荒島岳〜回想(中出から毛虫地獄ピストン)
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,280m
- 下り
- 1,281m
コースタイム
天候 | 晴れ(ガス多い) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
もちが壁は傾斜有るがしっかり整備されており慎重に登下降すれば問題なし。 一部だが毛虫大発生区間有り(2014年6月当時) |
写真
感想
これは昨年2014年6月の記録ですのでこの時期の参考までに。
朝6時半過ぎに中出の駐車場に着くと一番乗りだった。勝原ルートは相当人気があるようだが、こちらはあまりにもひっそりとしていて、ちょっと心配。でも深田久弥を魅了した景色がどうしても見たかった。
立派なトイレで用を済ませ、登山届も出して出発。最初は舗装路を少々、そして砂利道の林道を暫し進むとようやく登山道入り口に着く。最初は杉林もあるが、徐々にブナの自然林へと変わっていく。それにしてもひと気がまったくない、、、
皆さんのレコでも気にはしていたが、毛虫が多い。地面を歩いているヤツはともなく、枝からぶら下がるもの、風と共に上からもバラバラと落ちてくるものもいる。道に張り出した枝葉にもいるので、むやみには触れられず、ストックで露払いをしながら、注意深く進む。そうこうしている内に、小荒島の近くまできて初めて他の登山者と出会った。
標識のある分岐を左折し、ちょっと登ると小荒島の山頂だ。この辺りはアカモノが多く咲いていて、足元を彩っていてとても気持ちいいところなのだが、この時に油断があったようだ、、
小荒島山頂では先程の男性と少々お話を。地元大野の方で四季を通してこちらに登られるとのことで、冬の山スキーがとても楽しいとのこと。またこちらよりも近くの経ヶ岳の方が登山道からの景色が良くって登って楽しい良い山だとのこと。
荒島は百名山だから知っていたが、この辺りの山は(当時は)他には白山くらいしか知らなかったが、機会があったら行ってみようかと思った。(経ヶ岳は既に報告済み)
小荒島を降りて、しゃくなげ平に向かう途中、どうも胸の辺りがムズムズするので襟元から覗くと、なんと毛虫がシャツの中でバラバラに潰れているではないか!「お前!、なぜいつからそこにいるんだ!!!」と叫んだのは後の祭り、また帽子にもいつの間にか2匹が取り付いており、テロ直前の状態で強制排除に成功したものの、胸付近は広い面積が毒針攻撃で赤くただれており、心身共に被害甚大。恐らく小荒島の登下降時の際に上方からの奴らの突入を許したものと思われ、その油断が悔やまれる。
胸元の痛痒いのを堪えつつ、傷心の身で歩を進める。しゃくなげ平以降はすれ違う人も増え、もちが壁に突入。幸い渋滞もなく、すんなり通過し、多少のアップダウンをこなして山頂に到着。先客は5人ほど。
残念ながらガスが濃く白山遠望はとても無理で、せいぜい噂の経ヶ岳程度までしか望めず。幸い風も強くなく、寒くもなく虫もいないが、お社に賽銭を入れて、そそくさと山頂を後にする。
下りではまだまだ多くが登ってくる為、もちが壁の通過には少々時間がかかるも、しゃくなげ平以降はまた誰とも合わなくなった。問題の小荒島付近ではすべての木の枝に奴らが大量にスタンバっていて、攻撃の機会を虎視眈々と狙っているのに用心しつつ、またぶら下がっている奴らをストックで蹴散らしながら下降を続けた。
途中、長さ1mほどの蛇が登山道の真ん中でもぞもぞしている。人が近づいても、トロトロとしか逃げないのでおかしいと思ったら、大きなヒキガエルと思しきものを口に加えている。それでは速く動けない訳だ。食事中申し訳ないとも思いつつ、もっと早ければ1匹助かったのかも知れず、自然界の摂理にちょっと思いをやる。アサギマダラの優雅な舞いには心癒され、他方で毛虫には冷たく毛嫌いし、人間というものは自分勝手なものだ。
そんなこんなをもやもや思いながら長い下りを終えてやっと駐車場に戻った。他に車は1台増えただけで、相変わらず寂しい状況。名水かはともかく、天然の冷たい山水の掛け流しで暫し足の疲れを癒し、しかし相変わらずの胸の痛痒さに悩まされながら帰路に着いた。
深田久弥の愛した景色は確かにそこにあった。ただそこに毛虫がいたなら歴史は変わっていたかも知れない、、、
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する