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記録ID: 6937225
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ハイキング
富士・御坂

スバルライン五合目〜馬返し【富士講をたどる富士下山】

2023年06月01日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
1
日帰りが可能
GPS
02:23
距離
5.4km
登り
12m
下り
881m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:15
休憩
0:05
合計
2:20
距離 5.4km 登り 12m 下り 881m
11:02
17
11:19
11:20
11
11:34
11
11:45
11:47
11
12:07
12:08
17
12:25
17
12:42
27
13:10
8
13:22
0
13:23
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2023年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス
行き:富士山駅発スバルライン五合目行きバス
帰り:馬返し発富士山駅行き馬返しバス

馬返しバスは夏山シーズン中は毎日運転、シーズン外は土休日のみ運転
コース状況/
危険箇所等
吉田口登山道は富士吉田の北口本宮浅間神社から、吉田口山頂へと至る登山道。江戸時代には江戸をはじめ周辺各地から大勢の人々が歩いた信仰の道です。現在はスバルラインの開通などで、一合目から五合目までの区間を歩く人は多くありませんが、道そのものはきれいに整備されており、歩きにくい箇所はありません。


【スバルライン五合目〜吉田口五合目佐藤小屋】
泉が滝までは、富士山頂を目指すブルドーザー道を緩やかに下ります。山頂へは滝の分岐から右の登山道に入りますが、こちらはそのままブルドーザー道を直進します。佐藤小屋までは車がすれ違えるほど道が広く歩きやすい道で、麓の富士吉田の街並みはもちろん、富士五湖や南アルプス、八ヶ岳方面まで眺められる眺望の良い道です。事業用の自動車が通ることもあります。

【吉田口五合目佐藤小屋〜馬返し】
佐藤小屋からは細い登山道を、道標に従って一合目を目指して下山します。いったん舗装林道を横断して登山道、そしてふたたび舗装林道を、こんどはしばらく歩いてから道標に従って舗装林道から外れます。佐藤小屋の先は森の中を歩くので、眺望はありません。
すぐに中宮と呼ばれる、小さく人工的な平坦地が点在する場所に出ます。四合五尺の御座石は森が切り開かれていて、御坂の山々が見下ろせます。
四合目の大黒屋跡は平坦地が残るだけですが、三合目には茶屋だった建物が倒壊した状態で残っています。三合目も森が切り開かれ、御坂の山が先ほどよりも高い位置に見えるようになります。
未舗装林道を横断、急な階段を降りてしばらく進むと二合目です。小室浅間神社の拝殿は2011年の東日本大震災により倒壊しており、本殿の跡地には祠が残されています。
一合五尺のレッキス小屋跡、一合目の鈴原社をすぎると、馬返しまではすぐ。

石畳や木の階段、土の斜面など、路面はさまざまなかたちで整備されており歩きやすい道です。とは言え長い距離を下り続けますので、疲労による転倒には注意が必要です。
その他周辺情報 【吉田口五合目 佐藤小屋】
シーズンオフ不定休、ランチ営業あり

富士山で通年営業する貴重な山小屋。ランチメニューのなかでも鍋焼きうどんは、日本一のコシの強さと言われる「吉田のうどん」の麺を使用したもの。
小屋前のテラスからは、麓の街や周りの山々を見下ろせます。


