岡山県新見市 哲多すずらんの園〜三角点「引無」雨上がりの動植物
Machapuchare
その他1人 
体力度について
- GPS
- 03:30
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 223m
- 下り
- 218m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 3:24
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 3:29
歩行距離10km、歩行時間3時間30分、歩行数14,900歩、消費カロリー830Kcal
| 天候 | 曇りのち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。哲多すずらんの園や嶋村みずばしょう園内が木道や砂利道、三角点「引無」＜写真35＞周辺が斜面の踏み跡、それ以外は舗装道路です。雨の日に傘を差して運動靴でも歩けます。 なお、三角点「引無」へは、きれいな踏み跡を辿ったら東側に溝状に掘れた箇所があり、またいで東側のこんもりした所に上がるとありました。ここからは適当に斜面を下りましたが、雨上がりで崩れやすく足跡をつけてしまったので、踏み跡まで戻ったほうがよかったです。 |
| その他周辺情報 | 新見市中心部にあるJA晴れの国岡山あしん広場内に「焼肉千屋牛」があります。平日は11〜14時半（ラストオーダー14時）と16時半〜21時（ラストオーダー20時半）、土日祝は11〜21時（ラストオーダー20時半）で火曜定休です。ランチタイムの11〜14時には牛丼＜写真53＞やカルビ丼＜写真54＞などのランチ限定メニューが楽しめます。また、特選千屋牛などの焼肉メニューもあります。 |
写真
01ドクダミ…哲多すずらんの園に入ると、道の両サイドにフェンスがあり、その中がスズランの自生地のようでした。ただし、今月初めに咲き終わっており、直径1cm程の実ができていました。代わりに群生していたのがこのドクダミです。
2
02キシタエダシャク…白い前翅と黄色い後翅には黒斑が帯状に並んでいます。ヒョウモンエダシャクなど似た模様の蛾は多いのですが、黒斑の多さは断トツなのですぐにわかります。
4
05オオオバボタル…連れに呼び戻されて気づきました。胸部の赤い部分が大きくヘイケボタルに似ていますが、大型で体長は1.5cm程です。また、通常、昼間活動し夜発光することはありません。幼虫は朽ち木の中などで生活し、ミミズなどの地中の生物を食べます。
3
06触角を動かすオオオバボタル…連れの側をフラフラと飛んでおり、そのうち葉に止まったそうです。たまに向きを変えて触角を動かしていたので動画も撮りました。
2
07モリアオガエル卵塊…直径12〜15cmの白から薄いベージュ色の卵塊が見える範囲だけで数個ありました。この後、舗装道路沿いでも2か所産卵地を見つけました。岡山県では絶滅危惧�粁爐任垢�、舗装道路沿いで卵塊を見かけたことが何度もあります。ここもいい所です😊
4
08引無池…手前に見えているのはヒメジョオン＜写真22＞です。引無池（ひきなしいけ）は農業用のため池で、ジュンサイが生育しているはずですが、見当たりませんでした。
3
09ノアザミ…ハナカミキリの仲間がしがみついているようです。総苞片は合着し、触るとベタベタします。花期は早く、県内では5月頃から見られます。池の畔をはじめ、舗装道路沿いでもよく見かけました。
2
10ミヤマヨメナ…直径3〜3.5cmの花はミヤコワスレの原種といわれています。野菊には珍しく、この時期に咲きます。花色は薄い青紫色から白です。この一角に群生しており、残り数輪でした。状況からすると、植栽のようにも思えました。
2
11アカショウマ…哲多すずらんの園から出ると、1株だけありました。葉の先端は急に細く伸びて尖り、茎の葉柄の付け根周辺などが赤みを帯びることが多いです。また、トリアシショウマとは違い、花穂を拡大してみてもさらに細かく枝分かれして花がついていることはありません。
4
12オオキンケイギク…生態系に影響を及ぼす特定外来生物なので、駆除の対象です。葉は細長いへら状で、コスモスに似た葉のホソバハルシャギクと見分けられます。我が家の周辺ではもう花が終わっていますが、ここでは少し残っていました。
