記録ID: 71405
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ハイキング
奥多摩・高尾
<奥多摩>天祖山-長沢背稜-酉谷山
2010年07月19日(月) [日帰り]
- GPS
- 10:01
- 距離
- 27.2km
- 登り
- 2,532m
- 下り
- 2,528m
コースタイム
立川駅06:10-06:35青梅06:37-07:15奥多摩07:28-07:45東日原バス停07:49(トレッキング開始)-08:06鍾乳洞前バス停(これより日原林道)-08:36八丁橋-08:37天祖山登山口-09:40無人気象観測所-11:14天祖山頂11:20-12:00梯子坂ノクビレ-12:24長沢背陵合流-13:11滝谷の峰山頂下-13:31ウトウの頭からのルートに合流13:34-14:11酉谷山頂14:18-14:36酉谷山避難小屋-16:08小川谷林道合流-17:27鍾乳洞入口-17:50東日原バス停18:12-(タクシー利用)18:26奥多摩駅18:35-19:05青梅19:09-19:34立川駅
天候 | 晴れ、17時頃から10分間ほど夕立 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
バス停で半袖のヤマレコTシャツから長袖のトレッキングシャツに着替え天祖山登山口へ向けてスタート。(山行中は暑くても長袖派ですので。長袖のヤマレコTシャツ発売しませんか、motoyanさん、tomoeさん)まもなく入山登録票と小さなポストが置いてある交番ガあるので入山票を提出。東日原バス停まで乗ってきた乗客は15名程度でしたが、皆さん鷹ノ巣山方面へ向かわれ、雲取山、天祖山方面へ向かったのは3名だけでした。鍾乳洞前バス停先の橋を渡り左方向の日原林道を進みます。未舗装の林道を緩やかに登っていきます。八丁橋という昭和36年にかけられたコンクリート橋を渡り、雲取山、天祖山方面の道標に従い左方向へ進むとすぐに林道の右側に天祖山登山口の道標があり、急登の始まりです。 天祖山登山口から天祖山頂 -道標がないと見過ごしそうな登山口からはいきなり急登が始まります。急な斜面に谷側を石積み擁壁で補強した狭めの整備された九十九折の山道が続きます。20分ほど上ったところに地面に突き刺したエンビパイプから清水が湧き出ている水場がありますが、利用するには上り始めから近すぎます。このルートを下りで利用される方には有効でしょう。ただし、この先、酉谷山から日原に下る小川谷の沢まで水場はありません。30分程でいったん緩やかなのぼりの尾根道に出ますが、すぐに再び九十九折ののぼりが続きます。1時間ほどで少し開けた所にネットフェンスで囲われた無人気象観測所(だと思います)が現れます。ここで一服して再び上り続けます。やがて使用しなくなって荒れている社が見えてきます。さらに急登や九十九折を上り続けると、本当に美しいブナ林が広がっています。杉林を見飽きていたので、なんとも新鮮で美しく心が洗われます。この林を眺めるだけでもこのルートの価値があります。さらに登っていくと平地に大きな建物が現れます。天祖神社では年に一度祭りが開催されるようで、祭りを見に登ってこられて方々の休憩所として使うのでしょうかね。建物の裏手に周り登っていくとようやく天祖山頂の神社の社が見えます。 登山口から標高差約1,100mを登り一辺倒でしたのでそこそこ疲れました。 天祖山頂から梯子坂のクビレ -天祖山頂で一服し、社の裏へ右から回り込むと、梯子坂ノクビレへ下るルートです。最初の短い緩やかな下りから急坂の下りになります。ルートははっきりしていますので迷うことはありませんが、多少荒れていますので十分注意して下りましょう。下りの途中で先行されていた方が登って戻ってこられたので、理由を聞いたところ、梯子坂ノクビレから日原林道へ下るルートを予定していたところ、通行止めになっていたので戻ることにしたとのことでした。この急坂を予定に反して登るのはさぞつらいことだろうなぁと同情してしまいました。 