【馬返し 大文司屋】
4月中旬〜11月3日ごろ営業(8:30〜16:00)不定休

五合目〜一合目の間で唯一の営業茶屋。スバルライン開業を機に閉鎖されましたが、大学山岳部の基地として整備・利用されていたために残っていた建物を、閉鎖時のご主人の孫に当たる現在の店主が復活させたお茶屋。野鳥を眺めながら、富士山の水で淹れたコーヒーをいただくのがおすすめです。お天気の悪い日は休みになりがちなので注意。
予約できる山小屋
佐藤小屋
里見平★星観荘
スバルライン五合目では、小室浅間神社の裏手には、2023年に完成した展望台がオススメ。富士山にいながら、富士山の山頂を見られる数少ないスポットです。
2022年07月17日 08:03撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/17 8:03
スバルライン五合目では、小室浅間神社の裏手には、2023年に完成した展望台がオススメ。富士山にいながら、富士山の山頂を見られる数少ないスポットです。
スバルライン五合目のすぐそばにはゲートがあります。7/1〜9/10の富士登山シーズン中は通行料がかかります。
2024年07月03日 12:03撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/3 12:03
スバルライン五合目のすぐそばにはゲートがあります。7/1〜9/10の富士登山シーズン中は通行料がかかります。
スバルライン五合目から佐藤小屋までは、広い林道を緩やかに下っていきます。
2023年10月18日 11:51撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 11:51
スバルライン五合目から佐藤小屋までは、広い林道を緩やかに下っていきます。
たびたび流れ出た溶岩が層になって積み重なっているのがわかる場所も。この路頭は、いまの富士山の前にあった「小御岳火山」の噴火によるもの。
2023年07月25日 13:26撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/25 13:26
たびたび流れ出た溶岩が層になって積み重なっているのがわかる場所も。この路頭は、いまの富士山の前にあった「小御岳火山」の噴火によるもの。
五合目周辺はカラマツの原生林が広がっていて、春の新緑、秋には一面の黄葉が楽しめます。
2023年10月21日 12:23撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/21 12:23
五合目周辺はカラマツの原生林が広がっていて、春の新緑、秋には一面の黄葉が楽しめます。
雲を真横に、眼下に富士五湖や吉田の街を見下ろせる気持ちの良いルートです。
2023年10月21日 12:14撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 12:14
雲を真横に、眼下に富士五湖や吉田の街を見下ろせる気持ちの良いルートです。
佐藤小屋は休憩におすすめ。ここを出ると二合目までしばらくトイレもないので注意。
2023年10月18日 13:02撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 13:02
佐藤小屋は休憩におすすめ。ここを出ると二合目までしばらくトイレもないので注意。
薪ストーブのまわりは自然に人が集まる場所。
2023年10月21日 13:17撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 13:17
薪ストーブのまわりは自然に人が集まる場所。
鍋焼きうどんのほか、カレーうどんの麺も吉田のうどん。白シャツ厳禁です(はねるので)。
2023年10月21日 12:43撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 12:43
鍋焼きうどんのほか、カレーうどんの麺も吉田のうどん。白シャツ厳禁です(はねるので)。
おかみさん手作りプリンもおすすめ。たまごの味が濃厚です。
2023年10月21日 13:00撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 13:00
おかみさん手作りプリンもおすすめ。たまごの味が濃厚です。
五合目。急変する天気に注意、という意味でしょうか。
2023年05月22日 10:56撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 10:56
五合目。急変する天気に注意、という意味でしょうか。
五合目中宮と呼ばれるエリアにはかつて3つのお宮があり、中宮三社と呼ばれていたそう。現存するのはお稲荷さんだけ。かの武田信玄が、娘の病気治癒を願ってこのお宮に宛てた手紙が残っています。
2024年07月03日 12:54撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/3 12:54
五合目中宮と呼ばれるエリアにはかつて3つのお宮があり、中宮三社と呼ばれていたそう。現存するのはお稲荷さんだけ。かの武田信玄が、娘の病気治癒を願ってこのお宮に宛てた手紙が残っています。
道端でカモシカに遭遇することもあります。最近ではニホンジカが五合目より上まで進出していて、カモシカの餌場が狭まっているという話も。
2022年07月17日 07:04撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/17 7:04
道端でカモシカに遭遇することもあります。最近ではニホンジカが五合目より上まで進出していて、カモシカの餌場が狭まっているという話も。
五合目の下は、寒冷地の森らしく、苔や地衣類が多い豊かな森が広がっています。
2023年10月21日 13:53撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 13:53
五合目の下は、寒冷地の森らしく、苔や地衣類が多い豊かな森が広がっています。
四合五尺の山小屋跡。女人禁制の時代も、女性がここまでは登っていい、とされた時期もあったそう。御座石と呼ばれる岩の側面には、江戸時代に彫られた文字がいくつも。
2023年05月22日 10:24撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 10:24