2
13アカバナユウゲショウ…正式名称はユウゲショウですが、アカバナユウゲショウのほうが通りがいいようです。南米原産の帰化植物で、天気の悪い日は午前中でもきれいに開いた花が見られます。
2
16カワラナデシコの園芸品種…雨上がりで傷んでくしゃくしゃです。花の中心部がカワラナデシコとは少し違うように見えました。最近は園芸品種ができているそうで、側に自然界ではありえない赤花＜写真17＞があったことから園芸品種と判断しました。
2
18ピンクのウツボグサ…通常の青紫色のウツボグサ＜写真26＞に交じって数株あり、どれも葉の色が黄色っぽくなっていました。ウツボグサにも園芸品種があるようですが、野生種でもたまにピンク色があります。
4
19アラゲハンゴンソウ＆オオカマキリ幼体…直径6�兪宛紊硫屬任后�ミツバオオハンゴンソウやオオハンゴンソウとは葉の形が違い、やたら毛深いです。体長1cm少々のカマキリの幼体は、場所や体形からすると、オオカマキリだろうと思います。我が家の庭ではもう3cm程になっていますが、ここのはまだ孵化してそれほど経っていないようです。
2
20ヤマボウシ…ハナミズキとは違い、花弁のように見える総苞片の先端は尖ります。中心部の黄緑色の部分は、小さな花が密集したものです。樹高1.5m程の小さな木でした。
2
22ヒメジョオン群生…民家の側ですが見事でした。ハルジオンに似ていますが、葉の基部は茎を抱かず、つぼみはさほどうなだれません。動画も撮りました。
2
23ワルナスビ…直径2〜3cmの花は白から淡い青紫色できれいですが、茎や葉裏にまでトゲがあり、いかにも悪そうです。実は丸くナスというよりもミニトマトのようです。これも群生していました。
3
24ヒレアザミ…在来種ではなく、かなり古くに帰化した植物ではないかと考えられています。総苞片がトゲ状で、茎全体にもトゲのある翼がついています。草丈1m程ですが、これが平均のようです。初めて見ましたが、今回は何度も見かけました。
3
25ホタルブクロ…ヤマホタルブクロとは違い、萼片にめくれ上がった付属体があります。白花と赤花があり、今回見たのはすべて白花でした。この道沿いに点在していました。
3
28ノハナショウブ？…突き当りに少しだけまとまって生えており、花は3輪だけでした。つぼみもあったのでもう少し楽しめそうです。花の直径は10cm程と小さくノハナショウブサイズだったのですが、葉の幅が2cm近くと広かったのが気になりました。ハナショウブはノハナショウブから作られた観賞用植物なので、色や形もよく似た品種があります。
2
29オオシオカラトンボ♂…シオヤトンボやシオカラトンボに似ていますが、翅の付け根周辺がこげ茶色で体色は最も鮮やかです。メスは黄色です。この水たまりにはアメンボの仲間やイトトンボの仲間、コシアキトンボのオスもいました。
3
31アイノコヒルガオ…ヒルガオとコヒルガオの雑種で、タイプは様々です。この株は花の直径は5cm程で花の大きさや花柄の上部に翼がないのはヒルガオと同じ、葉の基部が大きく張り出して2裂するのはコヒルガオと同じでした。
2
32ムラサキツメクサ…ヨーロッパ原産の帰化植物で牧草として導入されました。シロツメクサとは違い、花のすぐ下に葉があります。ちなみに、ムラサキツメクサの白花やピンクのシロツメクサもたまにあるので、花色だけでは判断できません。
3
33ナンテンハギ…花の長さは2cm足らずで、先端が尖った細めの小葉が2枚セットなのが特徴です。咲き始めなのか、きれいに開いた花は少なかったです。
3
34クサノオウ…直径2cm程の花は、めしべがS字型に曲がるのが特徴ですが、この角度からはわかりません。また、かなり毛深いのも特徴です。花期は長く、秋まで見られます。
2
35三角点「引無」…標高489.8mの三角点です。きれいな踏み跡を辿ったら東側に溝状に掘れた箇所があり、またいで東側のこんもりした所に上がるとありました。ここからは適当に斜面を下りましたが、雨上がりで崩れやすく足跡をつけてしまったので、踏み跡まで戻ったほうがよかったです。
3
36タイリンキンシバイ…ヒペリカム・ヒドコートともいいます。直径5cm程の花はキンシバイやビヨウヤナギに似ていますが、花弁の先端がくぼみ花が大きめであることでキンシバイと、おしべが短いことでビヨウヤナギと見分けられます。
