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Yamareco

記録ID: 6505823
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
日高山脈

エサオマン〜札内

2024年02月22日(木) 〜 2024年02月26日(月)
 - 拍手
GPS
80:00
距離
39.4km
登り
2,119m
下り
2,114m

コースタイム

1日目
山行
8:50
休憩
0:20
合計
9:10
6:10
150
トッタベツヒュッテ
8:40
8:40
360
14:40
14:50
0
尾根頭
14:50
15:00
20
15:20
尾根頭=C1
2日目
山行
5:40
休憩
0:20
合計
6:00
8:30
300
C1
14:30
札内分岐=C2
3日目
山行
8:30
休憩
0:10
合計
8:40
8:30
210
C2
12:00
12:10
300
札内岳
17:10
トッタベツヒュッテ
Day0
昼前にKさん宅を出て戸蔦別林道へ。最終除雪地点にはなんだか見覚えのある車がとまっていた。積雪量も少ないし、除雪はされてないけど行けるところまで入ってみようということになり侵入。結局1kmくらい進んだところで下車してヒュッテまで歩く。この選択がのちの事件を招くことになる。
月夜に照らされてヒュッテまで。自分たちで薪を調達しつつストーブ焚いてぬくぬくして沈。

Day1
凍れる空気の中林道を行く。途中で朝日が当たる主稜線が見えてテンションが上がる。途中バカでかいスリット堤防が建設されてた。あと何年後に土砂が詰まって機能しなくなるか楽しみだ。
順調に北東尾根につくが、見上げる尾根は残雪期の尾根。ギリ雪がつながっていそうなので良しとする。休憩しているとデカいザック背負った単独行の男性。「山岳OBです」「あぁ…」「山スキーOBです」「あぁ…」みたいな薄い会話した後サクサク登っていった。こういう尾根でのスノーシューの優位性を感じた。
シールの不調もあって二人に置いて行かれながら一人悪戦苦闘してコンタを上げていく。そもそも歩行が遅いし体力無いからかもしれないが。途中土がむき出しでツボになる箇所もいくつかあった。尾根は全体的にゆるくて登りやすい。ブル道はあまりうまく活用できなかった。
だんだん視界が開けてエサオマンやこの前登った1967も見え始めて、尾根頭に着く。テント設営したのちカムイ岳に空身でポン。立ち甲斐のないゆるいピーク。帰ってきてテンバ入りしようと思ったらまた単独の男性が。本州から来たそう。日高でこんなに人に会うなんてびっくり。
夜は満天の星空。月明りに光るカールがきれい。

Day2
激寒の朝。暗いうちに飯を食べて、Kさんは写真を撮りに外へ。二人はシュラフに入って2度寝。「朝日が出たぞー」の声に、テントから顔だけ出して朝日と山々一瞥して3度寝。結局8:00に起きた。
尾根頭からはSEで下る。尾根場がカチカチなのでSE効かせないと滑落していきそう。雪庇に気を付けつつ、時折ブッシュに突っ込みつつ、段々の尾根を行く。スキーだと歩きづらい。フラストレーションためつつコルへ。
c1750からESに変更。北カールがよく見える。滑走を狙っていたが、どう考えてもがちがちで滑落さようならコースだったので北東カールも含め今回は滑走は諦めることに。縦走できる天気、かつ斜面が滑走できる状態、というタイミングが一致することはそうそうないので、縦走と滑走を両立させることは難しい。その難しさが奥深い山での滑走の魅力だと思うし、人間の思惑通りにならないところに少しの嬉しさみたいなものを感じる、
肩にあがりピークに向かう頃になると、ガスがちょいちょいかかってはいたけど主稜線の山々やニペウぺなども眺望できた。夏含めて何気に初オマン。ピー写撮って札内分岐へ。
分岐まではなんも。北東カールを観察しながら歩く。特段そういうつもりで来たわけではなかったのだが、カムエクを見ながら歩いていたら去年の卒部山行を思い出してなんだかちょっと感動してしまった。昨年自分が来た所に今年も立っているんだと思うと去年のことを色々思い出した。
分岐に着くころには風も強く視界も悪くなってきた。分岐の雪庇を崩してテントを張れるスペースを開拓し幕営。こういう地形にはΩ作成しかしてこなかったので、勉強になった。結構快適なテンバ。
明後日の天気が微妙なので明日下山することにする。食料開放大会、のち乾燥大会して沈。

