【東北遠征2日目】岩手山(七滝コース⇒鬼ヶ城⇒お鉢巡り⇒お花畑⇒七滝登山口)
- GPS
- 09:24
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 1,663m
- 下り
- 1,651m
コースタイム
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 9:20
天候 | 8月13日:岩手山/晴れ 下山後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
この日は登る時に先客が1台・下山時にもう一台増えていただけ。 計3台しか駐車していなかった模様…道理でこのコース、全く人に会わない訳だ(笑) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山届】 七滝コース入口にあります。 【トイレ】 ・不動平避難小屋(とても清潔なトイレ/2基(片方は女性優先) 【水場】 ・このコース上に水場は一切ありません。 どうしても水が必要なときは八合目避難小屋まで行けばあります。 ※7月27日に八合目避難小屋の水場が断水したという情報あり その後回復したものの、また断水する可能性もあるのでご注意ください http://www.city.takizawa.iwate.jp/mtiwate 【コース状況】 <七滝コース> ・一服峠までは藪蚊が多いというネット情報を見て警戒していましたが、この日は全くいませんでした。 (時期や天気によってはいてもおかしくない雰囲気でしたが) ・七滝への下りは泥濘んで滑りやすいので注意。 ・湯の華採取跡付近はところどころ泥濘んで歩きにくい。 ・大地獄谷の痩せ尾根は滑落注意。そして火山ガスに注意! <鬼ヶ城コース> ・見た目ほど岩場は多くなかったが、意外とアップダウンがあった。 ・視界が良ければ歩いていて楽しいコースだと思う。 <お鉢巡り> ・分岐から左ルート、砂礫の登りで足の踏ん張りが効かずに体力を消耗します。 <お花畑コース> ・その名に反して意外とハード ・延々と半藪こぎ状態で見通しも悪い。登りに使うとちょっと嫌になるかも ・お花畑分岐付近は、藪蚊やブヨ多し。防虫対策を! ※総合的には、変化に富んでいてとても楽しく飽きないルートだと思う。 清涼とした七滝に、荒涼とした大地獄谷のスリル、ゴツゴツとした鬼ヶ城の稜線、お花畑コースの鬱蒼とした樹林と、ほんの一瞬現れるお花畑。 山頂まで9.5km・標高差約1500mと距離は長いけど、岩手山を堪能できるコースでした。 |
その他周辺情報 | 【温泉】 八幡平温泉郷 森乃湯 http://www.iwatetabi.jp/hotel/detail/03214/1005.html 【コンビニ】 西根IC近くのサンクスが最終コンビニ 【車中泊】 ・花輪SA 小さいSAながらトイレは新しくとても綺麗 AM7:30〜19:30営業のスナックコーナー(食堂)・売店あり http://www.jrbustohoku.co.jp/express/detail/?RID=6 ・当初の計画では八幡平に登るつもりだったので、後生掛温泉近くの大沼キャンプ場に泊まる予定でした。 http://www.bes.or.jp/hachiman/camp.html |
写真
感想
前日の記録はこちら↓東北遠征1日目早池峰山
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-682879.html
東北遠征2日目は岩手山。
実は登山ルートを決めるのに一番苦労し、何度もコースを検討しなおした山です。
というのもこの岩手山、登山コース多すぎ!!
最初は王道の岩手山神社(馬返コース)を考えていたのですが、いろいろ調べていくうちに鬼ヶ城コースが気になり始め、そこを通る網張温泉コース、松川温泉コースを検討……しかし岩手山下山後に八幡平にも登るつもりでいたので、最終的には八幡平に移動しやすい松川温泉コースでほぼ決まりかけていました。
しかしそんな時、七滝という面白いコースを発見。特に大地獄谷の火山然とした風景と、馬の背のような痩せ尾根にもう目は釘付け!是非ここを歩いてみたい!