1
37コオニヤンマ…オニヤンマを小型にしたようなトンボです。体長は7cm程で複眼の後ろに鬼の角のような突起があります。胸部側面の黒い筋模様はV字型で、前面の黄色い模様はハの字にはなりません。また、地面に止まることが多いのも特徴です。
4
38シラン＆ムラサキツユクサ…手前のシランは、哲多すずらんの園の入り口前にもありましたが、傷んだ最後の1輪でした。直径3cm程のムラサキツユクサの花はオオムラサキツユクサに似ていますが、萼に毛がありません。
3
39アジサイ＆ニホンアマガエル…ピンク色に色づいた唯一の箇所を撮ろうと近づくと、鼻先からお尻まで2cm足らずのニホンアマガエルがいました。カエルになりたては透明感のある黄色っぽい色で、次第にこのようにきれいな黄緑色になります。
2
40トウコマツナギ…ハギの仲間とは違い、花穂は上に伸びます。コマツナギに似ていますが、地面を這うように伸びるのではなくしっかり立ち上がり樹高2mくらいにはなります。
2
41ヤマサナエ♂…腹部の先端周辺が横にふくらみ、胸部側面の模様はキイロサナエに似ています。胸部前面の黄色いL字型の模様は下部が太く、オスは腹部先端の上下2対の突起の長さがほぼ同じです。メスは腹部先端近くに産卵弁が突き出ません。
4
42ニワナナカマド…チンシバイともいう観賞用植物です。直径数mmの花がびっしりつくので遠目にも目立ちます。2枚セットの小葉は先端が細く伸びて尖り、葉脈がまっすぐ一定幅です。ホザキナナカマドに似ていますが、おしべは明らかに数が少なく短いです。満開でした。
3
47ササユリ…舗装道路沿いにこの1輪だけ咲いていました。支柱があったので、気づいた方が大切にしておられるのでしょう。今年は見られないまま終わるだろうと思っていたのでうれしかったです。
5
48ムラサキツユクサ＆ホソヒラタアブ…体長1cm程の小さなアブで、黄色い体に白黒の横縞があるのが特徴です。花の花粉などが好物で人を刺すことはありません。幼虫は我が家の庭でアブラムシを食べて育っています。
3
50ヒレアザミ＆トラマルハナバチ…体長1.5�冂�のトラマルハナバチは、丸っこい体で腹部の先端のみ黒いのが特徴です。とてもおとなしく、人間に近寄ることはほぼありません。白い花はヒメジョオン＜写真22＞です。動画を撮りました。
2
51オオチャバネセセリ…セセリチョウの仲間は地味な色合いが多いのですが、大きくつぶらな瞳が可愛いです。イチモンジセセリに似ていますが、後翅裏側の白斑はジグザグに並びます。
3
52あしん広場「焼肉 千屋牛」店内…月曜日の13時過ぎにはテーブル席は3組のみでした。お座敷は見えませんでしたが2組程おられたようです。前回訪問時（2022年10月30日）以降にメニュー替えや値上げがあったようなので、事前にHPを確認したほうがいいでしょう。
1
53あしん広場「焼肉 千屋牛」牛丼（並）…ランチ限定メニューに変更になりました。直径20cm程の丼鉢が登場、これで600円です。意外にも赤身肉使用で少し肉の味がしました。ショウガ風味のするあっさりした味付けで、ご飯に汁が少し染みている程度です。これに追加でご飯大盛りは100円、肉増しは400円だったと思います。
2
54あしん広場「焼肉 千屋牛」カルビ丼（並）…ランチ限定メニューで600円、メイン以外は牛丼と同じです。こちらも脂身は少なかったのですが、甘しょうゆに唐辛子のピリ辛が加わり濃いめの味付けだったため、肉の味はわかりませんでした。味噌汁は薄めの合わせみそのようで、モヤシ、キャベツ、ネギ入りでした。
2
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下（厚手）
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子（フード付き）
雨用帽子
登山靴（防水加工）
靴ひも予備
ザックカバー（防水用）
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水（スポドリ＆茶）
水筒（保温）
非常食（栄養補助食品）
スマホ（地図アプリ使用）
eTrex22x（GPSナビゲーター）
虫よけスプレー
