梅ノ木尾根から丹沢大山−鶴巻温泉
- GPS
- 06:58
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,608m
- 下り
- 1,735m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 6:59
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:鶴巻温泉駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・梅ノ木尾根はよく踏まれており、要所に手書き道標もあって登りなら道迷いはしにくいと思います。ただ、正規登山道ではないので短いながら急傾斜の昇降が続きます。 ・大山南尾根は電波中継塔付近に伐採で林道が整備されていました。作業中は要注意です。 |
その他周辺情報 | 週末の弘法の里湯の男湯は午後4時を過ぎると脱衣ロッカー待ちの覚悟が必要です。 |
写真
装備
個人装備 |
コンパス
水筒
食料
レインウェア
傘
着替え
防寒着
ヘッドランプ
ストック
保険証
ティッシュ
タオル
計画書
時計
携帯電話
カメラ
筆記具
緊急保温シート
ガイド地図
ツェルト
応急医薬品
予備電池
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感想
冷たい雨の前週とは打って変わって朝から暖かい。大山ケーブル行きに負けず日向薬師行きのバスもそれなりに混雑したが、途中でテニス部と思しき高校生の一団が降りて、終点に降り立ったのは7,8人だった。
まずは日向薬師参道の石段を上る。他には夫婦連れ1組のみ。木陰はひんやりしているが、70mほど上の本堂に着いたら汗がにじんできた。裏手のトイレ前のベンチで登山シャツ1枚になり、ピンクのモクレンが咲く駐車場から登山道に入る。季節が春を飛ばして一気に初夏を迎えたみたいだ。前日の雨で湿っている山道でヤマビルが動き出すかもしれないと思い、念のため靴にヤマビルファイターをかけてきた。
十字路で左へ曲がり、あまり整備されていない浄発願寺へのハイキングコースを辿る。尾根伝いに3つほどピークを越え、朽ちたベンチのある道標の所で左にそれるコースと別れて尾根通しの踏み跡へ。正規の登山道ではないが、トレースはかなりはっきりしている。
標高670mほどの二ノ沢ノ頭まで上がると、多少視界が開けた。北寄りに方向を変え、小さなアップダウンを経て松の木の目立つ長尾根に至ると、左手に大山山頂が見えた。右には大山三峰も頭をのぞかせている。痩せ尾根を通過して急坂を詰めれば大沢分岐。ここで初めて若い男性の登山者2人と行き会った。会話内容からもっと険しいバリエーションルートを登ってきたものらしい。
梅の木尾根も分類としてはバリルートに当たるわけで、手製指導標やトレースのおかげで道迷いはしにくいものの、小ピークも忠実になぞる尾根道はなかなかハードだ。最後の893mピークへ詰める急斜面では何度か息継ぎ休憩が必要だった。
不動尻からの登山道は表尾根並みにハイカーが行き交っている。しばらくは緩やかな歩きやすい道で助かった。すれ違った年配者のグループに「ミツマタはどうでした?」と尋ねられたが、そんなものは見ていない。「さあ・・・?」と首を捻りかけて不動尻から来たと間違えられたのだろうと気付き、「梅の木尾根から登って来たので、ちょっと分からない」と付け加えた。
989m水準点の広場で一休みしてから、疲れた脚に鞭打って長い木段地獄に挑む。ようやくたどり着いた雷ノ峰尾根コースは案の定、老若男女がひっきりなしに行き交う高尾山状態だった。ただ、どちらかと言えば下山者が多いコースなので登り客で渋滞するほどのことはなく、なんとかペースを保って山頂に着くことができた。
もちろん、山頂も凄い人出で、すいているトイレ裏の電波塔方面へ直行。下界が霞んでいたので頭から富士山は見えないものと決めつけ、さっさとコッヘルの準備を始めてしまったが、誰かの「おー、富士山でかい!」という歓声にびっくり。カメラ片手にちょっと回り込むと、霞みながらも雲一つない空にその雄姿を見せていた。
