世界最美のトレッキング(アラビア半島イエメンの山旅/その4)
- GPS
- --:--
- 距離
- 39.4km
- 登り
- 1,677m
- 下り
- 1,677m
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2007年05月の天気図 |
アクセス | ランクルをチャーター |
コース状況/ 危険箇所等 |
・ジャビル・アル・クラー(3,231m)に登頂した。イエメン人以外が登頂したのは初めてとのこと。 ・壮絶な岩山だが、ここも山頂部が要塞になっており、現地人が造った登山道があった。 ・とにかく途中の風景が美しかった。世界の有名トレッキングコースを歩きつくした同行者が、世界で一番美しいと賛辞を送っていた。 |
その他周辺情報 | 世界最古の街「サナア」(アラビア半島イエメンの山旅/その1) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-610264.html 奇岩の山「ジャビル・タガール」(アラビア半島イエメンの山旅/その2) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-610295.html ユーラシア大陸最南の3000m峰(アラビア半島イエメンの山旅/その3) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-610326.html 要塞都市「アットゥーラ&コーカバン」(アラビア半島イエメンの山旅/その5) http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-610387.html |
写真
装備
個人装備 |
その1を参照。
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感想
京都のTさんの手記
6:10ホテル発。7:10アップ・オム村着。ホコリとゴミの街と違って、緑豊かな田園風景はオアシス。大人も子供達も大勢集まってきて「チャイナ?コウリャン?ヤーバーニー?オオ!ヤーバーニー!グッド!」「ヤーバーニー、フレンド、アッサラーム!」と賑やかでみんなニコニコしている。ガイドは「ラフィーク」なかなか気品のある細身のイケメン。
7:30村を抜け農道から段々畑を登った後、一旦広い道に出た所で2人の村人に出会った。ゼスチャーを交えて指差して山のことを説明してくれる。足元が悪く急坂で絶壁、クライミングする身振りもして、ここからはきつい岩山道だと教えてくれているのだろう。「まあ穂高や剣ほどではないやろから、とにかく行こう!」と歩き出した。断崖絶壁が連なっているが横から巻いて裏側から登るんやろ。しばらくするとさっきの青年とは別の少年が追いついてきた。一緒に登ってくれるらしい。少年はすぐに私のザックを担いでくれた。岩の急坂となり絶壁を左から巻いて登った。高度を稼ぎ周りは人を寄せつけない絶壁となり、見下ろすとどこまでも続く緑の棚田〜森と小さな村が幾つか見える。
10:50岩峰に囲まれ、中央が広い台地になったアル・クラーの山頂部に着いた。石組の家屋が幾つもあり、畑、湧き水、ヤギ、鶏もいる。村へ入ると男性が出てきた。少年はこの村に詳しく村内を案内してくれた。人家、穀物小屋、家畜小屋、水瓶等に分かれ、石組が崩れたのも多く、昔はもっと多くの人が住んでいたと思われる。マチュピチュに人が住んでいるようだった。休んでいると村人が、イエメン紅茶、パン、ヨーグルト、トマトスープを持って来てくれた。ヨーグルト・スープはちょっと怖くて飲めなかったが、パンと紅茶は美味しかった。村人に幾らか金を渡そうとしたが、少年は「渡す必要は無い!」と強く拒んだ。たぶん「好意だからいらない」と〜律儀である。周囲の岩峰を一周したが足元片側は絶壁で下から見えていた所である。
12:00トップピークに着いた。狭い山頂には白ペンキの長方形の石が置いてあり、彼らは「アラー」と言った。外国から来た人は初めてだとも言った。12:10下山。少年を先頭に往路と違う急坂を一気に下り、彼らに出会った道に出た。2人とはお別れ。お礼に1,000リアルずつ渡した。優しくて逞しい2人だった。そこからは緑の地を村へ向かってゆっくり歩いたが「登り甲斐があったし、山頂部の印象も強く良い山に登れたな」〜と満足しながら「こんなに歩いてきたんかいな」〜と思う程、村は遠かった。
14:00村に戻った。大勢の村人が集まっていてみんな賑やかで大声で話し掛けてくる。多分「山は楽しかったか」「ラフィークはいいやつだろう」とか言っている様なので、ラフィークを思いきり褒めあげるとみんな歓声!「日本人は良い友達!」 彼らは日本のこと何か知っているのかいな?ラフィークの家に招かれてランチをご馳走になった。彼の家は大きく部屋も明るく奇麗で裕福そうだった。イエメン紅茶・パン・塩ゆでパスタ?そうめん?を刻んだ野菜炒め等、今まで食べたどれよりも美味しく満腹になるまで食べた。お父さんと息子も同席したが礼儀正しかった。正座して手をついてお辞儀の日本式の挨拶をして感謝を伝えた。外へ出るとまた村人がいっぱい集まっていたのにびっくり。見回すと黒ブルカの女性達は、かなり離れた所から私達を見ていた。「シュクラン!」「マアッ・サラーマ!」両手を合わせたり深々と礼をしたり、手を振ったり握手したり、いったい僕らは何なんや?「みんな本当に純粋やな!おおきに!!」
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