|
|---|
感想
【季節（見頃）外れのおもつぼ湿原で観賞できた6月下旬の植物】
今回は新見市哲多（てった）町田淵にあるおもつぼ湿原とその周辺を散策しました。雨の日に傘を差して運動靴でも歩けるほぼ舗装道路コースを選んでおきましたが、行きがけに一時、小雨が降っただけですみ、途中からは晴れてきてかなり暑く感じました。
海抜550mに位置する約2haのおもつぼ湿原内には107種もの植物が確認されています。近くにある国指定天然記念物「鯉ヶ窪（こいがくぼ）湿生植物群落」に比べると湿原全体の華やかさは少ないものの、植生は同じようなものとされています。この湿原内には、「哲多すずらんの園」や「嶋村みずばしょう園引無桜園」があり、代名詞にもなっているこれらの植物を観賞するためには、本来は4月から5月にかけて訪問するのが望ましいです。
今回は6月下旬なので、この時期特有の植物に期待しました。園内に入ると、フェンスの中に自生しているスズランは今月初めに咲き終わっており、ドクダミの群生が見られただけでした。他の植物を探して一周してみましたが、全体的に薄暗く鬱蒼としていました。園内は基本は砂利道で一部、木の枝がせり出して体に当たる木道がありますが、雨の日に傘を差して運動靴でも歩けそうです。ミヤコイバラは花が傷んでおりスイカズラはほとんど終わり、ミヤマヨメナは少し残っていました。引無（ひきなし）池の畔にはノアザミやウツボグサが見られ、ほっとしました。
一方、外に出てから嶋村みずばしょう園＜写真27,28＞にかけての舗装道路脇では、もう咲き終えていたと思っていたオオキンケイギク、野生化したテンニンギクの仲間、園芸品種のカワラナデシコ、そしてお花畑を形成するヒメジョオン群生など、途切れることなく多種多様な花が見られました。
嶋村みずばしょう園には、植栽のミズバショウが3,000株あるそうですが、木道から見える範囲ではそこまで多くなさそうでした。哲多すずらんの園と同様にかなり植物が茂っていましたが、見つけられた花はハナショウブとノハナショウブらしき株だけでした。
その後も舗装道路を歩きましたが、色づき始めてきたアジサイ、朝だけでなく昼も咲き続けるヒルガオの仲間など、さらに異なる花が次々と登場し、我々の目を楽しませてくれました。人の手が入りにくい道端にこそ多種多様な花が咲くことは、経験的にわかってはいましたが、6月下旬という時期にしては予想以上に多かったです。
【注意深く観察すると小さな生き物たちやモリアオガエルの卵】
出発点の哲多すずらんの園の駐車場から外に出たとたん、アカショウビンの独特の鳴き声が聞こえてきました。これをBGMに動画を撮ろうと思ったのですが、周辺には群生している花もなく、探しているうちに去ってしまいました。これは思った以上に自然豊かでいいところに違いないとかなり期待に胸が膨らみました。
一般的には、この時期は蝶やトンボがたくさん見られます。実際に、蝶の大好物のノアザミや小さな池（水たまり）では、蝶やトンボがよく見られました。また、植物を注意深く観察しようとすると、漠然と見ていたら絶対に気がつかない小さな生き物たちを発見できました。
哲多すずらんの園の散策路では、飛んでいたオオオバボタル＜写真05,06＞が葉に止まる姿が目に入りました。一瞬、この地域特有のヒメボタルかと思いましたが、体長1.5cm程と大型でした。実物を見たのは初めてで、連れがかなり興奮して呼び戻してくれたので撮影できました。岡山県内では中北部で見られますが、数は少ないそうです。通常は発光しませんが、羽化直後は発光し、その後も弱く発光するとされています。他の陸生ホタルの幼虫が浅い地中や落ち葉の下で生活するのに対し、雑木林の朽ち木の中などで生活し、ミミズをはじめ地中の生物を食べているようです。
続いては、道端に咲いているアラゲハンゴンソウ＜写真19＞に体長わずか1cm程のオオカマキリの幼体がいるのに気づきました。オオカマキリはその名の通り、カマキリの仲間では最も大きく、成虫になると体長が10cm近くになりますが、孵化して間もないチビカマキリだと、なかなか目に入りません。連れは庭で孵化して間もないチビちゃんたちが群れているのを見たことがあるそうです。今年の子はもう3cm程になっており、例年どおり5月初めに孵化したと思われますが、ここはやはり県南の我が家よりは遅かったようです。さらに、色づき始めたアジサイ＜写真30＞でも、オオカマキリの幼体を確認できました。