この季節、昼食で一休みすると体が冷えて防寒着を羽織りたくなるものだが、1250mの高地なのに全く寒くない。というわけで登山シャツ1枚のまま下山開始。大賑わいの続く奥社前から表参道に入った。疲れたせいか早くも右膝が痛むので、足の着き方に注意しながら進み、25分ほどで16丁目の南尾根分岐に到着。この先も急な下り坂は続くが、人影がぱったり減ってマイペースで歩きやすくなった。
西の峠でいったん急坂は去ったが、蓑毛越が思ったより遠い。登山計画では何時着の予定か確認しようとヤマレコを操作したら、よく似た画面で「現在の状況」を示すページが開き、目に飛び込んだのが鶴巻温泉の到着予想時刻だった。17:09! まだ13時過ぎだからあと4時間も歩く? 余裕を見た計画でも16時には着くはずだったのに、どういうことか。脚の疲れでそんなに所定より遅く歩いているのだろうか。
山行計画の画面の出し方を忘れたので、操作法を調べるより鉄道用語で言う”回復運転”にこれ努めるのが先決と、緩めの下りは半ば駆け下りるようにしてスピードアップを図った。蓑毛越のすぐ先から右手に伐採作業の林道が整備され、浅間山を巻いたところで登山道も合流した。砂利舗装のその林道を精いっぱいの急ぎ足で通過。NTT通信塔の所で短絡路を通り抜けると、男性ハイカー2人の姿が見えた。
伐採エリアが終わり、緩やかなアップダウンを通り過ぎて送電鉄塔到着。午後というのに三々五々と登ってくる軽装のハイカーがいる。前方に最後の本格的登り返しとなる高取山が見えていた。すぐ先の不動越まで下ってから100m余り登るのだが、これが結構長く感じる。一段上がって長い尾根を辿り、もう一段上がって尾根を歩き、最後にもうひと登りした所が頂上。トレラン男性1人が休んでいた。
鶴巻温泉にピストンするという男性が後から来たトレラン夫婦と話している間に出発。聖峰分岐でロープ場もある急坂を下り、東京カントリークラブのコースが見え隠れする道を急ぐ。谷戸ノ頭の巻き道で学生風のグループとすれ違い、鹿柵に沿った道で若い男女を追い抜いたが、その間に先ほどのトレラン男性が抜いて行った。
念仏山に14時40分着。これなら遅くとも計画通り16時までには鶴巻温泉に着ける。となると、先ほどの現況からの予想到着タイム17時というのは何だったのだろう。どういうロジックか知らないが、少なくとも当方には無用のギミックで、頑張って急いだおかげで消耗してしまった。万一、逆に早く着く予想を見せられていたら、途中で気づいてから焦ってしまい、転倒、道迷いなどに陥る恐れだってある。蛇足としか思えないサービスで、早く廃止した方がいいと思う。ちなみに、この時に見た到着予想時刻は15時50分になっていた。
暑い念仏山山頂で汗を拭い、標高300mまで一気に下ると鹿柵があった。しっかりした鎖とフックで止めてあり、なかなか開かなくて難儀した。これなら鹿、猪はもちろん利口な猿にも開けられないだろうが、彼らはきっと簡単に乗り越すに違いない。
国道246号をはるか下に見て送電鉄塔を潜れば、ほどなく矢倉沢往還の善波峠。善波御夜燈の説明板を読むハイカーを横目に、ラブホテルの裏の道を辿って弘法山のハイキングルートに合流した。普通の登山道と比べて広く緩やかな起伏の道は、疲れた脚に優しい。
小鳥の声を聞きながら散歩風の人たちを追い抜き、吾妻山で最後の給水休憩とした。2L持ってきた水は初めは多過ぎたかと思ったが、結局、飲みつくしてしまった。それだけ季節外れの暑さだったのだろう。
ここで市街地に出てからの道をグーグルマップで確認すると、弘法の里湯について既に「混雑しています」の表示が出ている。4時過ぎに混雑するのは覚悟していたが、急がなくてはならない。汗を拭くのもそこそこに吾妻山を後にした。
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