ということで、七滝コースから登ることに決定しました。
(火山の荒涼感が好きなので焼走りコースにも興味はあったのだが、今回は諦めました)
因みにこの日(8月13日)は、5日間の休暇のうちで一番天候が安定していると予報されていた日。休暇中に登る山(早池峰山・岩木山・八甲田山)の中でも一番コースタイムの長い岩手山をこの日に登れるようにと、各山の登る順番に関してはかなり考慮しました。
そんな訳で前日泊した焼走り国際交流村のキャンプ場にて3:00起床。
夜露に濡れたテントを撤収し、車の中で朝食。キャンプ場の居心地の良いトイレで身支度を整えているうちに、すっかり夜が明けて4:30近くの出発となった。
焼走りから30分程車を走らせて、七滝コースの入口である県民の森に到着したのが5:00頃。本当は昨夜ここでテント泊する予定だったのだが、到着時間が遅くなったこともあって、手前の焼走りキャンプ場で力尽きたという経緯がある。
しかし焼走りキャンプ場に比べると、ここ県民の森はキャンプしている人も少なく周りには何もない…昼間ならともかくここで幕営するのはちょっと勇気がいるかも。
そうして七滝登山口まで車で上り駐車場に車を停めた頃には、ようやく朝日が顔を出してきた。10台ほど停まれる駐車場には先客の車が1台のみ。人出が予想されるお盆休み中でも辺りに人影はない。
5:15頃、登山届を投函して登山口を出発。
一番気がかりだったのは大地獄谷付近の火山性ガス。このコース歩く人はとても少ないので、何かあった時見つけてくれる人はいるのだろうか…と思いながら歩き始めた。
しかしそんな不安を吹き飛ばすかのように、歩き初めの登山道は朝日が差し込んでいて気持ちのよい道。朝の新鮮な空気を吸い込みながら、さながら森林浴気分で気持よく歩いて行った。
そして30分程で七滝に到着。滝まで降りてここでしばらく休憩。
この付近は藪蚊が多いという事前情報があったが、この日は朝早く気温も低いのかその姿は見かけなかった。
さて、ここから湯の華採取跡・大地獄谷付近までは、樹林帯の単調な道が続く。
そして泥濘が多くなり、焼切沢の滝が見えてくると湯の華採取跡は近い。
そして湯の華採取跡に着くと一気に視界がひらける。そこから左保沢を渡り、もうひとつ沢を渡ると大地獄谷。
大地獄谷に入ると、あちこちから水蒸気を湧き出す荒涼とした砂礫帯が広がっていた。辺りは硫黄臭が充満していて、この山が活火山であることを主張していた。
そして念願の馬の背を登る。
ザラザラと滑りやすい足場に細い尾根道、辺りには火山性ガスを含んだ水蒸気…次第に高まる緊張!地獄谷を登る区間は短かったけど、そのスリルはちょっとしたスパイスのようにこのコースのアクセントになっていた。
そして大地獄谷分岐に到着。
この頃になると麓からガスがわき上がっているのか辺りは時々白いガスに覆われた。
岩手山山頂はよく見えているが、その手前の鬼ヶ城の稜線には、南側からわきあがってきたガスが滝雲のように流れ始めていた。
ここで一刻も早く山頂へ行くためにお花畑コースへ進むか、予定通り鬼ヶ城コースへ進み、これ以上ガスが濃くなる前に通過するか検討……少し考えた後、やはり天候が悪化する前に、先に鬼ヶ城コースを済ませておくことにした。
ということで鬼ヶ城コースの分岐点、切通しを目指す。
切通しからしばらくは、鬼ヶ城という名とは無縁なおだやかな樹林帯の登り。
ここでようやく松川温泉か網張温泉から登ってきたであろう登山者と出会えた!
