楽しい思い出のない林間学校だったが、誰とも話さず山を登っていた時だけは楽しかった。
きれいな青空には巻雲が広がっていて、低気圧が近づいていることを感じる。
気が付くと北アルプス方面も雲を被りつつあった。
帰路は、古池を通る古池・種池コースを歩くことにした。
古池には黒姫山が映り込んでいて、まるで東山魁夷の御射鹿池を描いた絵のようだった。
古池・種池コースの登山口に到着し、ここから車道を20分程度歩けばバスの出る戸隠キャンプ場に戻れる。
16：40だったので最終の17：13に余裕で間に合うはずだ。
渓谷の紅葉を楽しみつつ歩いていると、友人がこんな橋渡ったっけ？と言いそこで初めて反対方向に歩いていたことに気付いた。
一方向ばかり交通量が多く、なんとなく車は長野駅方面にある戸隠キャンプ場方向に走っているものだと思い込み歩いてしまったのだが、それが反対の信濃町方面だったのである。
こういう思い込みが道迷いの元凶だ。
登山道ではなく一般道とはいえ、またやってしまったと反省する。
反対方向に15分歩いてしまったので、そこから古池・種池コース登山口まで15分戻り、そこからさらに20分はかかるので最終バスには乗れないことになる。
戸隠キャンプ場に17：30に着くとなぜかバスが停まっていて、最終バスが遅れているのかと期待してしまったが、友人が運転手さんに尋ねたところ、これは回送バスになるので乗れないとのこと。
これから一気に日が暮れて暗くなるので戸隠キャンプ場の公衆トイレに寄りヘッドランプを装着。
今晩の宿を取っている戸隠神社中社付近の民宿までは4�劼舛腓ぁ�
40分ほどで歩けるはずだ。
キャンセル料がかかるからと今晩の宿はキャンセルせずにいて良かった。
宿に18時過ぎになってしまうことを連絡すると、宿の女将さんが忙しくて迎えに行けなくて申し訳ないとのこと。
とても感じの良い宿で、戸隠の名を冠したこの宿にしてよかったなと思った。
久しぶりにヘッドランプを付けて夜道を歩くのは楽しく、頭の中では先週テレビで見た浜崎あゆみの「A Song for XX」がエンドレスで流れていて鼻歌混じりで歩いていたのだが、友人はちょっと不機嫌だったのかもしれない。
後で宿で、戸隠キャンプ場のトイレで話してた人に車に乗せてくれるように頼めば良かったのにと言われたが、友人と違ってコミュニケーションのそんなスキルはない。
これから山登りですか？と尋ねられて、いやバスに乗り遅れてこれから宿まで4�勸綿發�んですよと答えるので精一杯だった。
翌日曜日は朝から雨。
紅葉したミセバヤが花咲く宿を出発し、雨の中社と宝光社を散策。
26年前の林間学校の時は戸隠神社の奥社を参拝したので、これで行きのバスで一緒になったドイツ人観光客の方がおっしゃっていた戸隠神社のNo.1〜No.3をコンプリートしたことになる。
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