Day3
この日も夜明け前からKさんは写真を撮りに外に出て、我々は2度寝をかます。ベンチレからカメラだけ出して外の景色とってまた3度寝。幸せ。またまたのんびり8:30デッパ。
分岐から割とすぐのところにワンポイント。岩稜は巻いたり上行ったりで特になんも。コル手前で今度は現役山岳部に遭遇。やっぱり初日の車は山岳だったのね。絶対彼らのほうが早いので先に行ってもらう。ダル絡みしてすいませんでした。ESからシールに換えてピークへ。さすがは日高の展望台。眺めが最高。胸焼けするくらい主稜線を目に焼き付けて下山。
札内大斜面を滑ろうと思っていたが、こちらもガッチガチ。沢との合流点も悪そうだったので、・1771尾根の北側を滑ることに。もちろんこっちもガッチガチジャンプターン出来るかできないかくらい。kneeさんはビンディングの不調もありツボ、時々板ソリで斜面を降りるという奇行に出ていた。
太腿パンパンで沢の底まで降りると積雪が少なすぎて、口が開いているというよりもはやただの沢。時間も時間だったのでこれワンチャン沢中泊か?と思いながらスキーで藪漕ぎして、氷瀑トラバースして、渡渉を繰り返してヒラヒラになりながらc800くらいまで。ここまでくると沢が広くなり一安心。
そっからは、雪がつながっているところは滑って渡渉ではツボにして、を繰り返して暗くなるころにヒュッテ。無駄にしんどい下山。薪を切ってストーブつけて温まる。小屋の暖かさがくたくたの全身に染み渡る。良い山行でした。

〜エピローグ〜
ヒュッテでのんびりしてさあ帰ろうとなったが、林道の途中においてきた車をたった1km先の最終除雪地点まで引っ張り出すのに、なんと8時間もかかった。この日は朝からずーっと雪が降り、最終的には腰ラッセルくらいまで積もった。掘り出して5m進みまた埋まり、掘り出したと思ったらまた埋まり…を繰り返し、脱出したのは17:30。結構リアルにこれビバークあるんじゃね?と思った。ただの林道歩きが、びちょびちょに濡れて寒さに震えながらのフル行動になってしまうという、豪華なおまけ付き山行となりましたとさ。
もう除雪されていない林道に突っ込むことはしないでしょう。
過去天気図(気象庁) 2024年02月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
最終除雪地点はヒュッテから4キロくらい。最終人家まで。
その他周辺情報 清水町営公衆浴場。中華料理四川。26はふろの日で無料。
林道から白い稜線が
2024年02月23日 06:28撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
2/23 6:28
林道から白い稜線が
カムイ北東尾根。雪少なし。
2024年02月23日 08:49撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/23 8:49
カムイ北東尾根。雪少なし。
雪なし
2024年02月23日 09:47撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/23 9:47
雪なし
2024年02月23日 10:08撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/23 10:08
この前登った1967は白い
2024年02月23日 13:23撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/23 13:23
この前登った1967は白い
テンバ
2024年02月23日 14:29撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2
2/23 14:29
テンバ
ハンドがバチ効き。2番サイズ。
2024年02月23日 14:48撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
2/23 14:48
ハンドがバチ効き。2番サイズ。
カムイピークから幌尻
2024年02月23日 14:53撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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2/23 14:53
カムイピークから幌尻
ピー写
2024年02月23日 14:57撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
1
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ピー写
エサオマンのモルゲンロート
2024年02月24日 06:08撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/24 6:08
エサオマンのモルゲンロート
藪がうるさい
2024年02月24日 10:40撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/24 10:40
藪がうるさい
この稜線恒例の
2024年02月24日 11:21撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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2/24 11:21
この稜線恒例の
北カール
2024年02月24日 11:25撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/24 11:25
北カール
垂涎
2024年02月24日 12:57撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
2/24 12:57
垂涎
思い出のカムエクと
2024年02月24日 13:36撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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2/24 13:36
思い出のカムエクと
白飛びピー写。
2024年02月24日 13:43撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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白飛びピー写。
ジャンピが地味に遠い
2024年02月24日 13:51撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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2/24 13:51
ジャンピが地味に遠い
月夜の幌尻、エサオマン
2024年02月25日 05:47撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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2/25 5:47
月夜の幌尻、エサオマン
札内へ
2024年02月25日 08:41撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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札内へ
ワンポイント
2024年02月25日 09:04撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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ワンポイント
ピー写
2024年02月25日 12:05撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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ピー写
大斜面をツボで降りる人
2024年02月25日 13:35撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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大斜面をツボで降りる人
エクストリーム下山
2024年02月25日 14:22撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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エクストリーム下山
お疲れさまでした
2024年02月25日 17:13撮影 by  RICOH WG-60, RICOH IMAGING COMPANY, LTD.
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お疲れさまでした
撮影機器:

感想

思い出と未練がギチギチに詰まった山域でした。卒部3年目にしてようやく卒部できた気分です。宿題が沢山できたので近いうちに回収しにいきたい。チームアミアミの皆さんありがとう!

OBのKさんからお誘いいただき、自分とkneeさんの当初の計画も併せつつ始まった今春の山行達。充実した良い旅ができました。ありがとうございました。

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訪問者数:316人

コメント

うういいね
ぜひGWにはそこから見えるカールを滑りに行こう
2024/3/1 15:07
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1
taanabeさん
よく知らないんですけど、お就活とかいうものがあるらしいです
2024/3/1 15:58
プロフィール画像
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