記録ID: 6225456
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ハイキング
九州・沖縄
山頂が石灰岩台地だった古処山〜屏山
2023年11月26日(日) [日帰り]
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 05:00
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 974m
- 下り
- 955m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所無し、但し紅葉谷までは延々と石ころや石畳の不安定で滑りやすい急勾配が続く。奥の院岩場はスリップ注意(ちょっとした難所) |
写真
感想
くじゅうや英彦山へは何度も足を延ばしていたが、いつも古処山は素通りしていた。という訳で今回初めての古処山登山となる。
ツゲの原生林が有るという情報はかなり前から入手していたので、樹木愛好家としては是非登りたい山ではあった。
山としての魅力はどうだろうかと考えていたが、歩きがいのある良い山だった。特に屏山までの縦走路が気持ち良かった。
古処山山頂部の石灰岩台地とツゲの天然林はやはり一見の価値が有るとてもめずらしいものだった。
山頂部が石灰岩に覆われた地質ということであれば、植生も変わって珍しいものが多いのではと感じた。来春以降の再訪が楽しみになった。
資料によると、三郡変成岩は日本の変成岩の中でも最も古い時代の変成岩であると記されている。おおよそ2〜1.5億年まえに古生代末期の堆積岩が中生代に入り、活発な造山活動による圧力で変成岩になったとある。山頂部の石灰岩はその変成作用から逃れたのであろうか?
山頂から見えた香春岳やそれにつづく平尾台。又脊振山系の井原山や今回の古処山など九州北部には石灰岩が露出する山域が多い。当然植物にとっては根を下ろしにくい地質だけど、それだけにうまく適応した珍しい植物が存在するのも面白い。
人の世界も似たように感じるのは歳のせいか・・・な。
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コメント
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天然のツゲがあるのですね。最近ケヤキの街路樹が弱り、伐採されるケアキが多数出ています。20年程するとかなり弱ってくるようですね。ぽつんと一軒家見たいな所に胴回り3m近くあるケアキは元気が良く、暖かい低地ではケアキが苦しんでいるようです。
今回の散策、山の日記帳ページに追加させて頂きます。
古処山は山頂部が結晶質石灰岩(熱変性を受けた石灰岩)にレンズ状に覆われているようです。そのような地質の場所にホンツゲが分布するとの事。
かねてからホンツゲを見たいと思っていましたが、今回やっと念願が叶いました。
想像以上の原生林でした。ただ殖産奨励した秋月藩の影響も大きいのだと思います。
ケヤキの被害については認識していませんでした。何ででしょうね?
街路樹には主に枝が横に拡がらない品種が使われていますが(武蔵野と呼ぶ:このきなのき所長談)それも関係あるのかもしれませんね。
古処山あたり、私は数十年前の学生時代に1,2回登りました。
そのころは地質にも植物にもほとんど興味がなかった初心者だったので、稜線に石灰岩(変成した石灰岩)やツゲがあったかも記憶にさだかではありません。
このレコを拝見して、改めて産総研「シームレス地質図」を確認して見ると、古処山系は、「周防帯」(※)に属する高圧型変成岩類でできており、山麓部は泥質片岩で、山稜部のみ、変成した石灰岩が分布しています。
最近、高齢の両親の世話のため、頻繫に九州に帰省していますので、そのうちまた古処山に行ってみようと思い立ちました。
※ (ご参考);「周防帯」とは、元々は「三郡帯」と呼ばれていた、九州北部から中国地方の高圧型変成帯のうち、年代測定によって、約2億年前に変成作用を受けた領域を、「周防帯」と区分したものです。九州北部のほか、山口県南部にも分布しており、命名者が山口大学の先生だからかはよくわかりませんが、山口県の地名から「周防帯」と名付けられています。
なお、(旧)「三郡帯」のうち、3〜4億年前の変成年代を持つ領域は、「三郡ー蓮華帯」などと呼ばれています。九州では福岡市近郊の篠栗町あたり(若杉山など)に、まとまって分布しています。
(長文で失礼しました)
地質に関するいつも詳しいコメントありがとうございます。
三郡変成岩についての認識は古い資料のまま漠然と使っていましたが、現在は三郡変成帯とは呼ばれていなくて、もっと細かく分類がされているのですね。
古処山一帯は周防帯で、変成を受けた年代としては2億年前。そして3〜4億年前の変成帯は若杉山などの「三郡ー蓮華帯」ですね。解説ありがとうございました。
三郡ー蓮華帯であるとか、周防帯であるとか、単語としては頭に入っていましたが、なにせ素人学なのでなかなか呑み込めていませんでした。ベルクさんの説明ですっきりと理解できました。ありがとうございます。
古処山は植物や地質に関心が有るとなかなか面白い山だということを、今回初めて訪れて実感しました。季節を変えて度々行ってみたい山にチェックです。
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