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Yamareco

記録ID: 7220030
全員に公開
雪山ハイキング
十和田湖・八甲田

黒森

2019年04月21日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
1
日帰りが可能
GPS
02:06
距離
2.0km
登り
281m
下り
281m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
1:15
休憩
0:52
合計
2:07
距離 2.0km 登り 281m 下り 281m
12:25
54
国道394号線路肩
13:19
14:11
21
14:32
国道394号線路肩
今年の一登目は残雪登山です。
頂上が青森市と十和田市の境界線になっている黒森(くろもり)です。
積雪期だからこそ登れる八甲田エリアの山のひとつです。

2017年に改訂された新版の分県ガイドには収録されておらず、
旧版にしか掲載されていません。
ネットのグレーディングHPではレーティングが高く上級者向けになっています。

ややこしいのは青森には「黒森山」という名前の山が複数あり、
一般的に青森では下北半島先端の大間町東隣にある風間浦村の黒森山が知られています。
全国にも数え切れないほどある山の名前でもあります。
八甲田の黒森は「山」を付けないことで区別しているのかもしれません。
国土地理院の地図にも「山」が付いておらず「黒森」と記されています。

残雪状況によっては登れない可能性もあるため、
一週間前に登り口まで下見に訪れて状況確認をしてから登ることにしました
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2019年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
国道103号線や394号線が冬季閉鎖されるので登り口へいく事の出来る時期が限定されます。
また冬季閉鎖が解除された後も夜間通行規制が続くので昼間限定の登山になります。
駐車場が無く路駐になるのでバイクで登り口へ向かいました。
大型連休に国道などは通行できるようになりますが、以上条件を考慮して自己責任で登山をするか決める必要があります。
コース状況/
危険箇所等
ブナの原生林で雪崩の恐れは殆ど無いと思いますが、傾斜がキツいのでつぼ足での雪面登行はかなり大変です。何らかのスノーギアを用いることをお勧めします。
その他周辺情報 周辺には温泉がいくつかありますが、
個人的には「八甲田温泉」をお勧めします。
冬期休業する温泉ですが酸ヶ湯温泉よりずっと落ち着いており、
露天風呂から八甲田連峰を眺めると格別だと思います。

今回は黒森から一番近く4kmほどの所にある谷地温泉(600円)に行きました。
温泉通に人気の八甲田にある温泉のひとつですが、
こちらは山小屋というか湯治場でもあり温泉目当ての観光施設でもあります。
国道の冬季閉鎖が解除された後も夜間通行規制が続くので立ち寄り湯は金曜から月曜までの限定です。

唯一のデメリットはバイクでアクセスしたため、
時期的にかなり身体が冷えます。
外気温は15度でポカポカ陽気でもバイクで走っているとかなり体温を奪われます。
下山後に温泉入浴しても帰宅するまでに湯冷めするのは必至です。
「田代平から見た黒森」
途中の田代平という高原から見た今回登る黒森です。

前週の下見では登山口まで酸ヶ湯温泉の方から車で訪れましたが、
今回は八甲田死の行軍の資料館や記念碑がある幸畑という所から八甲田方面にバイクでアクセスしました。
このルートで行けば八甲田の雪壁や峠を通ることなく、
交通量の少ない道路で青森市街地から30分あまりで到着します。

田代平から北面を見た写真になりますが、
登行するのは山の西側(写真では右斜面)になるので結構な斜度であることが分かります。
「田代平から見た黒森」
途中の田代平という高原から見た今回登る黒森です。

前週の下見では登山口まで酸ヶ湯温泉の方から車で訪れましたが、
今回は八甲田死の行軍の資料館や記念碑がある幸畑という所から八甲田方面にバイクでアクセスしました。
このルートで行けば八甲田の雪壁や峠を通ることなく、
交通量の少ない道路で青森市街地から30分あまりで到着します。