梯子坂ノクビレから長沢背陵線合流 -梯子坂ノクビレにはすれ違った方が仰っていたように日原林道へ下るルートが崩落のため通行止めになっていることを知らせる掲示板が出ていました。さて、長沢背陵へ向かって再び登りが始まります。天祖山からの下りに比べると緩やかな尾根伝いの登りです。それでも、天祖山までの登りと、天祖山からの急坂の下りの負荷で太腿の筋肉が辛くなってきています。しばらく登ると尾根道から巻道となります。尾根道を進むルートもあるようですが踏み跡がはっきりしていませんのであまり使われていないようです。巻道は狭く、ところどころ崩れているところがありますが、通過に問題はありません。ただし、道端が草で覆われているため、谷側に踏み外してしまうことが3回ありました。なるべく山側を踏んで行きましょう。登りが緩やかになったところで突然左側から下ってくる長沢背陵ルートと出会います。 長沢背陵線合流から酉谷山頂 -引き続きアップダウンしながら巻道を進みます。滝谷の峰方面への途中でウトウノ頭というピークから登ってくるルートに合流します。ここで本日山道に入ってから二人目のトレッカーに会いました。雲取までを目指していらっしゃったようですが、疲れて時間がかかってしまったので、酉谷山避難小屋泊まりに変更するかどうかを思案中とのことでした。 本日二人目の方であることを述べたところ、その方も二人目とのこと。「人の少ないルートですね」といったところ、日帰りではきついルートなのであまり人気がないとのことを仰っていました。 さらに進んでいきますと緩やかな登りの巻道となり、開けたところに何かの工事をしているところに出ます。工事件名板を見るとヘリ-ポート整備工事と書いてありました。トレッカーの少ないこのルートにヘリポートを建設するとは東京都の事業仕分けは健全なのかそうでないのか...。 標高が高く下界に比べて涼しいのかトンボがたくさん飛んでいました。滝谷の峰を巻きながら登ってゆくと酉谷山頂への分岐の道標があります。疲れていましたが酉谷山を巻いてしまってはここまで歩いた意味がないと意を決して登ることにします。それにしても山頂までの登りは疲れた足には急でした。 山頂はそれほど広くなく展望もありませんので、ここまで来たという満足感を味わいましょう。 酉谷山頂から酉谷山避難小屋 -山頂からの下りは登ってきたルートより緩やかな坂です。すぐに斜面に建てられている酉谷山避難小屋が見えてきます。6名のパーティーの方たちが小屋を出ていくところでしたので小屋の中は覗きませんでしたが、外観からすると新しくて中もきれいそうに見えました。 ただし、小屋の入口前は狭い敷地しかありませんでした。 酉谷山避難小屋から小川林道終点 -避難小屋を過ぎると急坂の下りが始まります。急な上にガレでできた山道ですので非常に歩きにくく、疲れます。また、よくまわりを眺めながら下っていかないとルートを見失いそうになる個所がありますので気をつけましょう。しばらく下ると小川谷の渓流が大きな流れになってきます。渓流沿いの山道には苔むした岩の急坂があり、滑りによる転倒に注意しながら歩くことになります。 滝谷の渓流と小川谷の渓流が合流する三又という樹木に覆われた薄暗い場所から小川谷林道への合流に向かって登りとなります。この辺りからは山道の整備状況が良くなります。 テン泊キャンプ場所なのかテントが2張りありましたが人はいません。そこからすぐに小川谷林道へ出ます。 小川谷林道終点には車が3台駐車していました。避難小屋からの下りで日差しが雲に遮られ、空が少し暗くなってきたので夕立が来るのかなと思っていましたが、開けた林道に出たとたん降り始め、思わずレインウェアの上だけを着けましたが、10分ほどで止みました。 小川林道終点から鍾乳洞入口を経て東日原バス停 -東日原バス停へ向けて未舗装の小川谷林道をひたすら下ります。だいぶ時間を使ってしまい。奥多摩への17:25のバスに間に合うようにかなり早足で歩きました。林道の始点からの距離程が0.5kmごとに設置されていますので、5分で500mのペースを目標に歩きましたが、疲れからか500m/6分でしか歩けませんでした。 