四合五尺の山小屋跡。女人禁制の時代も、女性がここまでは登っていい、とされた時期もあったそう。御座石と呼ばれる岩の側面には、江戸時代に彫られた文字がいくつも。
その中のひとつ。日本橋の富士講のものでしょうか。どのようにここに彫ったのか、不思議でなりません。
2024年07月03日 13:07撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/3 13:07
その中のひとつ。日本橋の富士講のものでしょうか。どのようにここに彫ったのか、不思議でなりません。
2023年10月21日 14:09撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 14:09
四合目の大黒屋跡から。見える範囲は四合五尺や三合目とあまり変わりませんが、だんだんと目線が低くなっていくのがわかります。
2023年10月21日 14:27撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 14:27
四合目の大黒屋跡から。見える範囲は四合五尺や三合目とあまり変わりませんが、だんだんと目線が低くなっていくのがわかります。
二合目手前にかかる橋の下の沢には、どこまでも続くという噂がある穴。
2023年05月22日 09:34撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 9:34
二合目手前にかかる橋の下の沢には、どこまでも続くという噂がある穴。
東日本大震災で倒壊した拝殿が残る小室浅間神社。富士山中に最初に建てられた浅間神社とされていて、かつてここにあった本殿は河口湖畔の勝山地区にある小室浅間神社に移されています。
2022年09月14日 09:52撮影 by  X-E3, FUJIFILM
9/14 9:52
東日本大震災で倒壊した拝殿が残る小室浅間神社。富士山中に最初に建てられた浅間神社とされていて、かつてここにあった本殿は河口湖畔の勝山地区にある小室浅間神社に移されています。
一合目の鈴原社。元々は大日社と呼ばれ、大日如来が祀られていたようですが、明治の廃仏毀釈によって仏教色が排除されてからは神社に。
2023年10月21日 16:07撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 16:07
一合目の鈴原社。元々は大日社と呼ばれ、大日如来が祀られていたようですが、明治の廃仏毀釈によって仏教色が排除されてからは神社に。
馬返しの鳥居。この鳥居から上は聖域にあたるので、人々は禊場で身を清めてから山に入りました。
2023年05月22日 13:00撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 13:00
馬返しの鳥居。この鳥居から上は聖域にあたるので、人々は禊場で身を清めてから山に入りました。
馬返しにも山小屋や茶屋が並んでいたので、その跡が広場になっています。スバルラインが開通し人が通らなくなった馬返しの石碑などは方々に倒れていたそうですが、平成になって修復が行われて今に至ります。
2023年10月18日 16:15撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 16:15
馬返しにも山小屋や茶屋が並んでいたので、その跡が広場になっています。スバルラインが開通し人が通らなくなった馬返しの石碑などは方々に倒れていたそうですが、平成になって修復が行われて今に至ります。
富士山は色彩が豊か。春はフジザクラ。
2023年05月22日 10:37撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 10:37
富士山は色彩が豊か。春はフジザクラ。
5月にはミズキやオオカメノキの花が登山道を彩ります。
2023年05月22日 10:21撮影 by  X-E3, FUJIFILM
5/22 10:21
5月にはミズキやオオカメノキの花が登山道を彩ります。
山開きの頃にはシャクナゲ。
2022年07月17日 06:51撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/17 6:51
山開きの頃にはシャクナゲ。
足元にギンリョウソウが出てくることも。
2022年07月17日 06:27撮影 by  X-E3, FUJIFILM
7/17 6:27
足元にギンリョウソウが出てくることも。
秋は紅葉が楽しめます。
2023年10月18日 13:02撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 13:02
秋は紅葉が楽しめます。
カラマツの黄葉は驚くほど柔らか。
2023年10月21日 12:19撮影 by  SIGMA fp, SIGMA
10/21 12:19
カラマツの黄葉は驚くほど柔らか。
オオカメノキは一枚で彩り豊か。葉っぱが美味しいらしく、虫食い穴が目立ちます。だから別名はムシカリ。
2023年10月18日 13:45撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 13:45
オオカメノキは一枚で彩り豊か。葉っぱが美味しいらしく、虫食い穴が目立ちます。だから別名はムシカリ。
面白い形の実はマユミ。
2023年10月18日 13:32撮影 by  X-E3, FUJIFILM
10/18 13:32
面白い形の実はマユミ。
撮影機器:

感想

【中宮】
かつての五合目で、これより上には山小屋は建てられず、何件もの小屋が並んでいた場所。武田信玄が娘の病気治癒を願ったお稲荷さまが現存しています。

【四合五勺】
御座石浅間神社と井上小屋跡が並んで建つ。ここが五合目とされた時期もあったそう。60年に一度のご縁年には、女性もここまでは登れました。

【二合目】
富士山中に初めて建立された浅間神社の跡地で、現在は崩れた拝殿が残ります。近くの浅間橋の下の沢には、御釜という溶岩でできた穴があり、この穴は遥か彼方まで続いているという伝説が。

【馬返し】
ここで馬を返したという場所で、ここから先は富士山の聖域です。聖域に立ち入るために設けられた禊場の跡も残っています。スバルラインの開業までは、ここまで頻繁に登山バスがやってきていました。

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利用交通機関:
技術レベル
1/5
体力レベル
2/5

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