田代平から北面を見た写真になりますが、
登行するのは山の西側(写真では右斜面)になるので結構な斜度であることが分かります。
「前週下見した所から登山開始」
下見済みなので迷うことなく登り口に到着できました。
残雪量は変わっていないと思いますが、
先週より暖かくなったので車の通行量は増えています。
それでも長い直線道路にこんな形でバイクを止めておけばぶつかる恐れは少ないと判断します。

それよりも登山ブーツに履き替えて軽アイゼンを履くスペースがありません。
車線の反対側で少し荷物を広げて履き替えましたが、
怪しい人と思われたかもしれません。
「前週下見した所から登山開始」
下見済みなので迷うことなく登り口に到着できました。
残雪量は変わっていないと思いますが、
先週より暖かくなったので車の通行量は増えています。
それでも長い直線道路にこんな形でバイクを止めておけばぶつかる恐れは少ないと判断します。

それよりも登山ブーツに履き替えて軽アイゼンを履くスペースがありません。
車線の反対側で少し荷物を広げて履き替えましたが、
怪しい人と思われたかもしれません。
「ピーク878」
地形の読みとして直接黒森の頂上を目指すのではなく、
先ず途中の尾根に向かって登り、
その後黒森の頂上を目指します。

途中のピークが標高878mなのですが、
序盤のこの直登がかなりキツいです。
軽アイゼンを履いていますが雪面が結構緩んでズボズボなので、
急傾斜でグリップが得にくいです。
樹木の根元を見ると積雪量はさほどでもないように見えますが、
膝丈くらいまで踏み抜きつつ、
一歩一歩ヒィヒィ言いながら登っていきます。
「ピーク878」
地形の読みとして直接黒森の頂上を目指すのではなく、
先ず途中の尾根に向かって登り、
その後黒森の頂上を目指します。

途中のピークが標高878mなのですが、
序盤のこの直登がかなりキツいです。
軽アイゼンを履いていますが雪面が結構緩んでズボズボなので、
急傾斜でグリップが得にくいです。
樹木の根元を見ると積雪量はさほどでもないように見えますが、
膝丈くらいまで踏み抜きつつ、
一歩一歩ヒィヒィ言いながら登っていきます。
「途中のピークから見た黒森」
登り始めて15分くらいで黒森の頂が見えてきました。
ピーク878の頂上まで登らずにトラバースすることにして黒森の頂上を目指します。

登山道がある山ではなく樹木が密集している山ですが、
樹木の周りは笹薮なので残雪期にしか登れないことが感じられました。

この暖かさが続けばあっという間に雪解けして笹薮が現れるため、
足の踏み場がなくなってしまいます。
もう少し雪が締まっている時期の方が登りやすかったかもしれません。
「途中のピークから見た黒森」
登り始めて15分くらいで黒森の頂が見えてきました。
ピーク878の頂上まで登らずにトラバースすることにして黒森の頂上を目指します。

登山道がある山ではなく樹木が密集している山ですが、
樹木の周りは笹薮なので残雪期にしか登れないことが感じられました。

この暖かさが続けばあっという間に雪解けして笹薮が現れるため、
足の踏み場がなくなってしまいます。
もう少し雪が締まっている時期の方が登りやすかったかもしれません。
「古い足跡を発見!」
登り始めて30分強です。
黒森の斜面に取り付いている途中で足跡を発見しました。
最初は小動物かなと思ったのですが、
誰かがアイゼンで登行した足跡のようです。

雪解けでかかと側が消えかかっており、
古い足跡のようです。
しかしストライドピッチが自分の足跡に比べて短く、
じっくり登っているように見えます。
踏み込みの深さがないのでまだ雪面が氷結している時期の足跡なのかなと想像しました。
「古い足跡を発見!」
登り始めて30分強です。
黒森の斜面に取り付いている途中で足跡を発見しました。
最初は小動物かなと思ったのですが、
誰かがアイゼンで登行した足跡のようです。

