大崩山(湧塚尾根〜坊主尾根・周回)
- GPS
- 05:53
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,266m
- 下り
- 1,262m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 5:54
天候 | ガスのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
国道326号線の下赤簡易郵便局から祝子川温泉美人の湯方面へ。 ただしGoogleMapが変な道を指示してくるので現地の看板を頼りに向かうと良い。国道から1時間程度で登山口に到着する。 登山口に駐車場はないため縦列駐車する格好で順次停める。 かなり山深いが携帯の電波はバッチリ入る。(ドコモ) なお美人の湯は営業していなかった。(元旦だから?) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆上祝子登山口〜湧塚尾根渡渉地点 ・全般的に暗闇だとルーファイがちょっと難しい。GPSとピンテを頼りに進んでいく。 ・渡渉は飛び石で余裕だったが天候や季節によるかもしれない。 ◆湧塚尾根〜山頂 ・引き続きルーファイは難しい。 ・上部は袖ダキからトラバース気味に歩くが凍結しているので適材適所でチェンスパ利用。 ・なおこの日は前夜に降ったと思われる新雪が1200mくらいから出てきた。 ・1400mの上和久塚を過ぎると山頂まではそれまでの険しさがうそのようにたおやかな斜面が続く。 ・山頂付近には残雪もあったがほとんど解けていた。例年はもっと多いのかな? ◆坊主尾根 ・1,100mくらいまでハシゴとロープ、ワイヤーだらけの痺れる箇所が続く。 ・小積ダキから象岩への下降点が見つけにくいので注意。小積ダキの少し手前を右に下りる。 ・象岩のワイヤーのトラバースは足を滑らすと確実に命はないのでしっかりワイヤーを掴んで進むこと。 |
写真
感想
西日本遠征3日、そして2024年初登山の今日は宮崎の名峰「大崩山」に登る。平湯にも山スキーヤーが大好きな「大崩山」があるが読み方が違う。前者はおおくえやまで、後者はおおくずれやまだ。
前日のうちに祝子川(ほうりがわ)温泉美人の湯まで行って車中泊をしようと思ったが営業しておらず駐車場も入れなかったので仕方なく少し上の空き地で車中泊。鹿の鳴き声が響いていた。
朝4時に目覚めてやることもないので早々に登山口へ向かう。元日なのにそこそこの数の先行者が到着していた。
少し休んでから準備をして出発。5時40分。まだ朝まで1時間半くらいある。今日もヘッデンスタートだ。
出発しようと思ったその時に登山者さんから声をかけられた。登山口はどこですか?と。ええー割と難易度が高いと言われる大崩山で登山口わからない人が登っても大丈夫?思わず「地図持ってますか?」と聞いてしまった。ちなみに登山口はすぐそこ。見たらわかる場所だった。
ほどなくして自分もスタート。案の定ルーファイが難しい。しばらく行くと先ほどの登山者さんに追い付いたので挨拶して先へ行かしてもらう。その後も暗闇だとルーファイ難しい場所がいくつかあったが大丈夫だっただろうか?
湧塚尾根に取り付く手前で渡渉が待っていた。
川幅も水量もそこそこあるが飛び石でクリア。まあ冬は夏程水量ないから行けたのかな。普段はもっと厳しいのかも?
その後も暗闇ルーファイがめんどい。暗闇での沢登りの経験が生きている。山スキーなら暗くてもどこでも登れるからまだ楽なんだけど。
1200mの袖ダキ直下で上から人が降りてきた。はやっ!どうやら地元宮崎のご夫婦でご来光登山を目的に来たらしい。いつも登ってるし天気も悪いので袖ダキで帰るとのこと。確かにいつでも来れるならこんな天気の日にピークいかなくてもいいよな。
今日もしっかり?荒れていた。昨晩降ったと思われる雪が登山道をうっすら覆い、ガスに強風。まあ冬の白山やアルプスに比べれば全然暖かいし風もそよ風だが地元の人ならわざわざ行かないだろうなぁ。
その後もところどころカチカチに凍結している箇所があったのでピンポイントでチェンスパを装着しながら突破していく。1400mを超えて上和久塚を過ぎたところでようやく難所をクリア。これまでのワイルドな登山道がうそのようにたおやかな斜面に様変わりした。
そして何よりもご褒美だったのが霧氷だ。森一面が真っ白に染まっていた。ガスガスの実だって悪いことだけじゃない。
登山道を無視してどこでも歩ける。いいなぁ九州なのにこの冬山、ちょっと頭がバグってくる。
ルンルンで歩いていくと山頂に到着した。それほど広くないし質素な山頂標識のみの控えめな山頂だった。この山は山頂を目指すというよりそこまでの道中を楽しむ山だからこれでいいのだ。
晴れ予報なのに一向に晴れる様子はないので下山開始。まあ自分が下山しないと晴れないともいえる。
下山はもうひとつの「坊主尾根」を選択。
途中小積ダキまでは普通の登山道だったがそこからは再びアスレチックが待っていた。とにかくハシゴとロープだらけ。もう山全体がでっかいフィールドアスレチックだと言っても過言ではない。飽きることがない。
標高を落とすにつれて徐々に雲が取れてきた。やっぱりね。振り返ると山頂部も晴れている。もうちょっと遅く出れば良かったのでは?と思うかもしれないがそういうことじゃない。自分が遅く出たらその分ガスも遅くなるだけなのだ;;日焼けしなかったからよしとしよう。
坊主尾根も最後は渡渉が待っていた。こちらも飛び石で余裕。
あとは来た道を戻るだけ。暗い時にちょっと迷いそうだった場所も明るいというだけで全然わかりやすかった。
ということで約6時間の壮大なアスレチックは終了。
2024年を素晴らしい山で幕開けできてよかった。
というか大崩山は百名山でいいと思う。
コメント
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夏は暑そうなので傾山も絡めて春か秋に再訪したいと誓いました。
大崩山はアケボノツツジ咲く5月と紅葉の11月に登る人が集中しており、冬に登る人は少ないので貴重な山レポだと思います。この山は寒波が来たら岩が凍ってしまうので、危険極まりなく、冬の登山は避けられているゆえ。
大崩山に登った人はだいたい九州一の名山と評価しますけど、百名山になっていないのは、単に深田久弥氏が登ってないからであり、そしてそれは氏の怠慢というわけでもなく、当時は大崩山は辺鄙すぎるのと険しすぎることから登山道などなく、登った人もいない「未踏峰」だったからです。日本の秀峰はほとんどが信仰の対象となっており、麓や山頂にはその山を祀った神社や祠があるのが定番ですけど、大崩山にはそのたぐいが一切ないという、珍しい山なのであります。
コメントありがとうございます。
大崩山がなぜ日本百名山ではないのか勉強になりました。確かに登ってない山は評価できませんね。
私の中の自分百名山には必ず名を連ねたい山だと思いました。
この時期ならではの静かな大崩山を歩くことができて良かったです。
またお邪魔します!
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