【その先の、道へ(12)】 利尻山は体力・登坂力勝負の山で、グタグタになった


- GPS
- 13:09
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,566m
- 下り
- 1,570m
コースタイム
- 山行
- 11:45
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 13:15
天候 | 小雨→晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 利尻富士温泉 |
写真
感想
いよいよ利尻山登山当日を迎えた。今回の北海道遠征のメインである。幌尻岳を登った後の足の不安があり、結局車を利尻島に航送し登山口車中泊で迎えたこの日。夜半過ぎに結構な大雨が降ったこともあるが、朝は霧模様になっていた。宿泊施設からのシャトルバスが数台来て、数名ずつ登山客を下ろしていく。
私が出発した5時より前に出発した人は、3組6人ほど。私と同じ位で2に4人ほどでした。
利尻の登山は大変です、基本的に日帰り限定、1550メートル以上の累積標高差があります。今まで登った百名山の中でも日帰りで累積1550メートル以上の山はありますが、大朝日にしても、常念にしても、平ヶ岳にしても、地図上の距離が長いのです。いずれも往復20キロ近く歩くことになります。しかしながら利尻山は往復でも12キロちょい。という事は、急登りなのです、これが私にとって非常にきつい。
また、幌尻岳の足の疲労がまだ抜けきっておらず、結局登りきった途端に、両足筋肉痛になってしまいました。下は、そろりそろりと下ってくるしかありませんでした。
こういう登坂力勝負の山が好みだと言う人にとっては、何のことなく登ってしまうと思われるのです。しかしながら、私はとてもきつかった。また、ばてててしまった理由としては、基本ゼリー飲料しか持っていかなかったこと。高山病っぽい症状を自覚したことなどもあると思います。
7合目の胸突き八丁、8合目の長官山、そこまできてもまだ500メートルの上りがあります。げんなりさせられます。
結局、8合目の途中の避難小屋に、水や着替えなどの1部をデポすることにしました。背中が少々軽くなったところで何とか山頂まで行くことができるのではないかと思いました。まぁ、ここまで来て、手ぶらで帰りたくないですから。
私は、この花の山の植物を撮影するのを登りはやめました。早く登ってしまわないと下りになったら真っ暗になってしまう。山頂での休憩も最小限にし私は下り始めました。その時に何枚か花の写真を撮影しました。しかしやっぱり思ったようなスピードで降りることができません。もうやっぱり足はペンギン。ちょこちょこちょこちょこ降りるしかありません。
休憩できるようなところでは、できるだけ数分休憩を取って、またまたペンギン。12時半に山頂出発してから18時過ぎにゴール地点に着くまで5時間半、これはもう自分を褒めてあげるしかないでしょう。2024年、真夏の大冒険になりました。
ゴール時点では、二台のバスが待っていました。私を待つバスではなくて、下山者を待つバスです。きっと宿が手配しているものなのでしょう。私は伝えました。「この後ろから、男女ペアが3組、幼児連れの家族が1組来ますよ。」
そう、18時過ぎても、まだ後ろに、9名の登山客が、山の中にいるのです。それを伝えたから、私は自分で車に戻りました。
車の座席に座った瞬間に、体のいろいろな筋肉に攣りがきました。残ったスポーツドリンクをゆっくりと飲み体中を揉みほぐします。それを1時間ほどやってから温泉に向かいました。利尻富士温泉、非常に良くあったまる温泉で、保温が高い温泉です。いつもより短くつかり、体を洗っただけなのに、なんでこんなに上気せるんだろう。ロビーでテレビを見ながらアクエリアスを1本購入したのを飲んでいます、テレビは日向灘の地震のニュースで持ちきりでした。
結局、閉館時間ちょっと前まで温泉にいて、また車で登山口に戻りました。もう、固形物を口に入れる元気がなかったのです。
そのまま悶えながら朝まで過ごし、ほぼ不眠のまま7時のフェリーターミナルへ。この頃に、ようやくペンギン姿で歩くことができるようになっていました。
フェリーの2時間は爆睡、そのまま運転して、遠別町の道の駅でほぼ1日半ぶりの固形物を口にしました。近くのベテランさんが食べていた「ジンギスカン定食」、量は少なめに見えましたので、大盛りで注文すると「なんじゃこりゃ!」という量のご飯が盛ってありました。
最初「大丈夫かなぁ。」と思ったのですが、ご飯を口の中に入れると、箸が後から続きます。写真の量を15分位でペロリと平らげ、やっと脳が安心感を得たのでした。
ここからしばらくはまた歩けません。幌尻岳を歩いた後よりも、筋肉痛がひどく、騙して歩くよりもしっかり体を休めなければいけないと思いました。
でも、今は登ることができてよかった。手ぶらで帰ってこなくてよかったとしみじみとした実感を持つことができています。
残りの百名山は2座「光岳」「宮之浦岳」です。一体何年後になるんだろうか?
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