雪解けでかかと側が消えかかっており、
古い足跡のようです。
しかしストライドピッチが自分の足跡に比べて短く、
じっくり登っているように見えます。
踏み込みの深さがないのでまだ雪面が氷結している時期の足跡なのかなと想像しました。
「頂上の私」
登り始めておよそ50分で登頂しました。
最後の急登がとても厳しく傾斜がキツい上に雪解けして笹薮になっているところがあり、
つぼ足状態で一歩を踏み込むだけで息切れしました。

登頂して相当驚いたのですがなんと先に登頂している初老の男性がいらっしゃいました。
おしゃべりに気を取られて頂上部の状況が分かる写真がないため、
今回は撮影して貰った私のポートレートをアップします。

先着の人は八戸から来たのだそうですが、
小さなスノーシューを履いて直登ではなく山の南面から東側をぐるりと反時計回りにゆっくり登ってきたのだそうです。
365日暇なので気が向いたらその日の気分次第で登っているそうです。

登行時間にもよりますが、
朝晩の冷え込みで頂上部はある程度凍るので、
軽アイゼンでこの程度の踏み込み具合になります。
ショートサイズのゲーターだったので途中の斜面で裾が濡れています。
レインパンツを履けば濡れずに済んだでしょうし、
ゲーターも不要だったかもしれません。

長袖のTシャツにトレーナーを着て更にフリースのアウターを羽織っていました。
帽子はキャップですが雪面の照り返しが厳しいのでサングラスは必需品です。
雪面はザラメ状なので防水グローブで無くても大丈夫だと思います。

ザラメ状態の雪面ならウレタン製の小型スノーシューがあるとかなり登行しやすいと思います。
或いはワカンを使用すれば良かったかもしれません。
「頂上の私」
登り始めておよそ50分で登頂しました。
最後の急登がとても厳しく傾斜がキツい上に雪解けして笹薮になっているところがあり、
つぼ足状態で一歩を踏み込むだけで息切れしました。

登頂して相当驚いたのですがなんと先に登頂している初老の男性がいらっしゃいました。
おしゃべりに気を取られて頂上部の状況が分かる写真がないため、
今回は撮影して貰った私のポートレートをアップします。

先着の人は八戸から来たのだそうですが、
小さなスノーシューを履いて直登ではなく山の南面から東側をぐるりと反時計回りにゆっくり登ってきたのだそうです。
365日暇なので気が向いたらその日の気分次第で登っているそうです。

登行時間にもよりますが、
朝晩の冷え込みで頂上部はある程度凍るので、
軽アイゼンでこの程度の踏み込み具合になります。
ショートサイズのゲーターだったので途中の斜面で裾が濡れています。
レインパンツを履けば濡れずに済んだでしょうし、
ゲーターも不要だったかもしれません。

長袖のTシャツにトレーナーを着て更にフリースのアウターを羽織っていました。
帽子はキャップですが雪面の照り返しが厳しいのでサングラスは必需品です。
雪面はザラメ状なので防水グローブで無くても大丈夫だと思います。

ザラメ状態の雪面ならウレタン製の小型スノーシューがあるとかなり登行しやすいと思います。
或いはワカンを使用すれば良かったかもしれません。
「高田大岳と雛岳」
頂上は実は西風で雪庇になっておりそれが昼夜の寒暖差で溶け固まった状態になっています。
雪庇が崩れ落ちてしまうような状況ではありませんでしたが、
樹木の根本を見るとかなり頂上が雪庇で高くなっていることが感じられました。

頂上から西側を見ると八甲田連峰の冠雪ピークがいくつも見えました。
左から高田大岳1552m、赤倉岳1298m、雛岳1240.4mになります。
登り口からは見えなかった赤倉岳が中央奥に見えますが、
登頂して標高が300m程高くなったことで奥側が見えるようになりました。
高田大岳と雛岳の円錐形の山容が綺麗です。
「高田大岳と雛岳」
頂上は実は西風で雪庇になっておりそれが昼夜の寒暖差で溶け固まった状態になっています。
雪庇が崩れ落ちてしまうような状況ではありませんでしたが、
樹木の根本を見るとかなり頂上が雪庇で高くなっていることが感じられました。