その後も小さな虫たちが何度も登場しましたが、我々にとってはアイドル的存在ともいえるニホンアマガエルがアジサイの装飾花の上に乗っかっているシーン＜写真39＞は、今回見た中で最もほっこりした瞬間でした😊さらに、モリアオガエルの卵＜写真07＞が3か所で見られました。日本では、泡状の卵塊を産むのは本種とシュレーゲルアオガエルのみです。シュレーゲルアオガエルが地中に産卵するのに対し、モリアオガエルは目立つ樹上に産むことが多いのが特徴です。オタマジャクシを狙う鳥や動物から身を守るためと言われています。また産卵の時期は梅雨で雨が多いため、水のない樹上でも卵塊の乾燥を防ぐことが出来ます。卵塊の中で孵化したオタマジャクシは、水面に落下し1ヶ月程でカエルに成長し森へ帰っていきます。次は孵化したばかりのオタマジャクシの群れを見たいものです。
【新見に来たらあしん広場の「焼肉千屋牛」！リーズナブルな牛丼＆カルビ丼】
新見に来たからには、千屋牛を食べないわけにはいきません。
牛の中でも特に優れた和牛の系統群を蔓（つる）牛と呼びます。1850年頃、備中国阿賀郡実村(現新見市千屋)に居住し製鉄で大金持ちになった太田辰五郎が新見の竹の谷集落の難波千代平の良い牛を購入し、千屋に連れて帰り農家に預けて牛を増やしました。こうして生まれたのが竹の谷蔓牛、つまり千屋牛の祖先です。和牛登録協会の創設者・羽部義孝氏が日本の和牛改良のルーツを調査したところ、日本最古の蔓牛が岡山県新見市にいたというのが判明しました。
今回、新見市の中心部に位置するあしん広場内にある「焼肉千屋牛」で牛肉料理を食べることにしました。千屋牛をリーズナブルな価格で食べられる店として有名です。日本食肉格付協会の格付規格で肉質等級3規格以上を千屋牛とし、4規格以上は特選千屋牛と定めています。
前回訪問時（2022年10月30日）には、特選ヒレ・特選ロース・特選カルビが入った「千屋牛三昧（当時は税込み5,000円）」を注文しました。その後、メニュー替えや値上げがあったようですが、相変わらず週末はかなり混雑しているそうです。
13時過ぎに入店すると、ランチタイムの11〜14時内とはいえさすがに平日は空いており、テーブル席は3組のみでした。お座敷は見えませんでしたが2組程おられたようです。
千屋牛＝高い！といった先入観をもってタッチパネルでメニューを見ていると、「牛丼（並）600円」＜写真53＞と「カルビ丼（並）600円」＜写真54＞という大衆価格で食べられる丼が目に入りました。ご飯は大盛りがプラス100円、肉増しがプラス400円だったと思います。ランチ限定メニューに変更になったようで、この機会を逃せば次はいつになるかわかりません。安いとはいえ、食材に千屋牛を使っているのだろうと考え、むしろこの安価で食べられる千屋牛料理に関心が向き、両方とも並を注文しました。
出てきたのは直径20cm程の丼鉢いっぱいのご飯とその上全面に盛られた肉、味噌汁、たくわんにお茶。牛丼チェーン店よりもはるかに多い量に驚かされました。牛丼は意外にも赤身肉使用で少し肉の味がしました。ショウガ風味のするあっさりした味付けで、ご飯に汁が少し染みている程度です。カルビ丼も脂身は少なかったのですが、甘しょうゆに唐辛子のピリ辛が加わり濃いめの味付けだったため、肉の味はわかりませんでした。味噌汁は薄めの合わせみそのようで、モヤシ、キャベツ、ネギ入りでした。
特選千屋牛はサシが入りまくってやわらかいものの肉の味はしないので、うまみが強い赤身のほうが好みの我々貧乏舌族とは相性が悪いようですが、今回の脂身があまりない丼物はちょうどよかったです。20年以上前に食べて普通においしかった記憶がおぼろげながらよみがえり、もっと早くこれにありつけていたらと思いました。もちろん、大食いコンビはこれだけでは物足りず、近くのジョイフル新見店で多めのサラダ2品とチキンステーキのメガ盛りをシェア、期間限定デザートが食材不足でできないとのことだったので、帰宅後に割れせんをボリボリしましたが😅新見を訪問したらこのパターンが定番になりそうです。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する