しかし進むに連れて辺りはガスに包まれるわ、意外とアップダウンが多いわで、どこをどう歩いているのかわからない状態。
そして進行方向左手眼下に不動平避難小屋が見えて、御神坂コース分岐からガンガン下ると不動平避難小屋に到着。
到着した時はまだ晴れ間も見えていたのだが、小屋前で休んでいると急に大粒の雨が降りだした。急いで小屋の中に入り避難。幸い雨は10分程で止んで辺りも明るくなってきたので、すぐに山頂を目指した。
不動平からお鉢までの登りは、足が埋もれる感じの砂礫の道で、なかなか登りにくく体力を消耗したが、その後は歩きやすい一本道…妙高岳の荒々しい火口跡を眺めながら山頂を目指した。
そして山頂には大勢の登山者がいてビックリ!
七滝コースでは誰にも会わず、鬼ヶ城でも2~3人程度その稜線上にシルエットで確認できるほどだったのに、山頂はかなりの大混雑だった。さすが百名山!
やはり静かな七滝コースを登ってきて正解だった。
しばらく山頂から離れた地点で休憩して下山。
帰りはお花畑コースから下り始めたのだが、このお花畑コースは意外と曲者で、足場の悪い樹林帯の道を延々と下るだけ…しかも半分藪こぎに近い荒れた印象を受けた。
そして楽しみにしていたお花畑では多数の蚊やブヨに刺され、地獄谷から先はいつ降りだしてもおかしくない空模様と競争するように、ひたすら黙々と駆け足のように下山した。
そして駐車場まであと100mというところで、とうとう堰を切ったようにシャワーのような土砂降り!登山道はまだ樹林の下なので何とかごまかせるが、車が置いてある駐車場までは雨を遮るものが何もない!
最後は意を決して樹林帯を抜け出し、ダッシュで車に転がり込んだ。
さて問題はこの後。
予定ではこのまま八幡平に移動して、小1時間ほど八幡平を散策してから青森へ移動する予定だったが、この雨では八幡平に行ってもダメだろうという雰囲気。
とりあえず雨にも濡れてしまったので、麓の温泉『森の湯』で汗を流しながら、天候の様子を見ることにした。
森の湯に入ると、大地獄谷に漂っていた硫黄臭と全く同じ匂い(笑)
やはりここの湯はあそこから引いているのだろうか。
そしてややぬるい露天風呂で空模様を眺めていると、いつの間にか雨も止んで時折日差しも見えるようになった。やはり夕立というか通り雨だったらしい。
その後は明日の予定についてかなり迷った。
このまま岩手に留まって明朝登り損ねた八幡平を登るか、それとも弘前まで行ってしまい岩木山に登るか、もしくは天気が悪いようだったら十和田湖や奥入瀬渓流を巡り観光がてらの移動日とするか…。
天気予報を見るとどちらも天気は下り坂だが、弘前のほうが天気の崩れは遅く、午前中なら天気がなんとか持ちそうな雰囲気……なので、ひとまず高速で弘前まで行ってしまうことにした。
西根ICから高速に乗り一気に弘前を目指す…が、登山の疲れが出たのか眠気がひどく、途中の花輪SAで休憩…そしてそのまま力尽きてSAで車中泊となった。
時刻は18:00頃だったが、そうと決まれば寝る準備。
SAの食堂で夕食を摂ったり、TVで天気予報を確認したりしてのんびりと過ごす。
花輪SAは規模が小さくPAのような雰囲気だったが、最近改装したのかトイレ設備が充実していて明るく清潔だし、とても居心地の良いSAだった。
ただSAのためアルコール類の販売はなく、昨夜飲みきれなかったビール1缶ずつで我慢。ちょっと物足りない夜となった。
そして就寝。
花輪SAエリアからは十和田湖方面にも弘前方面にもいけるので、明日朝の天気を見てからどちらへ進むか決めることにして目を閉じた。
しかしこの判断というか、そもそもこの場所で明日の行動を決めようとしていたことが大きな間違いだった。
それに気づくのは翌朝、弘前へ移動してからだった。
【東北遠征3日目】岩木山につづく
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-702906.html
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