頂上から西側を見ると八甲田連峰の冠雪ピークがいくつも見えました。
左から高田大岳1552m、赤倉岳1298m、雛岳1240.4mになります。
登り口からは見えなかった赤倉岳が中央奥に見えますが、
登頂して標高が300m程高くなったことで奥側が見えるようになりました。
高田大岳と雛岳の円錐形の山容が綺麗です。
「南八甲田の山々」
南に目を転じると南八甲田の山並みが見えます。
まだ登っていない山なのではっきり確信できないのですが、
恐らく戸来岳1159.4m、十和利山990.9m、十和田山1053.9mと思われます。
このアングルから見ると真ん中の十和利山が一番高く見えてしまいます。
「南八甲田の山々」
南に目を転じると南八甲田の山並みが見えます。
まだ登っていない山なのではっきり確信できないのですが、
恐らく戸来岳1159.4m、十和利山990.9m、十和田山1053.9mと思われます。
このアングルから見ると真ん中の十和利山が一番高く見えてしまいます。
「田代平眺望」
頂上から北側を見ると田代平高原が見えます。
所々雪解けして茶色の草原地が見えますが上側の草原の下からこちらの黒森を撮影したのが最初の写真になります。

頂上が無風だったこともあってかなりのんびり日向ぼっこを楽しんでから下山しましたが、
往路でどのような道筋を下山すれば効率が良いか分かっていたのであっという間に完了しちゃいました。
一度も立ち止まることなく本当にあっけないほどの下山だったので一枚も写真はありません。
「田代平眺望」
頂上から北側を見ると田代平高原が見えます。
所々雪解けして茶色の草原地が見えますが上側の草原の下からこちらの黒森を撮影したのが最初の写真になります。

頂上が無風だったこともあってかなりのんびり日向ぼっこを楽しんでから下山しましたが、
往路でどのような道筋を下山すれば効率が良いか分かっていたのであっという間に完了しちゃいました。
一度も立ち止まることなく本当にあっけないほどの下山だったので一枚も写真はありません。

装備

個人装備
長袖Tシャツ パーカートレーナー フリースジャケット タイツ コットンパンツ 靴下 予備靴下 フリースグローブ 予備インナー手袋 レインウェア ショートゲイター 和手拭い キャップ ハイカットブーツ 着替え用半袖Tシャツ 22Lザック 軽アイゼン おにぎり ビスケット ホットコーヒーボトル レジャーシート ガイドブック ヘッドランプ スマホ 時計 サングラス ストック ミラーレスカメラ 三脚
備考 雪面状況によっては軽アイゼンでは無くノーマルアイゼンやスノーシュー、ワカンなどのスノーギアを用意する必要があります。

感想

昨シーズンを終えるときから翌年のプランを考え始め、
最初はリスクが少ない残雪登山を計画しました。
むしろ笹薮に覆われる積雪期にしか登れない山を狙ったという事になります。

八甲田エリアの道路は冬季閉鎖されるところが多いため、
カレンダーと天候と積雪量をチェックしておく必要があります。
毎日きちんと調べて用意周到に臨みました。
1週間前に登り口まで下見をしてシミュレーションも行いました。

だからこそ持参したオムにぎりを食べながら昼寝しそうなくらいのんびり日向ぼっこしたので頂上での休憩を満喫しました。
天候にも恵まれ無風の頂上を堪能しました。

傾斜が急で残雪を踏み抜くのは想定済みだったのでストックは必携でした。
まさか別ルートで先着しているベテランさんがいるとは思ってもいませんでした。

それでも景色は良いしあっという間に徒行できる距離なので残雪登山に向いた山だと思います。
マイナーな山だからこそ貸切も期待できる頂上での日向ぼっこが堪能できる山です。


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