林道始点の脇に鍾乳洞観光客用の大駐車がありそこから舗装された道となります。 すでに17時を過ぎる時間になっていましたので、観光客は少なく、最後の観光客達が駐車場から車で出て行くところでした。鍾乳洞入口の近くに梵天岩という奇岩が聳え立っています。稲村岩にしろこの辺りでは石灰岩が雨などの水に浸食されて不思議な形の岩が残されているのでしょう。梵天岩の反対側には大きな岩壁がそそり立っていました。東日原バス停に着いた時には18:55の終バスしかなく、1時間以上待つことになりましたので、不本意ながらタクシーを呼んでしまいました。タクシーを待つ間バス停のベンチに夕涼みに来たお婆さんとのんびりとおしゃべりしました。こんなことも山歩きの楽しみの一つです。 10時間の山行お疲れ様でした。 |
写真
感想
東日原バス停からは雲取山、鷹の巣山、三ツドッケなどいろいろな山への山行ルートがありますが、天祖山から酉谷山だけをめぐるルートはあまり人気がないようで、静かな山行でした。
天祖山、酉谷山どちらから登るにしても、一気に1000m以上の標高差を登りますので、なかなか大変ですが長沢背陵は1650m前後の尾根沿いに歩きますし、樹木で直射日光は遮られていますので、下界が35度Cの気温でも、25度C以下の気温で快適でした。
この辺りは熊がときどき出没しているようですので周囲の音や雰囲気に気を配りながら、熊さんを驚かさないようにと思って歩きましたが、近くにいても多分気がつかないのでしょうね。(笑)
滝谷の峰近くのヘリポート建設はかなりの面積を伐採し、整地していたので少し考えさせられました。一人ひとりがよく準備して無理せず山を楽しめば自然を痛めてまでヘリポートを作る必要はないのではないでしょうか。また、そこから見える天祖山の北東斜面は山頂に近いところまで石灰石の採取のために山が削られていました。これまで、セメントやいろいろな建設材料などに利用され生活の利便性に貢献してきたのは間違いありませんが、やっぱり山をあれほど切ってしまった姿を見るとこれも考えさせられます。
一方、天祖山の南西斜面に広がるブナ林はいじられることなく大事にされていて感動に値します。これからも大事にしていきたいものです。
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コメント
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無雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾 [2日]
雲取山周回ルート:東日原〜タワ尾根(ウトウの頭)〜長沢背陵〜雲取山〜鷹ノ巣山〜稲村岩〜東日原
利用交通機関:
車・バイク
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5
静かな山行を満喫されたご様子が拝見出来、魅力あるルートなんだなぁと思いました
確かに、このルートアクセスと行程時間などで、ちょっと行きずらいですね
我が家も、それゆえに空白となっているエリアです
ヘリポートのお話、私も同感です
都民としては、都税は大切に使って欲しいですね
もちろん、自然を大切にする方向で
hanepataさん、コメントありがとうございます。
北アルプス山行そして秋田駒ケ岳のオフ会と充実した日々をお過ごしのようですが、それなりに疲れもたまっているのではないでしょうか。
そんな中でコメントをいただいた上に「山編」、「街編」の写真の登録もしていただきまして、本当にありがとうございます。
この記録をUPした後に秩父でのへりの事故がありましたので、救助される側のだけではなく救助する側からの視点も必要なんだなと再考させられました。
状況によってはヘリポートに降り立ち、救助に向かうと言うのもいろいろな意味での安全に繋がる場合もあるのですからね。
北アルプス、秋田駒ケ岳オフ会の記録ゆっくり待ってますので。(笑)
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