函館山《北海道百名山》
- GPS
- 04:11
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 456m
- 下り
- 459m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
下山:JR函館本線函館駅 |
写真
感想
函館山は何と云っても夜景の山、日本三大夜景に数えられている。昨夜19時に函館に着いたので行かない手はないとロープウェイで訪れた。平成元年に来て以来27年ぶりだ。函館山は元々島で渡島半島との間にできた砂洲が発達して陸続きとなった。この砂洲の部分に人が住み着き現在の函館市を構成している。
5月下旬の北海道の夜明けは早く4:11に日の出となる。朝飯前の一仕事に今日は“登山”で函館山を訪れた。新聞配達が働く街を歩きロープウェイ駅近くの護国神社を目指した。平地から高台になった処にあり、その裏手が登山口になっている。すぐ傍には洞爺丸の慰霊碑があった。昭和29年9月の台風で沈没し、乗客を乗せた青函連絡船洞爺丸が沈没し、他の船も含めて1,155名もの犠牲者を出す大惨事となった。その後この台風は“洞爺丸台風”と呼ばれるようになった。慰霊碑に手を合わせ汐見山コースの尾根を登りだした。登山口の案内板によると函館山には登山道が何本もあり、ピークごとに山名が付けられているようで楽しみが増えた。
急登で稜線に乗り上がると汐見山(201m’)で稜線のほんのコブ程度の山なので山頂標識はなく見晴らしも利かないので同定が難しい。なだらかに進み再び急登となる処から広い道に出て巻いて函館山に向かうが左手の高所が水元山(280m’)のようだ。登路を捜すが急過ぎて取付けそうもなく広い道を逆方向に進み南から藪の中に突入した主に笹が茂っているが、エンレイソウやシロバナノオドリコソウ、ヤマエンゴサクなどを見つけそれなりに楽しめた。これは後で歩く主稜線から侵入した方が良かったかと思いながら高所へ高所へと進むと先端のふくらみがそれと見られた。此処も樹林帯の中で山頂標識もなく、北へと下ると何となく踏み跡が続き、函館山登山道路に飛び出した。道路は螺旋状に山頂に到るので短絡路を取って山頂に到った。
展望台からは昨夜の夜景と同じ街並みなのに全然違う印象で望むことができた。函館湾の向こうに北海道新幹線の高架が白く続き、途切れた所が新函館北斗駅なのだろう。その向こうの山並みの先には渡島の名峰、駒ヶ岳(1,131m)が独特の山容で聳えていた。函館山山頂には3等三角点「函館」(333m)があるが、もう少し高いところがあり山岳標高としては334mとなる。低い山なので街中を走る車もよく分かり、市電の線路も確認できる。こうなっては望遠で走ってくる電車の写真を撮りたい。暫く待つが一向に来る気配は無く、辛抱強く待っていると漸くやってきた。後で調べてみると何とこの街の電車は始発が遅く、6:07に出庫するのが一番なので麓の十字街は6:45ととんでもない遅い始発なのだ。
つつじ山駐車場の先の千畳敷コースの林道ゲートを越えると東側に砲台跡と2.5万図にも書かれたエリアとなる。此の山は嘗て要塞の山で随所に砲台の台座や赤煉瓦の施設が残っている。林道を外れて砲台群を見て林道に戻ると303mの標高点ピークを回り込むように林道が付いている。このピークがつつじ山のようで登路を捜しながら進むがどこにもない。後で藪に突入することにして先ずはその先の入江山(291m’)を目指した。此処も砲台跡で函館山と対峙する位置で山頂に展望台や電波塔を伴った函館山の姿が綺麗に見えた。北西稜線の先にある山は観音山(265m’)のようだ。
引き返して林道を回り込んでみるがやはりつつじ山への登路はなく先端の緩そうな処から突入しピークに立った。やはり山頂標識はなく、ここにも砲台跡があった。南に藪を分け林道に降り立ち林道を進むと左手の藪の先に水元山のような感じ、やはり稜線からピストンした方が良かったようだ。次は八幡山(295m’)で此れも林道の東に連なる細長い稜線にあり先端部から藪に突入した。今日はハイキングのつもりだったが何故かこうなってしまう。予想通り山頂標識も展望もなく登頂した時刻を記録して石仏のある所で林道に戻った。
林道は稜線東側で大森浜から北方の展望が良い。南のピークは千畳敷砲台跡で山名がないので立ち寄らなかったが行っておいたらよかった。千畳敷広場には東屋とトイレがあり数人の登山者が訪れていた。この先は地蔵山コースとなり、すぐにNTTドコモの電波塔があるピークに到った。電波塔のある処が地蔵山(280m’)でやはり山頂標識はなく展望も得られなかった。この先に地蔵山見晴所があり津軽海峡の眺めを楽むことができた。地蔵山の東は七曲りコースで急な斜面をジグザグに下る。登ってきた初老の男性と暫し立ち話をしていると花や鳥にやけに詳しく、しかも毎日登っていると云う、2〜3日前からヤマシャクヤクが咲いていると云うので捜しながら下りるがお目に掛かれなかった。山中で多く見たスミレの種類を尋ねるとエゾタチツボスミレだとたちどころに教えてくれた。
鞍掛山(113m)との鞍部に到ると踏み跡が分岐しているが立入禁止の柵があった。一寸失礼して柵を越えると此処にも砲台跡があり整備がされていないので立ち入りを規制していると解釈した。砲台施設跡が続き先端に達すると4等三角点「立待崎」があり、断崖の上で視界が開けた。眼下は立待岬で対岸の下北半島は近い。森昌子が歌った「立待岬」に思いを馳せ暫し素晴らしい眺めを楽しんだ。
分岐に戻り下山路を下ると直ぐに車道に出て先に進むと立待岬に到った。灯台があってもよさそうな雰囲気だが灯台は此の北の漁港の埠頭にあるようだ。観光客に交じって風景を楽しみ谷地頭へと向かった。途中地蔵山と函館山が良く見えるポイントがあり写真撮影、谷地頭は朝8時からやっている温泉があるが10時の列車に乗るので余裕はなく断念した。市電谷地頭線の終点谷地頭で市電にも会えたが乗らず大森海岸を歩き函館駅へと戻った。やっと朝食にあり付け朝市で生うにカニ丼2,400円を奮発した。
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