荒川水系 川浦谷本谷


- GPS
- --:--
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,523m
- 下り
- 1,531m
コースタイム
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:55
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
単独なのでそれも出来ず、何とか登ろうとやってみたが、ホールドに乏しく、登れなかった・・ 逆層だし、薄く泥や苔がのっており、極めて滑りやすい
写真では上手く伝えられないけど、50m以上ありそうな岩壁の間の溝というか割れ目のような地形となっている。この先で右に曲がる。ちょっと覗いてみたが、極めてヤバそうな臭いが漂っていた・・
感想
川浦谷本谷:2級上
(行動の記録)
ゲートから林道を歩き始める。最初は沢床が遥か下であるが、徐々に林道の高さに近づいてくると営林署小屋に到着。そこからしばらく進むと秩父橋。ちょうど本谷と烏帽子沢の出合となっている。
沢装備を身に着け出発。最初から両岸が立ったゴルジュっぽい地形が続く。シアン沢が左岸から出合うと、如何にも厳しそうなところが出てくる。狭いゴルジュの中にかかる2m,3m,6mの連瀑帯である。最初の滝に取り付くためには釜に入らなければならないのだが深いので上がることが出来ない。昔は倒木があり、それを利用して登ったらしいが現在はない。そのため通常はショルダーで上がるとのこと。単独なればそれも叶わないので、釜の手前から側壁をトラバースしようと試みたが、ホールドに乏しくかなり難しい。側壁は概ね逆層で、土や苔が張り付き、極めて滑りやすい。
仕方がないので諦めて右岸から高巻きしたが、冷や汗もののトラバースがあり、厄介だった。
その上でも薄暗いゴルジュが続き、左岸が崩壊地っぽくなると沢は50m以上はあろうかという垂直な岩壁の中に消えて行ってしまう。良く見るともはや割れ目とも言うような地形の中に沢筋が見える。ちょっと中を覗き込んでみたが、恐ろしく狭い、陰惨な空間があった。圧倒的な大ゴルジュである。
ここはセオリー通りに左岸のガレから100m以上も登り、いったん作業道に出る。作業道をたどり、顕著な沢地形が出てきたところから下りるとちょうど大ゴルジュの上に出れる(私は最初の小さい沢地形から下りてしまったためゴルジュの真上に出てしまい、トラバースして正規のルートに戻った。3つ目の沢筋が正しい。)
中を覗き込むとゴルジュの出口には直瀑系の滝がかかっており、突破できるようには思えなかった。
まだゴルジュ地形は続き、核心となる8m,6m,2mの連瀑が出てくる。最初の滝を左のスラブから登り、そのまま側壁をトラバースして越える。やはり滑りやすいのでかなり神経を使う。6m滝上辺りに残置スリングがあるので利用できる。
核心部を越えると徐々に空が開けてきてゴルジュ地形が終わる。すると今までの険悪で陰惨な雰囲気が一変し、きれいな滝や登りやすい小滝が続く明るく快適な渓相となる。前半とのギャップもあって、とても楽しく思える。なかなか良い谷だなあと思いながら遡行を続ける。やはり昔から遡行されているだけあって、遡行価値があるんだな。
二俣手前で12m滝が出てくるガイドブックによると左から登ることも出来るようだが、かなりヌメっていて難しそうに思えた。ここは右岸の立橋尾根に乗り巻く。
いったん二俣に下りて左俣を遡行しようとも思ったが、久しぶりの遡行で疲れたのでそのまま尾根を登り、稜線に出て矢岳に登頂し、下山した。
矢岳から西に延びる尾根を下りて行ける。100mほど下りると林業の作業道が出てくるので辿って行くと林道に出れる。多少急だが、下山は早いと思う。
(感想)
正直、侮っていました。
ガイドブックには「遡行の困難さや下山の難しさから入渓するパーティーは少ない」と書いてあったのですが、奥武蔵だし、そんなに難しいってことはないんじゃない?と思い、気軽に入渓しましたが、ちょっと痛い目を見たって感じです。沢始めに行くところじゃない。しかも、ブランクがあって体や勘がガタガタだし・・
前半のゴルジュ地帯が疲れました。側壁が立っている・ホールドスタンスが細かい・泥や苔がのっておりとにかく滑る、など。
どこかのブログに「悪い谷の見本みたいだ」と書いてありましたが、分かる気がしました。確かに「悪い」のだ。
しかし、ゴルジュを抜けたあとは渓相も良くなり、快適に越えて行ける小滝や美しい滝などが多く出てきて、前半とは一変し、良い谷だなと思いました。しかし、稜線から川浦谷を見ると深く切れ込んでおり、やはり険谷であるとの印象を受けました。
前半が大変なので簡単には勧められませんが、なかなか良いところです。
奥武蔵(および秩父)の有名沢三部作(冠岩沢・谷津川本流・川浦谷本谷)が完了。
次は奥秩父の残った宿題を片づけてしまいたいな。
コメント
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すっかり春になりましたね♪
険悪谷でのスタートはよしさんらしいと思います
強靱なよしさんでもハアハア・ゼイゼイですの?
今年もご一緒しますが、お願い致します。
仕事とか家庭とかでドタバタしていてなかなかシーズンイン出来ていませんでしたが、やっと始まりました。と言ってもすっかり足が沢モードから離れていて、全然ダメでした。今日は筋肉痛で、足がギクシャクしてます
谷川や上越での沢でご一緒できるのを楽しみにしています。まずはジジ岩ババ岩中間スラブですね
こんばんは 初めまして ケダマと申します
先週もっと下から遡行し、写真#14で撤退しました…
2人だったのですがリードがショルダーで登っても
その上で支点が構築できず巻くのも高そうなので諦めてしまいました
画像からするに相当の高巻きなので、諦めて正解だったように感じます
それにしても七ツ瀑は凄いですね…人を寄せ付けない雰囲気が強烈です
ケダマさん、初めまして。
コメントありがとうございます。
あのポイントは何とか突破出来ないかとがんばってみたのですが、ダメでした。高巻はそれほど高くはならないのですが、ちょっと嫌らしい感じです。この谷はグズグズな斜面が多いので、結構怖いです。
確かに七ツ瀑は強烈なところでした。側壁が高く、ものすごく狭いです。中に入らずに外から見るだけなら面白いところですが、中は陰惨な雰囲気が漂っていました・・
奥武蔵マスターのhirohisaさんのレコを拝見していましたのでお名前は知っていました。白水沢で沢デビューしたのですね。
川浦谷下部のレコも拝見しました。こちらもゴルジュっぽい地形が続くんですね。やっぱりなかなかの険谷です。
遡行図あります?
「東京起点沢登りルート120」なら
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